民主に広がる野田包囲網&輿石が高いハードル設置で、修正協議は難航必至か?
2012年 06月 08日
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*印がついた報道記事は、記事の最後のMore部分にあるです。
7日、自民党と公明党が、民主党「社会保障と税の一体改革」関連法案に関する修正協議を行なうことを決定。政局が、さらに大きく動き出した。(@@)
自民党は、6日の民自公幹事長会談を受けて、7日の午前中に早速、党内の役員会などで修正協議入りを検討&決定した。
『自民党の谷垣禎一総裁は役員会で、「民主党の輿石東幹事長が15日までに修正協議に努めると明言したので、修正協議に入る判断をした」と表明。修正協議に際し、協議と採決日程の期限設定のほか、▽一体改革関連法案の社会保障分野で自民党の対案の受け入れを要求▽税分野で「当面10%」への消費税率引き上げを掲げた10年参院選公約などに沿って対応--の3原則を示した。公明党の井上義久幹事長は、記者団に「協議して党の考え方をきちんと主張していくべきだと判断した」と説明した。
また、自民党税制調査会は7日午前の幹部会合で、消費税率を2段階で10%に引き上げる政府方針の容認を決めた。政府が低所得者対策として検討する「給付付き税額控除」には、反対する方針を確認した。(毎日新聞6月7日)』
『「財政再建より成長を」などと主張してきた自民党の中川秀直元幹事長は6日の総務会で「最終結論を出す前に会議を開いてほしい」と要求。終了後「協議入りは全部否定しないが(民主が掲げる)『最低保障年金』撤回は協議入りの大前提だ」などと記者団に語った。(日経QUICKニュース6月7日)』
また、6日まで一環して修正協議入りを否定して来た公明党も、中央幹事会などで、公明党の意見も法案に反映すべきだなどとして、結局、修正協議に参加することに決めた。
この自公の決定を7日午後に改めて民自公幹事長会談が行なわれ、8日から民自公3党で修正協議を行なうことを正式に合意した。(・・)
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しかし、ここで民主党&輿石幹事長が早速、大きなハードルを2つ設けた。(・o・)
『民主党の輿石幹事長は記者会見で、消費税率引き上げ法案を巡る自民党などとの修正協議がまとまった場合には、党内で修正内容を改めて議論し、了承を得る必要があるという考えを示しました。
この中で輿石幹事長は、自民党などとの修正協議について「『社会保障と税の一体改革』なのだから、消費税増税だけを取り出して採決することはありえない。党内の大部分がそのことを心配しており、今後、党内の最大の焦点になってくる」と述べ、社会保障分野も含めて合意に至らなければ、法案を採決することはできないという考えを示しました。
そのうえで輿石氏は「修正協議で法案を修正したら『こういうふうに修正したいが、よろしいでしょうか』と党内に持ち帰ることは最低限必要だ。当然やらないといけないし、やる」と述べ、修正協議がまとまった場合には、党内で修正内容を改めて議論し、了承を得る必要があるという考えを示しました。(NHK6月7日)』
野田陣営の前原政調会長らや自民党の一部は、消費税に関連する法案と社会保障に関連する法案は分けて、消費税に関連することを先に協議し、法案を成立させることを検討していたのだけど。
輿石氏は、この2つは切り離すことなく、両方とも修正協議を行なうことを明言。2つとも修正合意に至らないと採決しないと宣言したのである。
しかも、輿石氏は3党の修正協議で合意がなされても、それを各党に持ち帰り、党の議員たちの了承を得る必要があると提言。
つまり修正協議の合意だけで、法案が最終的に決まるわけではないし。それをすぐに採決して、各党が賛成できる状態になるわけではないという考えを示したのである。(・・)
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mewは昨日の記事で、輿石幹事長は、抵抗勢力に期待して、自民党の要求をのらりくらりと交わしながら「時間切れ破局」に持ち込む戦略を考えているのではないかと書いたのだけど。<『民自が修正協議入りbut暴言・前原が党内反発に苦慮&輿石戦略』>
このNHKのニュースを見た時には、輿石氏の手腕(&妖怪ヌエぶり?)に感心し、思わず「やるな~」とつぶやきたくなってしまった。(**)
おそらく、輿石氏の主張はあまりにまっとうな正論ゆえ、各党幹部はこれに正面から反対することはできないだろう。
政府与党は「社会保障と税の一体改革」と銘打って、その関連法案を提出しているのであるから、一体となっている消費税と社会保障を切り離しては筋が通らないし。それに、修正協議を行なった後、採決前に、各党でその修正法案に関して議論するのは通常、当然にして行なわれている手続きからだ。
でも、消費税増税に関しては、民自の間で方向性が一致しているし、真っ向から対立するような考えの違いはないので、比較的、簡単に修正合意が調う可能性が大きいのだけど。
社会保障に関しては、そうは行かない。
自民党は、民主党が09年公約に掲げた社会保障案(高齢者医療制度廃止、最低保障年金、年金一元化など)をほぼ全面的に否定しており、それらを撤回するように要求しているからだ。(~_~;)
<7日の自民党の役員会でも、改めて社会保障に関する法案は、自民党の対案の受け入れを要求するように決定。谷垣総裁は、その後の会見でも、自民案の受け入れが修正合意の大前提になると強調していた。^^;>
しかも、民主党の中には、消費税増税には賛成の立場でも、社会保障に関する政策の全面撤回はできないと主張している議員が多い。
その代表格が「ミスター年金」の長島昭氏なのだが。この長島氏が社会保障分野の交渉役(補佐役)として、修正協議に参加することに決まったことから、社会保障の方はそう簡単には修正合意に至らない可能性が大きいのである。(@@)
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ちなみに、各党の交渉役は、社会保障が細川律夫(民主)、鴨下一郎(自民)、石井啓一(公明)、税制が藤井裕久(民主)、町村信孝(自民)、斉藤鉄夫(公明)の各氏。民主党は長妻昭氏、自民党は加藤勝信氏らの補佐役として加わることになった。
また、協議全体を取り仕切る総括役には、民主党は前原政調会長、自民党は伊吹文明元幹事長、野田毅税制調査会長の2人が就任。公明党は総括役を置かなかったという。
<民主党は、当初、長島氏も社会保障の交渉役にするつもりだったのだが。自民党が、交渉役は1人にすべきだと主張したため、補佐役に回ることになったらしい。^^;>
長妻氏&その仲間たちは、自民党の要求に大きな反発を示し、党内でもそれに抵抗する活動を行なっているため、その代表として交渉に臨む長妻氏は、簡単に民主党案の撤回を了承することはないだろう。(**)
<関連記事『野田が小沢と再会談後、「輿石切り」&自民連携を決断か? but長妻など中間左派の反発強まる』>
ただ、他の交渉役を見ればわかるように、今回の修正協議は、まさに百戦練磨のタヌキ的な長老たちが中心になって、少数の議員によって行なわれるため、彼らがその手腕を発揮して、ともかく「合意&法案成立が先にありき」という方針の下に、自民党案を重視する形で譲歩したり、細かいことは後で修正すればいいからと玉虫色の決着をつけたりする可能性がおおいにある。^^;
<長島氏が何か言っても、補佐役は黙っておけとか言われそう。(~_~;)>
しかも、野田陣営や自公が「3党の合意に基づく修正法案が完成した。3党合意に従って、各党の議員は、この法案に賛成すべきだ」と主張して、21日にも衆院採決を強行するおそれもある。(~_~;)
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そこで、輿石氏はそのような強攻策を防ぐために、一度、修正案を党内に持ち帰って議論をし、党の了承を得るべきだと提言したのである。(・・)
もし自民党の主張に押されて、高齢者医療制度廃止、最低保障年金などの法案が実質的に認められなければ、民主党内には異論が噴出するのは必至で、採決を強行すれば、小沢G以外にも造反者(欠席、棄権を含む)が出るおそれがある。
しかし、これらを残せば、今度は、自民党から異論が出て、法案協力はできない&採決はできないという話が出る可能性が大きい。
そうなれば、3党の修正協議&法案採決は「時間切れ破局」になってしまう可能性が高まるのだ。(@@)
前原政調会長は、そのような事態に陥ることを懸念してか、修正協議がまとまらない場合には、民自公の党首会談を開いて、最終的な協議を行なうことも示唆しているようなのだが。もし党首同士だけで修正案や採決の話を決めてしまったら、尚更に民主党や自民党内からの反発が強まることだろう。^^;
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輿石幹事長が期待しているように、民主党内では、どんどんと野田陣営に反発、抵抗する動きが出ている。(・・)
小沢一郎氏は、消費税増税法案に関して、一歩も引く気はない様子。
さらに、中間派議員が、社会保障関連法案に関して野田陣営や自民党への反発を強めていることも意識してか、7日に行なわれた小沢Gの勉強会では、このような発言をしていたという。
『民主党の小沢一郎元代表は7日午前、衆院議員会館で開かれた自らを支持する若手議員の会合に出席し、「消費税(増税法案)について、国民の大多数は絶対賛成しない」と述べ、反対の意向を改めて強調した。
小沢氏は、自民党などと関連法案の修正協議に入る野田政権の姿勢について「国民と約束したことを放棄してでも、消費税さえ賛成してくれれば後はどうでもいいと言う人がいるやに聞いている。これは政党政治、民主政治の破壊につながる」と批判した。(時事通信6月7日)』
また、小沢氏とタッグを組んでいる鳩山元首相も、法案への造反を示唆して、野田陣営をけん制している。
『民主党の鳩山由紀夫元首相は6日夜、都内で記者団に対し、消費税増税関連法案が衆院で採決される場合の賛否について「状況次第だ。野党との協議で民主党のマニフェスト(政権公約)を全部捨てるとなれば飲めない」と述べ、党執行部が最低保障年金の撤回などに応じたら反対に回る意向を示唆した。
鳩山氏はこれに先立ち、自らが主宰する議員グループ約20人で会食し、「同じ心構えで行動しよう」と訴えた。(産経新聞6月6日)』
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小沢氏&鳩山氏は、もともと消費税増税にかかわらず、社会保障など全てを含めて、09年の衆院選公約をできるだけ守るべきだという立場なので、その点では、社会保障の公約を守るべきだと主張する長島氏らと共闘し得る立場にある。
菅Gなどの中道左派議員は、野田首相が強引に原発再稼動を決めようとしていることに反発。5日に首相に対して、再稼動に慎重な判断を求める要請文を提出したばかりなのだが。小沢氏らは、この要請文の署名にも協力し、彼らとも連携しようとしている。(・・)
『小沢氏に近い議員は「増税反対だけでなく、再稼働問題でも、数の力を見せつけることができた。この問題は、大阪市の橋下徹市長ともつながる。これにTPPを加えれば、人数はさらに増える。『野田降ろし』に向けて、着々とウイングが広がっている」とほくそえんだ。(夕刊フジ6月6日)』
果たして橋下市長の方までたどり着くかは「???」だが。ただ、野田陣営に反発する勢力がどんどん拡大していることは事実だろう。(・・)
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この中には、いわゆる「非小沢派」or「反小沢派」の議員もかなりいるのだが。ここは、自分たちの政治理念&重要政策がかかっているだけに、「XX派」がどうのとは言っていられない状況だし。
『中間派には「小沢は嫌いだが、小沢の方がスジは通っている」と言い出す議員も目立ってきた』とのこと。(日刊ゲンダイ6月5日)
また、誰か小沢色が濃くない人が、うまく媒介になれば、抵抗勢力をまとめて行くことはできると思うし。それが、最終的には「野田おろし」の動きにつながって行く可能性もある。(++)
『ある政務三役は「小沢系はあらゆる政策課題に政局を持ち込んでくる。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉の反対運動をされたときと同じだ」と語る。だが、「野田包囲網」は小沢系にとどまらず、着実にそれ以外にも広がりつつある。
「野田政権はダメだ。さっさとつぶさなければいけない」
5日夜、国会にほど近い中華料理店に荒井氏、山田正彦元農水相、小沢鋭仁元環境相、生方幸夫氏ら親小沢・反小沢の別なく集まった中堅議員の会合では「政権打倒」発言も飛び出した。(産経新聞6月7日)』
小沢氏の意図がぢうであれ、mewは、党の議員たちや国民の多くが、国や国民のためにならないという法案を阻止しようとすることには、何の問題もないと思うし。
そして、小沢氏や鳩山氏に近い議員、菅氏に近い議員が会食を行なったとのことで、いよいよmewが構想する(?)トロイカ抵抗勢力が築かれつつあるのかも知れない。(@@)
<関連記事・『民主党丸争奪は最終決戦へ~崖っぷちの野田、小沢&輿石は抵抗勢力集めが鍵(トロイカ復活も?)』
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また、野田首相が、4日のプチ内閣改造で、鹿野農水大臣を解任したことで、鹿野Gも野田陣営への反発を強めているという。
『昨年8月の民主党代表選で野田佳彦首相の誕生を後押しした鹿野道彦前農林水産相グループは鹿野氏と前田武志前国土交通相の交代で、閣僚がゼロになった。グループ幹部は「誰のおかげで首相になれたと思っているのか」と反発。中間派で約30人の同グループが「反野田」に舵を切れば、首相の求心力低下は避けられない。
農水系議員中心の鹿野グループは代表選後、中間派を代表する勢力に成長。「親小沢vs反小沢」の構図に陥りやすい民主党内で、どちらにも偏らない姿勢で結束してきた。
だが、首相の「鹿野排除」で空気は一変。幹部の1人は4日、「今はフリーハンドの状態だ」と宣言し、消費税増税関連法案の衆院採決での態度を明確にしなかった。法案反対の小沢一郎元代表と共同歩調を取れば、党内情勢が変わる可能性も否定できない。(産経新聞6月5日)』
<言われてみれば、昨年の代表選の決戦投票の前に、鹿野氏が背広を脱いで、グループの議員たちに野田氏に投票するように合図を送ったなんて話があったっけね~。(・・)>
『「我々のグループの半分は、当選4回以上のベテランです。どうしても両大臣を内閣から外すというなら、大畠元国交相を再入閣させたり、末松前内閣府副大臣を昇格させたりすることも出来たはず。それなのに首相は一方的に『内閣改造をします』と鹿野さんに告げただけで、断行。民間人まで入閣させた。首相にはずっと協力してきたのに、この仕打ちは酷いですよ。これでは増税法案にも賛成できません。もともと反対だし、これを機に縁を切ろうという議員も多いです」(鹿野グループ中堅議員)(日刊ゲンダイ6月5日)>
鹿野氏は、農水系議員、広く保守~平和志向のリベラル系議員など主に中間派から人望が厚く、彼らをまとめて行く力がある人だ。(・・)
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http://mewrun7.exblog.jp/18084807/
中間派の若手議員も、「増税先行」に反対する署名集めを5日から始めたというし。
さらに、『野田、小沢会談は何度でも?&中間派も動く』に書いたように、5月末に野田首相や輿石幹事長に党内融和を行なうように働きかけていた民社系グループなどもも新たな動きを見せているとのこと。
『7日夕、民主党内の複数グループにまたがる議員が呼び掛けて、「党の『民主的合意形成』を実現する集い」が衆院議員会館で開かれ、28人が出席した。旧民社党系を束ねる田中慶秋副代表は「自分たちは社会保障が前提で、消費増税が前提なのではない」とあいさつ。出席者からは「修正部分を党で議論して成案が得られない場合は、党議拘束を外してもいいのではないか」との意見が出た。(時事通信6月7日)』
実は、mewは、抵抗勢力が集まって、「野田おろし」の前に「党議拘束を外せ」運動を展開することを提案しようと思っていたのだけど。<この件はまた後日に書きたい。>
でも、早速、民社系議員がその発案をしてくれたようで、心強く思ったです。"^_^"
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他方、この件もまた改めて書きたいのだが、自民党も決して一枚岩ではないので、修正協議の内容によっては、また党内で対立が生じる可能性があるし。
特に自民党の強硬派は、修正協議の不調や法案否決を導き、民主党を分裂させたり、野田首相を退陣or解散総選挙に追い込んだりすることを狙ってアレコレと動いているようなので、それには警戒が必要だし。まだまだ先が読めない状況ではあるのだけど。(~_~;)
ともかくまずは、小沢Gだけでなく、アチコチで生まれつつある民主党の抵抗勢力が少しずつまとまって行き、ここぞというところで一緒に大きな力が発揮できるようになって欲しいな~と、強く願っているmewなのだった。(-人-)
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