ハバナ症候群、外国勢力が原因の可能性「極めて低い」=米情報機関

ハバナ症候群、外国勢力が原因の可能性「極めて低い」=米情報機関
 世界各地で数百人の米国人やその家族が原因不明の体調不良に見舞われている「ハバナ症候群」について、ある米国の情報機関が、外国勢力が原因である可能性は「極めて低い」との見解を改めて示した。写真はキューバ・ハバナの米大使館。2023年12月撮影(2025年 ロイター/Alexandre Meneghini)
[ワシントン 10日 ロイター] - 世界各地で数百人の米国人やその家族が原因不明の体調不良に見舞われている「ハバナ症候群」について、ある米国の情報機関が、外国勢力が原因である可能性は「極めて低い」との見解を改めて示した。10日に報告書を公表した。
ただ重度の頭痛、吐き気、記憶喪失、めまいを訴えた少数の米国人に対し、外国勢力が新型兵器を使用した可能性は「ほぼ半々」だという。
米国家情報長官室(ODNI)の当局者は、評価に関与した情報機関を特定しなかった。
ホワイトハウスの声明によるとトランプ次期政権は、少数の米軍人がパルス電磁波や音響エネルギーにさらされたかどうかなど、現在行われている調査について報告を受ける予定だという。
被害に遭った20人以上の米国人やその家族の代理人であるマーク・ザイド弁護士は今回の報告書について、情報機関の間で意見に相違があることを示していると指摘。原因は外国勢力にあるという「恥ずべき真実を隠し続けている」と述べた。
同弁護士は報告書全体の開示を求めて来月訴訟を起こす予定だという。
ハバナ症候群は2016年に、ハバナの米国大使館職員によって初めて報告され、外国勢力または非国家の外国人攻撃者によって故意に引き起こされたのではないかとの疑惑が浮上した。キューバは繰り返し関与を否定している。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab