キプロスが取り付け騒ぎ回避へ資本管理措置、28日に営業再開

キプロスが取り付け騒ぎ回避へ資本管理措置、28日に営業再開
3月27日、キプロスでは銀行の取り付け騒ぎを避けるための資本管理措置を導入する準備が整う見通し。アテネで26日撮影(2013年 ロイター/John Kolesidis)
[ニコシア 27日 ロイター] キプロスは27日に銀行の取り付け騒ぎを避けるための資本管理措置を導入する準備が整う見通し。国際支援機関との支援策での合意を受け、預金者の間では不安が広がっている。
キプロスのサリス財務相は銀行が営業を28日に再開し、資本管理の措置が27日の1000GMT(日本時間午後7時)までに整う見込みだと明らかにした。詳細は明らかになっていない。
財務相はキプロスのテレビのインタビューで、「銀行は28日に再開し、莫大な資金が流出する可能性を制限する最善の策を検討している。経済や企業、個人を懲罰的な状況に置くようなものではない」と述べた。
中央銀行総裁は、「緩やかな」管理措置を一時的に全ての銀行に対して導入するとしていた。財務相は先に、措置が数週間維持される可能性があると述べていた。
<銀行再開後すぐに預金者殺到か>
支援の条件では、国内2位のキプロス・ポピュラー(ライキ)銀行を閉鎖し、10万ユーロ以下の預金が国内銀行最大手バンク・オブ・キプロスに移管されることになっている。両行の10万ユーロ超の預金は凍結され、預金者は大半を失うことになる可能性が高い。国による預金保証の上限は10万ユーロ。
政府の高官は大口の預金者の損失が約40%になるとの推計を明らかにしている。
多くのキプロス国民は新たな合意に安心しておらず、銀行には営業再開後すぐに預金者が殺到するとみられる。
銀行の休業が長期にわたったことで、事業にも支障が出ている。キプロスのスーパーマーケット協会のAndreas Hadjiadamou会長は消費者の信頼感が底に達したと述べた。
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