金子雅和
金子 雅和(かねこ まさかず、1978年1月24日 - )は、日本の映画監督。
かねこ まさかず 金子 雅和 | |||||
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生年月日 | 1978年1月24日(46歳) | ||||
出生地 | 日本 東京都 | ||||
職業 | 映画監督 | ||||
ジャンル | 映画 | ||||
主な作品 | |||||
『リング・ワンダリング』『アルビノの木』 | |||||
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人物・来歴
編集東京都出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。大学在学中に古道具屋で8mmフィルムカメラを手に入れたことで映画制作にのめり込むようになり[1]、イメージフォーラム映像研究所の研究生、及び助手として習作的な映像制作を始める[2]。
2003年に映画美学校に入学し、フィクション・コース第7期高等科修了[3]。同校で瀬々敬久監督の指導を受ける[2]。修了制作『すみれ人形』を監督し、2007年の第5回うえだ城下町映画祭 自主制作映画コンテストで審査員賞に当たる大林千茱萸賞を受賞、同作が劇場デビュー作となった[4]。2010年にはWEB配信用企画やMV、自主制作で監督した短編5作を『辺境幻想~金子雅和短編映画集』として公開[5]。
2016年、初長編監督作『アルビノの木』が第6回北京国際映画祭 FORWARD FUTURE(新人監督)部門[6]、第26回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 フォアキャスト部門[7]に正式出品され、テアトル新宿ほかで劇場公開。2017年、ポルトガルで1972年から続いた歴史ある映画祭 Festival Internacional de Cinema da Figueira da Foz[8] の新版である第4回フィゲイラ・フィルム・アートで最優秀長編劇映画賞、最優秀監督賞、最優秀撮影賞の三冠を受賞し[9][10][11]、2018年4月には池袋シネマ・ロサで『アルビノの木』以前の短編などを紹介する『金子雅和監督特集』が開催された[12]。
2018年に企画コンペで大賞に選ばれた「花火の夜」[13]を長編化し2021年、第二回長編監督作『リング・ワンダリング』を完成させる。第37回ワルシャワ国際映画祭 コンペティション部門に正式出品[14]が決まり世界初上映、キリスト教関連団体の選考委員が選ぶエキュメニカル賞スペシャルメンションを授与された[15][16]。第22回東京フィルメックスのメイド・イン・ジャパン部門[17]で日本初上映。第52回インド国際映画祭(ゴア)コンペティション部門に正式出品され、最高賞である金孔雀賞を受賞[18]。日本人監督による同賞受賞は今井正監督『あにいもうと』(1976年)、降旗康男監督『鉄道員(ぽっぽや)』(1999年)に続き史上3人目。
新作長編企画『水虎』が、大友啓史監督などが審査員を務めた第12回京都映画企画市の優秀企画となり[19]、第25回プチョン国際ファンタスティック映画祭の企画部門であるNAFF It Projectに選ばれ、ポスプロ支援権が得られるMocha Chai Awardを受賞[20]。京都映画企画市で得た権利により『水虎』のパイロット版を監督、松竹京都撮影所が制作を担当。同パイロット版は第34回東京国際映画祭 Amazon Prime Video テイクワン賞のファイナリスト作品として世界初上映[21]、第13回京都ヒストリカ国際映画祭で京都凱旋上映された[22]。
文化庁が主催する2021年度「日本映画海外展開支援事業」の映画作家3名に選出され[23]、ユニジャパンの推薦により第72回ベルリン国際映画祭及び併設見本市「ヨーロピアン・フィルム・マーケット」へオンライン派遣される若手日本人映画監督4名のうちの1名に選ばれた[24]。
2023年11月8-12日、セルビアの首都ベオグラードで開催された第10回日本セルビア映画祭に招聘され、『真珠の耳飾りの少女』等のピーター・ウェーバー監督らと共に長編映画部門の国際審査員を務めた[25]。
2024年11月、第三回長編監督作『光る川(英題:River Returns)』がスペインで最も歴史ある映画祭のひとつである第62回ヒホン国際映画祭で世界初上映され、長編3作目までの監督を対象としたRetueyos国際コンペティションで17才~25才のユース審査員が選ぶ最優秀長編映画賞を受賞[26]。同作は2025年渋谷ユーロスペースほか全国公開が決定[27]。
映画作品
編集監督
- AURA(1998年/短編/8mmフィルム)
- ショウタロウの涙(2000年/短編/16mmフィルム)
- すみれ人形(2008年/映画美学校修了制作)
- 鏡の娘(2008年/短編 ※オムニバス映画『辺境幻想』の一編)
- こなごな(2009年/短編 ※オムニバス映画『辺境幻想』の一編)
- 失はれる物語(2009年/短編 ※オムニバス映画『辺境幻想』の一編)
- It ends slowly in summer(2010年/MV/音楽:Octopod ※オムニバス映画『辺境幻想』の一編)
- 復元師(2010年/短編 ※オムニバス映画『辺境幻想』の一編)
- 逢瀬(2013年/短編)
- 水の足跡(2013年/短編/製作:第2回きりゅう映画祭)
- アルビノの木(2016年)
- リング・ワンダリング(2021年)
- 光る川(2024年)
撮影
- Good Night Caffeine(2015年/安達寛高監督/短編 ※オムニバス映画『ぼくたちは上手にゆっくりできない。』の一編)
- シライサン(2020年/安達寛高監督/製作:松竹)
脚注
編集- ^ “[ようこそ、信州へ #011]金子 雅和さん(映画監督)&大林 千茱萸さん(映画家)”. NaganoArt+. p. 2. 2021年9月26日閲覧。
- ^ a b “『アルビノの木』の金子雅和監督による8名限定の演技ワークショップ”. Deview-デビュー (2021年5月10日). 2021年9月26日閲覧。
- ^ “『アルビノの木』がテアトル新宿にて上映”. 映画美学校 (2016年6月28日). 2021年9月26日閲覧。
- ^ “すみれ人形”. EATER movie. 2021年9月26日閲覧。
- ^ “圧倒的な映像美で観客を辺境に誘う金子雅和『辺境幻想~金子雅和短編映画集~』公開”. CINRA.NET (2010年11月6日). 2010年11月6日閲覧。
- ^ “若手ながら骨太な映像作りで定評の金子雅和監督作品『アルビノの木』第6回北京国際映画祭フォワード・フューチャーコンペティション正式上映!”. CINEMATOPICS (2016年4月21日). 2016年4月21日閲覧。
- ^ “ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016”. ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 (2016年2月25日). 2016年2月25日閲覧。
- ^ “Figueira Film Art History”. Figueira Film Art (2014年9月8日). 2014年9月8日閲覧。
- ^ “"The Albino's Trees", de Masakazu Kaneko, vence melhor filme do Figueira Film Art” (ポルトガル語). Diario de Noticias (2017年9月3日). 2017年9月3日閲覧。
- ^ “金子雅和監督「アルビノの木」ポルトガルの映画祭で3冠 日本映画初の快挙” (jp). 映画.com (2017年9月4日). 2017年9月4日閲覧。
- ^ “4o Figueira Film Art” (ポルトガル語). Jornal Tornado (2017年9月6日). 2017年9月6日閲覧。
- ^ “世界に飛びだし堂々十冠の『アルビノの木』 凱旋上映記念 金子雅和監督特集”. INTRO (2018年3月26日). 2018年3月26日閲覧。
- ^ “OFCA2017大賞決定!”. スタジオタウン小山 (2018年2月6日). 2018年2月6日閲覧。
- ^ “ワルシャワ国際映画祭出品決定!笠松将主演『リング・ワンダリング』特報が公開”. シネマトゥデイ (2021年9月24日). 2021年9月24日閲覧。
- ^ “37th International Film Festival Warsaw” (英語). inter film (2021年10月17日). 2021年10月17日閲覧。
- ^ “金子雅和監督「リング・ワンダリング」第37回ワルシャワ国際映画祭にて受賞”. 映画情報どっとこむ (2021年10月21日). 2021年10月21日閲覧。
- ^ “東京フィルメックスのラインナップ26本発表、メイド・イン・ジャパン部門を新設”. 映画ナタリー (2021年10月6日). 2021年10月6日閲覧。
- ^ “笠松将×阿部純子「リング・ワンダリング」インド国際映画祭で最高賞! 本ビジュアル&予告編完成”. 映画.com (2021年11月30日). 2021年11月30日閲覧。
- ^ “第 12 回「京都映画企画 2020」優秀映画企画に『水虎』が決定!”. KYOTO CMEX (2020年11月12日). 2020年11月12日閲覧。
- ^ “【アワード受賞】プチョン国際ファンタスティック映画祭・企画マーケット「NAFF It Project」推薦企画『水虎』金子雅和監督”. VIPO (2021年7月27日). 2021年7月27日閲覧。
- ^ “東京国際映画祭「Amazon Prime Video テイクワン賞」ファイナリスト作品発表! 審査委員長は行定勲監督”. 映画.com (2021年10月23日). 2021年10月23日閲覧。
- ^ “京都ヒストリカ国際映画祭で「るろうに剣心」シリーズ5作を一挙上映”. 映画ナタリー (2022年1月5日). 2022年1月5日閲覧。
- ^ “【選考結果発表】映画作家3名の研修参加が決定!”. VIPO (2021年9月10日). 2021年9月10日閲覧。
- ^ “「ベルリン国際映画祭 日本人新人監督海外プロモーション」オンライン派遣として奥田裕介、金子雅和、中村真夕、安川有果の4監督が決定!”. cinefil (2022年2月1日). 2022年2月1日閲覧。
- ^ “JURY LINE UP”. JSFF (2023年10月4日). 2023年10月4日閲覧。
- ^ “金子雅和監督最新作『光る川』第62回ヒホン国際映画祭ユース審査員最優秀長編映画賞受賞!2025年3月公開決定&場面写真解禁”. Cinema Factory (2024年11月25日). 2024年11月25日閲覧。
- ^ “華村あすか、葵揚、安田顕ら共演 金子雅和監督『光る川』2025年3月公開決定”. Real Sound 映画部 (2024年11月25日). 2024年11月25日閲覧。
外部リンク
編集- -キノネ-金子雅和HP
- 金子雅和 Masakazu KANEKO (@kinoneFilm) - X(旧Twitter)