筆者がSteve Ballmer氏へのインタビューをMicrosoftから許可されたのは20年前のことだ(その理由は筆者にも分からない)。
しかし、Ballmer氏が1年以内にMicrosoftの最高経営責任者(CEO)を退任すると発表した米国時間8月23日、筆者は同氏に15分間インタビューする(おそらく最後の)機会を得た。
筆者がした質問は、多くの人がするような普通の質問だ。Ballmer氏とのインタビューを許可される万が一の可能性を期待して、長年にわたって膨大な数の質問を温めてきたが、そのいくつかを同氏にぶつけた。
インタビューの内容は以下のとおりだ(インタビュー内容を編集して長さを調整している)。
--今日はあなたにとってどのような一日でしたか。何しろ、あなたは1980年以降、Microsoftの中でもとりわけ人前に出ることが多い方でした。
Ballmer氏:今朝、おめでとうと言ってくれた人がいました。それを聞いて驚いてしまったことを認めなければなりません。おそらく驚くべきではないのでしょう。退職とは然るべきときにするものです。しかし、当然ながら、完ぺきなタイミングなど実際にはやって来ないのではないか、という考えがずっと頭から離れませんでした。
したがって、わたしの退任は祝うべきことなのでしょう。その一方で、Microsoftはわたしの人生です。わたしはMicrosoftが大好きです。Microsoftのすべてを愛しています。Microsoftの株もたくさん持っています。これからも多くのMicrosoft株を持ち続けるでしょう。しかし、Microsoftにずっととどまっていては個人的な計画を実現できないため、退任に向けて準備を始めるには今がちょうど良い時期だと思えてきました。
--後任CEOを見つけるのに1年の期間が必要だとお考えですか。
Ballmer氏:(取締役会とともに)皆で協力して進めています。取締役会は、後任を慎重に探したいと考えています。取締役会のニーズについては、John(Thompson氏。Microsoftの取締役会のリードディレクター)が話すことができます。それでも、1年というのは余裕のある長い期間です。結果的にそれよりも短い期間で見つかったとしても、それは、われわれが非常に計画的に秩序立てて物事を処理できるというだけのことです。
--実際に退任を決めたのはいつのことですか。急な決断だったのでしょうか。
Ballmer氏:わたしに関して言えば、そうです。退任についてはずっと前から考えていましたが、その時期がはっきりしたのはこの数カ月のことです。
われわれは必死に働いてきました。戦略プロセスや組織プロセスに懸命に取り組んできました。率直に言って、それらすべてのことに一心不乱に取り組んでいる間、退任について考える時間はありませんでした。本当に真剣に考え出したのはこの数カ月だったと思います。2カ月か2カ月半くらいでしょうか。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス