権力闘争(上)
この1年余り、検査不正をはじめ日産自動車を巡るさまざまな動きがあり、いずれも発端は「内部告発」だった。カルロス・ゴーン前会長(64)の逮捕劇もまた内部告発が引き金であり、すべてが「ゴーン追い落とし」の方向に作用した。カリスマを追い詰めた“三つの内部告発のナゾ”を追う。
ゴーン容疑者が逮捕された11月19日夜。「ゴーン会長逮捕へ」が報じられてからわずか2時間後の午後7時、日産は「当社代表取締役会長らによる重大な不正行為について」と題する資料を公表した。次のように書かれていた。
「内部通報を受けて、数カ月間にわたりゴーン会長とグレッグ・ケリー代表取締役をめぐる不正行為についての内部調査を行ってまいりました」「当社は、これまで検察当局に情報を提供するとともに、当局の捜査に全面的に協力してまいりました」
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長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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