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三毛猫如月の玉手箱

お気に入りの海外ドラマ(アメドラ中心)のあらすじ&感想を気ままに書いています。現在はCS、amazonプライム 、hulu、ディズニー+にて視聴中。

ブラックリスト〜シーズン10まとめて感想

スクリーンショット (248)

大変!お久しぶりの更新でございます。
なんと約1年ぶり。
昨年より闘病生活に入ってしまい、体調悪かったり良かったりの繰り返しで。そこそこドラマも観ていたりしていたのですが、なにしろパソコンを立ち上げて文字を打つのも億劫になってしまいまして・・・。
やっとブラックリストの最終シーズンでもあるシーズン10を観終わりましたので、とにかくこれだけはブロクに書いておかないと・・と久しぶりに登場しました。(誰か読んでくれているんだろうか・・・)
いやしかし!まさかのスーパードラマTVの途中終了で!ネットフリックスで配信開始になってやっと見ることができたわけです。まあ、まとめて一気に観られたので良かったとも言えるのですけど。

それにしても、本当に終わりました、ブラックリスト。途中で視聴をめげかけたことも何度もありましたが、ついに完走しました。シーズン9まで、毎年スーパードラマTVで観ていたので足掛け10年です。長かったね〜〜〜。
大満足の大団円だったか?と問われると、う〜〜〜ん??と首をひねらざるを得ないですが、ちゃんと終了させたことに関しては感慨深いというか・・・。まあラストはああなるとは思ってましたが・・・・牛?・・・。

VSウージン(〜Ep09「トロール・ファーマー パート3」)
シーズン10前半第9話までは、シーズン9のマーヴィン・ジェラードの置き土産、レッドがFBIに提供した犯罪者のリストを手にしたウージンによる復讐編でした。フライボーグ・コンフィデンスのジェニファー・モールス、フリーランサーやレイケン・ペリロス、ロバート・ヴェスコ(レッドの師匠だけれどもね)、トロール・ファーマーなどかつてのブラックリスター達が登場し、ある者はウージンにつき、ある者はウージンについたと見せかけて実はレッドのために動き、攻防戦を繰り広げる、という内容でした。ウージンがレッドをどこまで追い詰めるか、というのがこの一連のストーリーの見どころだったはずなんですが・・・なんだかウージンが小者すぎちゃっていまいち緊迫感なかったような??
ブラックリスターの人選もいまいち微妙で・・・レイケン・ペリロスなんてなんの役にもたってなかったよね。
あんまり盛り上がらない・・と思っていたら第9話でさっさとこの話に決着がつきました。
ここだけはかつてのように複雑な策略が冴えていて、ちょっとおもしろかったです。
・ウージンはトロール・ファーマーことボー・チャンを引き込んで、どんな防御でも突破してネットワークに侵入し情報を入手できるという最高機密サイバー兵器、NSAのマルウェアソフト”ヘックス・ルート”を奪う。これを使えば、FBIの秘密作戦本部へ侵入しレッドとFBIの癒着の決定的証拠を掴むことができる。
・しかし間一髪、ヘックス・ルートを持ったチャンをFBIが確保。デンベがレッドの報復の恐ろしさを語ってチャンに揺さぶりをかけて、再びレッド側に寝返らせ、ウージンとの取引場所を白状させる。
・現れたのはウージン本人ではなくフリーランサー。FBIの乱入に驚いたフリーランサーは脱出の迎えに来たディーヴァー(第1話で登場したCIA捜査官、ウージンと繋がっていた)と共に逃亡するが、逃亡先にいたのはレッド。ディーヴァーもレッド陣営に寝返っていた。(ディーヴァーはその後、シーヤにプレゼントされ、フリーランサーは始末された模様)
・ところが取り戻したヘックス・ルートは偽物。本物は行方不明。
FBIと繋がっていたレッドにチャンは再び怒りを爆発させ離反。尋問を担当したレスラーの隙をついて郵便局ビルからまんまと逃走し、ウージンの元へ走る。郵便局ビルの場所や警備体制を暴露して、ウージンによる襲撃計画の手助けをする。
・実はこれはレッドとFBIによるウージンおびき出し作戦で、取引場所から連れ戻されたチャンがいたのは偽の郵便局ビルだった。レッドは第1話で物件探しをしていたが、この日を想定して完璧なダミー作戦本部を作り上げていたのだった。ダミー本部から逃げたチャンはダミーと知らずにウージン達を案内してくるはず。ここで待ち構えて一網打尽にすればいい。
・ところが待てどもウージンは来ない。その頃、ウージン達襲撃隊は本物の郵便局ビルへと案内されていた。待ち構えているはずの捜査官の姿もなく無人の作戦本部。訝しみながらもチャンにデータを盗ませる。その目に止まったハット。
・現れたレッドはヘッドショット1発であっけなくウージンを射殺。チャンはもとからレッドの配下にあり、本物の作戦本部の場所も知っていて、ウージン達をこちらへと誘導したのだった。
・ヘックス・ルートをまんまと入手していたレッドは、誰もいない本部でアーカイブから自らの痕跡をすべて消去させる。自らの免責契約も含めてすべて。レッドとFBIが協力していた証拠も情報提供者の名前もブラックリストもすべて削除された。

ここですべてのアーカイブから自身の存在と関与を削除させた意味が後半で判明してくるのですが・・・免責まで削除した時点でブラックリスト契約も事実上終了で、レッドはただの国際指名手配犯となりFBIが秘密裏とはいえ組むわけにはいかなくなりました。いよいよドラマの終了も近い、と改めて感じさせることになりました。
しっかし、ウージン、死に様まで小者すぎ・・・。レッドが自らの痕跡を消す舞台におけるピエロに過ぎなかったとはいえ、もうちょっと頑張れなかったかな〜〜〜。
ウージンもFBIもレッドの掌の上で踊らされてました&レッドの敵への容赦ない残酷さが久しぶりに面白くもありましたが。でも傍らにデンベもウィーチャもおらず孤軍奮闘している姿は老いも感じられて・・・レッドの最期がなんとなく予感されているのはわびしくもあり。

レイモンド・レディントン帝国の解体(Ep10〜Ep20)
後半はシーヤの自分のルーツを探る旅などをはさんでからの、レッド自らによるレディントン帝国の解体話でした。そこにアーサー・ハドソン下院議員がFBIチームの敵として登場。ハドソンはクーパー率いる極秘捜査チームに目をつけて、巨額の予算が投入されているその作戦内容を暴こうとあれこれ画策してくるのですが、これが非常にうざったい。主張は間違っているわけではないのですが、レスラーが面倒を見ていたプリチャードの使い捨てぶりなんかを見ると正義の名の下なら何をしても許されるわけではないなあ、とむかっ腹。チームはレッドによるブラックリストの提供が絶えてしまい、なんとか実績を上げなければ、と右往左往している感じで事件自体はあまりおもしろくないものが続きました。

一方のレッドは自らの蒐集品を格安で、自らがふさわしいと信じた人物にガレージセールを装って分配しちゃったり。国会議事堂の中に密かに設置していた情報収集のための秘密室(417号室)と収集基地をあえて暴かせちゃったり。着々と帝国をたたんでいく。ヘディやアグネスにもそれとなく贈り物を残して、お別れの準備を進めている。

ハドソンがプリチャードを利用してレスラーの携帯に仕込んだ盗聴アプリによって、ついに作戦チームとレッドの協力関係がばれてしまう(せっかくレッドがアーカイブからデータを消去したのにね。レッドは自らの引退を決めて、チームを守るために関与の証拠を抹消していたと思われます)
一度は解散を言い渡されるチームだったけれども、司法長官の気が変わり、レッドを逮捕できれば復活させようという話になる。
かくして、最終ラウンドは予想通りレッドVS作戦チームの構図となるわけですが・・・・いやいや、ここはもう、潔く復活しなくてもいいってクーパーに決意してもらいたかった気も。すでにブラックリストの提供がないんだから、これまで通りの実績をあげるのは最早不可能ってわかってるでしょうに・・・。しかも、どれだけレッドが苦心惨憺してチームを守ろうとしているか、薄々気づいているでしょうに・・・。まあ、この話にのらないとチーム全員犯罪者になってしまう可能性が高いので、仕方がないとも言えるけど、ね。

自家用機で逃亡するレッドにこっそりとバレている、と知らせたデンベのおかげでレッドは一難を逃れて、自家用機は爆発するもののそこにレッドは乗っていませんでした。ここでちょっとしたサプライズ登場したのが、常に自家用機を操縦していた凄腕パイロットという触れ込みのエドワード。長年、名前のみで登場シーンはなかったのですが、無事に爆発寸前にパラシュートで脱出した彼を車で拾うという形で一瞬だけ顔を見せての登場でした。すごいイケおじだったんだ!と嬉しい驚きでしたが、調べるとこの俳優さんはアンドリュー・マッカーシーという方で、ジェームス・スペイダーの友人のようですね。同じような年頃と思われるのですが・・・言っちゃいけないけどスペイダーの方が老け・・・ムニャムニャ。

FBIチームVSレイモンド・レディントン(Ep21「レイモンド・レディントン パート1」)
この対決で難しいのがデンベの立場だと思ったんですけどね、私が思ったよりもFBIしちゃってて、最後まで違和感というかなんというか・・・。
レッドは一貫してデンベもチームのみんなも守ろうという姿勢で、自家用機の件でこっそり警告してくれたデンベを逆に気遣ったりしています。
ハドソンと組んだニクソンFBI捜査官が指揮をとってレッドの行方を追う。レッドはその包囲網をあの手この手でかいくぐり、レッドと長年のつきあいにあるデンベとレスラーがその行動を読んで追いすがるのですが、レッドは常に一歩先を行く。第1話から付き合いのある不動産仲介業者のアンドレアが手配した郊外の一軒家を潜伏先と思わせて火を放ち、ダミーの消防車でFBIの包囲網を突破したレッド。
自家用機がないなら船を使うはず、とデンベが読んで追うけれども、ここでデンベのレッドへの警告電話がバレてデンベが逮捕されてしまう。
その頃、レッドは逃亡に成功して無事にウィーチャと合流していたのに・・・デンベの逮捕を知ってしまう。

で、結局、レッドは舞い戻ってしまうのです、デンベを助けに。
尋問のために連行されるデンベの護送車をチャック達を引き連れて襲い、デンベを救出。でも、救出を断るデンベに気を取り戻したハドソン議員が銃を向け、そのハドソンにチャックが狙いをつけ、チャックはレスラーが狙う、という膠着状態。発砲したのはハドソンで、デンベの首に命中、直後、レッドがハドソンの頭を撃ち抜き、レスラーには防弾チョッキに3発食らわせて、デンベを抱えて逃亡する。

デンベはね、レッドに深い恩義を感じつつもFBIであろうとする姿勢が完璧に矛盾しちゃってて、結局足を引っ張ってるような結果に。追跡劇の中での射殺や爆死などを避けて、なんとかして身柄は無事に逮捕にこぎつけたかったのかもしれないけれど、それにしては無策というか・・・。
対するレッドは最後まで身内には愛情深かった・・・。


レイモンド・レディントン 穏やかな眠り(最終話)
盟友ハドソン議員を殺されたニクソン捜査官はチームがレッドと繋がっていたのでは、と疑う。そしてレディントン逮捕ではなく殺害を誓う。チームはニクソンよりも先にレッドを確保しようと必死に行方を追う。
介護施設に運び込まれ、医師も手配されて処置の終わったデンベが発見されるが、その傍らにレッドの姿はなかった。医師によると到着した時には患者に直接輸血をしていて、大量の輸血により失血状態で体内酸素が足りていないはず、かなり具合が悪い様子だった、というレッド。旅に出る、と言い残して消えていた。
手がかりはシーアが気づいた。レッドが隠れ家にしていたNYの公衆浴場跡から消えていたものが一つあった。麻袋に入った牛の角。イスレロという牛の角で、マノレテという有名な闘牛士を殺した牛だとデンベが気づく。レッドの憧れの闘牛士だった。メキシコでその角が薄汚いバーに飾られているのを見たレッドは持ち帰り・・・持っていったということは牛と闘牛士の故郷、スペインはアンダルシアのセビリアへ向かったのでは。
推測の通り、レッドはセビリアのカルモナという街にあるヴィラ・ロボに滞在していた。が、かなり体調が悪そうで、時折咳き込み、吐血を繰り返している。
アグネスには最後の電話を。男の子が好きな女の子にはついつい意地悪をしてしまう心理などを語って、一人で科学の課題に取り組んでいるアグネスを励まして、「ママみたい」と言われると「ついそうなってしまう」と意味深なセリフを返している。
そして盟友クーパーとデンベとも電話を。デンベの無事を確認し、話の続きはまた今度、と切る。
ヴィラ・ロボまでレスラーが追ってきたことを知ったレッドは、翌朝早く、ヴィラの裏手の丘に散歩に行くと言って出かける。
宛もなさそうによろよろと歩き続け、時折咳き込んで血を吐き。やがてその目の前に一頭の黒い牡牛が現れる。威嚇し、やがて突進してくる牛を真正面から見つめて・・。

レスラーが発見した時、レッドは血まみれでねじれた身体を静かに地に横たわらせていた。

***
と、言うことで!
レッドの死で終わるだろうな、という予感はあったのですが、まさか牛とは!!!このラストを予測できても、死をもたらすのが牛だなんて、予測できた人は一人もいなかったんじゃないでしょうか?!
ちなみにレスラーはレッド発見時に
「確保しました」と報告しているのですが、その後、そっとハットを顔あたりにのせている動作からしても、またレッドの状況からしても生きているとは思えません。長年、協力しつつも追い続けてきたレスラーにしてみたら、「死亡確認」と言うよりも「確保した」と言いたかったのかなあ・・。(遂に捕まえることができたと思ったら遺体で、結局、捕まえることはできなかったと同じなんですよね)
ヴィラ・ロボに置き去りにされていた牛の角は後日レスラーがミウラ牧場に届けれくれるもの、とおそらく期待してそのままにしたのでしょう。レッドが死を覚悟していたことがここからもわかります。

しかし、牛。いいのか牛で。唐突すぎやしないか。憧れの闘牛士の話なんて今聞いたし(もしかして、過去シーズンでちょっと語っていたりしたらすみません、忘れてます)。
この先、ブラックリストというドラマを思い返すたびに、ああ〜最後は牛ね、牛、と思い出すことになりそう・・・・。

ちょっとフォローを入れますと。
直前にデンベがクーパーに
「レイモンドは”誰も死を避けられない。避けられないものならさして重要ではない。重要なのはいかに生きるかだ”と言っていた。穏やかな眠りを頑として拒む彼が好きだった。レイモンドは常にたくさんの死に囲まれていたが、そのたびに彼は命を輝かせ、怒りを燃やしていた」
「レイモンドは常に怒っていた。消えゆく光(命)に怒り、身内に敵対する悪党に怒り、愛する者を守るために怒った。平和と喜び、楽しみを見つけるために怒った。それでも光は消えゆくとわかっていても。避けられない結末があると知っていても」
と語っています。
この言葉達から考えるに、スペインの荒野をさまよっていたレッドの命はすでに燃え尽きかけており、そのことをレッド自身も自覚していたけれど、最後の最後まで消えゆく光に抗い、命を燃やして死んでいった・・ってことになるのかな?それが闘牛だったのがなんとも言えないけれども。重ねて言うけれども、趣旨はわかっても唐突すぎて、感動よりも唖然。

そんなわけで、最後はレディントン帝国もブラックリストも消滅、レッド自身も消えることで幕が降りました。
このドラマの主軸でもあったレイモンド・レディントンの正体に関しては、一応シーズン8でそれらしき結末を匂わせており(私の推測ではレディントン=カタリーナ・ロストヴァ。最終話でもアグネスとの会話の中でそれを匂わせている)、その後の2シーズンはレディントン帝国を畳み、レッドという存在を消すことに使われたように思います。
シーズン8までは本当に、あれこれあれこれ思わせぶりにしては肩透かしを食らわせられて、イライラと見続けたものですが、でもやはりあれがブラックリストというドラマの面白さでもあって、ラスト2シーズンはおまけだったなあ、と思ったりします。それでも、レッドが最終的にどうなるのか(というよりも、どう死ぬのか)だけは見届けようと思ってきたわけですが(^_^;)正直に言ってしまえば、最終シーズンはこの”見届ける!”という気持ちだけで、なんとか視聴意欲を保った感じです。
そして、こういう結果になりました。
意表をつくのが得意なドラマでしたが、最後に盛大に意表をつかれました。いやはや。

ここまで長かったです。
配信ではなく、テレビ放送で見続けたドラマだったので。
よくぞ最後まで見通せたものだ、とそこは感慨深い。そして、見通させるだけの力、魅力はあったんだな、とも思います。今ってあんまりこういう長編ドラマって作成されていない気もするし、なんだか一つの終わりを迎えた気分。
いまだにこのブラックリストの記事には多くの方がアクセスしてくださいまして読んでいただけているようなのはありがたく、嬉しく思ってます。その時、その時で、精一杯頑張って書いてきたシリーズなので思い入れも深いのです。長い年月を経ているだけに、昔のシーズンに関しては記憶も怪しくなり、細かい突っ込みにはお答えしかねてしまうのですが。
これで正真正銘、ブラックリスト、最後の記事になります。
皆様の視聴後の、ちょっとした楽しみの一つになっていたのなら幸いです。

心より感謝の気持ちをこめて、長い間お付き合いいただきありがとうございました。
2024.7.8 如月


 [ 2024/07/08 17:29 ]  ブラックリストS10 | TB(-) | コメント(11)
プロフィール

三毛猫如月

Author:三毛猫如月
仕事と家事の合間の貴重な息抜きは、チョコとコーヒーと海外ドラマ(アメドラ中心)。
海外ドラマ歴は?0年になる管理人・如月がアメドラ&たまに洋画への愛と感想をつづっています。
身体的事情により最近は更新&コメントお返事が停滞気味ですが・・・気長にお待ちいただけるとありがたいです。

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