沖縄・那覇1泊2日のんびり散歩旅
3連休の初日の夜。
残り2日はなーんにも予定がなく、
しかも休み明けには大変な仕事が待っていると思うと、
どこかへ行きたくてたまらなくなり、
連休の旅は人も多くし飛行機の料金も高いしで躊躇したけれど、
もしかして沖縄に行けたりするかも?と
航空会社のサイトをサーフィン。
那覇行き、安い席はもうないけれど、株主優待なら若干空席が。
明日ほんとに行くのか自分?と自問自答しながらも
株主優待ならキャンセルも変更もできるしと、恐る恐るポチ予約。
数時間後。
とにかく楽な感じで行きたいと思って、荷造りは最小限。
替えの下着と携帯の充電コードだけ入れた普段使いのバッグ1つで出発。
8:30羽田発、11:10那覇着。
寝ている間に、するりと那覇空港に到着。
いきなりこの南国感。
東京はしとしと雨で薄暗い朝だったのに、那覇の空は明るく、
それだけで、ほーっと肩の荷が降りて解放された気分。
この空気感に浸れただけでも、来てよかったと既に満足。
特に行き先も目的もないので、まずは空港内をぶらっと。
いつもなら到着ロビーからすぐモノレールの駅に向かうところ、
空港ビルを1Fに下りてバスターミナルに出てみた。
ゆいレールができる前の、
ここからバスに乗り込んで旅を始めた頃の記憶が蘇る。
今度来る時は空港から直のバス旅か、レンタカーもいいなあ。
などと思いつつ、特にあてもないので、
とりあえずやっぱり国際通りへ。
国際通りはほどよい賑わい。
アーケード街に入る。
迷路のようで楽しい。
こんな路地が好き。
かわいい色のブーゲンビリア。
うろうろしているうちにお腹が空いてきたので
公設市場でごはんごはん、と行ってみると、まさかの定休日。
周囲にも「マジ!?」「うそでしょ」と立ち尽くすお仲間の人たち。
しかたない。お店を探しつつ、散歩再開。
国際通りをしばらく行くと、“元祖ソーキそば”のノボリ発見。
我部祖河食堂、げんじやー店。
観光客向けっぽい看板だけれど、テラス席には地元の方らしき人が。
ここに入ってみたい。
勝手がわからずおろおろしながらも、食券を買って、
どうにかテラス席でお昼ごはんにありつくことができた。
沖縄そば。今まで食べた中で一番好みの味かも。
腹ごしらえも済んで、また散歩。
国際通りのおみやげ屋さんを1軒1軒
ゆっくり見て回るだけでも楽しい。
お店巡りは人出の多い日のほうが、
気軽に見て回れるメリットがあることに気づいた。
店内に他のお客さんもたくさんいるので、
買わずに出るのもプレッシャーが少ない。
さすが沖縄、まだ真夏のような通りを歩いていると、
あっという間に汗みずく。
休憩場所を探す。
ここ数年、来るたびシャッターが閉まっていた琉球珈琲館は、
とうとう別のお店になったようだ。
初めての沖縄一人旅の思い出のお店。
もう一度、ぶくぶく珈琲を飲みながら国際通りを眺めたかった。
感慨に耽りつつ歩いていると、てんぶす広場のところまで来た。
とにかくクーラーに当たりたくて奥の建物に近づいてみると、
観光案内所とある。
なんとなく公共の施設っぽい雰囲気なのでいつも素通りしていたが、
1階はショッピングエリアで、入っても大丈夫そう。
2階では伝統工芸体験などもしているらしい。
知らなかった。
中に入ってショップを見て歩いていると、
奥まった場所になんともいい雰囲気の喫茶店。
オアシス発見。
心の中で、狂喜乱舞。
黒糖ラテ。最高に美味しかった。
まだ今日の宿泊先を決めていなかったので、
涼しい店内でせっせと検索、
今回は何か新しい試みをしてみようと、
ホテルではなく民宿に決定。ポチ予約。
喫茶店の中はいつのまにか、ほぼ満席になっていた。
お客さんはほとんどが地元の人っぽい。
こんなお店が発見できただけでも、沖縄に来た甲斐があったと
思うほど嬉しい。
長く続いてほしいお店。
予約した宿は徒歩圏内、のんびり歩いて向かうことに。
少し日が傾いてきた国際通り。
県庁の前を通り過ぎて海のほうへ。
久茂地川とモノレール。
58号線を見下ろす。
生命力あふれる植物たち。
30分ほど歩いて、海の近くの住宅地にある民宿に到着。
看板がなければ他の民家と見分けがつかない。
人の家を訪ねてきた感じで、戸を開けて中に入るも
予約時間より少し早かったせいか誰もいない。
初めての那覇民宿に緊張しつつ、
玄関脇のソファーにしばし腰かけて待機。
知り合いのお宅にでもお邪魔しているような気分。
しばらくすると掃除を終えたらしき宿の方が
階段を下りてきて、宿帳に記入、説明を受け、
鍵をもらってチェックイン。
ドミトリータイプの部屋もあるところだったので、
もっと若者向けのわちゃわちゃした感じかと勝手に
想像していたけれど、周囲も住宅街だし、静かで落ち着く環境。
部屋に荷物を置いて、食料の調達がてら、夕暮れの散歩へ。
海の近くの道。
海方面に歩いていると、今夜の宿を探しているときに迷った
ビーチサイドホテルが見えた。
今度はここもいいなあと思いつつ通り過ぎる。
波の上ビーチまで行ってみようと思ったものの、
迷いつつ歩いているあいだにだんだん真っ暗になってきた。
人通りも少なくなってきたので、無理はせず、
ビーチは明日にすることに。
宿の近くまで戻り、あまりお腹が空いていなかったので、
ファミマでおにぎりやどら焼きなどを買って部屋に戻る。
食料と一緒に買ってきた入浴剤を部屋のお風呂に入れて、浸かった。
知らない街にぽつんと一人。
夜になるとやはり少し心細い。
でも、この心細さを味わいに来ているような気もする。
泊まった部屋は、
キッチンはないけれどアパートの一室のような造りで、
住んだらこんな感じなのかなと、妄想をふくらませながら就寝。
翌朝。今度こそビーチへ。
8時半ごろ起床。
天気予報では夕方から雨とのこと。
昨日行けなかった波の上ビーチに行ってみよう。
民宿の方に急な宿泊のお礼を言い、9時半ごろチェックアウト。
まずは波上宮にお参りし、念願のビーチに到着。
もう日差しが強くなってきた。
日陰を作っているあずま屋のベンチに座り、
昨日買った野菜ジュースを朝食がわりに。
後ろのベンチで、観光客らしき若い3人組の女子たちが
恋愛話に花を咲かせているのを聞くともなく聞く。
残りの時間は、のんびり海を眺めて過ごしたい。
海の見えるカフェやお店などあれこれ検索するも、
なかなか行き先は定まらず、
結局、このまま海のそばを歩いて
まだ行ったことのない泊港に行ってみることに。
とまりんの中にもカフェがあるらしいし。
いつか離島に行くかもしれないし。
20分ほどで、とまりん到着。
あまり人はおらず静かで、2階のカフェも閉まっていた。
でも、海側のデッキに出られたので、ベンチに座って海を眺める。
渡嘉敷島行きのフェリーが見えた。
港の雰囲気、いいなあ。
ぼーっと海を眺めているうちに、なぜかふと頭に浮かんできたのが、
有名な沖縄ぜんざいのお店、富士家さん。
泊に本店があったような。
曇っていても、ずっと眺めていたい海。
Googleマップで見ると、徒歩10分ほどのところにあるようだ。
これは行くしかない。
食い意地に導かれ、さくっと到着。
日が昇ってきて、今日も暑い。
沖縄ぜんざい日和。
店内にはサーフボードや海の写真が飾ってあって、
おしゃれだけどリラックスできる雰囲気。
まだそれほど混んでなく、
観光客と地元の人と半々くらいの感じだった。
レジで先にオーダーして、着席して待つ。
ミルクぜんざいとホットコーヒー。
お店を出て、記念撮影。
ぜんざいを食べながらGoogleマップを見ていると、
近くに沖縄県立博物館・美術館と表示されている。
これまで、沖縄に来た時は県立博物館・美術館の近く、
おもろまち駅周辺のホテルに泊まることが多かったので、
食後の散歩がてら、なじみのある街に行ってみるのもいいかも。
混んできた富士家さんを出ると左手に曲がり、坂を登って、
黄金森公園を通り、NHK沖縄放送局の脇を通ってしばらく行くと、
美術館の裏手に出た。
美術館の横をそのまま通り過ぎ、おもろ天空橋を渡って
サンエーの看板を横目に見ながら、まっすぐおもろまち駅まで歩く。
これからどこかへ繰り出すより、もう空港に行ってしまって
海を見たり、おみやげを見たり、のんびりしよう。
飛行機の時間には早いけれど、
そのままゆいレールに乗り込んで空港へ。
昨日到着してぶらぶらした時から、ほぼ24時間。
たった1日、特別なことは何もしなかったのに、
気分はがらりと変わっている。
JALのサイトをチェックすると、予約してあった便の1本前に
空きが出ていたので、変更。
15:00那覇発、17:30羽田着
リーフに白波が立っているのが遠くに見える。
空港のビル内を、キョロキョロうろうろし、
最後は搭乗を待つエリア内の売店で、沖縄の本を2冊ほど購入。
『帰る家もなく』(与那原恵著、ボーダーインク)
『よくわかる琉球・沖縄史』(沖縄文化社編)
来れば来るほど魅力的な沖縄のことをもっと知れたら。
満席の飛行機に乗り込み、離陸する頃、雨が降り出した。
さっき買ったばかりの本を読みふけっている間に東京到着。
羽田空港のビルに降り立ち、
無事帰ってこれたことにほっとしつつ、
また行けるように頑張るのだと決意。
帰りのバス乗り場に向かおうと、
ガラス扉を開けてビルを一歩出た瞬間。
寒っ、クーラー効きすぎ!
ん? いやいや、ここは外。
東京は、いきなり冬が来たように寒くなっていた。
バスの車窓。東京の道も新鮮に映る。
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