究極超人あ〜る

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究極超人あ〜るは、ゆうきまさみによる漫画作品。1985年(昭和60年)から1987年(昭和62年)にかけて週刊少年サンデーに連載されていた。単行本は少年サンデーコミックスで全9巻、少年サンデーコミックスワイド版で全4巻、小学館文庫で全5巻。

概要[編集]

機動警察パトレイバー」や「鉄腕バーディー」など、数々のSF作品をヒットさせてきた漫画家・ゆうきまさみの、週刊少年サンデーにおける初の本格的連載作品(短期集中連載も含めると、2度目の連載作品となる)。

第19回星雲賞(年に一度、優れたSF作品に贈られる賞)コミック部門を受賞している。また作中に登場するバイクは、斬新なデザインかつ綿密な描写が為されており、連載当時の読者からの反響も大きかったという。

あらすじ[編集]

東京都内にある、どこにでもある普通の学校・春風高校(はるかぜこうこう)。そこにある日突然、謎の少年が転校して来た。数多くの人間離れした能力を持ち、奇怪な言動を繰り返すその少年に、生徒も教師も振り回され、次々と騒動が起こる。

やがて判明した驚愕の事実。その少年の正体は、さる狂気の科学者が世界征服の野望のために作り出した、アンドロイド(人間型ロボット)だったのだ。

この物語は、そんな彼が人間との絆を学び、人間社会に溶け込んでゆく過程を描いた学園ドラマである。

登場人物[編集]

R・田中一郎(あ〜る・たなかいちろう、CV:塩沢兼人
この物語の主人公。科学者・成原成行が悲願達成のために生み出した究極の超人で、正式名称は「R・28号」。自身も驚異的な怪力や脚力や頑丈さを誇る他、作中においてガトリング砲や光学破壊兵器(写真撮影機能がついており、本人はこれをカメラだと言い張る)といった危険な発明を繰り返している。「アンドロイド」であることに誇りを持ち、単に「ロボット」と呼ばれることを嫌う。
春風高校の光画部(こうがぶ、俗に言う写真部)に入部。当初は上述の通り危険な活動を繰り返していたが、部活動や学校行事を通じて周囲の生徒たちと打ち解け交流を深め、平和で楽しい学生生活を送るようになる。
そんなある日、生みの親である科学者が自分を見捨てて本格的な世界征服に着手したことを知る。仲間たちを次々と人質に取られ、生みの親への義理と仲間達との友情の板ばさみに悩んだ末、ついに生みの親へと反旗を翻すことを決意する。
大戸島さんご(おおとじま さんご、CV:笠原弘子
この物語のヒロイン。Rのクラスメイトにして部活仲間。
作品初期において、学校征服のためにRが生徒会長に立候補した際、その当選を阻止した。その後Rとの仲が険悪になるかと思いきやそうはならず、徐々に彼にとって無くてはならない存在となってゆく。
成原博士の世界征服計画が始動した際、人質として囚われてしまうが、それが葛藤状態にあったRが迷いを断ち切る直接のきっかけとなる。
鳥坂司(とさか つかさ、CV:神谷明
光画部の部長で、Rの学年よりもひとつ上の先輩。高い行動力とリーダーシップを発揮し、光画部の面々を常に牽引する。物語の途中より部長を引退し、Rにその座を譲る。
高校卒業後は公務員となるが、成原博士の世界征服計画が始動した際に光画部へと舞い戻り、部員と共に博士に立ち向かう。その高い格闘能力で博士の生み出したロボット軍団を蹴散らす活躍を見せる一方、葛藤するRに対して檄を飛ばす一場面も見られた。
成原成行(なりはら なりゆき、CV:青野武
Rの生みの親。成原万能工学研究所の所長。天才科学者の名に恥じず、多くの科学分野に精通しており、一部の分野では世界的権威とされているほどである。
かつて自分の息子・あきらが交通事故に遭ってしまい、悲嘆に暮れた挙句に息子とそっくりな姿のロボットを生み出した。それが現在のRである。
自らを追放した学会に対する報復として、世界征服の野望を抱いている。その手駒となるはずだったRが、人間と付き合ううちに腑抜けてしまったことに業を煮やし、新たに造り上げたRの後継機を使って世界征服に乗り出す。Rの通う春風高校を占拠し、同校の生徒達を人質にして、ここを世界征服への拠点とした。

OVAとその影響[編集]

この作品の連載終了から4年後の1991年(平成3年)、OVAが製作されている。ストーリーはオリジナルのもので、成原博士の野望を阻止した光画部の面々が、高校の夏休みを利用して合宿を兼ねた旅行に出かけるというもの。

声優陣は上記のキャラクターの他、鈴置洋孝古谷徹かないみかなどが参加している。また音楽担当の山本正之、メカニックデザイナーの出渕裕など、スタッフにも豪華な顔ぶれが並んでおり、これだけのメンバーを再びそろえることは2011年現在では不可能なことである。

OVAの劇中において、下山ダッシュが取り上げられている。これはJR東海飯田線の下山村駅 - 伊那上郷駅間を走る電車と競走するというもの。電車は両駅間の6.4km(営業キロ)を最短で13分、すなわち約29.5km/hで走行し、これに人間の足で追いつくには強靭な脚力が必要とされる。

かつてただのローカルスポーツであった下山ダッシュが全国に広まり、エクストリームスポーツとして正式に認定されるまでに至ったのは、この作品の功績が大きいといわれている。

関連項目[編集]

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