Ph.D. とはPhilosophiae Doctor, つまり博士の学位,博士号のことを言います
博士号は日本では足の裏の米粒とも言われています。
最近ではあまり聞かなくなったようにも感じますが。
つまり、とらないと気持ち悪いけど、とっても食えない。
そんなニュアンスではないでしょうか。
博士号を取得するということはどうあれ一人前の研究者として活動ができることを保証しているといえます。
近年、
特に日本においては研究結果を論文に投稿しているかの有無に関わらず博士号を取得できる制度も多々ありますが、
あくまで個人的な意見としてそれを可とすることは良くないと思っています。
博士号をとれなくとも単位取得退学という形もありますし、
日本全体で博士号取得の最低条件を決める必要がないでしょうか。
卒業と博士号の取得をセットにすることも違和感を感じております。
多様化する現在の研究分野において基準を作ることは難しいのは承知ですが。。。
明治時代あたりには”末は博士か大臣か”などとも言われたそうですが、もうそのような時代は終わってしまいました。
博士号取得はあくまでも途中経過であり、生かすも殺すも個人次第。
このような博士出身者に厳しい現状を知った上であえて博士課程に進学する学生には是非頑張っていただきたいと思います。
さて、博士号取得までの道のりはどのようなものなのでしょうか。
さきに言ったように”博士号”とは非常に多様な分野です。
明治時代に作られた博士号は理学、工学、医学、法学、文学から始まりましたが、
現在では実に100を越える博士号が存在します。
こうした多種多様な分野において博士号の意義を伝えるのはなかなかに難しいです。
今回、紹介するのはユタ大学のMatt Might博士が紹介している”The illustrated guide to a Ph.D.”です。
視覚的に博士号取得がどういったものかを教えてくれます。
日本語で伝わりやすいように翻訳の際、若干の変更を加えています。
画像は全てMight博士のページより転載しております。元の文章はこちら。
簡単ですので英語でも読んでみてください。
では、以下が日本語訳になります。
人類の英知、つまり知識の全てを集めたサークルを想像してください。
小学校を卒業する頃には、多少なりとも若干の知識を得ているはずです。
さらに時間は流れて高校を卒業する頃には、もっと知識をつけているでしょう。
さらに大学に進学すると、もう一回りの知識と若干の専門知識が手に入ります。
大学の勉強では飽き足らず大学院に進学すれば、より深い専門知識を獲得します。
博士課程に進学し、 さらにたくさんの文献を読み漁ることで人類の英知の端っこ(最先端)に辿り着くでしょう。
四角く囲った部分を拡大します。
研究活動を通して、この知識の境界線を押し続けます。
そうしているうちに、境界線を少し押し出します。
そう、この押し出したこの部分こそPh.D.です。
ここまでくれば今まで見れなかった世界を見ることができるはずです。
けれども、この絵を忘れないでください。
押し続けよう。
|
Might博士は本ページをCreative Commons( Creative Commons Attribution-NonCommercial 2.5 License.)に基づき、使用を許可してくださっています。
元のページに行けばPDFでスライドショーのバージョンも手に入ります。
教員の方は進路説明会等での使用もどうでしょうか。是非、読んでみてください。
関連記事
参考文献
・ | The illustrated guide to a Ph.D., Matt Mighe | ||
・ | Wikipedia contributors. “Ph.D..” Wikipedia. Wikipedia, 27 Jul. 2012. Web. 16 Aug. 2012. | ||
・ |
|