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2009-08-01 00:12 | カテゴリ:おすすめ漫画
唐突ですみませんが

わたくし、B級グルメが大好きなんですよ。

そして、そんなB級グルメを語る漫画や文章も大好きでして、それもなるべく貧乏臭くてみみっちければみみっちい程好きなんですよ。

そういった漫画がどれ位好きかと申しますと、先日の引越しによって400冊以上の本を廃棄せざるを得なかった中でも、これらの本は思い入れが強過ぎて捨てられなかったぐらいです。

わたくしの本棚

野菜炒め
おでん
▲東陽片岡先生の「やさぐれ煩悩ブル~ス」より

まあこれはわたくしが一人暮らしをしていた時の一ヶ月の食費が一万円という大変な赤貧体験が長かった事にも起因するのですが。

そんな貧乏臭いB級グルメ漫画というジャンルで個人的に大好きなのが東海林さだお先生のB級グルメエッセイ集「○○の丸かじり」シリーズやビンボーサラリーマン漫画「ショージ君」、
タマネギor肉
カツ丼三者別盛り
汁かけメシ


そして泉晴紀×久住昌之両氏のコラボ作品としてビンボー生活のバイブルとも言える「ダンドリ君」
ザ・間接照明
缶コーヒー


そして1987年に「ガロ」誌に掲載された「豪快さんシリーズ」の一編「嵐のカツ丼」は、わたくしがカツ丼を喰らう時のバイブルとして今でも心の奥底で輝き続けております。
嵐のカツ丼
大盛りカツ丼に変更
カツ丼二丁
グリンピースの可愛い事
中身はもぬけのカラ



そんな趣き深い作品を多々輩出していながらも、それまで掲載誌が「ガロ」などのマイナーなものが多かった為に、いまいちメジャーシーンに乗る事の無かった久住昌之作品ですが、1994年に月刊パンジャ誌で連載された「孤独のグルメ」が異例のロングランヒットを飛ばし、2008年には病院食を題材にした番外編を収録した新装版まで発売されました。
味噌が違う
うぉォン

この「孤独のグルメ」が連載開始から15年を経た現在でも熱心なファンが多いのは、「孤独のグルメ」と銘打っていながら「行列の出来る名店」に行ったり「あれがダメ・これがダメ」という薀蓄をひけらかす漫画ではなく、一人で見知らぬ飲食店に入り、じっくりゆっくりと孤独と食事を楽しむライフスタイルに強烈に読者の共感を呼ぶものがあったからだと思うのです。
かくいうわたくしも「孤独のグルメ」の熱烈な信者の一人だったり。

さて、いつものように前置きが異常に長くなってしまいましたが、今回オススメする漫画は「孤独のグルメ」の久住昌之氏原作・水沢悦子氏作画の「花のズボラ飯」という作品です。
ズボラ飯・トビラ

あらすじは「単身赴任中の夫を持つ主人公・花(ハナ)が、ズボラな主婦ならではのテキトーなご飯を作っていきます」(ハシラより抜粋)というものでして、ジャンル自体は「ズボラな主婦の手抜きレシピ漫画」というありふれたものでありながらも、軽妙な展開と可愛らしくてコミカルな作画と表情豊かな花さん(30歳)のキャラクターの立ちっぷりがロリ心をくすぐってなりません。
洗濯ババア

本作の魅力は、主人公・花さんのコミカルかつおまぬけな独り言と、「パート先でバカップルの非常識な言動に振り回されたり」「(花さんにとって)過酷な家事やダイエット」によって蓄積されたストレスを
バカップルにイライラ
ストレスマイレージ

「ズボラなひとりめし」によって昇華するカタルシスだと思うのです。
食欲に火がファイヤー

めしめしもりもり
なまたまごってエラすぎる

たまごめしにウンマー
ミョウガは夏の番長
いただきマッケンジー
カレーだけは連続で
ライス軽めとなっております

「孤独のグルメ」とはまた一味違った「読んでて心が温かくなる」新機軸の漫画だと思いますので、皆さん一度読んでみてはいかがでしょうか。

月刊誌に8ページ連載というボリュームで、単行本の発売が数年先というのがもどかしいところですが。

ところで、作画担当の水沢悦子さんについてですが、あれだけのセンスと画力を持っていながらそれまで代表作が全く無いのを不思議に思う方もおられるでしょうが、色々オトナの事情があるのです。
おでこてかてか
ちっくしょう ここでオナニーしてやる

絵だけで作者さんが推察できたひとは、人様に公言出来ない雑誌を買っている事を自覚しましょうね。

…ああ耳が痛い。


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