コンテンツにスキップ

野村浩三

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

野村 浩三のむら こうぞう[1][2]1931年昭和6年〉12月22日[出典 1] - 2010年平成22年〉1月12日[7])は、日本俳優。本名は尾棹 一浩[3][8](おさお かずひろ[9] / おざお かずひろ[10])。旧芸名は野村 明司のむら あきじ[出典 2]

東京府[1]北豊島郡練馬町(のちの東京都練馬区)出身。明治大学商学部卒業[4][9][注釈 1]

来歴

[編集]

劇団俳優座第3期生[5][4]。同期には愛川欽也渡辺美佐子江幡高志塚本信夫穂積隆信本郷淳などがいる。

1953年、『落葉日記』で映画デビュー[5][4][注釈 2]。1954年、俳優座養成所卒業[4]。藤本プロ所属[出典 3]。本名でデビューののち[出典 4]、1955年の松竹入社の際に野村浩三に改名[出典 5]

1958年に東宝に移籍[5]。同年公開の東宝特撮映画『大怪獣バラン』(本多猪四郎監督)で生物学者・魚崎健二役で主演。主役はこの作品だけであったが、特撮映画には多数出演し、欠かせない存在となっている。その後、野村明司に改名した後[7][8]、第一協団に移籍[12]

テレビドラマでは1966年、『ウルトラQ』第22話「変身」でモルフォ蝶の鱗粉を浴びて巨大化する男・浩二役を演じた。

松竹大船撮影所の俳優による研究グループ、船の会のメンバーだった[13]

2010年1月12日、死去した。満78歳没。

出演作品

[編集]

映画

[編集]

テレビドラマ

[編集]
  • (1959年)
  • 越路吹雪ショー 私が一番おめでたい(1960年)
  • 女(1960年)
  • 残像(1960年)
  • くりすます・ロータリー 第1話(1960年)
  • 地唄(1962年) - 垣内譲治
  • 結婚 第15話「正規」(1962年)
  • くちづけ(1962年)
  • 珠はくだけず(1962年)
  • お江戸日本橋(1965年)
  • ウルトラシリーズ
  • 青春とはなんだ 第32話「エレキで助けろ」(1966年) - 高井の父を轢いたトラック運転手
  • ありがとう 第17話、第28話(1970年
  • 火曜日の女シリーズ「人喰い」(1970年、NTV)
  • プレイガール12ch / 東映)
    • 第28話「裸の女に手をかすな」(1969年)
    • 第46話「銀嶺の対決」(1969年)- 山崎
    • 第81話「男殺しの用心棒」(1970年)- 川口
    • 第104話「スリラー死神からの脅迫状」(1971年)- 高瀬部長
    • 第159話「裸になって殺されて」(1972年)- 湯川
    • 第181話「ヌードダンサー殺人事件」(1972年)
    • 第182話「たまき撃たる!!」(1972年)
    • 第195話「聖しこの夜の暗殺者」(1972年)
    • 第210話「全裸の美女は朝狙え!」(1973年)
    • 第240話「裸の女にゃトゲがある」(1973年)
    • 第246話「スター歌手殺人事件」(1973年)
  • おらんだ左近事件帖 第3話「尼になった姉妹」(1971年
  • 冠婚葬祭屋 第6話「夫貸します…ですヨ」(1972年)
  • 緊急指令10-4・10-10 第5話「カブト虫殺人事件」(1972年) - 加賀美
  • 太陽にほえろ! 第43話「きれいな花にはトゲがある」(1973年

舞台

[編集]
  • からす
  • 最後の一兵
  • 襤褸と宝石(1952年) - 楽士[17]
  • 女人の館(1954年) - 丹野周一郎
  • 大和撫子

その他

[編集]
  • 眠り男セザレ(1954年) - 演出

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 中退と記載している資料もある[5]
  2. ^ ひめゆりの塔』がデビュー作と記載している資料もある[9]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f 東宝特撮映画全史 1983, p. 533, 「怪獣・SF映画俳優名鑑」
  2. ^ a b c d ゴジラ大百科 1993, p. 126, 構成・文 岩田雅幸「決定保存版 怪獣映画の名優名鑑」
  3. ^ a b 野村浩三 - 略歴・フィルモグラフィー”. KINENOTE. キネマ旬報社. 2017年10月17日閲覧。
  4. ^ a b c d e f 「の・は」『タレント名鑑』《NO1 改訂版》芸能春秋社、1963年、67頁。 
  5. ^ a b c d e f g h 『日本映画人大鑑』キネマ旬報社、1959年、130頁。 
  6. ^ a b c d e 野村宏平、冬門稔弐「12月22日」『ゴジラ365日』洋泉社映画秘宝COLLECTION〉、2016年11月23日、368頁。ISBN 978-4-8003-1074-3 
  7. ^ a b c d 田野辺尚人 編「『大怪獣バラン』主役・野村浩三の新事実」『別冊映画秘宝 特撮秘宝 vol.8』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2018年10月18日、117頁。ISBN 978-4-8003-1545-8 
  8. ^ a b c d e 野村浩三”. 映画データベース. 東宝. 2013-06-25 ?時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月17日閲覧。
  9. ^ a b c d 「映画界」『現代日本新人物事典 : 大臣からファッション・モデルまで 1956年度版』近代社、1955年、405頁。 
  10. ^ 尾棹一浩 - 略歴・フィルモグラフィー”. KINENOTE. キネマ旬報社. 2017年10月17日閲覧。
  11. ^ 新婚白書”. Movie Walker. 2017年10月17日閲覧。 “「女人の館」の尾棹一浩改め野村浩三(作品情報)”
  12. ^ 出演者名簿』《昭和49年度版》著作権資料協会、1973年、321頁。 
  13. ^ 落合義雄『ぐんま演劇回り舞台』上毛新聞社、1965年、256頁。 
  14. ^ a b c d e f g 東宝特撮映画全史 1983, pp. 536–538, 「主要特撮作品配役リスト」
  15. ^ 太平洋の翼”. 東宝 WEB SITE. 東宝. 2022年3月6日閲覧。
  16. ^ モスラ対ゴジラ”. 東宝 WEB SITE. 東宝. 2022年3月6日閲覧。
  17. ^ 倉林誠一郎, ed (1966). “昭和二十七年(1952)”. 新劇年代記 戦後編. 白水社. p. 284 - 285 

出典(リンク)

[編集]

参考文献

[編集]
  • 『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5 
  • 『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』監修 田中友幸、責任編集 川北紘一Gakken〈Gakken MOOK〉、1993年12月10日。 

外部リンク

[編集]