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ヤチスギラン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヤチスギラン
ヤチスギラン
ヤチスギラン
分類PPG I (2016))
: 植物界 Plantae
: 維管束植物門 Tracheophyta
亜門 : 小葉植物亜門 Lycophytina
: ヒカゲノカズラ綱 Lycopodiopsida
: ヒカゲノカズラ目 Lycopodiales
: ヒカゲノカズラ科 Lycopodiaceae
亜科 : Lycopodielloideae
: ヤチスギラン属 Lycopodiella
: ヤチスギラン L. inundata
学名
Lycopodiella inundata (L.) Holub. (1964)
シノニム
和名
ヤチスギラン
英名
bog clubmoss, marsh clubmoss

ヤチスギラン(谷地杉蘭[1][2][3]Lycopodiella inundata)は、ヒカゲノカズラ科小葉植物の一種。ミズゴケの生える湿地を好み、北半球の温帯から北アメリカユーラシア北極圏まで分布している。高さ 10 cmセンチメートル以下でブラシ状の胞子嚢穂をつける。

名称

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和名の由来は、シュートに似て、谷地に生えるためという[3][2]。谷地は湿潤の地の意である[2]。谷地(湿地)に生えスギランに似ていることによるともされる[1][注釈 1]

学名種形容語 inundata は「水浸しの (flooded)」を意味するラテン語 inundātus に由来する[6]

英名は bog clubmoss または marsh clubmoss[7]bogmarsh は沼地や湿地を意味する。

胞子体の形態

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ヤチスギランの胞子嚢穂

栄養シュート

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鮮緑色(淡緑色)で、やや軟質の草本[8][9]匍匐茎(栄養茎)と直立茎(胞子茎)の2種類を持つ[10]。地表を伸びる匍匐茎から高さ10 cm 以下の直立茎を立ち上げる[11]

茎は湿原の上を短く匍匐する[12]。通常、匍匐茎は疎らに二又分枝する[8][7][10]。匍匐茎は長さ 10–20 cm[8]。葉はやや密に付ける[7]。葉を含む茎の直径は 5–10 mmミリメートル[8][注釈 2]、葉を除く匍匐茎の直径は 0.5–0.9(–1.0) mm[13]

匍匐茎のは線形(から線状披針形)で、先端は鋭尖頭[7][8]。葉は普通、全縁か、稀ながら微鋸歯縁を持つこともある[7][8][11][10][13]中肋が微かに見え、イヌヤチスギランに比べると明瞭である[8][7][注釈 3]。長さは (3.4–)4.5–5.7(–5.7) mm、幅 (0.5–)0.7–1.1(–1.5) mm[10][注釈 4]。匍匐茎の葉は開出する[8][9]。下側(腹側)の葉は多少上向きに曲がる[8]。シュート頂付近の若い葉は腹側から上方へ揃って曲がっている[9]。多少光沢がある[3]

直立茎と生殖器官

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胞子嚢穂をつける生殖シュートは通常1本の茎に単生し、直立する[8][14][12]。直立茎は長さ 3–7(–10) cm で[7]、普通分枝しない[10]

胞子嚢穂の梗(柄)は直立茎に1–2個形成され[8][15][7]、梗頂あたり1個の胞子嚢穂が形成される[8]。胞子嚢穂は長さは 2–4 cm[8][7][11]。葉と合わせた胞子嚢穂の直径は (6–)7–15 mm[8][7]。胞子嚢穂を構成する胞子葉は狭線形で、基部は広がり、先は細く尖る[8][7]。胞子葉は開出またはやや反曲する[8][注釈 5]胞子嚢は球形で[9]、胞子葉の葉腋に1個付く[3]胞子の直径は約 55 μm[16]

直立茎(胞子嚢穂の梗)につく葉は斜上または開出し[8][17][注釈 6]、やや疎らにつくが[9]、イヌヤチスギランに比べると密生する[17][18][注釈 7]。梗の葉の長さは 3–10 cm[8]。直立茎の葉の辺縁も全縁から僅かに鋸歯[7]

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シュートの腹側から頻繁に発根している様子。

茎は疎らにを付ける[7]。活発に成長しているシュートでは、シュート頂付近から新しい根原基が形成され、内生発生する[19]根端の構造は層状で、ヒカゲノカズラの根のようなQC様領域[注釈 8]は持たない type II RAM と呼ばれるものである[21]

また根には Planticonsortium tenueケカビ亜門)のファインエンドファイト(MucFRE)が共生し、栄養的に相利共生の関係にある[22][23]。この内生菌の菌糸は根毛先端から根に侵入し、皮層細胞に広がって嚢状体や扇状の構造を形成する[22]

配偶体

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配偶体は独立栄養性で葉緑体を持つ[1]。ヤチスギランの配偶体は地面の表面から見つかり、卵形から背腹性を持つ軸状で、緑色の短い地上枝を持つ[24]。大きさは配偶体全体でも3 mm 程度である[24]。無色の基部には仮根を生じる[24]。ヒカゲノカズラ科のうち、大部分の種には内生菌が存在し、発生初期に配偶体に侵入して配偶体の特定部分を占めている[24][23]

このような緑色の配偶体は、ヒカゲノカズラの配偶体が持つ菌従属栄養性で白色の地中生配偶体と対照的である[25]

生態

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他の小葉植物と同様、配偶体世代と胞子体世代の単複相の世代交代を行う生活環を持つ[22][23]。分枝した匍匐茎の栄養成長によっても殖える[22]

胞子体は小型で湿原に生える[11]。湿地表面を這って成長する[8][7][3]。前方は生きているが、後方は次第に腐る[3]。夏緑性で、冬には匍匐茎の先端部のみが越冬し、残りの部分は枯れる[7][8][10][11][26][12]。春には匍匐茎の先端だけが緑色の様子が観察される[11]

胞子嚢穂は晩夏に形成される[22][27]。10月には既に胞子を放出しきって胞子葉が開出する[11]。放出された胞子は、夏の終わりから春にかけて配偶体を生じる[22]

分布と生育環境

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湿地に生育する様子。

北半球の温帯の湿原に広く生育する[8][7][22]。日の当たる山地[26]、寒地や高地の湿原に分布する[7][9]。栄養の乏しい湿地環境を好む[22]。生育環境は多くなく、分布が湿原という特殊環境に限定されているため徐々に減少しつつある[7]

日本ロシア中国福建省北米ヨーロッパに産する[1][26]。模式産地はスウェーデン[1]。イギリスおよびヨーロッパでは季節的に水没するヒース荒地や、貧栄養な湖の湖畔に生息する[22]

日本では北海道から近畿地方の中部・北部にまで分布し、湿原に生じる[8][11]

北海道では長万部町静狩湿原などに見られる[11]江別市美原湿原や新篠津村湿地などにも記録があるが[28]石狩湿原は開拓によってほとんどが消滅している[29]本州では東北地方の各県(青森県岩手県秋田県山形県宮城県福島県)、群馬県新潟県長野県岐阜県愛知県三重県福井県滋賀県京都府大阪府から記録がある[28]。南限は三重県伊賀市(旧上野市)、西限は京都府船井郡京丹波町(旧須知町[16]国立科学博物館には屋久島産とされる標本が収蔵されているが、産地の誤記録である可能性が高いとされる[1]。保全状況については該当の節(#保全状況)を参照。

倍数性

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日本産のものは未知[1]。外国産で4倍体有性生殖の報告がある[1]。知られている染色体数は外国産の n = 78[7]2n = 156[26])。

分類

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かつてヒカゲノカズラ科にはヒカゲノカズラ属 Lycopodiumフィログロッスム属 Phylloglossum の2属のみが認識されており[30][31]、ヤチスギランはヒカゲノカズラ属の一種 Lycpodium inundatum とされていた[7][1]。しかし、かつてのヒカゲノカズラ属はあまりにも広義であり、ボディプランが多様な種を多く含んでいたため[31][32]、細分化されることとなった[33]PPG I (2016) 分類体系では、ヒカゲノカズラ科は3亜科に分けられ、ヤチスギランはそのうち亜科 Lycopodielloideaeヤチスギラン属[31][1] Lycopodiella に属する[33][注釈 9]

Chen et al. (2021) による分子系統解析に基づくヒカゲノカズラ科現生種の内部系統関係を示す[34]Lycopodielloideae は世界に30種以上、日本には3種のみが分布する[1]。ヤチスギラン属は形態が類似するイヌヤチスギラン属と姉妹群をなす[34]Field et al. (2015) の分子系統解析では、イヌヤチスギラン属 Pseudolycopodiellaミズスギ属 Palhinhaea および Lateristachys からなるクレードが形成され、ヤチスギラン属はそのクレードと姉妹群となっていた[35]

ヒカゲノカズラ科
コスギラン亜科

フィログロッスム属 Phylloglossum

ヨウラクヒバ属 Phlegmariurus

コスギラン属 Huperzia

Huperzioideae

イヌヤチスギラン属 Pseudolycopodiella

ヤチスギラン属 Lycopodiella

ミズスギ属 Palhinhaea

Brownseya

Lateristachys

Lycopodielloideae
ヒカゲノカズラ亜科

ヒモヅル属 Lycopodiastrum

Pseudolycopodium

Pseudodiphasium

Austrolycopodium

マンネンスギ属 Dendrolycopodium

Diphasium

アスヒカズラ属 Diphasiastrum

ヒカゲノカズラ属 Lycopodium

スギカズラ属 Spinulum

Lycopodioideae
Lycopodiaceae

日本に生息する同じ亜科(Lycopodielloideae)の残りの2種は下記の通りである[1]

  • イヌヤチスギラン Pseudolycopodiella caroliniana - 南半球を含む世界全体に分布する植物だが、日本では滋賀県高島市の1地点にしか残存しない[1]。この一箇所の産地は乾燥が進み、絶滅の危機に瀕している[7]。イヌヤチスギランの匍匐茎の葉は二形を持ち、背側と腹側のもので葉の形態が異なることで区別される[7][36]。また、胞子嚢穂の柄にはヤチスギランでは葉が密生するのに対し、イヌヤチスギランでは疎らに葉が付く[17][18]。更にヤチスギランの胞子葉は細く栄養葉に似ているが、イヌヤチスギランの胞子葉は広卵形で細い栄養葉とは異なる[17][18]
  • ミズスギ Palhinhaea cernua - 日本では小笠原諸島・琉球列島・本州・四国・北海道(釧路・胆振)に分布する、南方系の種である[1]。火山の硫気地帯の環境に耐性を持ち、北日本では温泉や噴気孔周辺に特異的に分布する[1]。ヤチスギランやイヌヤチスギランとは異なり、胞子嚢穂は長さ 1 cm 以下で、側枝の先端から下垂する[17][36]。また、直立茎がほとんど分枝しないヤチスギランやイヌヤチスギランとは異なり[10]、ミズスギの直立茎は分枝して樹状となる[37]

ヤチスギラン属

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狭義のヤチスギラン属 Lycopodiella には12種が属する[38]。アメリカなどでは同所的に複数種が分布することも多く、種の識別は難しい[13]。雑種形成も起こる[13]

以下、分布域とともに示す[38]

このうち、L. alopecuroides の匍匐茎は円弧状になる[13]。また、L. prostrata の匍匐茎の葉はイヌヤチスギラン P. caroliniana のように二形を示し、上方の葉は長さ 4–5 mm、幅 0.4–0.6 mm と小さく、側方の葉は長さ 7–8 mm、幅 0.7–1.8 mm と大きい[13]L. appressa では、胞子葉が 2.9–5.0(–5.2) mm と小さく、成熟しても軸に圧着して直径 3–6 mm と小さい[13]。これらの種ではいずれもヤチスギランとは異なり、葉を含まない匍匐茎の直径が 1.5–5.0 mm と太く、1つの匍匐茎につき2–6本程度の多くの直立茎を生じる[13]

5雑種が報告されており[39]、4雑種が命名されている[39][38]。すべてアメリカ合衆国に産し、これらは同所的に生育する[38]。ヤチスギラン L. inundataL. prostrata には地理的隔離があり、雑種形成の報告がない[39]

  • Lycopodiella ×brucei Cranfill (1981) - L. alopecuroides × L. prostrata
  • Lycopodiella ×copelandii (Eiger) Cranfill (1981) - L. alopecuroides × L. appressa
  • Lycopodiella ×gilmanii A.Haines (2003) - L. appressa × L. inundata
  • Lycopodiella ×robusta (R.J.Eaton) A.Haines (2002) - L. alopecuroides × L. inundata
  • L. appressa × L. prostrata[39]

栽培

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栽培の際は、シュート 20–40 cm を切り取って用いる[19]。濡らした紙タオルの中に密閉して静置することで発根させ、用土に植え付ける[40]。用土には3:1:1で混合した軽石とピート、埴壌土を用いる[41]。発根させるためには、湿度はほぼ飽和状態である必要がある[41]

保全状況

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環境省レッドデータブックでは指定されていないが、開発に伴う湿地環境の減少から複数の都道府県のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている[42]

注釈

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脚注

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  1. ^ ただし、スギラン Phlegmariurus cryptomerinus着生植物であり[4]同等二又分枝を行うヨウラクヒバ属であるため[5]不等二又分枝を行い湿地を匍匐するヤチスギランと形態はかなり異なる。
  2. ^ または4–6 mm[7]
  3. ^ 文献により表現が異なる。中村 (1990) では「中肋ははっきりしない」と表現される一方、田川 (1959) では「中肋ははっきり見える」とある。岩槻 (1992) ではヤチスギランは「中肋はかすかにみえる」、イヌヤチスギランは「中肋ははっきりしない」。
  4. ^ 岩槻 (1992) では長さは 5–6.5 mm、幅 0.5–0.7 mm[7]
  5. ^ やや開出とも表現される[7]。胞子嚢穂の葉(胞子葉)は長く開出するのに対し、胞子嚢穂の柄に当たる直立茎では斜上する[11]
  6. ^ 単に斜上と表現されることもある[11][9]
  7. ^ 中村 (1990) では匍匐茎では葉が密生するのに対し直立茎ではやや疎らになることが記述されているが、岩槻 (1992)田川 (1959) では、種の検索表においてイヌヤチスギランは梗の葉を疎らに付けるのに対し、ヤチスギランは梗の葉を密生させることが示されている。
  8. ^ ヒカゲノカズラやアスヒカズラ根端分裂組織中央部に見られる、細胞分裂活性の低い領域[20]被子植物静止中心(QC)は幹細胞群を維持する役割を持つと考えられており、それとの関連が示唆されている[20]
  9. ^ 分類体系により、様々な取り扱いがなされてきた。例えば、秦仁昌の分類体系では、ヒカゲノカズラ目に2科7属を認め、PPG I におけるコスギラン亜科をコスギラン科として、コスギラン属とヨウラクヒバ属を認め、PPG I における残りの2亜科をヒカゲノカズラ科として、ヒカゲノカズラ属、アスヒカズラ属 Diphasiastrum、ヤチスギラン属 Lycopodiellaヒモヅル属 Lycopodiastrumミズスギ属 Palhinhaea の5属を認めた[31]。この場合、イヌヤチスギランはヤチスギラン属に含められた[31]海老原 (2016) ではヒカゲノカズラ科のみを認め、コスギラン亜科は3属であり PPG I と同様であるが、ヒカゲノカズラ亜科 Lycopodioideae をヒカゲノカズラ属1属、Lycopodielloideae をヤチスギラン属1属にまとめ、1科5属とした[30]
  10. ^ ブリテン島アイルランド島デンマークフィンランドオランダベルギールクセンブルクドイツスイスオーストリアチェコスロバキアポルトガルスペインフランスイタリアスロベニアクロアチアセルビアコソボルーマニアブルガリアエストニアラトビアリトアニアベラルーシヨーロッパロシアウクライナ
  11. ^ コロンビアベネズエラガイアナスリナムエクアドルブラジルパラグアイウルグアイ
  12. ^ 都道府県独自のカテゴリ

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 海老原 2016, p. 263.
  2. ^ a b c 牧野 1961, p. 3.
  3. ^ a b c d e f 牧野 1987, p. 354.
  4. ^ 海老原 2016, p. 265.
  5. ^ Field et al. 2015, p. 642.
  6. ^ Stearn 2004, p. 435.
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 岩槻 1992, p. 48.
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 田川 1959, p. 14.
  9. ^ a b c d e f g 中村 1990, p. 68.
  10. ^ a b c d e f g 海老原 2016, p. 267.
  11. ^ a b c d e f g h i j k 梅沢 2015, p. 12.
  12. ^ a b c 高宮 1997, p. 91.
  13. ^ a b c d e f g h Weakley 2007, p. 33.
  14. ^ ギフォード & フォスター 2002, p. 117.
  15. ^ 海老原 2016, p. 269.
  16. ^ a b 大塚 & 里見 1977, pp. 3–4.
  17. ^ a b c d e 岩槻 1992, p. 43.
  18. ^ a b c 田川 1959, p. 8.
  19. ^ a b Benca 2014, p. 29.
  20. ^ a b Fujinami et al. 2019, pp. 1217–1218.
  21. ^ Fujinami et al. 2019, p. 1214.
  22. ^ a b c d e f g h i Kowal et al. 2020, pp. 577–587.
  23. ^ a b c Hoysted et al. 2021, pp. 2389–2394.
  24. ^ a b c d ギフォード & フォスター 2002, p. 125.
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  30. ^ a b 海老原 2016, p. 260.
  31. ^ a b c d e 岩槻 1992, p. 42.
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  34. ^ a b Chen et al. 2021, pp. 25–51.
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  37. ^ 岩槻 1992, p. 49.
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  39. ^ a b c d Weakley 2007, p. 34.
  40. ^ Benca 2014, p. 32.
  41. ^ a b Benca 2014, p. 37.
  42. ^ ヤチスギラン”. レッドデータ検索システム. 2025年1月4日閲覧。
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参考文献

[編集]
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  • 牧野富太郎『牧野 新日本植物圖鑑』北隆館、1961年6月30日。 
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外部リンク

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