UPDATE ヤフーは、運営する動画共有サイト「Yahoo!ビデオキャスト」でユーザーが投稿した動画に使われている楽曲の使用料を、社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)に支払うことを決めた。料率などについては、今後JASRACと詰める考えだ。
JASRACの規定では、動画をストリーム配信する場合、広告料などの収入がある場合はその収入の0.8%〜2.8%、収入がない場合は年額5万円を支払うよう求めている。JASRACはヤフー以外にも複数の動画共有サイトに楽曲使用料の支払いを求めており、これにヤフーが応じる形だ。
ただし、具体的な料率や支払い方法については「JASRACとこれから話し合って決めていく」(ヤフー)という。また、ユーザーから楽曲使用料を徴収する考えはないといい、広告費などで賄う考えだ。
なお、今回の場合は、例えば「ピアノの発表会で演奏している様子を動画で公開する」といった場合に適用されるもので、CD音源を動画で利用することは著作隣接権者(実演家やレコード会社)の許諾がない限り配信できない。この点については「レコード会社と個別に交渉し、ユーザーが利用できるようにしていく」(ヤフー)としている。
一方、JASRACが動画共有サイト事業者に対して定めている利用許諾条件も公表された。
まず利用許諾の前提となるのが3点。
事業者はこれらの前提を満たした上で、「管理運営する事業者として、サイト内の映像作品全ての利用責任を負うこと」を求められている。
許諾の範囲は、「映像作品の権利者からの正当な許諾・提供を受けた作品」、または「個人等の投稿者が制作した映像作品」におけるJASRACの管理する音楽著作物の利用となっている。なお、当面は許諾の範囲を国内の楽曲に限っている。
また使用料率は、「音楽以外の著作物を利用することを目的とした配信(ストリーム形式)」を適用し、音楽2.8%・一般娯楽2.0%としている。個人制作の投稿作品の料率については別途定める。
さらに事業者側は利用曲目報告を義務づけられており、サイトで利用された全楽曲をリクエスト回数などとあわせて報告しなければならない。
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