稲毛区
稲毛区(いなげく)は、千葉県千葉市を構成する行政区の一つ。文人に愛された別荘地として古くから栄え[1]、西千葉駅周辺は千葉大学をはじめとする高等教育機関が集中している文教都市。
いなげく 稲毛区 | |
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国 | 日本 |
地方 | 関東地方 |
都道府県 | 千葉県 |
市 | 千葉市 |
市町村コード | 12103-7 |
面積 |
21.22km2 |
総人口 |
160,546人 [編集] (推計人口、2024年11月1日) |
人口密度 | 7,566人/km2 |
隣接自治体 隣接行政区 |
千葉市(中央区、若葉区、花見川区、美浜区) 四街道市 |
区の色 | ■ ブライト・イエロー |
稲毛区役所 | |
所在地 |
〒263-8733 千葉県千葉市稲毛区穴川四丁目12番1号 北緯35度38分10.4秒 東経140度6分25.8秒 / 北緯35.636222度 東経140.107167度 |
外部リンク | 千葉市稲毛区役所 |
ウィキプロジェクト |
概要
編集千葉市都市計画マスタープラン[2] によると、稲毛駅周辺を重要地域拠点(副都心機能)、西千葉駅周辺を地域拠点(生活拠点)としている。
千葉市の北西部にある区で、区域の大半は住宅街。戸建て・集合住宅問わず住宅が密集しており、稲毛区の人口密度は千葉市全体の二倍以上ある。
千葉市中心部への通勤者も多いが、東京都の都心から近いために東京都区部への通勤者がもっとも多い。JR総武本線の稲毛駅・西千葉駅周辺や京成千葉線京成稲毛駅・みどり台駅周辺や国道16号周辺を中心に市街地が形成されているほか、千葉大学をはじめとする高等教育機関が集中している文教地区となっている。 かつては東京湾に面する松林が広がる避暑地であった稲毛の海岸沿い(埋立前の海岸線)に別荘を構えた文人墨客が多く、稲毛の松林周辺には海気館をはじめ多くの名旅館があったとされる。
地理
編集区全体が下総台地上に位置しており、なおかつ海に近いため、台地の縁に谷津田が切れ込んでいて起伏の多い地形である。区内最高地点は長沼原町の標高33.6メートル、最低地点は稲毛3丁目の標高2.3メートル。
隣接する自治体・行政区
編集歴史
編集中世には、千葉氏流馬加氏一族の下総稲毛氏が千葉郡稲毛村に割拠していた。
千葉市のうち、旧市域の一部と千葉郡都賀村の西半分、検見川町・犢橋村の各一部の区域から成る。「都賀」は現在では都賀駅周辺を指すが、本来は区内の作草部地区が中心である。旧市町村の区域とは一致しないものの、戦後、稲毛駅、西千葉駅を中心に発展した地域である。
区名は公募に寄せられた案の中から決定した。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により区域内に以下の町村が発足する(いずれも千葉郡。現存しない地名は〈 〉で現在の地名を記した)。
- 1891年(明治24年)5月1日 - 検見川村が町制を施行し検見川町となる。
- 1921年(大正10年)1月1日 - 千葉町が市制を施行し千葉市となる。
- 1937年(昭和12年)2月11日 - 都賀村、検見川町が千葉市に編入される。
- 1954年(昭和29年)7月1日 - 犢橋村が千葉市に編入される。しかしこのとき犢橋村が村内の軍施設を千葉市に報告しなかったため、1979年(昭和54年)に信管付き不発弾が見つかり騒ぎになる。
- 1992年(平成4年)4月1日 - 千葉市の政令指定都市移行に伴い当区を設置。
人口
編集- 1995年 150,657
- 2000年 147,672
- 2005年 149,685
- 2010年 157,768
- 2015年 160,968
行政
編集区役所
編集- 稲毛区役所(区長 弓削田和行)
- 〒263-8733
- 千葉市稲毛区穴川四丁目12-1
行政施設
編集- 千葉少年鑑別所
- 千葉農政事務所千葉統計・情報センター
- 関東森林管理局千葉森林管理事務所
- 関東地方整備局千葉国道事務所
- 自衛隊千葉地方協力本部
- 国立情報学研究所千葉分館
- 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所
警察・消防
編集経済
編集産業
編集北部に内陸工業団地を有する。洋弦楽器に関する製作技術者、修理技術者、関係法人や出版社等により組織された日本弦楽器製作者協会(業界団体)の本部がある。
本社・本店を置く企業
編集主な商業施設
編集地域
編集住宅団地
編集- 稲毛住宅 (旧日本住宅公団、公団初の分譲住宅団地、稲毛台、分譲240 1956年)
- 園生団地(園生町 賃貸438 1963年)
- 小仲台団地(小仲台 賃貸310 1963年)
- 千草台団地
- あやめ台団地
- 京成団地・京成宮野木団地
大規模マンション
施設
編集スポーツ施設
編集交流施設
編集- 山王市民センター
- 小中台保健センター
- 穴川コミュニティセンター
- 都賀コミュニティセンター
- 小中台公民館
- 黒砂公民館
- 轟公民館
- 稲毛公民館
- 千草台公民館
- 草野公民館
- 山王公民館
- 都賀公民館
- 緑が丘公民館
郵便
編集- 千葉長沼原郵便局(〒263-0001)
- 千葉小深郵便局(〒263-0003)
- 千葉千草台郵便局(〒263-0013)
- 千葉作草部郵便局(〒263-0021)
- 千葉緑町郵便局(〒263-0023)
- とどろき郵便局(〒263-0024)
- 千葉穴川郵便局(〒263-0024)
- 稲毛駅前郵便局(〒263-0031)
- 稲毛郵便局(〒263-0034)
- 千葉小仲台郵便局(〒263-0043)
- 千葉小仲台八郵便局(〒263-0043)
- 千葉小中台北郵便局(〒263-0043)
- 千葉あやめ台郵便局(〒263-0052)
- 稲毛ファミールハイツ郵便局(〒263-0053)
医療
編集千葉市は、1市で1つの二次医療圏(千葉保健医療圏)を構成する。三次医療圏は千葉県医療圏(管轄区域:千葉県全域)。
医療提供施設は特筆性の高いもののみを記載する[3]。
- 区内の緊急指定病院
- 稲毛病院
- 山王病院
- 千葉脳神経外科病院
- 区内の医療機関
- QST病院(旧放射線医学総合研究所病院)
- いなげ西病院(額田医学生物学研究所付属病院の入院診療を継続)
- 富家千葉病院
教育
編集大学
編集国立
私立
短期大学
編集私立
高等学校
編集県立
市立
私立
中学校
編集国立
市立
- 千葉市立稲毛中学校
- 千葉市立草野中学校
- 千葉市立小中台中学校
- 千葉市立千草台中学校
- 千葉市立都賀中学校
- 千葉市立轟町中学校
- 千葉市立緑町中学校
小学校
編集国立
市立
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特別支援学校
編集国立
市立
- 千葉市立第二養護学校(小学部のみ、中・高等部は千葉市立養護学校(若葉区))
研究所
編集学会本部
編集学校法人
編集交通
編集鉄道路線
編集東日本旅客鉄道(JR東日本)
鉄道施設
バス路線
編集路線バス
編集高速バス
編集- 稲毛区内 - 羽田空港(千葉内陸バス、東京空港交通)
- 稲毛区内 - 東京駅(京成バス)
- 平和交通本社 - 東京駅(平和交通)
- 稲毛区内 - 成田空港 (京成バス、千葉内陸バス) ※2017年12月16日運行開始[4]
道路
編集高速道路
編集一般国道
編集名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
編集名所・旧跡・観光スポット
編集- 稲毛浅間神社
- 稲毛の松林
- 駒形観音堂
- 大日寺
- 来迎寺
- 園生貝塚
- 千葉市民ギャラリー・いなげ - 黒松に囲まれた庭園にあるアート・文化の拠点施設。
- 旧神谷伝兵衛稲毛別荘 - 神谷バーの創業者である神谷傳兵衛の別荘(洋館建築)。国の登録有形文化財。
- 千葉市ゆかりの家・いなげ(旧武見家住宅) - 愛新覚羅溥傑(清朝最後の皇帝愛新覚羅溥儀の弟)とその妻の浩(嵯峨実勝の長女)が新婚時代(1937年頃)に半年程住んでいた建物。千葉市有形文化財。
- 気球連隊史跡 - 作草部に巨大な気球格納庫(第二格納庫)をはじめ当時の建物などの遺構が残されていたが、旧第二格納庫は老朽化や台風による被災などのため、2020年に解体された[5][6]。
- 作草部公園
- 穴川中央公園
- 西千葉公園 - 千葉気動車区跡の記念碑がある。
- いなげ八景[7]
- 神谷別荘 秋月
- 松林 夜雨
- せんげん通り 暮雪
- 浅間神社 晴嵐
- ゆかりの家 夕照
- 稲毛海岸 帰帆
- 白砂 落雁
- 千蔵院 晩鐘
祭事・催事
編集- 稲毛区民まつり
- 稲毛せんげん通りまつり(稲毛浅間神社の大祭)
出身有名人
編集- 川島亮 - プロ野球選手
- 寺村友和 - 元プロ野球選手
- 中島崇典 - サッカー選手
- 村井慎二 - サッカー選手
- 山岸智 - サッカー選手
- 米倉恒貴 - サッカー選手
- 神田裕之 - プロレスラー
- 戸村公彦 - 元大事MANブラザーズバンドベース
- 渡貫博孝 - 政治家・元佐倉市長
- Sachi - ファッションモデル
- ルイ(SCREW) - ミュージシャン
- 小島よしお - お笑い芸人(生まれは沖縄県島尻郡久米島町)
- マツコ・デラックス
- 木村拓哉 - アイドル。マツコデラックスとは高校の同級生
- 長岡亮介(浮雲) - ミュージシャン
- マグナム小林 - バイオリン漫談
ゆかりのある人物
編集脚注
編集- ^ 千葉市. “文人に愛された別荘地「稲毛」”. 千葉市. 2019年1月16日閲覧。
- ^ 千葉市. “千葉市都市計画マスタープラン(全体構想)”. 千葉市. 2019年2月7日閲覧。
- ^ 千葉県. “千葉県保健医療計画(平成30年度〜平成35年度)”. 千葉県. 2019年6月14日閲覧。
- ^ 千葉内陸バスからのお知らせ
- ^ “【動画あり】気球連隊の格納庫解体へ 「風船爆弾」任務 惜しむ住民、見学会に570人 千葉市稲毛区【戦後75年】”. 千葉日報. (2020年9月24日) 2020年12月7日閲覧。
- ^ “気球連隊の格納庫が解体 千葉市内最大級の戦争遺跡”. 朝日新聞デジタル. (2020年9月30日) 2020年12月7日閲覧。
- ^ “いなげ八景” (2019年5月14日). 2019年7月6日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
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