国際単位系

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国際単位系のロゴ

国際単位系(こくさいたんいけい)とは、国際的に利用されている単位系。非科学的基準によって定められた単位を無理やり科学的に定義しようとした結果、その定義は非常に醜くなってしまった。

概要[編集]

我々の生活と単位は切って離せないものである。分や秒は勿論、リットルやキログラムなど、日常的に単位を使って我々は暮らしている。ではその単位はどのように決められているのかというと、意外と適当なのである。ヤード・ポンド法の「フィート」という単位は人間の足の長さを基準としているし、日本で使われていた「尋」という単位は両手を広げた長さを基準としている。しかし、足の長さや腕を広げた長さなどは人によって違うものであり、不確かさが残る。精密な工業には全く向かないのである。そこで登場したのが国際単位系。我々が使う単位のうち最も基本的なもの7つ(質量、長さ、時間、電流、温度、物質量、光度)をピックアップして、科学的な定義を与えたのである。これにより正確な単位系が誕生したわけだが、どうもごり押し感が否めない仕上がりになってしまっている。

国際単位系での単位の定義[編集]

質量の単位(kg)[編集]

定義:プランク定数hを6.62607015×10-34Jsと定める事によって定義される質量

我々にも非常に馴染み深い質量の単位「kg」だが、国際単位系ではこんなカオスな定義をされている。元々のキログラムの由来は「1Lの質量」であるから、こちらの方が断然明快である。つまり国際単位系は一般庶民には使い物にならないのだ。かと言って科学的に美しい定義になっているかというと、そうでもない。「6.62607015×10-34」という滅茶苦茶な数が美しいわけがないだろう。つまり「水1Lの質量」という簡単な定義を無理やり科学的なものにする事で、一般庶民には理解不能、科学者たちも眉をひそめるような汚い定義が仕上がってしまったという訳である。

長さの単位(m)[編集]

定義:1秒の299792458分の1の時間に光が真空中を伝わる距離

「m」の定義はこのようになっている。1秒の299792458分の1の時間を計測することさえも非常に困難であるのに、その間にが進む距離を計測する事などまるで不可能であり、実用性皆無の定義となっている。尚、元々の由来は北極点と赤道の距離の10000000分の1で、こちらも分かりにくいものの、きれいな数値で定義されるため余程実用性に長けていると思われる。

時間の単位(s)[編集]

定義:セシウム133の原子の基底状態の二つの超微細構造準位の間の遷移に対応する放射の周期の9192631770倍の継続時間

最も身近な単位と言っても差し支えない「s」だが、国際単位系での定義は最早めちゃくちゃである。一般庶民は理解する事も困難であり、実用性云々の話ですらない。尚、元々の由来は1日を24で割り(h)、60で割り(min)、それをさらに60で割ったもの(s)である。我々が普段使用している時計は此方であって、セシウム133がどうこうという話は出てこない。

電流の単位(A)[編集]

定義:電気素量を1.602176634×10-19Cとすることによって定まる電流

電流の単位「A」も小学生時代から親しみのある単位であるが、その国際単位系での定義は大人も頭を抱える難解さである。しかしこれでもマシになった方で、これより前の定義は、「真空中に1mの間隔で平行に配置された無限に小さい円形の断面を有する無限に長い2本の直線状導体のそれぞれを流れ、これらの導体の長さ1mにつき2×10-7Nの力を及ぼし合う直流の電流又はこれで定義したAで表した瞬時値の2乗の一周期平均の平方根が1である交流の電流」というものであり、「無限」という言葉の通り、実現不可能な状況で定義されるという鬼畜ぶりであった。

温度の単位(K)[編集]

定義:ボルツマン定数kを正確に1.380649×10-23J/Kと定めることによって定まる温度

温度の単位「K」はもしかすると聞きなじみがないかもしれないが、本質的には「℃」と同じ単位である。国際単位系での定義は相変わらず難しく、その分かりにくさは、経済産業省も誤字を起こすほどである[1]。尚、元々の由来は氷が水になる温度と水が水蒸気になる温度の100分の1という極めて明快なものである。

物質量の単位(mol)[編集]

定義:6.02214076×1023の数の要素粒子又は要素粒子の集合体で構成された系の物質量

物質量の単位「mol」は日常生活で全くと言ってよいほど使わない単位である。であるから当然定義が分かりやすいはずもなく、一般庶民には最初から最後までちんぷんかんぷんである。毎度のことながら数字も汚く、覚える気も起きない。

光度の単位(cd)[編集]

定義:周波数540THzの単色放射を放出し、所定の方向におけるその放射強度が683分の1W/srである光源の、その方向における光度

光度の単位「cd」も多くの一般人にとって親しみのない単位であろう。「mol」にも増して定義が難解になっており、専門用語がふんだんに使用されている。最早一般人だけでなく並の技術者さえも置き去りにせんと言わんばかりの定義である。

誰に向けての定義なのか[編集]

ご覧の通り、国際単位系の定義は一般人に対して不親切極まりない。「分かりやすく」「使いやすく」という配慮が欠けているどころか一切ないと言ってよいだろう。

かといって研究者にとっては素晴らしい単位系なのかと言われるとそうでもない。kgの定義は「プランク定数hを6.62607015×10-34Jsと定める事によって定義される質量」となっているが、「プランク定数hを1Jsと定める事によって定義される質量」という定義の単位を新しく作った方が余程数が綺麗で使いやすいに違いない。つまり、国際単位系は研究者に特化した単位系とも言い難いのである。

つまり国際単位系は、一般人も研究者も歓迎していない、誰に向けたものでもない、無用の長物という訳なのだ。

なぜこんな事になってしまったのか[編集]

国際単位系は科学的に正確。素晴らしい単位系になるはずだったのである。しかし実際は我々に無用の長物と言わしめるような出来上がりになってしまっている。こうなってしまった理由はただ一つ。非科学をむりやり科学にねじ込んだからである。なんでもかんでもそのまま科学につっこむだけではただの学会の自己満に成り果ててしまうといういい例である。

脚注[編集]

  1. ^ 5枚目のpdfで「ボルツマン定数」を「ポルツマン定数」と誤記している。

関連項目[編集]

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