町山智浩 映画『メッセージ』を語る

町山智浩 映画『メッセージ』を語る たまむすび

町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』でアカデミー賞の有力候補になるであろうドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画『メッセージ』を紹介していました。

メッセージ (字幕版)

(町山智浩)今日、ご紹介する映画はですね、『メッセージ』という映画で。これ、アカデミー賞に引っかかってくるだろうと言われている映画です。日本ではね、4月か5月ぐらいに公開ですごく先なんですけども、すでに東京国際映画祭で上映したんで、ご紹介します。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)これ、SF映画です。これはね、ファーストコンタクトものと言われるジャンルの映画です。ファーストコンタクトものっていうのは、地球の外にいる地球外知的生命と地球人とのはじめての出会いを描いた映画のことです。

(赤江珠緒)1回、町山さんがご紹介してくださって、ポスターの宇宙船がばかうけにそっくりって……

(町山智浩)そうなんです。巨大な、全長何キロもあるばかうけが宇宙からなんか下りてくるっていう映画ですね(笑)。で、それがすごく高度な宇宙人の来訪なんですね。これ、映画の原題は『Arrival』といいまして。「来訪・到着」っていう意味なんですが、宇宙人がやってくるという話です。で、この監督がカナダ出身のドゥニ・ヴィルヌーヴという監督なんですが、この人はいまものすごく注目されている監督なんですよ。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)どういうことか? といいますと、なんとあの『ブレードランナー』の続編をいま作っています。SF映画史上のカルト映画として有名なあの『ブレードランナー』の続きの話をいま監督している人で、いますごく注目されている人です。で、この映画は主演がエイミー・アダムスという女優さんで、この人は『マン・オブ・スティール』とかでスーパーマンの彼女の役をやっていた人ですね。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、もう1人共演するのはこの間、東京コミコンにも来ていたジェレミー・レナーという俳優さんで、この人は『アベンジャーズ』シリーズで唯一のまともな人間である、弓矢を射つホークアイを演じていた人ですね。はい。この人は、「そして殺す」というミームでも有名な人ですけども。まあ、それはいいや(笑)。

(町山智浩)この2人が科学者を演じまして。エイミー・アダムスさんの方は言語学者です。なぜ言語学者が呼ばれたか?っていうと、この宇宙人の地球に来た目的を知るためには、彼らの言葉を知らなければならないんでね。彼らの通訳としてアメリカ軍から雇われます。で、アメリカだけじゃなくて、ロシアとか中国とか世界各地に宇宙船がやってきて、それぞれの国がそれぞれの国ごとに情報を共有しながらも遮断しながら、どこの国が先に宇宙人とコンタクトが取れるか? みたいな競争みたいになっています。

(赤江珠緒)ふーん! あちこちに宇宙船が来るんですね。

(町山智浩)あちこちに同時に来るんですよ。で、やっぱりそれぞれの国の思惑があるんで、どこが先に宇宙人の言葉を解読するか?っていう話になるんですね。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、この宇宙人の言葉はね、なんか炭で書いたみたいな字なんですよ。丸いんですね。

(赤江珠緒)あ、なんか煙みたいにフワーッて。

(山里亮太)いまね、写真を見たらそうなってますけども。

(町山智浩)そうそうそう。具体的にはね、コーヒーのカップをテーブルとかに置いた時に、丸いシミができるじゃないですか。あんな感じの字なんですよ。

宇宙人の字

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)宇宙人の字が。で、言葉はほとんど聞き取れないので、字を解読しようとするんですね。このエイミー・アダムスさん演じる言語学者は。ところが、この丸いのは「字」じゃなくて「行」なんですよ。だから、文章の行なんですね。

(赤江珠緒)ほうほう。

(町山智浩)だからこれ、始めも終わりもないんですよ。丸くなっているから。グルグル回っていて。

(赤江珠緒)えっ?

(町山智浩)で、どうしてだろう?っていうことで解読していくんですけども……これね、ものすごくネタバレになっちゃうんで難しいんですけども。この宇宙人ね、形がタコみたいな宇宙人なんですよ。タコなんだけど、体に目がいくつかあるんですね。タコは2つしか目はないんですけども、いくつもある宇宙人なんですよ。そうすると、体に前とか後ろがないんですよ。

(赤江珠緒)ああー、まあそうか。目がたくさんあったら。はい。

(町山智浩)そう。前とか後ろがない生物は「前進」っていう概念がないんですね。前進とか後退っていう概念がないんですが、さらにこの宇宙人は文章でわかるように、ひとつの行がグルグル回っていますから、始まりも終わりもなくて、過去・現在・未来っていう時間軸が存在しない宇宙人なんですよ。

(赤江珠緒)はー! 面白い! なんか設定が面白いですね。

(町山智浩)はい。で、いったいこの宇宙人はなにしに来たんだろう?っていう話なんですけども。これ、面白いのはこの原作者はテッド・チャンっていう中国系のアメリカ人なんですよ。で、たぶんこの不思議な文字っていうのは中国語の漢字とかの概念が元になっているんですね。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)漢字って音を意味するよりも、意味を意味しているじゃないですか。英語は音でしょう? 英語とかローマ字は音なんですよ。ひらがなも音なんですけど、漢字は意味だから韓国でも中国でも日本でも同じ漢字を使うんですね。で、意味はわかるんですよ。

(赤江珠緒)そうですね、はい。

(町山智浩)昔の韓国の新聞とかを読むと、いまでも読めますよ。でも、読み方はそれぞれバラバラなんですよ。それと同じような言葉だから、意味がわかるはずだっていうことで解読しようとするわけですね。たとえば、歩いているところを見せて、「歩くっていうのはこういう字だ」って向こうが書いてくれれば、「歩く」っていう意味だってわかるじゃないですか。だから、漢字的なんですよ。

(山里亮太)ああ、なるほど、なるほど。

(町山智浩)だから、漢字って「足」は足の形しているとかあるじゃないですか。で、だんだんわかってくるじゃないですか。すると、漢字がズラーッと並んでいると、中国語の新聞とか、特に台湾系の新聞って日本人も意味が読めるでしょう?

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)それと同じようなことなんで、これはテッド・チャンっていう人が中国系だからたぶんこの話を考えついたんですね。それと、言語と身体性っていうのは考え方とかをコントロールすると言われているんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)これ、難しい言い方ですけども、日本語と韓国語だけ他の外国語に比べてすごく特殊なのが、述語が最後に来るんですよ。

(赤江珠緒)そうですね。主語、述語の述語が。

(町山智浩)はい。英語だと、たとえば「I hate you」って言うんですよ。「あなたが嫌いです」と。で、「Because…」って理由を言っていくんですよ。ところが日本語と韓国語は「私は、あなたはいつもそういうことをやっていて、私を苛立たせるから嫌いです」って、「嫌いです」が最後に来るんですよ。そうすると、考え方とかも英語とかと日本語・韓国語は違ってくるんですね。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)まず先に理由を言いますんで、結論は後から考えることができるんですよ。結論を変えてもいいし。

(赤江珠緒)言いながら。そうですね。

(町山智浩)ねえ。「あなたは○○で××だから、好き」って言うかもしれないわけですよ。言いながら。ねえ。だから、優柔不断でいいんですよ。あと、結論を言わなくてもいいんですよ。理由を全部言えば、「わかりますよね?」で終わってもいいんですよ。日本語や韓国語は。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)ところが、英語とかフランス語は絶対にそれができないんですよ。先に結論を言わなきゃならないので。「あなたが嫌いです」って先に言わなきゃいけないんですよ。そうすると、考え方とか心のあり方は決定的に違ってきますよね。

(赤江珠緒)そうか、うん。

(町山智浩)決断的になってきますよね。英語とかは。日本語や韓国語は曖昧ですよね。だから、言葉っていうのを考え方から生まれてくるのか、逆かもしれないですが、とにかく考え方と言葉はものすごく密接に関係しているんですよ。で、この宇宙人は過去・現在・未来っていう時間の進行がないんですよ。

(赤江珠緒)ないのか!

過去・現在・未来

(町山智浩)はい。全部同時に存在するんですよ。で、すごい話で、これ以上説明できないんですけど(笑)。難しい映画だな(笑)。実はこういう宇宙人っていうのは、初めてじゃないんですよ。これがね、過去にすごく有名なSF小説がありまして、そこに出てくるんですね。全く同じように過去・現在・未来のない宇宙人が。

(赤江珠緒)うん、うん。

(町山智浩)これ、ものすごく有名な小説なんですが、カート・ヴォネガットという作家の『スローターハウス5』という小説です。これは村上春樹さんも影響を受けているのでものすごく有名な小説なんですけども。ここに出てくるトラルファマドール星人というのは過去・現在・未来がなくて、常に全部、すべての時間軸を同時に存在しながら同時に考えているっていう宇宙人なんですよ。

(赤江珠緒)うーん?

(町山智浩)難しいんですけど、これ、どういうことか?っていうと主人公が作家カート・ヴォネガット自身の人生とかぶっているんですけども。途中で宇宙人にさらわれてしまうんですね。人生の終わりの方で。で、その宇宙人の動物園に地球人のサンプルとして飼われるっていう話なんですよ。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、自分の人生をそこから……要するにその星に行くと過去・現在・未来がなくなるから。要するに子供の頃から最近のことから、人生のすべてがごちゃごちゃに出てくるんですよ。

(赤江珠緒)頭の中で?

(町山智浩)頭の中で。その小説の中で。だから、子供の頃があったと思ったら、じいさんになったり。若い頃になったり。むちゃくちゃにランダムに彼の人生が並べられるんですね。その小説は。で、なんでそんなことになったのか?っていうと、実はこれはカート・ヴォネガット自身の体験なんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)彼は第二次世界大戦で青年時代にアメリカ兵としてドイツに戦争に行くんですね。そこで捕虜になって、ドレスデンという街に連れて行かれます。そのドレスデンっていうのは安全だと言われていたんですね。全く軍事的拠点じゃなくて、そこには女・子供しか住んでいなくて。全く安全なところだと思っていたら、そこにイギリス軍とアメリカ軍が猛爆撃をしたんですよ。要するに、彼は味方に爆撃されたんですよ。

(赤江珠緒)うん、うん。

(町山智浩)で、1300機の重爆撃機が合計3900トンの爆弾をそこに投下したんですよ。で、10万人を超える人が死んだと言われているんですね。で、あまりにも徹底的に破壊しつくされたんで、東京大空襲と同じで正確な死者はわからないぐらい殺されているんですよ。

(赤江珠緒)ええー……

(町山智浩)で、これはひどいのは「ドレスデン」で調べるとわかるんですが、防空壕があって、防空壕に入っていたんですね。で、ものすごい炎で焼き尽くされて、女性とか子供とか、そこでみんな燻製になっちゃったんですよ。

(赤江珠緒)うわー……

(町山智浩)その燻製の写真もありますね。で、その死体処理をヴォネガットは捕虜としてやらされたんですね。それ以来、国とか戦争とかも一切信じなくなったんですよ。味方に攻撃されたし、女・子供を殺すのを彼は目の前で見たんで。

(赤江珠緒)そうですね。うん。

(町山智浩)で、一切の正義とかを信じなくなったんですけど。ただ、彼はその後にずっと戦後を生きていく間、何度もその恐怖がフラッシュバックするわけですよ。普通に生きていても、その過去がどんどん蘇ってくるんですね。ランダムに。要するに、PTSDですね。

(赤江珠緒)ああー……

(町山智浩)それをタイムスリップとして描いたのがヴォネガットの『スローターハウス5』っていう小説なんですよ。

(赤江珠緒)うわー、そんな重い経験が元になっていたんですか。

(町山智浩)要するに、宇宙人によってタイムスリップ能力みたいなものを身につけたっていうことになっているんですけど、実際には彼自身がそういう悪夢に苦しめられていたんですね。蘇る過去に。で、過去・現在・未来っていうのを見ると、もうこれはどうしようもないことなんだ、もう逃げられないことなんだ、諦めるんだっていうことを彼が自分を癒すために描きたくて、その『スローターハウス5』を描いたんですが……テッド・チャンはそれを指摘されて「『スローターハウス5』の真似じゃないか」って言われた時に「いや、違う」って言っているんですよ。この原作者は。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)この『メッセージ』の原作者は。そうじゃなくて、別の、まったく違うポール・リンクという売れない俳優がやった一人芝居の、『君が生きている間、時はあっという間にすぎた』っていうのをテレビで見て、それに影響されたんだって言っているんですね。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)それはね、昔日本のテレビでやっていた『白バイ野郎ジョン&パンチ』っていうテレビドラマの脇役俳優だったポール・リンクというあんまり売れてない俳優さんがですね、1人でトークショーをするんですけど、奥さんとの数年間の結婚生活がランダムに、彼が思いついたまま並べられるっていう一人芝居なんですよ。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)一人芝居っていうか、まあ一人しゃべりですよね。でも、それってみんなそうじゃないですか。思い出ってバラバラに出てくるじゃないですか。「そういえば、君と出会った時はああだったね」「君とケンカした時はこうだった」「子供が生まれた時はこうで……」とかもう、順番はバラバラじゃないですか。

(赤江珠緒)時系列通りじゃないですもんね。

(町山智浩)そうなんですよ。だからそれに影響をされたと言っているんですが。もうひとつ、実はそのポール・リンクさんはなぜそのトークショーをやったか?っていうと、彼の奥さんはガンで亡くなったんですね。で、「1年以内に亡くなります」という風に宣告されたんですが、その時に奥さんと彼が決めたのは、「子供を作ろう」っていうことだったんですよ。

(赤江珠緒)宣告されても?

(町山智浩)宣告されて。で、もう余命との競争になったんですね。子供が先か、命が尽きるのが先かという。で、その時に周りの人はみんな、「なんでそんなことをするんだ? その子はお母さんを失っちゃうじゃないか。もっと悲しいことになるじゃないか」と言われたんですけど、彼と彼の奥さんはそこで子供を作ることに決めた。どうしてか? という話をしていくのがそのポール・リンクさんのトークショーなんですよ。

(赤江珠緒)うーん……

(町山智浩)で、これがすごく大きなテーマとして……『メッセージ』のいちばん大きなテーマなんですよ。要するに、死ぬっていうことはわかっていて、じゃあどうするのか? 逃げられない、避けられない運命があるとした場合に、人はどうするのか?っていうことなんですね。だからこの『メッセージ』っていう映画はSFとして宇宙人がやってきてどうこう……っていうことだったらアカデミー賞には引っかかってこないんですけども。これ、原作のタイトルは『あなたの人生の物語(Story of Your Life)』というタイトルなんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、この映画はいちばん最初に「あなた」っていう風に呼びかけられているこのエイミー・アダムスさん演じる言語学者の娘さんが出てくるんですね。で、その娘さんが生まれてからのこととかがこのドラマに回想としてランダムに入ってくるんですよ。デタラメに。で、その意味はなにか? が最後にわかるんですよ。

(赤江珠緒)はー! ものすごい深い……

(町山智浩)ものすごい映画です、これ。ものすごい複雑な映画で、原作も複雑なんですけど、さらに複雑にしていますね。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)で、しかもテーマはそういう非常に個人的な、誰にでもあること。親子の問題であったり、結婚とか恋愛のことなんですよ。人生のことなんですよ。

(山里亮太)「宇宙人が攻めてきた!」とかじゃないんだね。

(赤江珠緒)ちょっと面白いですね。その……

(町山智浩)宇宙人のことを通して、人生のことを語っている話なんですよ。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)で、いまずっと後ろでかかっている音楽はこの『メッセージ』のテーマなんですね。これ、ずっと同じところを繰り返しているじゃないですか。

(山里亮太)はい。

(町山智浩)グルグルグルグル繰り返している音楽で。これはマックス・リヒターっていう人が作った曲なんですけども、『On the Nature of Daylight』っていう曲なんですが。これが、イラク戦争の時に非常に怒ったマックスさんが心を落ち着かせるために作った曲なんですね。

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)で、そのイラク戦争とか戦争に対する深いメッセージも込められているんですよ。この映画は。

(赤江珠緒)ええっ? もういろんなものが込められているみたいで。

(町山智浩)そうなんです。

(山里亮太)なんのメッセージを届けようとしたのか? も気になるしね。

(町山智浩)はい。いま言った『スローターハウス5』のテーマと、ポール・リンクさんの奥さんが亡くなった時の話と、この音楽が複雑に絡み合っている映画なんですよ。

(赤江珠緒)ああ~、見たくなりますね、これは。

(町山智浩)でしょう? でも、日本公開は春なんで。そうなんです(笑)。

(山里亮太)ばかうけとしてね、1回話題になったのに。

(赤江珠緒)そうそうそう(笑)。

(町山智浩)非常に申し訳ないですが。という映画が『メッセージ』で。みなさん、楽しみにしてくださいってなんなんだ?っていう。はい。生殺しのような話ですいませんでした。

(赤江珠緒)でも、アカデミー賞をとっちゃうかもしれない?

(町山智浩)とるかも……これ、脚色賞はとりそうですね。あと、監督賞も引っかかると思います。

(赤江珠緒)そうですか。わかりました。今日は映画『メッセージ』を町山さんに紹介してもらいました。日本では来年5月に公開予定です。で、来週の13日ですが年末ジャンボたまむすびということで、このコーナーでは町山さんがさらにアカデミー賞をとるでしょうと一押しの映画『La La La Land』を……

(山里亮太)『La La Land』ね。

(赤江珠緒)『La La Land』をご紹介いただきます。

(町山智浩)「La」が1個多いです!

(赤江・山里)(笑)

(赤江珠緒)『La La Land』を紹介していただきます。町山さん、ありがとうございました。

(山里亮太)ありがとうございました!

<書き起こしおわり>
https://miyearnzzlabo.com/archives/43480

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