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ニコニコ超会議2:幕張メッセ、舞浜よりずっと「夢と魔法の王国」だった

4月27日、幕張メッセに行ってきた。ニコニコ超会議2。去年も行きたかったんだけどなんかあって行けなくて、今年満を持してついに。いやー行けてよかった。本当に楽しかった。1日ずうっと楽しかった。年齢バラバラに興味もバラバラにみんながみんな、好きなものを見ていてとてもよかった。


いきなり痛車が壮観なくらい並んでいて、アイマスの声優さんがごはんを食べたり楽器を弾いたりするステージがはじっこの方にあって、そんな中で夢枕獏先生はあまりにあまりにかっこいい背中を見せながら黙々と小説を執筆してて、「エヴァの果てまでいってQ」なんていうヤバいタイトルのトークショーがローソンのブースで繰り広げられてて、まどマギもモンハンもマジック・ザ・ギャザリングも逆転裁判も並んでて、お~ゲーム系~、と思ってたら突然自民党の選挙カーがあらわれて、「お姉さんほら今すぐ上に!タスキをかけてのぼってきてください!」(でも主張したいことないよ!)


アルパカがもふもふできる広場の横では新幹線を解体してて各鉄道会社が限定グッズ売りまくってて脇目もふらず買い漁ってる人がいて、後ろを振り向くとゲーム実況しながらトークイベントがやってる男の子たちとそれを囲む女の子たち、その向こうには戦車が鎮座してて米軍のガタイのいいお兄さんたちはにこやかに写真撮影に応じてて、突然自動車整備コーナーがあって白くてひらひらしたラジコンが空を飛んでいてピタゴラスイッチみたいなレゴの大きなからくりがあってマリオの土管の横ではマリオやルイージの格好した運営さんがちょろちょろしててかわいくて。

真ん中にある神社では突然結婚式がはじまるし(しかも初デートは去年の超会議だったんだって!)その横では赤松健先生はじめ漫画家のみなさんが「おっぱい描くときはやっぱりぐへへって思ってますよね」「読者の目線でね」「女性が描く時も思ってるの?」「思ってますよ全力でぐへぐへしてます、心はおっさんですから!」なんて軽妙なトークをしながらライブドローイングしてるし。

政治家の人やなんかがトークする言論ステージでは床に座布団がどさどさ置いてあって寄席の会場みたいって思って、ふと横を見たらハックル先生がひたっすらしゃべってるのに「メルマガ読者にはプレゼントあり」って書いてあるのに誰もいなくてせつなくなって変に近づけもしない空気で、この空気の中ではハックル先生もこんなことに…と思ったら隣には津田さんがこれまた別の話をしててビビって。

かと思えば声優さんやアイドルさんががっつりトークする場所も用意されてて、でもその横がユーザー企画だったりニコ生ブースだったりしてそこここで生中継やりまくっててスピーカーからガンガン音なってて目が回りそう。


奥へ進めば櫓が組まれた下で拳をつぎあげてる人がたくさんいてボカロ音楽のクラブゾーンで超楽しそうで振り向いたらビールが売られてたからふらふらと吸い込まれちゃって「どっちがオススメですか?」って聞いたら「どっちも!」って言われてつい赤と黒のビール2杯飲んでしまって年齢確認をくぐりぬけたオトナのみなさんとほのぼの相席しながらしばし休憩したあとには会場一番奥のアイドルちゃんが次々出てくるステージにダッシュして。

「歌ってみた」「踊ってみた」のステージの前の広い空間はただ見に来た観客じゃなくてこっちも参加して盛り上げていく感じが溢れてて、すごいうまくてびっくりする人もいればお世辞にもうまくない歌を気持ちよさそうにシャウトする人もいて同じように囲んでて、ステージとフロアでみんなで同じ振付を踊って。


すごかった。わくわくした。なんだこりゃー。
どういうイベントなの、って聞かれても「なんか……いろいろ!!文化祭みたいな!!」としか言えない。

当たり前なんだけど会場中いろんなところで生中継しててその同時多発感ぞくぞくした。企画を中継、ってだけじゃなくて、ユーザー企画やニコラジやニコ生のブースでは同時に何人もが別々の画面に向かってしゃべってる。タブレットやPC抱えてニコ生しながら移動してる人もいる。この全部が押し込まれてるニコニコ動画すごい。っていうかインターネットすごい。インターネット楽しいね。

自分が見てる世界なんてほんの少しで世界にはいろんな人がいていろんなことに熱狂してる、ああそれってほんとにすごいことだ、なんて楽しいんだろう、一生かかっても絶対に全部なんて覗けない、でもちょっとでも知りたいもっと見せてほしい教えてほしい、って鼻血が出そうに思った。

「踊ってみた」のステージの下、小ぶりのキャリーバッグを置いた中学生か高校生くらいの女の子2人組が、みんなで同じダンスをやろう的なコーナーで、最初はおずおず踊ってたんだけど途中から本当に楽しそうにニコニコしながら動き出してなんかもう感動した。この子たちこのために東京に来たんじゃないかな。きっと大事な想い出の1ページになるんだろうな。来年もここで踊りたいなって思って帰るかな。

舞浜よりずっと、夢と魔法の王国だね。普段ネットの中で動画を見たりもしかしたらあげたりしてる、そしてコメントでコミュニケーションしてる平面の世界が、ほんの2日だけ地上にあらわれるなんて夢みたいね。

わたしがニコ動のアカウントをとったのは大学受験の時だったから、自分が中高生の頃にあったらインターネット生活がどうなっていただろうってとっても思う。2,3歳年が下になるだけで全然見てる世界が違う。みんなの当たり前を聞かせてほしい。あなたの当たり前、わたしには全然当たり前じゃないよ。


「超会議行くなら超パーティー行ったほうがいい」と言われて延長戦で行ってきた。
すごかった。すごいもの観た。目撃できてよかった。
ニコ厨でもないのに楽しかった。自分でもよくわからないけどただただ圧倒されて泣いた。来年行く人が周りにいたらわたしは同じこと言うだろう、「超会議行くなら超パーティー行ったほうがいい」。


ほんとにね…すごかった……。最初に小林幸子がほんとに紅白のような衣装でステージに浮かんでるように立って「この会場、そしてパソコンの前に集まったニコ厨たちよ!」みたいな(よく覚えてない)煽りを入れたあとに「じゃあわたしがせーのって言ったら、みんなで『ラスボスー!』って叫んでね」って言ったんです。しかもその言い方がすごいかわいいの!かわいいんだよ!あまりにかわいいからそのあと「さちこー!」どころか「さっちゃーん!」てコールする人もいたくらいだよ。で、せーの、ラスボスー!って叫ぶじゃん。そしたら幸子の立ってる場所が動いてキラキラした衣装がスカートみたいに下にぶわーって広がるの。視界が一気に縦に鮮やかになるの。めっちゃ神々しくて震えた。
なんかいろいろヤバい。ここまでマスの世界で上り詰めた人がこっち側にこんなに歩み寄ってくれてることも全力で楽しんでくれてるってわかることもきっと小林幸子「の」ファンの人なんてこの会場にほんの少しもいないのにここまでぐわっと心を掴んじゃう一体になれちゃうのも。ヤバい。

最初に幸子の話を出しましたけど、他にも何人か目玉になる人はもちろんいたんだけど正直それ以外はあんまり知らなかったわけです。有名な曲とか有名なPさんは知ってるけど歌い手さん踊り手さんになるとあんまり…っていう感じ。でもそっちはつまんなかったかっていうと全然そんなことない…どころか前のめりになりすぎた。だって知りたいから!!わたしの知らない世界で熱狂の渦が起こってるのぞくぞくする。オリコンランキングとか言ってる場合じゃない。


ちょっとあまりに長くなりそうだから超パーティーの感想はあとでもう少し細かく書くけど少しだけ。
わたしはアイドルがすっごい好きで、女子アイドルはコールとかサイリウム、ジャニーズはうちわ、ってステージとのコミュニケーションのツールが違うの楽しいなって常々思ってるのですが、超パーティーはそのツール、コメントだった。第三者の書き込みではじめて完結するのすごいおもしろいと思った。
わたしが「ちょwwその衣装ww」とか思ったとして、顔も名前知らない誰かが書いてくれる、その満足感っていうか…あっちにも自分がいる!って思える。それがリアルタイムに映像に乗っかって流れるのおもしろすぎた。もちろん動画を見てる時も思うんだけど、なんだろうね……やっぱり生で時間を共有してるそのスピード感ていうか密度って違うんだなって思う。


コメントの力、ほんとにすごくて。今会場にいるわたしには書けない!書きたい!草生やしたい!ずるい!みたいになるっていうひっくり返り方もおもしろかった。会場にいるほうが絶対的に上位じゃなくなる。
コールでもペンラでもうちわでもない愛と熱情を示す方法。しかも遠隔で。でも現場にその熱は生々しいほどくるんだよーー。「弾幕準備」って煽りで会場にいるわたしたちは何も準備できなくてさみしい!

あと声を大にして言いたいのは「放課後ストライド」の振付が超絶ミラクルハイパーかわいかったってことです!!!早く「踊ってみた」にあげてもらいたい…!しかも愛川こずえさんからリプライいただいてしまいました、ご本人に届くの嬉しいねありがとうございます(骨の髄までミーハー)




コンテンツとして感動したのはこの2つでやっぱり引力が違いすぎた。惚れ惚れした。
だけど、もっと生々しく興奮したし人に言いたくなったのは、ステージの上と下にはわかれてるけどちゃんと地続きなこの世界観まるごとだった。ていうかむしろ、こういう見せ方をすることで同じステージに立たせられるんだ、客がいることで相乗効果になるんだ、って感動した。28日の超パーティーの最後、「幕は閉めません 次はあなたのステージかも」みたいなテロップで終わったらしく(あってるかな…)続くんだなあと思った、歴史は。

超パーティー、2日間両方、4-5時間あってさー、時間半分にしたら随分楽だろうなって思うけど、それじゃだめなんだろうなあ。まるっとまとめたいわけじゃなくて風呂敷広げたいんだよね。それすごい設計思想ですよね。ユーザーだけじゃなくて運営側にも愛と覚悟感じる……。

運営・あべちゃんさんの振り返り、めっちゃかっこいい。
ニコニコ超パーティーⅡを作り終えたチラ裏です【運営あべちゃん】:運営あべちゃんのブロマガ - ブロマガ

適当なクリエイティブのイベントとして続けていけば本当は楽だけど、6800円というリアルチケット価格は、ニコニコのイベントに来る層にとっては本当に大きなお金で、それは30代以上の社会人にとってみれば数万円に匹敵するような重みのある金額。
出演者に会えるだけのイベントなら、そこらへんでよくやってるもっと安い価格のイベントにいけばいい。
でもそうじゃない。
だから、演出に凝って、超パーティーでしか味わえない楽しさ、出演者を知らなくても楽しめるような空間作りを徹底的に考えることにした。


今回の超会議/超パーティーは、古参切りとかメジャーになりすぎとか言われててあんまり好評じゃない側面もあるみたいですがわたしにはすごくおもしろかったし今見られて本当によかった。でも、そもそもこういうにわかにミーハーにおもしろがってもらえるものづくりが正しいかどうかわからないってことだよね、きっと…と、わたしはミーハーの立場とわかりながら……。政治や商業に利用されちゃう可能性だってあるもんね。でも全然こっちのエネルギーが圧倒してるように主導してるように見えたよ。こっちに寄らせてたよ。それも壮観で、楽しかったです。

それにねー、なんも知らないオッサンたち(とあえて言う)にあなたがたの知らないところでこんなすごいこと起きてるんだから!!を伝えるには広すぎる場所でリアルに人が集まってわーきゃーしてのを見せるって、本当に意味があるなって思った。なんかよくわかんないけどすごい、って最高にクールな褒め言葉だよね。

こんなにわかな社会科見学じゃない、当事者で熱くてウエットな感想はブロマガ「ニコニコ超会議」タグで見られます。運営がレポート募集してるからいっぱいあがってて高まるね。
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来年も楽しみだなー。それまでにもっとわかることを増やしたい。認識の解像度高めてから幕張メッセに飛び込みたい。