「著作(ライトノベル)のカバーイラストがポルノ認定され広告を禁止された件についてTwitter日本支社に行ってきた話」について勝手に補足します。
なぜお金を払った広告が停止させられるのか
今日のオンライン広告では、配信中に広告の再審査が行われる場合がある。
今回の広告は、配信前の審査では通ったが、配信中の再審査に引っかかり、配信を止められたと予想される。
払ったお金は返ってこないのか
返ってこない。お金を払ったぶんの広告は、すでに配信されているから。
今回利用されたTwitter広告は、運用型広告と言われるもので、広告が運用された分だけ(実際に配信された分だけ)、お金を払う必要がある。自分の都合で配信を止めても、審査の都合で配信を止められても、それまでに配信された分は支払う必要があり、実際にすでに払っている。
一方、審査によって広告が停止されたが、そのために配信されなかった分までお金を払うわけではない。あくまで使った分を払った、ということである。
なぜ配信中に審査を行うのか、配信前に審査すれば良いではないか
配信前にも審査は行っているが、配信中にも審査が必要である。
大きく二つの理由がある。一つには、オンライン広告は膨大な量が出稿されるので、すべてを事前に確認するのは残念ながら現実的に不可能だから。
例えば、たった一つの広告キャンペーンに対して、文章や画像のバリエーションを作り、かけあわせで何千、何万と広告が出稿されることも今日では一般的であり、その全てを目視することはできない。そのため、多くのオンライン広告では自動化された審査と、人間による手動の審査を組み合わせる。配信すべきでない広告を配信し、配信しても良い広告を止めてしまうということは、どうしても発生する。
もう一つには、審査段階では問題なく見えたが、ユーザーから多くの否定的なフィードバックがあった時のため、再審査という仕組みが必要だから。
いずれにせよ、一回で100%完全な審査システムというのは出来ないので、配信前・配信中に何度か審査を繰り返していく仕組みが求められている。
これは「成人向けの性的な商品やサービス」なのか
そう判断されてもおかしくはない。
残念ながら公開されているTwitterのポリシーでは詳細が分からないが、類似するFacebookの広告では、胸の谷間を見せるとアウトという事例が掲載されている。
一般に販売されている書籍の表紙がポルノ扱いとは、厳しすぎるのではないか
良い悪いは別にして、それがグローバル・プラットフォームというものではないか。
余談だが、広告ポリシーを読むと、グローバルの感覚(=アメリカ人の感覚)というのがよく分かる。たとえばタバコ、武器、サプリメントへの言及など。
広告以外のことは知らない。