フランスの信用格付け、年内引き下げ確率は30─40%=JPモルガン

ユーロ圏銀行融資、2月は一段と加速 利下げ寄与
欧州中央銀行(ECB)が27日発表したデータによると、ユーロ圏の2月の銀行融資はさらに伸びが加速した。パリ近郊のデファンス地区で昨年7月撮影。(2025年 ロイター/Gonzalo Fuentes/File Photo)
[ロンドン 7日 ロイター] - 米金融大手JPモルガンは7日、フランス政府が信用できる中期的な財政再建計画を打ち出せなければ、同国の信用格付けもしくは格付け見通しが今年内に引き上げられる確率が30─40%になるとの見方を示した。
フランスのマクロン政権は昨年、首相が相次いで交代するなど政局が混迷した上、財政は悪化が続き、信用格付けや格付け見通しの引き下げに見舞われた。
フランスの信用格付けは現在、過去最低の「AAマイナス」、ムーディーズでは「Aa3」となっている。フィッチは同国の格付け見通しを「ネガティブ」としている。
フランスの政界では歳出削減は難題となっている。昨年12月にはバルニエ首相率いる内閣が打ち出した財政再建案に左派と極右の野党が猛反発したため、内閣は総辞職に追い込まれた。
欧州中央銀行(ECB)が昨年6月以降、政策金利を4回引き下げたにもかかわらず、フランス国債の利回りは現在、約6カ月ぶりの高水準となる3.3%近辺で推移している。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab