五輪=2020年招致、東京は信頼性と財政力が決め手に

五輪=2020年招致、東京は信頼性と財政力が決め手に
9月7日、IOC総会で東京が2020年夏季五輪の開催地に決定。信頼性と財務力が決め手になったとみられる。写真は調印式でのジャック・ロゲ会長(左から2人目)と日本招致団。ブエノスアイレスで撮影(2013年 ロイター/Charli Diaz Azcue)
[ブエノスアイレス 7日 ロイター] - 国際オリンピック委員会(IOC)は7日の総会で2020年夏季五輪の開催地を東京に決定。安心して大会を任せられる信頼性と財政力が決め手になったとみられる。
東京は決選投票でイスタンブール(トルコ)に圧勝し、アジアでは2008年北京大会以来、東京では1964年大会以来2回目の開催を獲得。強固な財政基盤と、これまでの各種大会における運営実績を前面に押し出した作戦が功を奏した。
調印式でIOCのジャック・ロゲ会長は、投票前の最終プレゼンテーションで安倍晋三首相が自ら「安心して任せてもらえる」と発言したことに触れ、「自分は整形外科医でもあり、投票権を持たなかったとはいえ、この言葉は響いた」と述べた。
ジョン・コーツ・IOC理事はロイターに対し、「東京の実施計画は非常に選手本位であり、会場配置も素晴らしい」とコメント。IOCを支援するスポンサーの多くがアジアにあることも、五輪運動にとってはプラスだとした。
IOCで影響力が大きいとされるクウェートのシェイク・アハマド・アル・ファハド・アル・サバーハ委員は、2016年リオデジャネイロ大会に関する準備の遅れが東京にとって有利に働いたとの見方を示した。
トーマス・バッハ・IOC副会長は、世界情勢が不安定な中、IOC委員は決選投票で、イスラム圏での初開催を目指したイスタンブールよりも伝統と信頼性の東京を選択したのではと述べた。

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