鷺沼 (川崎市)
鷺沼(さぎぬま)は、神奈川県川崎市宮前区の町名。現行行政地名は鷺沼1丁目から鷺沼4丁目で、住居表示未実施区域[5]。面積は0.751km²[2]。
鷺沼 | |
---|---|
町丁 | |
鷺沼駅前(2008年4月5日) | |
北緯35度34分40秒 東経139度34分10秒 / 北緯35.577744度 東経139.569336度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 神奈川 |
市町村 | 川崎市 |
行政区 | 宮前区 |
人口情報(2024年(令和6年)9月30日現在[1]) | |
人口 | 12,986 人 |
世帯数 | 6,204 世帯 |
面積([2]) | |
0.751235440 km² | |
人口密度 | 17286.19 人/km² |
設置日 | 1966年(昭和41年)8月 |
郵便番号 | 216-0004[3] |
市外局番 | 044(川崎MA)[4] |
ナンバープレート | 川崎 |
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地理
編集川崎市宮前区西部に位置する。東急田園都市線の鷺沼駅周辺が商業地となっているほか、その周囲は住宅地となっている。また、矢上川の支流である有馬川の水源地ともなっている[6]。
鷺沼は北東端で土橋や小台と、東端から南端にかけて有馬と、西端では犬蔵や横浜市青葉区の美しが丘・新石川と接する(特記のない町域は川崎市宮前区)。
面積
編集面積は以下の通りである[2]。
丁目 | 面積(km²) |
---|---|
鷺沼1丁目 | 0.185 |
鷺沼2丁目 | 0.152 |
鷺沼3丁目 | 0.200 |
鷺沼4丁目 | 0.214 |
計 | 0.751 |
地価
編集住宅地の地価は、2024年(令和6年)1月1日の公示地価によれば、鷺沼2丁目2番13の地点で38万5000円/m²となっている[7]。
歴史
編集当地は、昭和中期までは家が数件の他には農地と山林が続いている地域であり[6]、有馬などの一部であった。戦時中に軍用地として多くの土地が接収され、当地には照空隊も設置された[6]。戦後には軍用地が解放され、元の耕作者へと売り渡されたものの、税負担の問題もあって、帰農した旧軍人へと渡った土地も多かった[6]。
その後東急の総帥五島慶太自ら音頭を取った多摩田園都市計画が進行し、当地でもその一環として、東京急行電鉄による代行方式(東急の負担で事業を行う代わりに、保留地を一括取得する)で[8]有馬第一土地区画整理事業が行われ、その結果、「鷺沼」の町名が誕生した[9]。1987年10月に発表された基準地地価上昇率で、たまプラーザを最寄駅とする美しが丘に続き、鷺沼の住宅地が2位となった。
地名の由来
編集当地に「鷺沼谷」(さぎぬまやと)と呼ばれる谷戸が長く伸びており、それをもとにして有馬村に設置されていた「鷺沼耕地」という小字に由来する[10]。
沿革
編集- 江戸時代 - 当地は有間村・土橋村・下菅生村の各一部であった[注釈 1]。
- 1889年(明治22年) - 町村制の施行により、宮前村・向丘村が成立し、当地は両村の各一部となる。
- 1938年(昭和13年) - 宮前村・向丘村が川崎市に編入される。当地は川崎市有馬・土橋・菅生の各一部となる。
- 1940年(昭和15年) - 当地の多くが軍用地として接収される。
- 1946年(昭和21年) - 軍用地が解放され、そのうち旧宮前村域には宮崎、旧向丘村域には向ケ丘という大字が設定される。そのうち、宮崎では当地に新鷺沼という字がついた[6]。
- 1962年(昭和37年) - 有馬第一土地区画整理事業の事業計画決定がなされた[12]。
- 1966年(昭和41年) - 東急田園都市線が長津田まで開通し、当地に鷺沼駅が設置される。また、有馬第1土地区画整理事業の換地処分が行われ[12]、鷺沼1丁目~4丁目が成立[9]。
- 1972年(昭和47年) - 川崎市が政令指定都市に移行。当地は高津区鷺沼となる。
- 1978年(昭和53年) - さぎ沼とうきゅう(現・フレルさぎ沼)が開業[10]。
- 1982年(昭和57年) - 高津区から宮前区が分区。宮前区鷺沼となる。
町名の新旧対照
編集区画整理がなされる前の字は、以下のようになっていた[13]。
丁目 | 区画整理前の字 |
---|---|
鷺沼一丁目 | 有馬字北耕地、有馬字鷺沼耕地、宮崎字新鷺沼の各一部 |
鷺沼二丁目 | 有馬字鷺沼耕地、宮崎字新鷺沼の各一部 |
鷺沼三丁目 | 宮崎字新鷺沼、向ケ丘の各一部 |
鷺沼四丁目 | 宮崎字新鷺沼、向ケ丘の各一部 |
世帯数と人口
編集2024年(令和6年)9月30日現在(川崎市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
鷺沼1丁目 | 2,297世帯 | 4,493人 |
鷺沼2丁目 | 957世帯 | 1,925人 |
鷺沼3丁目 | 1,311世帯 | 2,676人 |
鷺沼4丁目 | 1,639世帯 | 3,892人 |
計 | 6,204世帯 | 12,986人 |
人口の変遷
編集国勢調査による人口の推移。
年 | 人口 |
---|---|
1995年(平成7年)[14] | 9,167
|
2000年(平成12年)[15] | 10,400
|
2005年(平成17年)[16] | 10,603
|
2010年(平成22年)[17] | 10,594
|
2015年(平成27年)[18] | 11,675
|
2020年(令和2年)[19] | 12,411
|
世帯数の変遷
編集国勢調査による世帯数の推移。
年 | 世帯数 |
---|---|
1995年(平成7年)[14] | 3,997
|
2000年(平成12年)[15] | 4,497
|
2005年(平成17年)[16] | 4,676
|
2010年(平成22年)[17] | 4,918
|
2015年(平成27年)[18] | 5,204
|
2020年(令和2年)[19] | 5,839
|
学区
編集市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2022年3月時点)[20][21]。
丁目 | 番地 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
鷺沼一丁目 | 全域 | 川崎市立鷺沼小学校 | 川崎市立有馬中学校 |
鷺沼二丁目 | 全域 | ||
鷺沼三丁目 | 全域 | ||
鷺沼四丁目 | 全域 |
事業所
編集2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[22]。
丁目 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
鷺沼1丁目 | 206事業所 | 1,894人 |
鷺沼2丁目 | 30事業所 | 243人 |
鷺沼3丁目 | 157事業所 | 1,329人 |
鷺沼4丁目 | 31事業所 | 143人 |
計 | 424事業所 | 3,609人 |
事業者数の変遷
編集経済センサスによる事業所数の推移。
年 | 事業者数 |
---|---|
2016年(平成28年)[23] | 352
|
2021年(令和3年)[22] | 424
|
従業員数の変遷
編集経済センサスによる従業員数の推移。
年 | 従業員数 |
---|---|
2016年(平成28年)[23] | 3,367
|
2021年(令和3年)[22] | 3,609
|
交通
編集鉄道
編集バス
編集鷺沼駅を起点として、各方面へのバスが、東急バス・川崎市交通局・小田急バスの3事業者によって運行されている。
道路
編集施設
編集商業施設
編集- フレルさぎ沼 - 東急ストアが運営するショッピングセンター。「さぎ沼とうきゅう」から転換され、「フレル」業態の1号店となった[24]。
金融機関
編集宗教施設
編集- カトリック鷺沼教会
- 鷺沼キリスト福音教会
- 浄照寺
教育施設
編集- 川崎市立鷺沼小学校
- サレジオ学院幼稚園 - かつてはサレジオ学院中学校・高等学校も所在したが、1995年に横浜市へ移転している[25]。
その他
編集日本郵便
編集警察
編集町内の警察の管轄区域は以下の通りである[27]。
丁目 | 番・番地等 | 警察署 | 交番・駐在所 |
---|---|---|---|
鷺沼1丁目 | 全域 | 宮前警察署 | 鷺沼駅前交番 |
鷺沼2丁目 | 全域 | ||
鷺沼3丁目 | 全域 | ||
鷺沼4丁目 | 全域 |
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b “令和6年町丁別世帯数・人口 9月末日現在” (xls). 川崎市 (2024年10月25日). 2024年10月28日閲覧。 “(ファイル元のページ)”(CC-BY-4.0)
- ^ a b c “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)の数値」令和2年国勢調査)” (XLS). 川崎市 (2024年1月25日). 2024年3月20日閲覧。 “町丁別面積(総務省統計局「地図で見る統計(統計GIS)」の数値)”
- ^ a b “鷺沼の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
- ^ “区別町名一覧表(宮前区)”. 川崎市 (2022年1月28日). 2022年4月10日閲覧。
- ^ a b c d e 日本地名研究所 編『川崎の町名』川崎市、1991年、195-196頁。
- ^ “不動産情報ライブラリ 国土交通省地価公示(標準地) 川崎宮前-10”. 国土交通省. 2024年4月5日閲覧。
- ^ 川崎市計画局都市計画部区画整理課『川崎市土地区画整理概要』1966年、81-82頁。
- ^ a b “町界町名の改正について”. 川崎市 (2019年8月2日). 2022年7月30日閲覧。
- ^ a b 前川清治『たちばな地名探訪』労働教育センター、1997年、104-106頁。ISBN 4-8450-0283-3。
- ^ 新編武蔵風土記稿 有間村.
- ^ a b 川崎市都市整備局開発部区画整理課『川崎の区画整理』1992年、37-38頁。
- ^ 川崎市計画局都市計画部区画整理課『土地区画整理による住所旧新対照表(有馬第一地区)』 付属地図、1966年。
- ^ a b “平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b “令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
- ^ “宮前区の小学校(町丁名順)”. 川崎市 (2022年4月1日). 2022年4月24日閲覧。
- ^ “宮前区の中学校(町丁名順)”. 川崎市 (2020年12月28日). 2022年4月24日閲覧。
- ^ a b c “経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
- ^ a b “経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
- ^ 「フレルさぎ沼」、「フレル・ウィズ自由が丘」のオープンについて (PDF) 東急ストア、2011年4月28日(2011年9月29日閲覧)。
- ^ サレジオ学院の沿革 サレジオ学院、2011年9月29日閲覧。
- ^ “郵便番号簿PDF(2024年度版) 表紙等付属資料” (PDF). 日本郵便. 2024年12月2日閲覧。 “郵便番号データダウンロード 郵便番号簿PDF(2024年度版)”
- ^ “交番案内/宮前警察署/神奈川県警察”. 神奈川県警察. 2024年3月13日閲覧。