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2007.05.30

アベ内閣の闇

Abe24_4
先週の土曜日から今週の月曜日のお昼近くまで、「きっこの日記」にアクセスできなくて、いろいろと心配してくださった人もいると思うので、簡単に説明しとくけど、26日(土)の午前2時ころに、この「きっこの日記」がお世話になってる「さるさる日記」の3号サーバーがダウンしちゃって、いつもなら半日ほど復旧するのに、今回は2日半、60時間近くも復旧しなかった。それで、3号サーバー以外は稼動してたから、4号サーバーを使ってる「きっこの音楽日記」と、ここのミラーサイトの「きっこのブログ」には、「サーバーのダウンによってアクセスできません」てことを書いといたんだけど、ここしか見てない人には伝わらなかったみたいだ。だから、皆さん、今後、この「きっこの日記」がアクセスできない状態になったら、まずは「きっこのブログ」や「きっこの音楽日記」にアクセスしてみて欲しい。

で、そんなドタバタがあった週末だったので、いつもなら、昨日か今日の日記は、ヒサビサにコーフンしたF1のモナコGPについて書きたいとこなんだけど、キムナントカっていう、顔がデカくて足が短くて歌がヘタで演技力がゼロの気持ち悪いジャニタレが出てたから、せっかくのレースもダイナシティになっちゃったとこに、「現役閣僚の自殺」っていう前代未聞の大ニュースが飛び込んで来たから、あんまり書きたくない政治の話題になっちゃったってワケだ。それも、自殺したのは松岡大臣だけじゃない。立花隆氏の「メディア ソシオポリティクス」の「安倍内閣が抱える闇の正体」によると、松岡大臣が自殺する10日ほど前に、松岡大臣の影の部分を良く知る地元の有力者が謎の自殺を遂げていたのだ。


「実は10日ほど前に、松岡農水相の地元(熊本)関係者の有力者(地元秘書ともいわれ、選挙違反・買収容疑で逮捕されたこともある)が、謎の自殺をとげている。死んだ理由はよくわからないが、もともと黒いウワサが山のようにあった松岡農水相のカゲの部分を最もよく知る男といわれた男である。その男については、「あの男の周辺を洗ってみろ。松岡農水相のボロが次々に出てくるはず」というタレ込みがマスコミなどにも流れてきていた。」

「安倍内閣が抱える闇の正体」
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070528_yami/index1.html


‥‥そんなワケで、今日は、レイアウトの都合上、「いかがお過ごしですか?」は割愛してくけど、この地元の有力者が自殺し、松岡大臣が自殺し、今朝、松岡大臣と10数年来の付き合いがあった「緑資源機構」の前身である「森林開発公団」の元理事、山崎進一(76)が、横浜市内の自宅マンション駐車場で死亡しているのが発見された。山崎進一は、今回問題にされている談合システムを考案した張本人で、「影のドン」と呼ばれてた男だ。そして、先週、当局から家宅捜査を受けていた。警察は「飛び降り自殺」と断定したけど、この談合事件に関わってた人間が、こうも次々と自殺してるのに、それでも松岡大臣と「緑資源機構」との談合を否定し続けるアベシンゾーって、最後の悪あがきをしてるようにしか見えない。そして、松岡大臣が自殺したことに対して、アベシンゾーと双璧をなすニポンの恥、イシハラシンタローは、こんなトンチンカンなコメントをした。


「何があったか知らないが、死をもって償ったという意味では、彼もサムライであった」


あたしは断言するけど、自殺など単なる負け犬の逃げ道でしかない。国の犠牲になって殺された特攻隊員たちの死を美化して、戦争を賛美をするくらいなら、「ま、こんな時代錯誤のジイサンが1人くらいいてもしょうがないか」で済むけど、数々の疑惑に対する説明責任を1つも果さずに、自殺へと逃げた容疑者をサムライに喩えるとは、言語道断もいいとこだ。ホントのサムライってもんは、どんなことになっても、最後まで、生きて生きて生き抜くものだ。そして、松岡大臣がホントのサムライだったら、きちんと説明責任を果して、自ら辞任してただろう。

だけど、松岡大臣にも、サムライの心はあった。松岡大臣は、自殺する2週間ほど前に、側近たちに、「国民に真実を話したい」「説明責任を果して辞任したい」と漏らしていたという。でも、その松岡大臣のサムライの意志は、ある圧力によって握り潰されたのだ。松岡大臣と数十年来の友人である鈴木宗男議員の「ムネオ日記」には、自殺する4日前の松岡大臣とのやり取りが書かれてる。


「今となっては24日夜、熊本の地元の人が出てきたので会食につきあって欲しいと早くから言われていた会合でゆっくり話したのが(松岡大臣との)最期となってしまった。その時私は松岡大臣に「明日決算行政監視委員会で私が質問するから、国民に心からのお詫びをしたらどうか。法律にのっとっている、法律に基づいてきちんとやっていますと説明しても、国民は理解していない。ここは国民に土下座し、説明責任が果たされていませんでしたと率直に謝った方がいい」と進言したら、力無く「鈴木先生、有難いお話ですが今は黙っていた方がいいと国対からの、上からの指示なのです。それに従うしかないんです」と、弱気な言いぶりだった。私はなお、「これからも何かにつけこの話は続くので、早く国民に正直に説明した方が良いと思うよ」と重ねて話すと、「そこまで言ってくれるのは鈴木先生だけです」と、にっこり微笑んでくれた事を想い出す。」

「ムネオ日記」2007年5月28日(月)
http://www.muneo.gr.jp/html/page001.html


野党から「国民に説明責任を果たせ」と追及され、本人も「国民に説明責任を果たしてから辞任したい」と望んでたのに、それをさせなかった「上からの指示」とは、いったい誰からの指示だったのか。自民党の内部からも「辞任しろ」って声が出てた中で、先頭に立って松岡大臣を擁護し続けてたのはアベシンゾーだけだった。そして、それは、ただ単に、「自分の任命責任を問われたくない」っていうアベシンゾーの保身のためだった。アベシンゾーが自分の保身を考えずに、松岡大臣本人が望んだ「説明責任を果たしてから辞任する」をいう道を与えていれば、松岡大臣は警察に逮捕されることはあっても、死を選択することはなかっただろう。つまり、アベシンゾーは、オノレの保身のために、人を1人殺したのだ。

それなのに、今のアベシンゾーのカラッポのオツムの中にあるのは、支持率の低下を最小限に食い止めることや、夏の選挙のことだけだ。その最たるものが、開いた口がふさがらないほどお粗末な後任人事だ。アベシンゾーは、自殺した松岡大臣の臨時代理として、こともあろうに、またまた疑惑だらけの若林正俊環境大臣(72)なんかを任命しちゃったのだ。

それも、今んとこは「臨時代理」だけど、もしかすると若林正俊をこのまま農水大臣へと横滑りさせて、若林正俊がやってる環境相大臣のイスに、別のアトガマをテキトーにみつくろって来るって話も出てるから、そんなことにでもなったら、この国の自然や環境はますますメチャクチャにされちゃう。とにかく、自殺者まで出したんだから、縁故関係だけで決められるアベ人事は、もうイイカゲンにして欲しいと思う。

‥‥そんなワケで、若林正俊って言えば、アベシンゾーとおんなじに、世界的カルト教団にして悪質極まりない霊感商法でオナジミの「統一協会」とベッタリ癒着してることでも有名で、去年の5月19日には、地元の長野で行なわれた統一協会のイベントに、公人として祝電を送ってる。ちなみに、これは、5月13日の福岡と、14日の広島と、2ヶ所の統一協会のイベントに、アベシンゾーや中川秀直が祝電を送ったことに習ったワケで、ようするに、若林正俊は郷に入れば郷に従ったってワケで、ようするに、「君も自民党の議員として上(入閣)を狙っているのなら、我々の大切なスポンサーである統一協会への義理を欠いちゃいかんよ」ってワケだ。

そして、松岡大臣と同様に、何でも上の言う通りに動く若林正俊が、何で環境大臣になれたのかっていうと、アベシンゾーの言いつけを守って、統一協会へ祝電を送り続けてただけじゃなくて、もっとすごい忠誠心を見せてたからだ。それは、去年の夏の長野県知事選におけるヒキョ~な裏取り引きだ。去年の夏の長野知事選で、自民党は、目の上のタンコブだった田中康夫を排除したかった。それで、若林正俊の息子の若林健太も立候補してたのに、自民党が慌てて立候補させた村井仁を勝たせるために、若林正俊と裏取り引きをして、息子の立候補を取り消させたのだ。

で、自民党の思惑通りに、村井仁が勝ち、田中康夫は敗れたワケだけど、この時に息子の立候補を取り消させたことの見返りとして、去年9月のアベ内閣誕生にともなって、若林正俊は念願の大臣のイスをあてがってもらったってワケだ。これとおんなじで、アベ内閣の人事ってのは、すべてがこの調子で決められてる。つまり、政治家としての能力や人間性なんかどうでも良くて、いかに自民党のために忠誠を尽くしたか、いかにアベシンゾーにオベンチャラを使ったかってことだけで、その貢献度の高い順に、大臣のイスをあてがったってだけなのだ。

あまりにもお粗末なアベ人事は、当然のことながら、組閣以来、不祥事を連発してる。去年の12月には、政府税制調査会の会長だった本間正明が、議員宿舎に愛人を囲ってたことが発覚して辞任し、内閣府特命担当大臣だった佐田玄一郎が、実際には存在しない架空の事務所に対して、10年間で7800万円もの事務所費を支出してるという虚偽の政治資金収支報告書を提出してたことが発覚して、大臣を辞任した。これを皮切りに、今年の1月には、冬柴鐵三国土交通大臣の民間航空機の私物化問題、伊吹文明文部科学大臣の不正事務所費問題、根本匠内閣総理大臣補佐官の裏金疑惑、久間章生防衛大臣の政治団体「東京久栄会」や「辰巳会」の所在地が単なる雀荘だった問題と、わずか1ヶ月のうちにこれほどの疑惑や問題が連発した挙句に、1月の末には、柳澤伯夫厚生労働大臣の「女性は産む機械」発言が炸裂した。

2月に入ると、今度は、尾身幸次財務大臣の情報漏えい問題が発覚し、さらには、長勢甚遠法務大臣、伊吹文明文部科学大臣、柳澤伯夫厚生労働大臣、若林正俊環境大臣の4閣僚の公職選挙法違反が発覚し、さらには、中川秀直幹事長の自宅や後援会事務所などが、税金逃れのために財団法人所有の土地に建てられてたことまでが発覚した。そして、3月に入ると、いよいよアベシンゾーのお尻にも火がついた。アベシンゾーの資金管理団体の「晋和会」や、政治団体「東京政経研究会」の政治資金収支報告書の捏造が発覚したのだ。そして、アベシンゾーは、癒着してる医療法人から違法な政治献金を受け取ってたことも発覚した。

‥‥そんなワケで、他にも書き出すとキリがないけど、組閣以来、わずか数ヶ月で、これほど不祥事を連発し、すでに政府税制調査会の会長や内閣府特命担当大臣も辞任してる上に、ついに自殺者まで出したっていうのに、昆虫並みの学習能力もないアベシンゾーは、またまたおんなじことをやろうとしてる。それが、今回の「若林正俊の横滑り」という「大慌て人事」だ。いくら、自分が、祖父の代から統一協会とベッタリ癒着してるからって、この国のために働くべき閣僚が、軒並みナンミョー関係者や統一協会関係者ばっかになったら、「美しい国」どころか、「北朝鮮に送金するための国」になっちゃうと思う。ま、アベシンゾーが、国民の年金なんかどうでもいいって思ってることは全国に知れ渡ったことだし、あとは、この売国奴に対して、夏の選挙で全国民が「NO!」を突きつけるだけだと思う今日この頃なのだ。


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