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回復/再開。 

 ようやく体調が戻り、10月に入ってから焚き火屋通常営業再開出来た。
 置き場に搬入されたまま放置していた原木は、まだほとんど手つかずだが、野営(キャンプ)区画は片付いた。1日に3組まで受け入れ可能となっているので、ぜひご利用されたし。
 それにしても今回の鬱周期は重く、そして長かった。とりあえず来年3月までは仕事(=収入)の予定が入っているので、しばらくは今の調子を維持出来るだろう。ただし、上がりすぎには要注意。躁転を警戒しながら、鬱でも躁でもない状態を保つことが課題でもある。
  在庫は充分にあるし、さて、今季はどれくらいの来客を見込めるだろうか。

大工さんの手作り軽トラハウス。 

 顧客でもある大工のKさんは、とても器用なアイデアマン。本職の傍ら、新築現場で出る余剰材の有効活用を考えながら作っているのが、軽トラックの荷台に載せるキャビンで、一般的には「軽トラハウス」「モバイルハウス」「キャンパーズシェル」等とも呼ばれている。
 壁を含めて30mm×40mm材(垂木)をメインに使用し、木質部分は全て天然木。一見すると、マシンカットログハウスのミニチュア版のような雰囲気もある。重心が高くならないよう、屋根材にはガルバ波板を使用。
 単体重量は約210kgで、軽トラに積んだ状態で公道を走っても法に触れない外寸としてある。

大工さんの手作り軽トラハウス。20220820-01
▲ウッディな雰囲気抜群の手作り軽トラモバイルハウス


 軽トラでの積載移動はもちろん、下ろして設置も可能なので、何かと便利。ちなみに販売価格は標準仕様のベーシックモデルで36万円。この手のアイテムは既製品が60万円前後であることを考えると、かなり割安ではなかろうか。
 基本的には当方へ来てもらっての引き渡しとなるが、多少遠方であっても時間に余裕があれば配送可能(料金別途)。各パーツをユニット分割し、コンテナ状にして送れるように考えられているが、大工さんの希望としては、まずはお客さん自身の目で確かめて欲しいとのこと。
 手作りであるが故に、ユーザーの好みに合わせた仕様にも出来るので、興味のある方はぜひ問い合わせられたし。

--軽トラ ウッディハウス 標準仕様 36万円(税込)--
 ・入り口方開きドア(左右開き選択可)
 ・側面窓1ヵ所(左右選択可)
 ・外装塗装なし(使い手の好みに合わせるため)
 ・足場用ジャッキベース
--オプション(価格はお問い合わせ下さい)--
 ・入り口観音開き
 ・側面窓追加
 ・入口&後方窓追加(積載時の後方確認用)
 ・外壁塗装(塗料によって価格が変わります。推奨は天然由来のベンガラ塗り)
 ・外装仕上げ変更
 ・棚、机、椅子等、内装各種
 ・サウナ仕様
 ・オフィス仕様
 ・他、多数

 氏はこれまでに何棟か作製しており、ここに掲載している写真はヤフオクに出品中の1棟で、内部をサウナ仕様とし、外装をベンガラ塗りで仕上げたもの。現状渡しで希望価格は45万円。

大工さんの手作り軽トラハウス。20220820-02
▲サウナ仕様としたこの1棟は、室温100℃まで試運転済み。自宅の敷地に設置したり、軽トラに載せて出先でサウナを楽しむことも可能。煙突用のメガネ石を塞げば、一般的なハウスとしても使える。
大工さんの手作り軽トラハウス。20220820-03
▲試運転時の様子。薪ストーブ、煙突、サウナ石、温度計等の備品はキットに含みません。ストーブ下と側面にはケイカル板を使用。
大工さんの手作り軽トラハウス。20220820-04
▲床は杉板を並べるだけとなっていて、随所にアレンジが利く工夫が施されている。


大工さんの手作り軽トラハウス。20220820-05
大工さんの手作り軽トラハウス。20220820-06
▲こちらは外装にガルバ波板を張った仕様で、モダンな雰囲気になる。

私的祝日。 

 今、焚き火屋の林業部署でもある森臨隊は大忙し。地上8mに高所作業員(アーボリスト)がいて、その下では地上作業員と親方(現場監督)が、落ちて来る枝を次から次へとチッパーシュレッダーに押し込み、上空と地上を同時に片付けている。太い枝は、小径に乗り入れたサニートラック(500kg積み)やサンバー(350kg積み)の荷台へ。
 「こがるミニ」の切り屑が降る中、チッパーシュレッダーが轟音を立てている様子は、私なりに追い求めて来た小規模林業の現在形でもある。

私的祝日。20211225-01
▲7日前の作業写真。ロープでサバ(ザカ)に登った作業員が枝を切り落としている様子を、お分かり頂けるだろうか。樹上作業員(アーボリスト)と地上作業員(含む現場監督)の呼吸が合っていてこそ可能となる。

私的祝日。20211225-02
▲隣地へ大きく張り出していたエノキは、3日前にはこうなった。


 そんな騒音まみれの現場作業だと、胸ポケットに入れた携帯電話が鳴ろうと震えようと、気付くはずもない。
 作業を終えた1600時、携帯電話を開いてみると、珍しく息子からショートメイルが来ている。なになに? 「きょうこんやくとどけをだしに市役所に来てるよ」。・・・おい、役所に出すのは、婚姻届だ。
 つまり、今日、息子が結婚し、私にとって義理の娘ができたということか。どんな女性なのか、まだ会っておらず名前しか知らないが、何はともあれ、おめでとう。
 伴天連や切支丹の祭日と認識していた日が、私的な祝日となってしまった。一人杯に酔いつつ、この原稿を書いている。明日の作業工程を考えながら。

私的祝日。20211225-03
▲本日1030時の画像。樹上作業員は、地上3mまで降りている。1400時には、萌芽更新を考慮したい高さで幹(元径50cm)を伐倒。斜面にお日様が届く様になった。

森臨隊活動中。 

 広い里山(面積は把握し切れていない)の手入れを任された今年10月以降、森臨隊は、これまでとは比較にならないほど活発に動いている。
 80年前までは薪炭林であったであろうこの森も、今は「害」と呼べるまで真、孟宗、破、笹、篠、布袋竹など竹類が密生状態。本来なら資源や素材・食材として生かせる竹類も、ここまで蔓延ってしまうと厄介な存在だ。
 地主さんと相談し、隣接地へ大きく張り出した樹木から優先的に、萌芽更新を意識して伐採するのだが、南に傾いた大木を北側へ牽き倒し込むにしても密生した竹類が障害となるので、まずこれらの伐採から始めなければならない。

森臨隊活動中。20211215-01
▲このエリアは、どこを見ても竹、竹、竹。

森臨隊活動中。20211215-02
▲画面右側(南)のカシとエノキが、伐採予定木。この3m下には、軽自動車がボディを擦りながらようやく通れそうな幅員の小径と民家があるので、画面左側(北)へ牽き倒すしかない。かかり木回避と伐倒場所確保のため、写っている竹類は、撮影後に伐採。撮影者が立っている場所も、2時間前まで竹が密生していた。

 そして、伐った竹類は嵩張るし滑るしで、処理もまた厄介。何かしらに活かしたくても、そこを考えていたら、肝腎な偏心大径木の伐り旬を逃してしまうため、森臨隊ではNPO法人時代から現場でチッパーシュレッダーにかけている。ここで生まれるチップをためておけば、やがて良質な肥料となるので、何かとメリットが多い。
 新たに自走式業務用小型チッパーシュレッダー(中古・山本製作所CX-160型)が加わり、先日のデルピス号も合わせて、今季はイロイロと試せるだろう。重機を前提とした土木伐採に比べ手間はかかるかも知れないが、実は低コストだったりして。1年後、3年後、5年後を考えれば、商品としての売り上げも見込めるし。

森臨隊活動中。20211215-03
▲山本製作所のCX-160型自走式チッパーシュレッダーは、中古農機具屋さんで引き取ったその日から大活躍。隣接する小径に落ちた竹や枝は、中堅作業員サニーO.B.が処理担当。こうしておけば、早く現場が片付くし、後々の活用法も広がる。

戦力補強 デルピス号見参。 

 山を仕事場として以来、ずっと欲しかった機材がある。先日、久しぶりで訪ねた先に置かれているのを見かけて、すぐ商談を進め、本日、手元に運んで来た。
 以前、CCV誌でも取材した農林機械研究所(群馬県下仁田町)の「デルピス号DP660型」。3輪駆動の林内作業車で、小回りが利き、走破性も抜群。後方には3t級のP.T.O.ウインチも搭載している。

戦力補強 デルピス号見参。20211213-01
▲お世話になっている旧車ガレージの置き場まで運んで来た。CCV誌で取材して以来、興味津々のデルピス号DP660型。ポールトレーラーが付いていれば完璧だったが、私の用途では、これで充分に過ぎる。

戦力補強 デルピス号見参。20211213-02
▲この後ろ姿、シビレっちまうぜ。今季中にコイツを山で活躍させられるだろうか。


 長く放置されていたのか各部に傷みはあるが、稼働時間を示すアワメーターは、たった195。エンジン始動と吹け上がり、クラッチとトランスミッションをチェックし、自走可能か確認した上で買い取った。
 エンジンオイル、ギアオイル、デフオイル交換、各部Vベルト類交換フロントタイヤ新調、灯火類を含めた電気系統のチェックと交換、ウインチワイヤーのチェックなど、手入れが必要な部位は山ほどある。恐ろしく多忙な今季、どれだけこの車輌に関わる時間を取れるか不明だが、もうワクワク感が止まらない。

戦力補強 デルピス号見参。20211213-03
戦力補強 デルピス号見参。20211213-04
戦力補強 デルピス号見参。20211213-05
▲感動モノのプレート類。今どきの変な日本語とは違う。

伐り旬到来。 

 ようやく初霜が降り伐り旬に入ると同時に、森臨隊(元NPO法人、現焚き火屋森林作業部門)の伐採作業焚き火屋作りを始動させた。
 最初に着手したのは、小川町内某所の里山。隣地へはみ出したり架線に被っている枝を落とし、西に傾いている樹木を東側へ牽き倒す。森臨隊には私を含め高所作業員が3名(うち2名がアーボリスト)いるし、チェーンソーのみならず、チルホール、ラグオール(ハンドウインチ)、ジープ搭載の電動ウインチ(WARN M8274)といった牽引具を活用すれば、重機に頼ることなく枝下ろし-伐採-搬出といった一連の作業を完結出来る。

伐り旬到来。20211202-01
森臨隊の主力作業員は、親方よりも腕が立つ。

 この里山は工期を区切られていないので、とりあえず危険な障害木を伐り終えたら次の現場(東松山市内某所)に取り掛かる予定でいたのだが、当方へ話を持って来た元請けさんが緊急入院したことで延期となってしまった。
 日程をやりくりして集めた森臨隊のメンバー(全員が本職を持っている)を遊ばせておくのはもったいないので、広大な里山内にある他の障害木の枝下ろしや芯詰め、伐倒といった作業を進めて各員のスキルアップを図っている。
 日当がわりに作業参加者が持ち帰る丸太は、最高級のになる。木工素材としても最高級だし、製材施設とも連携しているので用材にもなる。
 作業の障害となる竹類を処理しながら今日までに偏心大径木を7本伐採し、枝処理と搬出も7割方終えた。明日の作業は、南に傾いて伸びたムクノキ(元径35cm)を東への伐倒から始まる。毎日クタクタになっているのに、今年はやけに楽しいぞ。

伐り旬到来。20211202-02
▲明日の伐倒木にテンションをかけて、本日の作業終了。画像向こう側の牽引具は、ラグオール4000-20、手前側はチルホール850。ウインチ搭載ジープを乗り入れれば手っ取り早いのだが、それでは練習にならない。画像の左下には、鳥居と祠と民家がある。

ジープで下見。 

 親しくしている業者から「現場を下見して欲しい」との依頼を請け、ジープでお出かけ。雨が降ったりやんだりの天気なので、トップを張り、かれこれ30数年愛用しているフランス迷彩ポンチョを投げ込む。
 どうも最近、ジープで出かけるケースが多くなっている。体調が恢復傾向にある証左だろうか。

 1ヵ所目は、実に簡単だった。3mほど登って、張り出している枝を数本下ろし、幹の芯詰めで、ハイおしまい。
 2ヵ所目は、、、うーん、やり方次第だな。伐った樹木を産廃として処分する「土木伐採式」か、伐った樹木を活用する「森林伐採式」かで、大きく変わる。
 広葉樹ばかりで、どれもが偏心大径木。太いものは元径80cm超で、伐倒方向に立派な枝が何本も伸びている。ついつい自分ならどこに登ってどこにアンカーを取るかなど、作業手順を考えてしまった。

ジープで下見。20211123-01
▲立冬を過ぎても暖かい日が続く今年は、迷っている樹木が多く、写真中央のミズキは、まだ水を上げている。

 今季は、久しぶりに10~100t単位で良質な原木を確保出来るのではなかろうか。として売れるのは、再来年以降だけど…。伐採時の牽引や伐倒木の引き出しで、オールド・ジープ(車齢52年)にも頑張ってもらわなければ。