Amazon.comは米国時間3月13日、技術プラットフォーム分野での売上を伸ばすことを目的に、開発者向けホスティング型ストレージサービスを開始することを発表した。
「S3」と呼ばれるこのサービスは、ウェブアプリケーションの一部として使用されるデータをAmazonのウェブサーバ上にホスティングする。例えば、このサービスを早期導入した企業であり、ポッドキャストの内容をテキスト化するCastingWordsは、S3のサイトに音声ファイルとテキストファイルを保存している。
S3サービスは、Amazonが2002年に開始した技術「Amazon Web Services」の一部である。同技術は、Amazonの電子取引や検索サービスなどのホスティング型サービスを利用するウェブアプリケーションを構築する手段を、サードパーティーのソフトウェア開発者に提供する。Amazonの書籍検索機能を利用して書籍の値段を比較するサイトBookBurroはその一例だ。
Amazonによると、S3は、開発者がAmazonと協力して作業する機会を増やすことを目的に開発されたという。Amazon Webサービスのバイスプレジデントを務めるAndy Jassy氏は、「Amazon S3を使うことで、開発者は、データの保存方法ではなく、データを使った開発に専念できるようになる」と声明で述べた。
Google、Yahoo、eBayなどの大手ウェブ企業も、自社のサイトに開発者を呼び寄せるため、インセンティブプログラムをそれぞれ実施している。Amazon同様にこれらの企業は、自社のサイトが含まれるウェブアプリケーションを書くためのアプリケーションプログラミングインターフェース(API)などの技術情報を、自社のサイト上に公表している。
APIを公表するとともに、Amazonは、ホスティング型の技術基盤サービスも開発している。2005年、同社は、「Amazon Simple Queue Service」と呼ばれるサービスのベータ版を開始した。このサービスは、インターネット経由でデータを安全に送信するシステムを開発者に提供する。
S3は格納できるデータに制限を設けていないが、1つのデータは5Gバイト以下でなければならない。このストレージサービスにアクセスする方法は2つあり、XMLで定義されたRESTインターフェースを使うか、またはSimple Object Access Protocolを使いアクセスする。
S3を利用する開発者は、1Gバイトあたり月額15セントのストレージ料金と、1Gバイトあたり20セントのデータ転送料を支払うことになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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