地震が起きた。
規模はそれほど大きくなかったが、
体感できるほどの揺れが3回あり、
さすがにちょっと不安を感じた。
咄嗟のときというのは、
意外と何もできないものだ。
今回の地震も、
「あ、揺れてる!地震?」
と職場の人と顔を合わせただけ。
机の下に潜ることもせず、
突っ立っていた。
いざ大地震が起きたら、
呆然としたまま瓦礫の下敷きに…。
なんてことに
ならないといいのだけれど。
今朝の電話で、トシとその話に。
K:「もし、大地震が起きて
私の生死が確認できなくなったら、
どうする?」
T:「大地震が起きたら、
まず会社を守らないといけないからなぁ。
資材の安全を確保したり、
社員の安否を確かめたり。」
K:「私はその次?」
T:「う〜ん、次は家だな。」
K:「まぁ、そうだよね…。」
分かり切っていることだけれど、
やっぱり私は会社や家族の次なのか、
とちょっと落ち込む。
T:「だけど、何日かかっても
何週間かかっても、
会社と家に対するオレの責任を果たしたら、
必ずかすみの安否を確かめに行く。」
K:「だって、もうその時は
私がどこにいるかなんて
分かりっこないじゃない。」
T:「近所の人に聞きまくってでも
必ず見つけ出すよ。
かすみは安全な場所で、
オレのことを待っててくれたらいい。」
以前にも記事にしたが、付き合い始めの頃に
万が一のときにはどうするか、
について話をしたことがある。
この関係で相手に何か起きた場合、
普通はそれを知ることは
非常に難しいだろう。
だが、トシは私が不安を打ち明けるより前に
自分になにかあったときの対処法を
既に考えてくれていた。
T:「オレにもし何かあって
自分で連絡できないような状況のときは、
田中君(仮名)に
携帯の短縮番号1の人のところに
必ず連絡するように、って頼んであるから。」
田中君というのは、
トシの右腕として働いている専務さん。
短縮番号1は、もちろん私の番号だ。
私から何かあったときにどうするか決めておいて、
とお願いしたのではない。
トシが自ら、私が心配することのないよう
考えてくれていた。
その気持ちが心底嬉しい。
そして私は学生時代の大親友だけに、
トシの存在を教えている。
これまでのお互いの人生を熟知し、
いいことも悪いことも認め合ってきた。
その親友にトシの携帯番号を教え、
「もしも私に何かあったら、
連絡して欲しい」とお願いしてある。
地震話の続き。
K:「もし私が瓦礫の下敷きになってたら?」
T:「スコップ持って行って掘り出す。」
K:「顔とか、見分けつかなくなってるかもよ?」
T:「オレ、かすみの身体のどこか一部でも見たら
本人だって言い当てる自信あるから。
特に下半身が残ってたら、確実(笑)」
K:「もう〜!
そんなとこで見分けられて泣かれても、
嬉しくないから(笑)!」
明日何が起きるかは、誰にも分からない。
お互いの最後に立ち会える可能性は
現時点では非常に低い。
でも、万が一のときには、
最後までお互いを思い合っていられる自信はある。
それ以上、何がいると言うのだろう。