金孔雀賞(きんくじゃくしょう、Golden Peacock for the Best Feature Film)は、インド国際映画祭における最高賞[2][3]。優れた長編映画に対して贈られ、受賞者にはインドの国鳥であるクジャクをかたどり、映画祭の標語である「ヴァスダイヴァ・クトゥンバカム英語版(世界は一つの家族)」の文字が刻まれた金孔雀像が授与される[4]。1965年開催の第3回インド国際映画祭で創設された[4][5]。また、1965年から2014年にかけて長編映画を対象にした銀孔雀賞(Silver Peacock)が存在した。受賞者には賞金4万ドルが贈られ、監督とプロデューサーとの間で均等に配分される。このほか、監督には金孔雀像と賞状、プロデューサーには賞状が贈られる。

金孔雀賞
第48回インド国際映画祭で金孔雀賞を授与されるロバン・カンピヨ(2017年)
受賞対象芸術的・技術的に優れ、かつ高い教育的・文化的な価値を有する映画[1]
スポンサー映画祭事務局
会場ゴア州
インドの旗 インド
初回1965年
最新回2024年英語版
初代受賞者Gamperaliya
最新受賞者トクシック英語版

受賞結果

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金孔雀賞

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長編映画部門

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作品 監督 製作国
1965
(第3回)
Gamperaliya レスター・ジェームス・ピーリス英語版   スリランカ
1969
(第4回)
地獄に堕ちた勇者ども ルキノ・ヴィスコンティ   イタリア
1974
(第5回)
Dreaming Youth ヤーノシュ・ロージャス英語版   ハンガリー
1977
(第6回)
あにいもうと 今井正   日本
1979
(第7回)
ハンガリアン狂詩曲英語版 ヤンチョー・ミクローシュ   ハンガリー
1981
(第8回)
The Unknown Soldier’s Patent Leather Shoes ランゲル・ヴァルチャノフ英語版   ブルガリア
Aakrosh ゴーヴィンド・ニハラニ   インド
1985
(第10回)
ボストニアン ジェームズ・アイヴォリー   イギリス
持参金のない娘英語版 エリダル・リャザーノフ   ロシア
1987
(第11回)
Proshal Zelen Leta エルヤル・イシュムカメドフ   ロシア
1996
(第27回)
べにおしろい 紅粉英語版 リー・シャオホン英語版   中国
1998
(第29回)
英語版
變臉 この櫂に手をそえて ウー・ティエンミン   中国
2000
(第31回)
英語版
Karunam ジャヤラージ英語版   インド
鉄道員 降旗康男   日本
2002
(第33回)
英語版
Letters to Elza イゴール・マスレニコフ英語版   ロシア
2003
(第34回)
英語版
午後の五時英語版 サミラ・マフマルバフ   イラン
  フランス
2004
(第35回)
英語版
美しい都市英語版 アスガル・ファルハーディー   イラン
2005
(第36回)
英語版
Iron Island モハマド・ラスロフ   イラン
2006
(第37回)
英語版
胡同の理髪師 ハスチョロー中国語版   中国
2007
(第38回)
英語版
The Wall 林志儒中国語版   台湾
2008
(第39回)
英語版
トルパン英語版 セルゲイ・ドヴォルセヴォイ英語版   カザフスタン
  ロシア
2009
(第40回)
英語版
あなたなしでは生きていけない英語版 レオン・ダイ   台湾
2010
(第41回)
英語版
Moner Manush ゴータム・ゴース   インド
2011
(第42回)
英語版
Porfirio アレハンドロ・ランデス英語版   コロンビア
  アルゼンチン
2012
(第43回)
英語版
Anhe Ghore Da Daan グルヴィンダル・シン英語版   インド
2013
(第44回)
英語版
ベアトリスの戦争英語版 ルイジ・アキスト / ベティ・レイス英語版   東ティモール
2014
(第45回)
英語版
裁かれるは善人のみ アンドレイ・ズビャギンツェフ   ロシア
2015
(第46回)
英語版
彷徨える河 シーロ・ゲーラ   コロンビア
2016
(第47回)
英語版
Daughter レザ・ミルキャリミ英語版   イラン
2017
(第48回)
英語版
BPM ビート・パー・ミニット ロバン・カンピヨ   フランス
2018
(第49回)
英語版
ドンバス セルゲイ・ロズニツァ   ウクライナ
2019
(第50回)
英語版
Particles ブレイズ・ハリソン   フランス
  スイス
2020
(第51回)
英語版
Into the Darkness アナス・レフン英語版   デンマーク
2021
(第52回)
英語版
リング・ワンダリング 金子雅和   日本
2022
(第53回)
英語版
Tengo sueños eléctricos ヴァレンティーナ・モレル   スペイン
2023
(第54回)
英語版
Endless Borders アッバス・アミーニー   イラン
2024
(第55回)
英語版
トクシック英語版[6] サウレ・ブリュバイテ英語版   リトアニア

短編映画部門

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作品 製作国
1965
(第3回)
Cyclone   キューバ
1969
(第4回)
Taking off at 1800 Hours   キューバ
1974
(第5回)
Automatic   チェコスロバキア
1977
(第6回)
After the Silence   インド
1979
(第7回)
An Encounter with Faces   インド
Olympic Games   ポーランド
1981
(第8回)
A Period of Transition   デンマーク
1985
(第10回)
Narcissus   カナダ

銀孔雀賞

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作品 監督 製作国
1965
(第3回)
Nirjan Saikate タパン・シンハー英語版   インド
1969
(第4回)
Man and the Crow   スリランカ
1998
(第29回)
Paper Airplanes ファルハード・メフランファル   イラン
2014
(第45回)
1000ルピー札英語版 シュリハリ・サテ英語版   インド

出典

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  1. ^ Directorate of Film Festival”. 2017年12月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月11日閲覧。
  2. ^ One of Asia's First Film Festivals – IFFI over the years.” (3 October 2017). 8 January 2018時点のオリジナルよりアーカイブ。9 January 2018閲覧。
  3. ^ Key highlights of the 46th International Film Festival of India”. PIB. 30 November 2015閲覧。
  4. ^ a b Saverio Giovacchini; Robert Sklar (1 December 2011). Global Neorealism: The Transnational History of a Film Style. Univ. Press of Mississippi. pp. 179–. ISBN 978-1-61703-122-9. https://books.google.com/books?id=vv09EtmRzUcC&pg=PA179 31 October 2012閲覧。 
  5. ^ Directorate of Film Festival”. iffi.nic.in. 2016年8月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月8日閲覧。
  6. ^ “IFFI 2024 winners list: Vikrant Massey takes home Personality of the Year award”. (2024年11月29日). https://www.indiatoday.in/movies/celebrities/story/iffi-2024-winners-list-vikrant-massey-personality-of-the-year-award-philip-noyce-satyajit-ray-lifetime-achievement-award-2642143-2024-11-29 2024年11月30日閲覧。 

外部リンク

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