花咲くいろは 第25話 「私の好きな喜翠荘」
「わたし知りたいの、だって女将さんはわたしの好きな喜翠荘を作り上げた人だから」
-決着はぼんぼり祭りで-
何としても喜翠荘残したい従業員達と、ぼんぼり祭りで閉じることにするという女将との方針の違いが対立を生み出します。
喜翠荘は自分たちの居場所になっていると考えているみんなですが、女将にとっては喜翠荘は夢を叶える舞台でした。
自分の夢のためにみんなを巻き込んで犠牲にしたくないという女将ですが、みんなにとって既に喜翠荘は夢を叶える場所になっています。
そんな中間に挟まれるのが緒花です。
四十万の女ということで立場は旅館側。女将の気持ちをわかっているだけに心情的にも味方してしまいます。
おまけに喜翠荘が無くなっても東京に戻ることができます。それで従業員側からもよそ者扱いされてしまいます。
自分たちの願いを叶えるためにはとにかく喜翠荘の経営が順調に行くしかない。それでオーバーワークで頑張ることに。
そのために殺到した予約を裁くためにこれまでのやり方を変更して対処することに。
「女将さんには負けられない」その気持ちで乗り切ろうとします。
そんな状態なので、緒花が持ってきた望み札はスルーされてしまいます。
夢とか自分の願いではなく目の前のことしか見えていない状態です。
「わたしには無いんだよ! ここしか……ここにわたしの夢があるんだ」
「あんたも同じだと思ってちょっと嬉しかったのに……」
みんちの言葉にあるように働く場所としての「舞台」であるとしての喜翠荘にこだわりすぎています。
緒花としては舞台としての喜翠荘ではなく、その場所に来てくれるお客さんやそこで働くみんなが大事だと考えています。
みんちはそれは逃げ道があるからだと思っているわけなのですが……
自分の気になる相手なだけにそれが許せないわけです。
「頑張っているけどぼんぼっているわけではないから……」
そんな今の状況を戦う相手を見失っている、頑張る方向が違っていると感じている緒花です。
緒花は11話でぼんぼるとは「願いをかなえるために自分で頑張るの意味」と言っていました。
願い札をスルーしていたように、何のために頑張ろうとしているのか見えていない状況です。
せっかくの3人でのお泊まりも何も語り合わずにすぐにライトが消されて真っ暗になる(見えていない)状況が示されていました。
「変わったのは喜翠荘ではなくお前だよ」
いつもとは違い違和感のために動けなくなっている緒花。
これまではとりあえず動く、やってみるというのが緒花のスタイルでした。
そんな緒花を動かそうとする徹さんです。
「変わる、喜翠荘は変わるんだ」
女将さん主導の喜翠荘から若旦那主導の喜翠荘へと変化の時に。
変わったら大好きな喜翠荘はどうなるのか……変化に戸惑う緒花。
ついに考ちゃんが泊まりに来ることに! フラグが立ちました。
この場所にこだわる理由としてみんちの中で一番大きなものになってきているのが緒花のことでした。
徹さんLOVEが行動原理になっていると思っていたみんちでしたが、緒花のことを認めるように。例のキャットファイトからここまでの流れが少し説明不足のようにも感じますが。
「豆腐みたいなメンタルして!」と巴さんに言われるレンさん……
忙しさのあまりテンパってくるメンバー。
なこちも何かがおかしいと気がつくように。
お客様が喜んでもらえるようにと一生懸命になることで自分も幸せな場所になれると。
「でも今の喜翠荘は違う。みんな女将さんの方ばかり見ている」
「女将さんにはわからないんだよ、自分が走れる人だから。自分だけの夢は持てない。走れないけど夢を持っている人に一生懸命付いて行くこと。それが夢になる人だっているんだから」
それを聞いている女将さん。ラスボスの心を動かす言葉になりそうです。喜翠荘は自分の夢を叶えるための場所では既になくなってきています。
ついに始まるぼんぼり祭り。
そんな中で怪我をしてしまう巴さん。
そこに登場する皐月さん。
話は一気に熱い展開に!
「仕事って勝ち負けなんですか?」
修羅場でも頑張るだけではなくぼんぼることが大事だと考えている緒花。
この空気の読めなさが緒花ですが、緒花と同じく違和感を感じていたなこちが「私の好きな喜翠荘を返して下さい! やっと自分の居場所を見つけたのに」と涙することで、みんなも周りを見ることができるように。
そこにラスボス、女将が仲居として手伝うと登場!
皐月さんも止めてくれたら手伝うと!
若旦那も自分たちの戦いではなく喜翠荘を守るための戦いであることに気がつくように。
「よろしく頼むよ、スイさん」
喜翠荘のトップとして指示を出す若旦那。
頼りなかった若旦那が一人前に。
親子三代が仲居として一緒に最前線で働く。
家族の再会と和解というずっと見たかったシーンをここでやってくれました。
花咲くいろはは四十万の女達の物語でもあります。
次回は最終話! 「花咲くいつか」
絶体絶命のピンチに助っ人登場、そして一致団結。障害を乗り越えて頑張るという王道展開が実に熱い!
前半にぐだぐだな展開を見せていただけに後半が最高に盛り上がりました。
盛り上げ方、そこに至るまでの持って行き方が実に良かった。だからこそ目頭が熱くなります。
ぼんぼり祭りでは望み札に願いを書きます。
「小さい女の子の神様がぼんぼりで照らしてもらったお礼に、みんなの願い事を空へ持っていってくれる」
ぼんぼり祭りを最後に持ってきただけあって、みんなの願う夢が叶うことで花咲くいろははエンディングを迎えることになりそうです。
ぼんぼり祭りの灯りが照らされるところで引きとなっていました。
主役は舞台の喜翠荘ではなくそこで働く人たち、みんなの抱く夢がテーマになっている感じです。
最初のうちは親子や恋人との和解や働く人たちの成長がテーマになると思っていたのですが。
みんなが願う夢は、そして緒花の夢は。
喜翠荘のことなのか、それとも個人的なことなのか。
どのように物語の結末をつけるのかが楽しみです。
まだ書かれていない望み札が鍵になりそうです。
追記:
FC2のサーバーの調子が悪いのかアップした画像が消えています。
再度上げ直してみました。
使用率は60%ほどなんだけど……
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