海上保安庁法
日本の法律
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海上保安庁法(かいじょうほあんちょうほう、昭和23年4月27日法律第28号)は、海上保安庁の設置、組織、海上保安官の権限に関する日本の法律である。
海上保安庁法 | |
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日本の法令 | |
通称・略称 | 海保法 |
法令番号 | 昭和23年法律第28号 |
提出区分 | 閣法 |
種類 | 行政組織法 |
効力 | 現行法 |
成立 | 1948年4月14日 |
公布 | 1948年4月27日 |
施行 | 1948年5月1日 |
所管 |
(運輸省→) 海上保安庁 [海運総局→長官官房→総務部] |
主な内容 | 海上保安庁の設置、組織、海上保安官の権限など |
関連法令 | 国家行政組織法、港則法、海上交通安全法、海上衝突予防法、水路業務法、自衛隊法など |
条文リンク | 海上保安庁法 - e-Gov法令検索 |
ウィキソース原文 |
大日本帝國海軍の解体に伴い非軍事を前提とする新たな組織として設立された海上保安庁の組織制度の根幹を定める。同庁総務部政務課が所管し、海上交通安全法・海上衝突予防法を所管する国土交通省海事局総務課危機管理室、警察官職務執行法を所管する警察庁長官官房、また日本周辺有事の際は防衛省統合幕僚監部および海上幕僚監部と連携して執行する。
構成
編集- 第1章 組織(第1条 - 第25条)
- 第2章 削除(第26条)
- 第3章 共助等(第27条 - 第28条の2)
- 第4章 補則(第29条 - 第33条の2)
- 附則抄 (第34条 - 第43条)
船体射撃に対する免責
編集能登半島沖不審船事件を受けて、海上保安官が武器を使用して人に危害を加えた場合の違法性阻却事由(免責要件)が「警察官職務執行法第7条」に定められた要件[1]のみという状況では、不審船事案に有効に対応できないことが露呈したため、2001年に海上保安庁法の改正が行われた。
この改正では第20条2項において、一定の条件[2]に限って、巡視船等が、停船命令を無視して逃走・抵抗する船舶に対して射撃し乗員に危害を加えても、海上保安官の違法性が阻却(免責)されることが明定された。
2001年の九州南西海域工作船事件においては、不審船の現認位置が日本の領海外の日本EEZ内であったので改正された第20条2項の要件を満たすことができず、従来と同じく船体射撃で被疑者が死傷した場合は、海上保安官の違法性を問われる恐れがあった。しかしRFS機能のついた機関砲で被疑者に危害を与えずに船体射撃を行えると判断した。
→「実力行使 § 日本法での扱い」も参照
脚注
編集- ^ (1)正当防衛、(2)緊急避難、(3)懲役・禁固3年以上の重大犯罪を犯した、若しくは犯した疑いのある者が抵抗・逃亡する際にそれを防ぐためにやむを得ず行う武器使用、(4)逮捕・拘留状を執行される者が執行時に抵抗・逃亡した際にそれを防ぐためにやむを得ず行う武器使用
- ^ 海上保安庁長官が次の全てを認定する場合。(1)公船ではない外国船舶が、日本の領海・内水で、無害通航でない航行を行い、(2)放置すれば繰り返し行われる蓋然性があり、(3)重大犯罪(懲役・禁固3年以上)の準備が行われている疑いがあり、(4)措置をとらなければ将来においても、重大犯罪の発生を防止することができないであると認められる事態