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富山機関区

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
富山機関区
基本情報
鉄道事業者 日本貨物鉄道
帰属組織 関西支社(金沢支店)[1][2]
所属略号 富山、富機[2]
配置両数
電気機関車 38両
合計 38両
備考 2021年3月現在のデータ
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富山機関区(とやまきかんく)は、富山県富山市新冨居にある、日本貨物鉄道(JR貨物)関西支社車両基地・乗務員基地である。

概要

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あいの風とやま鉄道線富山貨物駅構内に設置されている。日本海縦貫線貨物列車の起点である青森信号場から終点の吹田貨物ターミナル駅までの全線をカバーする主力機関区であり、糸魚川 - 梶屋敷間、敦賀 - 南今庄間にある直流1500V交流20kV (60Hz) および、羽越本線村上 - 間島にある直流1500V・交流20kV (50Hz) の交直セクション通過に対応するため、この機関区の電気機関車はすべて交流直流両用車になっている。前身は日本国有鉄道富山第二機関区で、2006年に設立40周年、2016年に設立50周年記念イベント[3]が開催された。

旧富山貨車区の貨車検修施設を承継し[4]、貨車の交番検査も所管する[5][6]。貨車の検修施設は、富山貨物駅構内東側に位置する[4]

糸魚川駅に乗務員基地として糸魚川派出を置いている[6]

配置車両に表示される略号

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国鉄分割民営化後は「富山」と表記している。

配置車両

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2023年3月現在の配置車両は以下のとおり[7]

  • EF510形
    0番台23両、500番台15両の計38両が配置されている。
    通常の運用区間は、吹田貨物ターミナル駅 - 青森信号場間。また2012年3月17日のダイヤ改正で城東貨物線の百済貨物ターミナル駅まで運用を開始、2015年3月のダイヤ改正で山陽本線に入線するようになり岡山貨物ターミナルまで、2017年3月4日のダイヤ改正で名古屋貨物ターミナルまで乗り入れを開始した。0番台・500番台による区別はなく全機とも共通で運用されている。0番台(愛称 ECO-POWER レッドサンダー)はJR貨物オリジナル、500番台は「北斗星」「カシオペア」で運用していた機関車をJR東日本から譲り受けたものである。JR貨物オリジナルの0番台は赤色、500番台は二色あり、そのうち、青色のものが北斗星色、銀色のものがカシオペア色となっている。

歴史

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糸魚川派出

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糸魚川駅に乗務員基地として糸魚川派出を置き、富山貨物駅 - 直江津駅間の乗務を担当する[6]1998年(平成10年)4月に糸魚川機関区を統合したもので、過去には貨車の検修基地機能も有していたが、糸魚川周辺地域発着貨物輸送の縮小・廃止等の業務縮小により、2007年(平成19年)までに貨車検修部門を廃止し、乗務員基地機能のみとなった[5][6]

脚注

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  1. ^ a b 組織図”. 企業情報. 日本貨物鉄道. 2019年1月21日閲覧。
  2. ^ a b c ジェー・アール・アール編『JR気動車客車編成表2016』交通新聞社、2016年、231頁。ISBN 978-4330690162 (JR現業機関一覧表、日本貨物鉄道 金沢支店分)
  3. ^ 富山機関区が一般公開される”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2016年6月5日). 2019年1月21日閲覧。
  4. ^ a b 停車場配線研究会 『新 停車場線路配線ハンドブック』 吉井書店、1995年、p.343
  5. ^ a b c 鉄道ピクトリアル』2000年1月号(No.680)pp.35-36
  6. ^ a b c d 『鉄道ピクトリアル』2008年1月号(No.798)pp.28-30
  7. ^ 貨物時刻表』2023年3月ダイヤ改正版、鉄道貨物協会、2023年、p.222
  8. ^ 『国鉄車両配置表 '79』交友社、1979年[要ページ番号]
  9. ^ a b c 杉田肇「北陸線の電気機関車概説」『鉄道ピクトリアル』1974年7月号(No.295)pp.38-40
  10. ^ a b c d 三浦衛/沖勝則「日本海縦貫線牽引機の変遷と富山機関区」『鉄道ジャーナル』1996年11月号(No.361)pp.56-63
  11. ^ 『鉄道ジャーナル』1987年5月号(No.246)pp.34-35
  12. ^ 『鉄道ジャーナル』2004年7月号(No.453)p.98
  13. ^ 『鉄道車両年鑑2016年版』(『鉄道ピクトリアル』2016年10月臨時増刊号(No.923))pp.56-58

関連項目

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