壽々の雑記帳

観劇のコメントや日々の出来事・時事問題などについて綴ります。

面白いかといえば面白いが……。雪組公演『愛の不時着』千秋楽ライブ中継ー正直感想

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


昨日は、雪組公演『愛の不時着』千秋楽
ライブ中継を観に、いつもの映画館に行
ってきました。

今回は、さすがにこの映画館で1番大きな
スクリーンで、この映画館以外にも愛知県
内で2カ所の映画館で上映していました。


ただ、どちらも、家から車でかなり遠い
ので、この映画館で抽選に落選したら、
ライブ配信しかないかなと思っていまし
たが、なんとか、当選できました。
(ライブ中継も落選したら目も当てられ
ない)


ただ、席は、いつものセンターではなく、
入り口近くの一番端でした。


なお、雪組公演『愛の不時着』ですが、
抽選は、A席を入れても、全部落選しま
した。


どうも、宝塚ファン以外の人も観に行っ
たみたいですね。(チケット難だった訳
だ)


映画館も、いつものライブ中継よりは、
年齢層が少し、低かったような……。


で、作品の方ですが、これは、ハッキリ
言って、テレビドラマの方を視ていない
と分からないという作品のように思われ
ます。


つまり、テレビドラマのファンが観るミ
ュージカルといった作品としか思われま
せん。


冒頭で、朝美絢さんがいきなりピアノを
弾き出したので、これは、一体、なんな
んだとなりました。


多分、ドラマを視ている人には分かるの
でしょうが、初めて観る人にはなんのこ
とか分かりません。


後で、ちゃんと回収はするのですが、ち
ょっと、不親切な気がします。


全16話のテレビドラマを2時間半の舞台
にしているのですから、ある程度、話を
端折るのは仕方がないにしても、やはり、
舞台が初見の人にも、もう少し、説明が
必要ではないかと感じました。


それと、テレビドラマであれば、その放
送の終盤に、次回はどうなるのか?とい
った感じで終わるのが普通だと思うので
すが(そうでないと視聴者が離れてしま
います)、舞台ではそれがない分、普通
はもう少し、物語の展開にメリハリのよ
うなものを付けるものだと思います。


それが、テレビドラマのあらすじにある
程度忠実にしようとしたがために、メリ
ハリのようなものがなく、初見の観客は
物語の展開に置き去りにされる感があり
ます。


それでは、つまらないか、というと、決
して、そうではありません。


公演プログラムにも載っていますが、台
本・作詞の方が書いてみえるように、膨
大な分量のドラマをなんとか、2時間半の
ミュージカルに仕上げた苦労の跡をひし
ひしと感じます。


最初は、コメディか?と思いましたが。


そして、それを更に、宝塚風に演出家の
中村一徳氏が仕上げたというのが今回の
作品なのでしょう。(どこがどう違うの
かが分かりせんが)


ですから、朝美絢さん、夢白あやさん、
瀬央ゆりあさんを始めとする雪組メンバ
ーが作品の登場人物として、違和感なく
観ることができたのだと思います。


ただ、この作品は、韓国の人と日本人が
観るのとでは、かなり、捉えようが違う
ように思います。


朝鮮半島は、未だに、同一民族が南北に
分断されて、人の往来はおろか、情報さ
えもほとんど伝わらない状況です。


ましてや、北の将校と南の財閥の令嬢が
恋に落ちるなどという話は、絵空事でし
かありません。


その絵空事がドラマの中で実現するから
こそ、このドラマは、単なるラブロマン
スとしてではなく、韓国の視聴者に絶賛
され、心の奥底に感動を与えたのだろう
と思います。

阪急阪神HDの決算説明会資料で分かる宝塚歌劇観劇人員数。

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


阪神阪急阪神ホールディングスの中間決
算資料を見ていたら、こんな数字が載っ
ていました。
※2023上期と2024年上期だけ取り上げま
 す。


宝塚歌劇 観劇人員数


合計       2023上期  2024上期
宝塚大劇場    551千人  445千人
東京宝塚劇場   481千人  410千人
その他劇場    272千人  275千人
ライブ中継・配信 330千人  339千人
==================
・公演回数
 宝塚大劇場:168回(対前年同期△43回)
 東京宝塚劇場:194回(対前年同期△34
        回)
 ※2024年度上期の宙組公演について、
  公演日程及び上演作品・座席料金を
  変更して公演を実施した。
  なお、2024年1月から、1週間あたり
  の公演回数を10回→9回に変更してい
  る。
==================
これを見ると、阪急阪神ホールディング
スのエンタテインメントセグメントのス
テージ事業が中間期で前年同期42億円が
今期20億円に半減したのは、公演回数が
減少したからだというのが分かります。 


ただ、固定費は、公演回数に余り影響さ
れないと思われますので、収益を改善す
るためには、比例費部分を改善する必要
があります。


例えば、友の会の会費を値上げするとか。
公演プログラムを値上げするとか。
(公演回数を増やす訳にはいかないので)

歌が下手だという理由で、組替えをするということはないと思う。

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


「宝塚歌劇団」は、「合唱団」ではあり
ません。


「合唱団」であれば、歌の上手い人を集
めれば済むでしょう。


しかし、「宝塚劇団」だから、歌が上
手くなければいけないというのであれば、
宝塚音楽学校の入学試験で、歌の上手い
人だけを合格にすればいい話です。


宝塚音楽学校がそうしないのは、「宝塚
団」だからです。


つまり、「歌」だけでなく「劇」もする
のが「宝塚歌劇団」です。(つまり、ミ
ュージカルを上演するのが、「宝塚歌劇
団」です)


外部公演(「劇団」を除く)であれば、
オーディションなどにより、その役に適
した人を選ぶことができます。


しかし、「宝塚歌劇団」は、自前の劇団
員だけで芝居を上演できなければなりま
せん。


ですから、色んなタイプの人が必要にな
ります。


また、「宝塚歌劇団」には、「卒業」と
いうシステムがあります。


この「卒業」に向けて、劇団員を育てな
がら、舞台を作り上げていくというのが
「宝塚歌劇団」のシステムです。


その中に組み込まれているのが、組替え
というシステムです。


したがって、歌の下手な人を、それが理
由で組替えするということは、「宝塚歌
劇団」は、絶対にやりません。

クリスマスツリーに「星」を飾らないのは異文化への無理解か??

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。


12月25日付のNewsweekに「とても残念」
な日本…クリスマスに「星」を飾らない
のは異文化への無理解だ、という記事を
書いているのは、石野シャラハンという
イラン・テヘラン生まれで日本国籍を取
得した異文化コミュニケーションアドバ
イザーです。


したがって、日本人である訳ですが、ど
うも日本社会に対する理解が少し足りな
いように思います。


そもそも、クリスマスを「異文化」だと
思っている日本人は殆どいないでしょう。


クリスマスは、大多数の日本人にとって、
年に一度の、そして、恐らく最大のイベ
ントに過ぎないと思います。


その大多数の日本人は、キリスト教徒で
もなければ、聖書を読んだこともないで
しょう。


したがって、「ベツレヘムの星」とは何
か、なんてことも知らないだろうと思い
ます。


だから、クリスマスツリーに「星」がな
くても気にならないのです。


そもそも、クリスマスツリーは、
==================
クリスマスツリーはキリストとはおよそ
無関係である。
原型には諸説あるが、そ
の一つは北欧に住んでいた古代ゲルマン
民族の「コール」という冬至の祭で使わ
れていた樫の木である。冬でも葉を枯ら
さずにいる樫は生命の象徴とされていた。
このドイツの民をキリスト教に改宗させ
る試みがなされたが、樹木信仰が根強か
ったので、樫を樅(モミ)に変えること
でキリスト教化した。樅の木は横から見
ると三角形で「三位一体」を表している
と教えた。父なる神が頂点で、子と聖霊
が底辺の両端に位置する。そして、1419
年にドイツのフライブルクで、パン職人
の信心会が聖霊救貧院にツリーを飾った。
この記録が、クリスマスツリーをクリス
マスに飾る行為の最初とされている。
1600年代には、ドイツ各地で記録が残さ
れている。ベルリンには1800年頃にツリ
ーが伝わっている。
イギリスへは1840年、ヴィクトリア女王
を通じて伝わった。夫のアルバートがド
イツ出身であったため、彼のためにクリ
スマス・ツリーを飾って見せたところか
ら、1860年代に一般にも広まるようにな
った。
アメリカ合衆国で最初のツリーは、ドイ
ツ移民によって1746年に飾られた。アメ
リカで導入された当時は、アメリカ建国
当初からいたイギリス系清教徒のアメリ
カ人から、「クリスマスツリーは異教の
文化だ」と断じられて、反発されたこと
もあった。
(ウィキペディアより)
==================
というように、クリスマスツリーは、本
来は、キリストとは縁もゆかりもなかっ
たことが分かります。


したがって、元々は、クリスマスツリー
の天辺に「ベツレヘムの星」なんか飾ら
れていなかったことになります。


クリスマスツリーに「星」が飾られてい
ないといって、日本人を非難するのは、
筋違いも甚だしいといっていいでしょう。



それでも面白い月組公演『ゴールデンリバティ』千秋楽ライブ中継。

今晩は、壽々(じゅじゅ)です。

昨日は、月組宝塚大劇場公演千秋楽を観に、
名古屋駅前の映画館に行ってきました。


左隣のおばさんのおしゃべりがうるさく
て……。


相当、昔からの宝塚ファンみたいで、知
らない名前(愛称)が出ていました。


で、宙組公演観に行くんだ。


最近の作品は、予習しないと分からない、
予習しても分からないって言ってました。


まあ、元に戻ることはないと思うんで、
あきらめたら?


さて、『ゴールデンリバティ』がネタバ
レしても面白い、ストーリー全部が分か
っても面白い、と思うのは、主人公を始
めとする登場人物の行動の理由や心情が
きちんと描かれているからではないかと
思います。


やや、偶然性に頼り過ぎるきらいはあり
ますが、それでも面白いのは、話の中核
の部分がしっかりしているから、それが
余り気にならないからでしょう。


そして、鳳月杏さんを始めとする月組生
の実力があったからこそ出来たことだと
思います。


なぜ、タイトルが『ゴールデンリバティ』
なのか、そのアメリカ合衆国での先住民
や植民地に対する暗黒史、なぜ、自由の
女神像がアメリカ合衆国にあるのか、な
どの史実に基づいたエピソードを元に、
列車強盗の「ワイルドバンチ」の生き残
りやツキアナという島国という虚構を乗
せて列車は物語の中を疾走していきます。


宝塚の男役は、それが虚構であるからこ
そ、格好良く(男の理想像で)なければ
ならない。


鳳月杏という男役トップスターの魅力を
存分に引き出したのがこの作品と言える
のではないでしょうか?


(少々、ほめ過ぎたか?まあ、偶にはね)


ただ、一つだけ、難を言うとすれば、何
故、ライマン(風間柚乃)がモートン
(夢奈瑠音)やケイン(英かおと)の言
いなりになっているのかに、もっと説得
力を持たせて欲しかったかな、と思いま
す。