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マッチングサイトを検証--アラサー世代、男性と女性で見るところはどう違う?

奥井夏子(イー・エージェンシー インフォメーションアーキテクト)2009年09月17日 08時00分
特集

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 今回は恋人を探している人同士が知り合えるマッチングサービスサイトの検証です。テストの対象として使用したサイトは「Yahoo!パートナー」。被験者は30才前後の男女、それぞれ5名です。タスクとして「冷やかしではなく真剣な交際を目的としてサイトを使ってみてください」とお願いをしました。

 今回の被験者たちはいわゆる「アラサー世代」。被験者は全員Yahoo!パートナーを使うのは初めてでしたが、結婚を視野に入れている年代ということもあり自然にタスクを進めていきました。

 はたしてアラサー世代はマッチングサイトをどのように使うのか、また、男性、女性で行動に差があるのでしょうか?早速検証していきたいと思います。

「顔写真」を良く見ているのはどちらか

 プロフィール欄にある顔写真について、どの被験者も写真には注目していましたが、男性と女性で写真の見方に違いがあることがわかりました。図1はプロフィール一覧ページです。左は女性(30歳)の視線、右は男性(32歳)の視線の動きになります。

プロフィール一覧ページを見た女性(左)と男性(右)の被験者の視線の動き 図1:プロフィール一覧ページを見た女性(左)と男性(右)の被験者の視線の動き。線は視線の流れを、丸は視線の滞留時間の長さを表す
(※画像をクリックすると拡大表示します。また、プライバシー保護のため画像にぼかしを加えています)

 女性の視線(図1左)は、顔写真を見た後自己紹介文へ流れています。女性の被験者たちには、写真に目を留めた後自己紹介文を読んでから詳細に移る、という行動が見られ、顔写真はあくまでアイキャッチであることがわかります。

 一方、男性の視線は、顔写真に集中する傾向がありました。図1右からは、一覧ページの中からあくまで写真を中心に視線を動かしていることが見て取れます。

 この被験者は、一覧から気になる相手がいると写真だけを見に戻ったり、プロフィールから写真だけをいくつか比べて確認したりしていました。男性にとって、写真そのものが大きな判断材料であることがうかがえます。

 テスト後のインタビューにおいても、女性では「怪しくなさそう」「ファッションセンスから自分と趣味が合いそうな気がした」など写真から相手の内面を推し量る意見が多いのに対し、男性では「顔がかわいい」など外見をストレートに判断する意見が多くありました。

「条件」にこだわるのは?

 「こんなに人がいるんだ」とプロフィールの数の多さに驚いた被験者たち。「条件を指定して絞込みもできますよ」と声をかけたところ、次々と条件を入力し始めたのは、女性の被験者たちでした。

 女性が指定した条件は、「お酒」「たばこ」「趣味」など人によってさまざまですが、どの被験者も「職業」「年収」「学歴」などいわゆる「女性が結婚に求める条件」に多数指定を入れていたのが特徴的です。

 一方、男性は、あまり条件指定をしようとはしませんでした。絞り込みをしないと数が多すぎるとわかっていても、実際に条件を指定するとなるとあまりこだわりがないためか、何を指定したらよいのか迷う姿がしばしば見受けられました。

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