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薬剤抵抗性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

薬剤抵抗性(やくざいていこうせい)とは、生物の集団に薬剤を使用することにより、抵抗性因子が淘汰により蓄積される現象のこと。薬剤耐性とも呼ばれる。

概説

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薬剤耐性と薬剤抵抗性は同義であるが、ヒト動物感染症の原因になる微生物や、がん細胞の場合には、特に薬剤耐性と呼ばれることが多い。これらについては薬剤耐性の項を参照のこと。

農学の分野では、病害虫殺虫剤に対する抵抗性を獲得する場合や、除草剤に対する抵抗性を植物が獲得する場合に用いられる。本項目では、この内容について解説する。

病害虫などの場合、薬剤抵抗性は以下の式(抵抗性比)で示される。

抵抗性比=抵抗性系統の半数致死薬量感受性系統の半数致死薬量

なお別の概念として、植物の病原菌などに対する「抵抗性」があり、これと区別するために「耐性」という用語も使われる。

複合抵抗性

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複数の薬剤を同じ生物集団に用いることで、生物が複数の薬剤に対して抵抗性を得ること。

交差抵抗性

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薬剤Aを使用することで、未使用の薬剤Bにも抵抗性を獲得すること。

負の交差抵抗性

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薬剤Aの抵抗性を獲得することで、それまで持っていた薬剤Bへの抵抗性を失うこと。