桜木町 (横浜市)

横浜市中区と西区の町名
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桜木町(さくらぎちょう)は、神奈川県横浜市の町名。桜木町駅周辺からJR根岸線沿いに北へ高島まで伸びる細長い町域である。現行行政地名は桜木町1丁目から桜木町7丁目(字丁目)で、1~3丁目は中区、4~7丁目は西区に属する。

桜木町
町丁
桜木町駅駅前広場
地図北緯35度27分01秒 東経139度37分56秒 / 北緯35.450267度 東経139.632164度 / 35.450267; 139.632164
日本の旗 日本
都道府県 神奈川県の旗 神奈川
市町村 横浜市
行政区 中区(1~3丁目)
西区(4~7丁目)
人口情報2024年(令和6年)3月31日現在[1]
 人口 1,475 人
 世帯数 1,132 世帯
面積[2]
  0.262 km²
人口密度 5629.77 人/km²
設置日 1889年明治22年)4月1日
郵便番号 231-0062(1~3丁目)[3]
220-0021(4~7丁目)[4]
市外局番 045(横浜MA[5]
ナンバープレート 横浜
ウィキポータル 日本の町・字
神奈川県の旗 ウィキポータル 神奈川県
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桜木町駅前交差点からみなとみらい地区方面を望む

概要

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もともとは野毛浦先の海面であり、現在の桜木町駅所在地には姥ヶ岩(老婆石とも)と呼ばれた岩があった[注 1]

明治初期に、この海面を鉄道用地として埋め立てして造成した。その土地の鉄道用地以外の場所が町並みとなり、また用地と従来の野毛浦との間が河川に転じ「桜木川」と名付けられ、用地の町並みもこの川に沿っていることから「桜木町」と名付けられた。なお、この桜木川はのちに桜川と呼称が変わり、埋め立てられて現存しない(現在の新横浜通り:桜川新道とも呼ばれる)。

桜木町は初代横浜駅があり、初代新橋駅があった汐留と並ぶ日本の鉄道発祥地である。

近年はみなとみらい地区の玄関口として賑わっていたが、2004年みなとみらい線開業で、みなとみらいの中心部に直行する鉄道ができたことと、東急東横線の横浜 - 桜木町間の廃線により桜木町駅の利用者は以前より少なくなった。しかし、現在もなおJR線横浜市営地下鉄からのみなとみらい地区への玄関口であり、特に休日には多くの人で賑わっている。

東横線が廃止される日には多くの人がこの桜木町を訪れ、名残を惜しんだ。また、旧東横線高架下の歩道の壁面には、ストリートアートと呼ばれる壁画が一面に描かれていた。これは、横浜出身のロコ・サトシという人物が始めたものと言われている[注 2]。こういった壁画は当初は落書きとして始まったが、横浜市都市整備局により実験的に公認され、その後「ナショナルアートギャラリー」構想の一環として発展していた。現在は全て新しい壁に作り替えられ、落書きは禁止となっている。

この東横線高架跡には、横浜駅と桜木町駅間の遊歩道(「東横フラワー緑道#関連する遊歩道整備計画」を参照)や紅葉坂およびみなとみらい地区方面への歩行者接続デッキも整備予定である。さらにかつての東横線桜木町駅旧駅舎は2007年9月14日から2010年3月31日まで展示・イベントスペース「創造空間9001」として暫定活用した後に解体(2013年7月取り壊し完了)され、跡地には桜木町駅西口広場が整備されている(2014年7月供用開始、前述の遊歩道整備計画において桜木町駅側の起点に当たる)。

駅前の一等地でありながら長らく駐車場やモデルルームなどの暫定利用にとどまっていた桜木町駅前の区画(みなとみらい地区における28街区)は、テーオーシーによりニューオータニイン横浜プレミアムコレットマーレ横浜ブルク13などが入居する複合商業施設「ヒューリックみなとみらい」(旧:TOCみなとみらい)が2010年3月に竣工し、多くの人で賑わっている。

歴史

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下側中央付近の「停車場」と書かれている所が、横浜駅(初代)。(1881年、明治14年)
 
開業当初の横浜駅(初代)
  • 1872年
    • 5月:品川 - 横浜間の鉄道工事完了に伴い、鉄道柵外を町並みにして桜木町が起立。
    • 10月10日:大区小区制に伴い第1大区2小区に属す。
    • 10月15日:日本初の鉄道の駅・横浜駅(初代)として現:桜木町駅が開業。
  • 1878年7月22日:郡区町村編制法の施行に伴い、横浜区に編入される。
  • 1889年4月1日:横浜区の市制施行に伴い、横浜市に編入。
  • 1904年7月15日:横浜電気鉄道(のちの横浜市電)、神奈川 - 大江橋間開通(大江橋は桜木町駅前の大岡川に架かる橋)。
  • 1914年12月20日:東海道本線の横浜駅折り返し運転が不便なため、路線変更により横浜駅(二代目)が西区高島町付近に移転するとともに、横浜駅(初代)を桜木町駅に改称。
  • 1927年10月1日:横浜市の区制施行に伴い、中区に編入。
  • 1932年3月31日:東京横浜電鉄(現:東京急行電鉄東横線、横浜 - 桜木町間が延伸開業。
  • 1944年4月1日:太平洋戦争下の防空関係により、戸部警察署管内に置かれていた字4〜7丁目が西区へ分区編入される。
  • 1951年4月24日:国鉄桜木町駅付近で車輌火災、死者106人(桜木町事故)。
  • 1964年5月19日:国鉄根岸線の桜木町 - 磯子間が開業[6]
  • 1968年:桜木町ゴールデンセンターが開業(現:ぴおシティ)。
  • 1972年3月31日:横浜市電全廃[7]
  • 1976年:横浜市営地下鉄3号線(ブルーライン)、関内 - 横浜間が延伸開業。
  • 1989年:市制100周年、開港130周年記念式典〜YES'89〜桜木町駅隣接の旧東横浜貨物駅を含むみなとみらい21地区にて開催。
  • 1997年6月:日石横浜ビルが完成。
  • 1999年:野毛ちかみちが開通。
  • 2004年1月31日:東急東横線の横浜 - 桜木町間が廃止。
  • 2010年3月19日:桜木町駅前に複合ビル「TOCみなとみらい」(現:ヒューリックみなとみらい)が開業。
  • 2014年7月16日:桜木町駅(根岸線高架下)に商業施設「CIAL(シァル)桜木町」が開業[8][9]

面積

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面積は以下の通りである[2]

面積 (km²)
中区 0.176
西区 0.086
0.262

世帯数と人口

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2024年(令和6年)3月31日現在(横浜市発表)の世帯数と人口は以下の通りである。1丁目と2丁目は人口0人のため省略する[1]

丁目 世帯 人口
中区 桜木町3丁目 12世帯 21人
西区 桜木町4丁目 399世帯 537人
桜木町5丁目 104世帯 177人
桜木町6丁目 162世帯 186人
桜木町7丁目 455世帯 554人
西区 計 1,120世帯 1,454人
桜木町 計 1,132世帯 1,475人

人口の変遷

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国勢調査による人口の推移。なお、中区と西区の合計となる。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[10]
252
2000年(平成12年)[11]
437
2005年(平成17年)[12]
719
2010年(平成22年)[13]
1,144
2015年(平成27年)[14]
1,446
2020年(令和2年)[15]
1,587

世帯数の変遷

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国勢調査による世帯数の推移。なお、中区と西区の合計となる。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[10]
123
2000年(平成12年)[11]
263
2005年(平成17年)[12]
506
2010年(平成22年)[13]
853
2015年(平成27年)[14]
1,135
2020年(令和2年)[15]
1,251

学区

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市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2023年4月時点)[16]

丁目 番地 小学校 中学校
中区 桜木町1丁目 全域 横浜市立本町小学校 横浜市立横浜吉田中学校
桜木町2丁目 全域
桜木町3丁目 全域
西区 桜木町4丁目 全域
桜木町5丁目 全域
桜木町6丁目 全域
桜木町7丁目 全域

事業所

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2021年現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[17]

丁目 事業所数 従業員数
桜木町1丁目 301事業所 10,761人
桜木町2丁目 27事業所 468人
桜木町3丁目 39事業所 479人
桜木町4丁目 18事業所 233人
桜木町5丁目 12事業所 218人
桜木町6丁目 7事業所 501人
桜木町7丁目 26事業所 431人
430事業所 13,091人

事業者数の変遷

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経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[18]
434
2021年(令和3年)[17]
430

従業員数の変遷

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経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[18]
12,350
2021年(令和3年)[17]
13,091

交通

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鉄道

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道路

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施設

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その他

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日本郵便

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  • 集配担当する郵便局と郵便番号は以下の通りである[19]
町丁 郵便番号 郵便局
桜木町1丁目 231-0062[3] 横浜港郵便局
桜木町2丁目
桜木町3丁目
桜木町4丁目 220-0021[4] 神奈川郵便局
桜木町5丁目
桜木町6丁目
桜木町7丁目

警察

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町内の警察の管轄区域は以下の通りである[20][21]

丁目 番・番地等 警察署 交番・駐在所
桜木町1丁目 全域 伊勢佐木警察署 桜木町交番
桜木町2丁目 全域
桜木町3丁目 全域
桜木町4丁目 全域 戸部警察署 高島交番
桜木町5丁目 全域
桜木町6丁目 全域
桜木町7丁目 全域

参考文献

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脚注

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注釈

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  1. ^ この岩には姥姫と呼ばれた神が宿っていたとされ、現在は伊勢山皇大神宮の境内神社である杵築宮に祀られている。
  2. ^ ロコ・サトシは、横浜駅東口地下街ポルタのポイントカードの図案のデザインもしている。

出典

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  1. ^ a b 令和6(2024)年 町丁別人口(住民基本台帳による)町丁別人口_令和6年3月” (XLSX). 横浜市 (2024年4月5日). 2024年4月26日閲覧。 “(ファイル元のページ)(CC-BY-4.0)
  2. ^ a b 横浜市町区域要覧、1 - 11頁、1 - 14頁
  3. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
  4. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
  5. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  6. ^ 磯子区歴史年表 昭和21年~45年 磯子区総務部区政推進課
  7. ^ 磯子区歴史年表 昭和46年~平成10年 磯子区総務部区政推進課
  8. ^ 2014年7月16日にオープンする「CIAL桜木町」はどんな感じ!? はまれぽ.com、2014年5月24日
  9. ^ CIAL桜木町が今夏グランドオープン-テナント35店舗決定 ヨコハマ経済新聞、2014年4月17日
  10. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  11. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  12. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  13. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  14. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  15. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2023年4月27日閲覧。
  16. ^ 小・中学校等の通学区域一覧(通学規則 別表)”. 横浜市 (2023年4月1日). 2023年9月18日閲覧。
  17. ^ a b c 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  18. ^ a b 経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  19. ^ 郵便番号簿PDF(2023年度版) 表紙等付属資料” (PDF). 日本郵便. 2024年5月3日閲覧。 “郵便番号データダウンロード 郵便番号簿PDF(2023年度版)
  20. ^ 交番案内/伊勢佐木警察署/神奈川県警察”. 神奈川県警察. 2023年10月22日閲覧。
  21. ^ 交番案内/戸部警察署/神奈川県警察”. 神奈川県警察. 2023年10月22日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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