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Author:masa
1972年生まれの某中小企業勤務の独身男性サラリーマン。貧乏人からお金持ちを目指して奮闘中。貯金は手堅く、投資はリスクを小さく、というのがモットー。
なお、当ブログの更新は原則として不定期です。
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貯金生活。投資生活。
「節約なくして貯金なし」「貯金なくして投資なし」を座右の銘とする管理人がお金と社会について語るブログ
労働市場におけるサラリーマンの市場価値について考える
以前に私が書いた記事、収入の下落に合わせて生活水準を下げることができるか?に関して、PALCOMさんがこんな記事を書いています。


生活防衛資金は「前向きの」目標を達成するためにある その2(PALCOMの海外投資塾)

-------------引用開始-------------------------------

以上の考察によれば、「攻め」の姿勢とは、「労働市場・転職市場における自分のfair valueを意識して働き、自分自身のfair valueを上昇させることを常に忘れないこと」です。

-------------引用終了-------------------------------

この内容に関して、私の見解を書いておきます。

はっきり書いてしまうと、日本における一般的なサラリーマンの場合、労働市場や転職市場における価値など、事実上ほとんどないと考えて差し支えないと考えます。

「自分は優秀で職業能力が高いから、仮に職を失っても、今までと同じ給料と待遇で再就職できるだろう」という人がいたとすれば、それは、本当に優秀な人物か、そうでなければ現実を知らないただのバカかのどちらかだと思います。

「若者はなぜ3年で辞めるのか?年功序列が奪う日本の未来」(城繁幸著)には、こんな記述があります。

-------------引用開始-------------------------------

 以前、ある戦略系の経営コンサルタントと、このテーマについて話し合ったことがある。
 彼は大手外資系のコンサルティング会社に勤務し、頻繁にCMを流すような有名企業をいくつも顧客として抱えている。30代で年俸3000万円以上を稼ぎ出す彼の話で、特に印象に残ったのが以下の言葉だ。
「日本企業でのキャリアなんてわれわれは全く評価しない。あれは本質的にはマックのバイトと同じだから。そういう仕事を自分の意思で何十年も続けてきた人間は、同情はしても評価はできない」

-------------引用終了-------------------------------

「マックのバイトと同じ」というのは辛辣ですが、これは非常に的確な指摘だと思います。一般的な年功序列型の日本企業の場合、若いときには大した仕事ができません。そして、年をとってから転職しようと思ったら、今度は年齢制限にひっかかります。あるいは、下手に管理職に出世して現場を離れてしまったがために、もはや現場の第一線の実務のことが何もわからず、ふと気付いたときには転職市場で評価できるスキルが何もないということもありえます。それ以前の問題として、社外で通用するような市場価値のある仕事をしている人など、果たしてどれほどいるというのでしょうか?よほど実力主義の会社ならともかく、多くの人がやっているのは単なるルーチンワークに過ぎず、個人の能力差など、せいぜいドングリのせいくらべといったところでしょう。

日本においては、雇用が硬直化していて労働市場がきちんと整備されているとは言い難いのが現状です。この状況では、たとえ社内で高く評価されていても、転職市場では全く評価されないというケースの方が多いと思います。

それでも、若ければどうにかなります。ただし、これとて”正社員様限定企画”というのが実情で、新卒時に正社員になれなかった非正規社員にいたっては、正社員の利権を守るために事実上使い捨てにされており、その職歴をキャリアと認めてもらうことすら困難です。

日本において転職の際に一番重要なのは、なによりもまず年齢です。スポーツ選手でもないのに年齢が重要だというのは奇妙な話ですが、それが現実です。一般的に、若い方が有利で年をとれば不利になります。よって、中高年になると職探しも大変になってきます。

中高年の再就職については、下記のサイトが参考になります。

早期退職者“必見”中高年サラリーマン再就職10カ条 (ZAKZAK)

-------------引用開始-------------------------------

 転職コンサルタントの高野秀敏氏は前記4項目に加え、「一部のエグゼクティブを除き、待遇は下がる。再就職の際の自分は(5)年収で半分程度の市場価値しかない(6)資格はほとんど意味がないと認識すべき」と語る。

-------------引用終了-------------------------------

これも非常に的確です。「年収で半分程度の市場価値しかない」「資格はほとんど意味がない」というのは、自分の職業能力に自信のある人や、資格を取得して市場価値を上げようとしている人にすればショッキングな話ですが、おおむね正しいと思います。自分の職業能力に自信を持つのはいいことですし、また、能力を高めるように常に努力を続けることは必要です。ただし、その努力や自信が本当に転職で役立つかどうかはまた別問題だということをよく認識しておく必要があります。特に、「社内で評価が高い=転職市場で評価が高い」と考えるのは、あまりにも甘すぎます。


ヘッドハンティングされるような特殊なケースを除けば、むしろ重要なのは、過去のキャリアやプライドをすべて捨てる覚悟ではないかと考えます。妙なプライドを持って、過去の職歴やキャリアにこだわりすぎると、かえって転職や再就職に失敗する恐れが高くなると思います。もちろん、自分が労働市場における”市場平均”のはるか上のポジションにいる人であれば、こうしたことは一切関係ありません。ただし、それが自信過剰による思いこみでなければ、ということですが。

私が思うに、転職や失業による再就職の際に必要なのは、純粋な職業能力だけでは不十分です。では、転職や再就職に備えて必要なことは何かというと、いざという時に「うちの会社に来ないか?」と声をかけてもらえるような社外の人的ネットワークを作っておくことだと思います。つまり個人的なコネを作っておくということで、これは純粋な職業能力を高めることよりも重要だといっていいくらいです。ただし、これとてそう簡単なことではありませんが・・・。

基本的にサラリーマンには「自分でエサを見つける能力」などないと思います。これはちょうど、檻の中で育てられた動物が自然界でエサを見つける能力がないのと同じです。自分でエサを見つける能力というのは、独立・起業する際に求められる能力です。サラリーマンに必要なのは、「給料という名のエサをくれる飼い主(雇い主)を見つけ、気に入られる能力」の方でしょう。しょせんは飼い犬と同じで、飼い主に気に入られる芸(仕事)をして、そのご褒美として給料という名のエサをもらう。ただそれだけのことです。身も蓋もない言い方ですが、それが現実だと思います。

いろいろと書いてきましたが、こう考えてくると、起業家志向の人がよく言う「起業するよりも、むしろサラリーマンの方がリスクが高い」という言葉にも一理あると言えそうです。実質的には何の価値もない仕事を何十年も続け、そして自分の人生を他人に委ねるサラリーマンという生き方は、起業家志向の人からみれば、愚かしいということなのでしょう。とはいうものの、起業に向いていない人が下手に起業・独立すると悲劇的結末を迎えることが多いのも確かなので、これも結局は自分自身の適性によりけりだと思います。


最後に、念のためにもう一度書いておきますが、職業能力を高める努力は当然必要です。これは、PALCOMさんの記事にある通りです。しかし、これはあまりにも当たり前すぎる話です。その努力さえしないというのであれば、会社をクビになっても文句は言えませんし、転職や再就職の際に箸にも棒にもかからない恐れがあるからです。ただ、自分の能力を過信してはならないということです。実際のところ、「自分は優秀だ」と思っている、”自称・優秀な人”が実際に優秀であるケースは少ないと思います。


----------------------------------------


今回の記事はここまでで終わる予定だったのですが、ここで思い出したことが一つあるので、サイトを紹介する形で追記しておきます。このブログでもよく取り上げている山崎元氏は、12回も転職しています。

私にとっての、三種類の転職。12回転職に成功!の達人、山崎元(やまざき はじめ)さんによるコラム。(DODA)


山崎元氏の場合、まさしく、「労働市場における市場価値の高い人材」といえるでしょう。上記コラムの中で最も面白いと思ったのはこの部分。


-------------引用開始-------------------------------

私の11回目(つまり前々回)の転職では、職場への出勤日時と個人的な活動(会社と利害が衝突しない副業を含む)を自由にして貰う条件で、「それなり」の報酬を設定するような個別契約を会社と結ぶことにした。サラリーマンとして、会社から貰う報酬は、以前の三分の一くらいになったが、自分のフリー的な活動(自分が持っている会社でのものもあるし、個人として受ける仕事もある)の収入で、落ち込み分は十分カバー出来た。今のところ、仕事が細切れで忙しいのが難点だが、個人の立場で自由な発言が出来ることなど、収入の面も含めて、100%サラリーマンの時代よりも、「個人」をより強く確立できたことがメリットである。また、仕事に関して、ある程度のリスク分散がされていることも、隠れた長所だ。

この、いわば「半フリー」あるいは「マルチ勤務」とでもいうべき勤務形態は、将来、自分の健康状態や家族の状態に合わせて、自分のペースで働くことが出来る状態を、体力的にも余裕のある、いわゆる「定年」よりもかなり前から作っておきたい、ということも意識して考えたものだ。
通常、一つの会社が、死ぬまで社員を抱えてくれるわけではないし、仮に経済的に何とかなっても、それだけで本人が満足できるものでもない。また、一人一人の抱える事情や好みと、会社の要求が常一致するとは限らない。会社を離れた自分というものについて、思いを馳せることも必要だし、その時のための準備も大切だ。自分にとって働きやすい環境を作るための転職、という考え方もあることを、知っておいて欲しい。

-------------引用終了-------------------------------

これが山崎元氏の一番特徴的な部分でしょう。これはまさしく、若いときから戦略的にキャリアを構築してきたからこそ可能になったことだと言えそうです。


一方、転職を繰り返すことに対して必ずしも賛同できないという向きもあります。以下に、山崎元氏の著書「会社は2年で辞めていい」の書評として書かれたサイトを紹介しておきます(下記サイトを参照)。

会社は2年で辞めていい/山崎 元 - (起業ポルノ)

-------------引用開始-------------------------------

これは著者自身が「自分は偉い」と勘違いしているようにすら思える。よほどの実力者じゃない限り、若いうちから何度も転職を繰り返すとキャリア上不利だし、実際にこういうことを考える人事採用担当は多いわけだから、1度目の転職の際に、しっかりと自分を成長させてくれる良い転職先を見つけて、2年毎に転職をするような事態は、実力がつくまでの間は、できるだけ避けるべきであろう。

(中略)

仮に私が採用担当者だとしても、面接で見抜ける素質なんてたかが知れているので、職歴を圧倒的に重視するし、なんといっても著者が推奨するように、「2年でやめていい」と思っている人材を採るとしたら、業務を教える労力、業務を習得するまでのタイムラグもあるので、普通の人の3倍以上の生産性を発揮して貰わないと会社にとってプラスにはならないという問題がある。

(中略)

本書の著者の山崎元氏は、東大卒でマッチョで、実力主義・個人主義な証券業界であっからこそ、コンスタントに転職を繰り返して、自分自身を成長させてくることができたのであって、そのため平均的なマッチョ度・スキルレベルの人で、普通の国内企業に勤めている人では実現できないノウハウが本書にはいくつか混じっているとの印象を強く受けた。

-------------引用終了-------------------------------

さて、どちらが正しいのか。なかなか難しいところです。

まあいずれにしても、平均的な能力しか持たない平均的な人である限り、残念ながら市場価値はほとんどないとは思いますが。


--------------------------------------------

追記(2010年4月19日)

少し追記を書いておきます。

今回の記事を読んで、不快に思われた方もおられるかと思います。
しかし、私が今回こんな記事を書いたのは問題提起を意図してのことです。硬直した労働市場という問題に関して、高度な学問的議論を行っているサイトはいくつもありますが、その多くがどこか他人事であるかのような印象を受けていました。そこで、あえて身も蓋もない現実を書いた方がいいと思ったのです。私としては、雇用や労働・転職市場の問題が少しでもよい方向に向かうことを切に願っています。


テーマ:お金の勉強 - ジャンル:株式・投資・マネー

この記事に対するコメント

こんばんは。
とても良い記事だと思いましたのでTwitterで紹介させていただきました。

>「はっきり書いてしまうと、日本における一般的なサラリーマンの場合、労働市場や転職市場における価値など、事実上ほとんどないと考えて差し支えないと考えます。」
>「自分の能力を過信してはならないということです。実際のところ、「自分は優秀だ」と思っている、”自称・優秀な人”が実際に優秀であるケースは少ないと思います。」

実際のところその通りだと思います。
【2010/04/17 23:45】 URL | ぐっち #JalddpaA [ 編集]

転職と株式投資に関する類似点
①自分でコントロールできない。
②需給で決まる。
③予想外のことが多い。

おそらく皆、防衛本能が薄い傾向にあると思います・・
山崎元氏も一歩間違えば、切り捨てられていたかもしれません。
もしかしたら、今月仕事がなくなるかもしれません。
まだ解雇ならマシなのです(雇用保険がすぐもらえるから)
特に小企業は誘導退職(要は勝手に辞めたんだ!)に持って行きたがります。

生活を切り詰めても時間の問題です。
解決策は経験と図太さにあると思っています^^;
生活保護でもなんでも受ける。(これは簡単には通りませんが・・)
見栄を捨てる。
そして・・自分で道を切り開く!

転職(株の損も)は経験しない方がいいかもしれません(年功序列が結果的に膨大な富を産む・・)
もちろん特別な才能を持った人は別ですが^^

【2010/04/17 23:49】 URL | 預金王 #- [ 編集]

捨てる覚悟
「今の職場で持っている立場や権力などをすべて捨てて、いつでも1年生に戻る覚悟を常に持て!」と、10年くらい前から自分に言い聞かせているのですが、たまに転職の思考実験などをしてみると、歳を重ねるごとにその覚悟が弱まっていることに気づき、己の雑魚っぷりに愕然とします。。(^^;)
【2010/04/18 10:00】 URL | 虫とり小僧 #YHpFg9Og [ 編集]


これはもう、その人の立ち位置の違いと言う他ない。
独立あるいは自営業、あるいは経営陣などである程度成功している人は、
攻めの姿勢をから物事を考えるでしょう。
(あるいは、一度も転職経験が無く、年功序列企業で長年勤めている人の一部とか)
>①自己の職業能力に対して自信が持てない
この、自己の職業能力に関しては、運不運があります。
企業に就職したらば、否応無く職種が決められます。
偶然決められた職種が、自社にしか通用しない、特殊な職種であったなどという話は
いたるところにあります。
もし仮に、そういう職種についてしまった場合は、自身の職種とは全く違った職業能力を
独自に身に付けなくてはなりません。
それどころか、就職活動の時期によっては、就職自体が困難なこともあるでしょう。
自力で職業能力を身に付けられる人は、元々、企業の枠に囚われない生活様式を確立できる素養を持った人でしょう。
わたしには、こういう考え方の根本に、「自己責任論」があるような気がしてなりません。
就職氷河期と、バブル絶頂期で就職活動した人たちのその後を比較すれば、何かしらの
面白い結果が出るのではないかと考えています。
【2010/04/18 12:31】 URL | ハイボール #mQop/nM. [ 編集]


ツイッターでつぶやくために、リンクさせていただきました。
今の日本に危機意識をもっている人が少なすぎる。

日本全体がよくもわるくも情報操作されている帰来がありますよね。
【2010/04/18 13:13】 URL | rick1125 #JalddpaA [ 編集]

管理人より臨時コメント
  
当ブログ管理人からの臨時コメントです。 
今回の記事に関して、いまだかつてない勢いでアクセス数が急増中です。記念にツイッターと、はてなブックマークのリンク先を載せておきます。

「貯金生活。投資生活。」のTwitterでの新着ページ
http://tweetbuzz.jp/domain/moneyfreedom.blog21.fc2.com

はてなブックマーク
http://b.hatena.ne.jp/entry/moneyfreedom.blog21.fc2.com/blog-entry-470.html
 
 
 
【2010/04/18 20:51】 URL | masa #.7tOqmoU [ 編集]

管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
【2010/04/19 17:19】 | # [ 編集]

管理人より臨時コメント
ブログの記事本文に追記を書きました。
 
【2010/04/19 22:02】 URL | masa #.7tOqmoU [ 編集]


ごぶさたしております。

記事を紹介していただき、ありがとうございます。

かなり以前のmasaさんの記事ですが、結局のところ、対立点はどこにあるのか検討する必要があると思ったので、取り上げさせていただきました。

以前の記事において、元町愛さんの意見とmasaさんの意見は、全く噛み合っていなかったので、根本的な考え方が対立していると考えられます。

masaさんの意見を集約すると、以下のようになると思われます。

平均的なサラリーマンのfair value(現在の収入ではなく、非自発的失業に追い込まれた際の市場価値)は、実質的にゼロであり、自力で向上させることは困難である。
  ↓
私も、平均的なサラリーマンである。
  ↓
私のfair valueはゼロであり、それを自力で向上させることは困難である

この結論を出発点とすれば、
・独立や転職は、かえってリスクを増大させるだけである
・給与カットに対抗する唯一の術は支出カットである
・失職に対抗する手段は支出カットと生活保護である
という考え方は正しいといえます。

平均的サラリーマンのfair valueがゼロに等しいという事実を肯定する考え方に対しては、失職した場合にどうするのか(本当に支出カットと生活保護で乗り切るつもりなのか)という反問が根本的な問いだと思いますが、ゼロに等しいという事実を肯定する以上、基本的に能動的な対策は全くないというのが論理的な結論なのでしょう。

以上の議論を前提とした場合、「攻め」の姿勢とは、「fair valueがプラスになるように職業能力を上昇させるべく努力する」ことですね。ただ、中高年サラリーマンの転職が極めて難しいことに鑑みると、これは、「独立して食べていけるようになるように努力する」こととほぼ等しいと考えてもよいのでしょう。





【2010/04/19 22:37】 URL | PALCOM #- [ 編集]


>「攻め」の姿勢とは、「fair valueがプラスになるように職業能力を上昇させるべく努力する」ことですね。

PALCOMさん、こんにちわーー。
以前のこちらに投稿した私のコメントと見ると、偉そうなことかいてますねーーー。
いやー、はずかしいです。
ディスプレイの前で、頭に血が昇って、舞い上がっていたんでしょうねーー。

さてさて、あえて、的外れなコメントを(^^;)。

最近、「竜馬伝」ってNHKの大河ドラマやってますよね。
で、これを機会に竜馬の伝記を何冊か読んだのですが・・・。
「坂本竜馬って、交友関係ひろいなーー」
というのが、実感です。

昔の幕藩体制は、人の移動を禁じていたんですね。
ですから、藩以外の人に会うことなんて、ほとんど無かったはずです。
戦国時代ではないとはいえ、他の藩はよその国の人、いつ合戦になってもおかしくないわけで、その意味で仲良くすることも無かったのでは。

坂本竜馬の作った海援隊って、現代に残っていれば、三菱に匹敵する財閥になった可能性も高いとか。

で、思ったのですが、「職業能力の上昇」というのは、簿記が上手にできるとか、プログラムが速く組めるとかではなく、沢山の人と、いかに交友を持つことではないかと。

>基本的にサラリーマンには「自分でエサを見つける能力」などないと思います。
>これはちょうど、檻の中で育てられた動物が自然界でエサを見つける能力がないのと同じです。

つまり、日ごろから檻から少しだけ外に出る努力をすることが、大事なのではないだろうかと。
梅屋敷のランダムウォーカーさんが、よくオフ会を開いていらっしゃいますが、これは本人が気が付かないうちに、生活防衛に直結する活動をしているのかもしれません。

【2010/04/20 01:01】 URL | 元町愛 #195Lvy4Y [ 編集]

管理人より臨時コメント
まずは連絡です。

今回の記事がガジェット通信に掲載されました。

ガジェット通信
http://getnews.jp/archives/56540




それから、PALCOMさんのコメントに関連する話を少し書いておきます。
一般論として書きますが、この話については、いくつかの選択肢があるかと思います。


(1)職業能力の向上
これは基本中の基本。ただし、そもそも今行っている仕事が大した技能を必要としない誰でもできる仕事の場合、事実上意味がない。


(2)サラリーマンという雇われの身分ではリスクが高いと考える場合、独立・起業を目指す。
この場合、サラリーマンとは求められる能力が全く異なるため、過去の職歴・性格的特性を含め、自分自身が独立・起業に向いているかどうかの自己分析が必要。また、たとえサラリーマンを辞めても、今度は独立・起業に伴うリスクが発生するので、結局はリスクそのものから逃れる術はない。


(3)本業に対するリスクヘッジとして副業を行い、収入を本業との2本立てにする
非常に有効だが、会社に内緒で副業をする場合、会社にばれたときに社内での立場が悪くなるリスクがある。また公務員の場合、そもそも副業が禁止されているので不可。


(4)より高い職業能力の獲得を目指し、転職する
この場合、実務経験のない分野へチェンジする場合、募集要項の「実務経験者のみ」という壁に阻まれ、かなりの困難を伴うが、可能性が少しでもあるならできるだけ若いうちに挑戦する方がよいと思われる。あるいは、転職活動を開始する前に、転職支援会社に相談・登録し、自分の市場価値を確認してみる。


(5)ひたすら会社にしがみつく
会社が潰れたり、有無を言わさずクビになった場合にはどうしようもないが、そうではない場合、文字通り社畜になって働く。


もしかしたら他の選択肢もあるかもしれませんが、とりあえず思いついたのはこんなところです。どれを選ぶかは、当人次第ですが、置かれている立場によっても異なると思います。

それと、今回書いた話の根底には、流動性が不十分で硬直化した労働市場や、同一労働・同一賃金になっていないという問題があります。同じ仕事をしていてもなぜか人によって賃金が全く違うというのでは、職業価値の適正な評価自体が困難だと思います。失敗したときに再チャレンジしにくいという構造的要因もあると思われるので、その改善も必要でしょう。

【2010/04/20 22:43】 URL | masa #.7tOqmoU [ 編集]


ワークシェア(正規労働時間の短縮)と副業可、
日雇い労働の短時間単位契約を組み合わせて、
社会環境を整備すれば、

山崎元氏のような働き方も、
彼ほど有能な人間でなくとも可能となるでしょう。

人材が流動化すれば、様々なことが生まれてくる。


その障害になるのは一つ。
年金などの福祉関連の企業負担。これによって、企業は
リストラを進めるほど採算のあがるよう動機付けられている。
そして、雇用の維持は一部の善意の者に押しつけ、依存している。

基本的な部分を国で一元化すれば、上記のようなものも、
そうではない今までのフツーの働き方も、共存できる
社会になると思うのですけどね。


自己完結した処世術にはならない意見はスルーがデフォですが、
分かった上での放言。御免。
【2010/04/20 23:52】 URL | m #C6KUhZuE [ 編集]


masaさん

元町愛さんが以前の記事でコメントされていましたように、masaさんは「失業に対する恐怖」を強くお持ちだと感じます。「失業に対する恐怖」をお持ちだということは、「失業の可能性が無視できないほど高く、しかも、失業したときの自分のvalueはゼロだと思っている」ということでしょう。

従って、まず、考えなければならない問いは、「失業の可能性が無視できないほど高く、しかも、失業したときの自分のvalueはゼロだという状況下で、自分がしなければならないことはなにか?」という問いであり、その答えは、元町愛さんがおっしゃっているように、「攻めの姿勢」を持つことです。

ご指摘のように、一般論としては、「会社が潰れたり、有無を言わさずクビになった場合にはどうしようもないが、そうではない場合、文字通り社畜になって働く。」という選択肢はあり得るわけで、最も無難だと思いますが、過去のブログの記事から推察すると、masaさんは、どうしようもないことがかなりの確率で起こることを想定しておられるのではないでしょうか?とするならば、どうしようもないことが起こる可能性を前提として何をすべきかを考えるべきだと思いますが、その点は、どのようにお考えなのでしょうか?

全体として、失業に対する危機感があるのか、ないのか、よく分からない考察になっているような印象を抱きました。あるいは、あくまでも、興味の中心は、日本の労働市場の閉鎖性といった社会的なレベルの問題ということなのでしょうか?



【2010/04/23 18:40】 URL | PALCOM #- [ 編集]

管理人より臨時コメント
>>PALCOMさん


コメントありがとうございました。以下、質問に答えていきます。

>興味の中心は、日本の労働市場の閉鎖性といった
>社会的なレベルの問題ということなのでしょうか?

今回の記事に関しては、書いておられるとおり、どちらかというと労働市場の閉鎖性の問題(つまり、雇用の流動性がないという問題)の方がメインです。


今回の記事では、一般的なサラリーマンに市場価値はほとんどないと書きました。その言葉とは矛盾するようですが、転職市場で評価されない=職業能力が低いとは限らないのも事実です。実際には、日本のサラリーマンの職業能力そのものは、非常に優れていると思います。みな、それぞれ勤める会社ではきちんと仕事ができているはずです。問題なのは、硬直して流動性のない労働市場そのもので、それこそが転職を困難たらしめているのだと思います。そして、それらのツケが若者を中心にしわ寄せがきているのです。また、労働市場が硬直化していることによって、企業の中にいる人をかえって不幸にしている側面もあります。

労働市場が整備されていないために、本来は優秀なはずの人材を生かすようになっていないのが問題だということです(実はこれが一番言いたかったのです)。

現職ではそれなりに評価が高いのに、いざ転職・再就職しようとすると、相手にされないということが現実に起こります。年齢差別もあるので、年をとればとるほどそれが顕著になります。職業能力はそれなりに高いはずなのに、転職市場では評価されないことが問題で、これは構造的要因によるものだというのが私の考えなのです。

それから、「個人的なコネを作っておくことが重要だ」ということを書いたのですが、これは私の個人的経験によります。この話は以前にも書いていますが、私が今の会社に入社できたのは、知人に声をかけてもらったことがきっかけだったからです。当時、それまで勤めていた会社を辞めたときは大不況の最中だったので、これは本当に助かりました。よって、人的ネットワークが最強だと思ったわけです。




>どうしようもないことが起こる可能性を前提として何をすべきかを
>考えるべきだと思いますが、その点は、どのようにお考えなのでしょうか?


この点については、できることは事実上何もないと考えます。まあ、あえて言うなら、会社が人員削減する際に、その対象に入らないように社内でうまく立ち回るくらいのことでしょうか。もっとも、そんなにうまくいくとは思えませんし、それとて会社自体が潰れれば無意味ですけど。失業リスクについての私の認識ですが、私の働くような中小企業の業績というのは極めて不安定なので、失業リスクはいつでも存在すると考えます。よって、むしろ心配しない方がおかしいと思います。職業能力向上といっても、仕事は毎日しているわけですし、業務上必要があれば、知識のアップデートもその都度行っています。とはいえ、一通りの仕事を覚えた今となっては、もはや単なるルーチンワークに過ぎません。業界や職種は明かせませんが、あえて分類するなら一応は専門職に該当するのではないかと思います。だからといって、それほど高度な知識が求められるわけでもありません。業務関係の資格は昨年には一つ取得しましたし、今年もまた別のものに挑戦する予定です。業務とは直接関係ない資格も、自己啓発の意味合いで過去にいくつか取得してきました。だからといって、転職市場での価値が上がるとは思いません。よく、キャリアを意識して仕事をしろといいますが、あれは単なる精神論です。もともとの仕事の市場価値が低ければどうしようもないからです。私の仕事の市場価値は、同業他社ではそれなりに評価されるかもしれませんが、だからといって、ことさら転職に有利だとは思いません。私と同じような仕事をしている人は世の中に大勢いますし、また異なる業界・異なる職種では事実上無価値だからです。

では、もし失業したらどうするかというと、その事実を受け入れ、淡々と再就職活動をするだけです。それに備えて、手元に十分なお金を持っておく必要はありますが、それはすでに行っているので問題はありません。


そもそも、職業能力の評価というのは自分でするものではなく、他人がするものです。ましてやサラリーマンという立場ではなおさらです。採用担当者や雇い主の評価が転職や再就職の可否を決定付けます。上司の評価が社内での職業価値を決めます。これがもし、起業家や経営者であれば、顧客や主要取引先がその人の価値を決めることになります。重要なのは他人目線での評価なのです。人間というものは、自分に対する評価はどうしても甘くなるので、自己評価など当てになりません。

再就職や転職はやってみないとわからないというのが私の見解です。ただし、流動性のない硬直した労働市場の元では極めて困難だとは思います。

これで答えになりましたでしょうか?
 
 
【2010/04/23 21:23】 URL | masa #.7tOqmoU [ 編集]


日本の今の現状では買い手市場なので、
>(2)サラリーマンという雇われの身分ではリスクが高いと考える場合、独立・起業を目指す。
>>(5)ひたすら会社にしがみつく
この2つが自分でコントロールできる他動的な評価からの解決法ですが、現実的には後者のラットレースが圧倒的に多いといえます・・

しかしラットにもメリットがあって、大して能力のない人も生存できる可能性があります。前者では特別な人(確率論からいって)以外は淘汰される可能性が大きい!
もっとも、失敗を恐れない金持ち父さんを読んでる人なら可能かも^^
http://money.yahoo.co.jp/column/company/ead/celebrated/person4/100115_person4.html
>「最優良」の世界では、あなたがベストを尽くしたとしても、その程度での「ベスト」ではお話にならない。人生の勝者になりたいなら、つねにベスト以上の努力をしなければならない。ほとんどの人は、平均的な存在であることで満足する。

ちなみに私はラットです(小笑)
【2010/04/24 10:02】 URL | 預金王 #- [ 編集]

管理人よりコメント
まずはお礼です。
ぐっちさん、rick1125さんをはじめ、ツイッターでのつぶやきや、はてなブックマークでブックマークして頂いた皆様方、そして、記事を掲載していただいたガジェット通信様、どうもありがとうございました。

今回の記事のアクセス数はすごいものがありました。インターネットというメディアの凄さを今さらながら実感した次第です。


>>預金王さん

>山崎元氏も一歩間違えば、切り捨てられていたかもしれません

思うに、山崎元氏の場合、サラリーマンでなくても十分にやっていける能力があると思います。一般人とはレベルがあまりに違いすぎますね。

>>虫とり小僧さん

>歳を重ねるごとにその覚悟が弱まっていることに気づき、
>己の雑魚っぷりに愕然とします。。(^^;)

ううむ。言われてみれば・・・(-_-;)
人間、年をとると保守的になるものなのか・・・。


>>ハイボールさん

>これはもう、その人の立ち位置の違いと言う他ない。

まさしくその通りです。自分が今までどの立場にいたか、どんな経歴を辿ってきたかによって主張する内容は全く違います。

>企業に就職したらば、否応無く職種が決められます。

これが大きな問題です。よく「就社でなく就職しろ」と言われますが、配属先や職種を自分で選べず、一方的に決まられてしまう以上、就社にならざるを得ません。そして、会社に入って最初に配属された部署での仕事がその人のキャリアを決定付けてしまうかもしれません。その仕事が市場価値のない職種であったり、あるいは自分の適性に合っていなかった場合、結果的に大きなマイナスになってしまいますね。

>自力で職業能力を身に付けられる人は、元々、企業の枠に囚われない
>生活様式を確立できる素養を持った人でしょう。

その通りだと思います。このタイプの人は、景気がいかに悪くなろうともほとんど影響を受けず、ビクともしないでしょう。このタイプの人からのアドバイスは、平均的な能力の一般人にとっては、あまり役に立たないと思います。

>就職氷河期と、バブル絶頂期で就職活動した人たちのその後を比較すれば

これも面白そうですね。どこかに調査データはないのでしょうか。

>>元町愛さん

坂本龍馬に限らず、歴史に名を残した人というのは、人を魅了し、人を動かす能力が極めて高いんじゃないかと思います。人間一人の能力なんて、しょせんはたかがしれてますからねぇ。
水瀬さんの場合は、ネット上のつながりをリアルの人間関係にしているという点で、すごいと思います。ネットの時代が来ようとも、リアル社会での人のつながりこそが最強です。


>mさん

>人材が流動化すれば、様々なことが生まれてくる。

まさしくその通りだと思います。人材を流動化させ、再チャレンジが容易になる社会になれば、個人もリスクをとりやすくなり、日本は大きく変わるでしょう。今の硬直化した労働市場では、起業して失敗した場合に元のサラリーマンに戻ることが困難なので、リスクをとりづらくなっています。時短と副業可の組み合わせも面白そうです。トライ&エラーが容易にできる社会構造になって欲しいものです。

企業から福祉関連のことを完全に分離するのも必要ですね。そうすれば、企業はより自由に活動できるようになることでしょう。

>自己完結した処世術にはならない意見はスルーがデフォですが、

いやいや。今回書いた話の根本は、日本の社会構造上の問題なので、非常に有意義なコメントだと思います。自己完結した処世術というのは、実質的には一般の人にはなかなか実行できませんから。





それから、一つ重要なことを書き忘れていたのですが、知人の紹介による転職の場合には、長所もあれば短所もあります。下記のサイトが参考になるかと思います。一部を引用しておきます。

◆◇知人の紹介◇◆ - 専門家に聞く コラム [All About プロファイル]

http://profile.allabout.co.jp/ask/column_detail.php/48368

-------------引用開始-------------------------------

<長所>
1.その企業の内実を聞くことが出来る
2.社員の紹介であれば、ある程度自社のニーズ(とくに人物面)から離れていないと考えられ、プレスクリーニングを通ったようなものと考えられる
3.公募では出てこない求人に出会うことがある
4.公募では通りにくいところにパスできる可能性がある

<短所>
1.面接を受けている間に「これは違うかもしれない」と思っても断りにくい
2.条件交渉がしづらい

短所に挙げたのは、自分と同等もしくは目下の人からの紹介であればそんなことはないかもしれませんが、自分がお世話になっている方、目上の方からの紹介となった場合にとくに気をつけていただきたいことです。ですので、できれば、同時に他の話を進めておき、「あまり気乗りがしないけれど他に進んでいる話もないから・・・」と消極的に決めることのないように気を付けてください。結果としてご自身だけでなく、紹介者も、採用企業も三者ともに嬉しくないことになります。

-------------引用終了-------------------------------

【2010/04/24 22:40】 URL | masa #.7tOqmoU [ 編集]

管理人よりコメント
 
コメントを書き忘れていたので追加です。

>>預金王さん

>この2つが自分でコントロールできる他動的な評価からの解決法ですが、
>現実的には後者のラットレースが圧倒的に多いといえます・・

どちらをとるにしろ、不確実性というリスクが消えることはないので、どちらがいいのかはあくまでもその当人の適性次第ですね。サラリーマンとしてのリスクをとる方を選ぶか、独立・起業によるリスクをとるか。どちらを選ぼうとも、不確実性というリスクから逃れる術はありません。これも投資における適性判断と同じで、外的要因ではなく、適性という内的要因で決めるべきものだと思います。

それから、現在の日本では、正社員の雇用コストがあまりにも高いので、雇い主側にとってみれば、積極的に正社員を雇うというのはもはや合理的ではないと思います。となれば、今後とも正社員の数はどんどん減り続け、非正規労働者はますます増え続けることになるでしょう。雇用・労働形態の多様化という点では、正社員よりもむしろ、派遣社員・契約社員・個人請負・マイクロ法人というような形態の方が主流になるかもしれません。
 
 
【2010/04/29 09:02】 URL | masa #.7tOqmoU [ 編集]


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