長沼駅 (静岡県)
長沼駅(ながぬまえき)は、静岡県静岡市葵区長沼一丁目にある静岡鉄道静岡清水線の駅。駅番号はS06。
長沼駅 | |
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駅舎(2013年4月) | |
ながぬま Naganuma | |
◄S05 柚木 (1.1 km) (0.7 km) 古庄 S07► | |
下は乗換駅の東静岡駅 | |
所在地 | 静岡市葵区長沼一丁目1番1号[注釈 1] |
駅番号 | S 06 |
所属事業者 | 静岡鉄道 |
所属路線 | S 静岡清水線 |
キロ程 | 3.1 km(新静岡起点) |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 島式・単式複合 2面3線 |
乗車人員 -統計年度- |
1,312人/日(降車客含まず) -2019年- |
乗降人員 -統計年度- |
2,533人/日 -2019年- |
開業年月日 | 1908年(明治41年)12月9日 |
乗換 | CA 16 東静岡駅(JR東海) |
歴史
編集駅構造
編集島式ホーム1面2線と単式ホーム1面1線の計2面3線を有する地上駅。駅の北側には長沼工場の検車庫と留置線が広がる。長沼車庫からの上り方(新静岡方)への渡り線及び構内入換用の引き上げ線がある。入出庫を兼ねた当駅を発着する区間系統も設定されている。
例年行われる「しずてつ電車まつり」は、当駅と長沼車庫が会場となる。
のりば
編集乗り場 | 路線 | 方向 | 行先 |
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1・2 | ●静岡清水線 | 下り | 新清水方面[2] |
3 | 上り | 新静岡方面[2] |
1番線は主に車両の停泊及び、当駅始発の区間運転に使用されている。当駅で乗り継ぎになる場合、1番線に入線した車両の乗客を、2番線に待機していた車両に移動させる場合がある。また1番線に普通列車を待避させ、2番線を通過する急行が追い抜きを行うことも可能であり、この運用は2011年12月10日 - 2012年1月9日の土・日・祝日に臨時急行が運転された際、初めて実施された。
長沼車庫
編集長沼駅の北側に鉄道運転所を隣接している。現在は「長沼車庫」と称されるが、自社で車両を製造していた頃は「長沼工場」と呼ばれていた。
戦時中に鷹匠町車庫が手狭になり、湿地帯で稲作にむかず蓮田となっていた長沼駅北側を苦労しながら埋め立てて車両基地を建設した。戦後、藤相線と中遠線の連絡線(全通により駿遠線となる)の用地として払い下げを受けた陸軍遠江射場[注釈 2]に建つ木造の大砲格納庫[注釈 3]を車庫として移築して整備を進めた[3]。
長沼工場では、静岡清水線の木造車を鋼体化(半鋼製車)、静岡市内線と清水市内線の二軸単車をボギー車化(車体延長)する改造が行われたほか、1958年から1968年にかけて21形・クモハ100形・300形・クモハ350形が製造された[4][5]。
車庫内には1926年(大正15年)製の電動貨車デワ1が保管されており[6]、イベント時に公開される。かつては、入換車としても活躍したクモハ20も留置されていたが、老朽化により2007年に解体された[7]。構内には無蓋車ト1形ト2号が保存されている[注釈 4]。
このほか、1997年(平成9年)に東急電鉄から購入した松山重車輌工業製のDMC1042 14t軌道モーターカー(型式 MR765)と6003-6006三転ダンプトロリー(型式 DT463)の保線車両5両[4]が留置されている。
1981年(昭和56年)8月に「静鉄電車教室」を開催して以降、長沼車庫でイベントを行うようになり、1996年(平成8年)から「しずてつ電車まつり」を毎年夏に開催している[9]。また、近隣のグランシップで毎年5月に開催されるトレインフェスタと連動して車庫を公開している。
利用状況
編集「静岡市統計書」によれば、2019年度の一日平均乗車人員は1,312人、降車人員は1,221人であった。この乗降人員数は静岡清水線全15駅中10番目である。なお、同統計によれば、近年の乗降人員は以下の通りである。
年度 | 1日平均乗降人員 | ||
---|---|---|---|
乗車人員 | 降車人員 | 合計 | |
2002年(平成14年) | 495 | 662 | 1,157 |
2003年(平成15年) | 590 | 716 | 1,306 |
2004年(平成16年) | 627 | 746 | 1,373 |
2005年(平成17年) | 802 | 752 | 1,554 |
2006年(平成18年) | 669 | 762 | 1,431 |
2007年(平成19年) | 686 | 783 | 1,469 |
2008年(平成20年) | 1,033 | 997 | 2,030 |
2009年(平成21年) | 987 | 938 | 1,925 |
2010年(平成22年) | 901 | 750 | 1,651 |
2011年(平成23年) | 892 | 793 | 1,685 |
2012年(平成24年) | 934 | 847 | 1,781 |
2013年(平成25年) | 1,025 | 905 | 1,930 |
2014年(平成26年) | 1,104 | 993 | 2,097 |
2015年(平成27年) | 1,178 | 1,053 | 2,231 |
2016年(平成28年) | 1,227 | 1,107 | 2,334 |
2017年(平成29年) | 1,250 | 1,146 | 2,396 |
2018年(平成30年) | 1,304 | 1,194 | 2,498 |
2019年(令和元年) | 1,312 | 1,221 | 2,533 |
駅周辺
編集かつては付近に日東紡静岡工場があった。跡地はバンダイホビーセンターや静岡県立科学技術高等学校となっている。
- 東静岡駅 - JR東海東海道本線(徒歩約7分)
- 愛宕霊園 - 静岡市営墓地、周辺には静岡大火後に旧寺町から移転させた寺院群がある。
- 溝口病院
- 静岡県コンベンションアーツセンター(グランシップ)
- MARK IS 静岡
- 愛宕山城跡
隣の駅
編集脚注
編集- 注釈
- 出典
- ^ a b 百年史, pp. 81-82
- ^ a b “長沼”. 静岡鉄道. 2021年2月17日閲覧。
- ^ a b 横山 (2002), No.596
- ^ a b 百年史,「主要車両図鑑」, pp. 266-273
- ^ 横山 (2002), No.596, 597
- ^ “静岡鉄道デワ1号 電動貨車デワ1”. 産業技術史資料データベース. 産業技術史資料情報センター. 2022年9月7日閲覧。
- ^ クモハ20号解体のお知らせ (静岡鉄道) - ウェイバックマシン(2007年3月18日アーカイブ分)
- ^ “静岡の無蓋貨車が群馬へ…戦前生まれのト1号、「日本一の無蓋車公園」で保存”. Response. (株式会社イード). (2021年6月11日)
- ^ 百年史, pp. 129-130
- ^ 静岡市統計書 - 静岡市
参考文献
編集- 静岡鉄道『静鉄グループ百年史 過去から未来へのメッセージ』2020年3月。
- 横山波路「私と静岡鉄道」『RAIL FAN』No.595-597、2002年。(執筆者は終戦後まもなく静岡鉄道に入社 本社及び駅舎の設計や大型車両100形の導入に携わる)
関連項目
編集- 日本の鉄道駅一覧
- ちびまる子ちゃん - 入江小学校3年4組の戸川先生の暮らすアパートが当駅周辺の街にある。物語では「浅沼駅」になっていて、終点から2駅前、「清水駅」からの運賃は160円という設定であった。かなり大きな駅であった。快速は停車、急行は通過。
- 模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG - 第1部のゲーム内のステージに、長沼車庫とその周辺が登場した。
- ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎音頭 - 車両基地敷地内でロケが行われた。
- グランシップ トレインフェスタ - イベントに合わせて長沼車庫を公開している。