鉱業権(こうぎょうけん、英語: mining right)とは、鉱物を探鉱・開発・生産し、生産物を取得・処分する権利[1]

鉱業権には、試掘権英語: Prospecting right[注釈 1]採掘権英語: mineral right)がある[3][4]

日本における鉱業権

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英米法では土地所有権の支配下にある私権とされているが、大陸法系のドイツ法が継受された日本においては「無主の鉱物は国に属する」と規定され(鉱業法第2条)、土地所有権とは別個の権利とされる[1][5]。したがって、たとえ土地所有者であっても鉱業権によらずに法的鉱物を採掘・取得した場合は違法行為(盗掘)となる[1][3]

鉱業法(昭和25年12月20日法律第289号)第5条では登録を受けた一定の土地の区域(鉱区)において、登録を受けた鉱物及びこれと同種の鉱床中に存する他の鉱物を掘採し、及び取得する権利をいう。なお、鉱業権の詳細な規定については鉱業法に規定されている。

鉱業権者

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鉱業権者となる者は、条約で別段の定めがない限り、日本国民又は日本国法人でなければならない(鉱業法第17条)[3]

鉱業権の設定[注釈 2]は、経済産業大臣に出願してその許可[注釈 3]を受けなければならないとされ、先願主義が採られている(鉱業法第21条)[3]

鉱業権の種類

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鉱業権には次の2種類がある(鉱業法第11条)。

  • 試掘権
  • 採掘権

鉱業権の性質

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脚注

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注釈

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  1. ^ 鉱区において登録を受けた鉱物の賦存状況等を調査するためのもので、日本の法律上は採掘事業は行えない[2]
  2. ^ 特定鉱物の開発をするには、経済産業大臣から特定開発者として選定されなけれればならない(鉱業法第38条)。
  3. ^ 行政行為としては「特許」に分類される[1]

出典

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  1. ^ a b c d 鉱業権”. 石油天然ガス・金属鉱物資源機構. 2022年4月17日閲覧。
  2. ^ 試掘権Q&A”. www.kyushu.meti.go.jp. 九州経済産業局. 2022年4月17日閲覧。
  3. ^ a b c d 鉱業権」『日本大百科全書』https://kotobank.jp/word/%E9%89%B1%E6%A5%AD%E6%A8%A9コトバンクより2022年4月17日閲覧 
  4. ^ a b c 鉱業権」『ブリタニカ国際大百科事典』https://kotobank.jp/word/%E9%89%B1%E6%A5%AD%E6%A8%A9コトバンクより2022年4月17日閲覧 
  5. ^ 鉱業権」『世界大百科事典』https://kotobank.jp/word/%E9%89%B1%E6%A5%AD%E6%A8%A9コトバンクより2022年4月17日閲覧 
  6. ^ 採掘権」『日本大百科全書』https://kotobank.jp/word/%E6%8E%A1%E6%8E%98%E6%A8%A9コトバンクより2022年4月17日閲覧 

関連項目

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外部リンク

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