数理論理学において論理積(ろんりせき、: logical conjunction)とは、与えられた複数の命題のいずれもが例外なく真であることを示す論理演算である。合接(ごうせつ)、連言(れんげん、れんごん)とも呼び、ANDとよく表す。

二つの命題 P, Q に対する論理積を PQ と書き、「P かつ Q」や「P そして Q」などと読む。また PQ の形をした命題を連言命題conjunctive proposition)、その中に現れる命題 PQ連言肢conjunct)という[1]

ベン図による
論理積 の表現
  • 「私の身長は 160 cm 以上である」
  • 「私の体重は 50 kg 以上である」

の二つの命題の論理積は、

  • 「私の身長は 160 cm 以上であり、かつ私の体重は 50 kg 以上である」

性質

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論理積は、否定論理和を用いて表すことができる(ド・モルガンの法則)。

PQ = ¬(¬P ∨ ¬Q)

逆に、否定と論理積を用いて論理和を表すこともできる。

PQ = ¬(¬P ∧ ¬Q)

真理値表

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論理積の真理値表

命題 P 命題 Q PQ

表記法

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論理学

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 を使用して   と書く。

電子工学

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   記号を使用して   と書く。論理回路のページを参照。

プログラミング言語

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C言語Perlなどでは、ビット単位の論理積は&で表され、

z = x & y;
$z = $x & $y;

のように使用される。

単なる論理積は&&で表され

if (x==0 && y==0) ;

のように使用される。

VBScriptではAndで表され、

z = x And y

のように使用される。

Lispでは

(and x y)

だが、さらに可変長で

(and x0 x1 ...)

のように記述できる。

各プログラミング言語における論理積の表記と意味は、短絡評価とも密接な関係がある。

関連項目

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符号位置

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記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+2227 - ∧
∧
∧
論理積

注釈

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  1. ^ 近藤洋逸、好並英司『論理学概論』岩波書店、1964年、47頁。NDLJP:2969913