ココロ社

主著は『モテる小説』『忍耐力養成ドリル』『マイナス思考法講座』です。連絡先はkokoroshaアットマークkitty.jp

テントウムシ業界がブラックである証拠写真!

道を歩いていると、薄着の女性に目が釘付けになりがちなこの季節。
しかし!他にも見るべきものがあることをご存じですか?
おわかりですね…そう!昆虫です!
ちょうど今ごろだと、路傍に目を遣ると、オレンジ色に黒いだんだら模様の、こぶみたいなものが葉についていることが多いですが、たまには目を留めてみてください。こんな感じの、見たことありますよね。



▲ご存じの方も多いかと思いますが、これ、テントウムシのサナギなのです。
今、日本のあちこちで絶賛羽化中なのですが、興味深いシーンを捉えたので報告させていただきますね。



▲ご存じ、これが成虫。いいSIRI。かわいいなぁー。これはナミテントウ。


テントウムシは、蝶と並んで、昔から乙女チックなガジェットのモチーフになることも多く、一見すると、大変可愛らしくて、ハチや蝶が吸い終わった残りの花蜜を、遠慮がちに吸って暮らしているようなイメージを持ってしまいがちですが、美少女の性器がアワビに似ているという事実からもわかるように、可愛らしいものはグロテスクなものが似つかわしいというのが世の常であり、実際、テントウムシのほとんどの種は、肉食なのです。成虫も幼虫も、菜の花についているアブラムシなどを捕食しています。



▲こちらが幼虫。
こんな不細工な虫がテントウムシになるなんて…今の自分を幼虫になぞらえて、いつかテントウムシみたいに輝けるんじゃないかと思い、勝手に勇気づけられてしまいます…が、その直後、とんだブラック業界であることが発覚しましたので告発させていただきます!



▲ちょwww動けないことをいいことに、サナギを食べています。
ちょっと日陰だからといって好き勝手しすぎ!



▲しかも、サナギをギャランドゥ(注:がらんどうの意)にした後、お互いに食欲をそそられている様子。
「さっきは夢中でサナギを食べてたけど…よく見るとあんたも、おいしそうやね…」
「そう言うあんたこそ…」
お互いを見て舌なめずり。
どう見てもテントウムシ業界はブラック業界です!
ちょっと前まで生まれ変わったらテントウムシになりたいと思っていたけど、サカサクラゲとかでいいや…


被害はサナギだけではありませんでした。
サナギになるため、足元を葉などの硬いものに固定するところから始まるのですが、固定してしまったらもう逃げ場がない。
ということで、足場を固定し終えるなり、仲間が食べに来てしまいました。



▲「前から思ってたけど…キミのことが好きだったんだ…でもキミはぼくから逃げ続けた。でも、今日はもう逃げられないよ!」
「ギエーーーーー!!!お願いだからやめてーー!!!!」
「むはーー!!!ついに憧れの、あの娘のボディが!!!柔らかくて、めっちゃジューシー!!!」
「ギャーーー!!!!一度でいいから空を飛びた…かっ…た…」


―と、ここで終わってしまうと、たいへん後味が悪くなってしまうなーと思いつつ、ちょっと粘ってたら、素敵なシーンに出会えました。




▲幼虫が、突然、「そろそろ変身するかねー」と、尻尾だけで立ち上がりました!
ウルトラマンに出てくる味方の怪獣みたいでSuperCawaiiiiiiiiiiiiiiiiiii!!!!!!!!!
もしかすると、この写真は今年のベストショットになるかもしれん!
いつサナギになるって決めるのかが謎だったのですがスッキリしました。
写真を撮ったら、照れたのか中止してしまいました。邪魔してごめん。



そして、もう一匹、様子のおかしいのがいたのですが、しばらく見ていると…背中が割れた!▼


▲身体を左右にくねらせて器用に灰色の全身タイツを脱ぎ捨てます。



▲彼が、立派な成虫になることを望んでやみません。不良グループに入って、共食いなどの野蛮な習慣に染まることがありませんように!



なお、読者のみなさんにおかれましては、「生まれ変わったらテントウムシになりたい」と検討されていた方も多いと思いますが、再考することをオススメします。