西区 (横浜市)

神奈川県横浜市の行政区

西区(にしく)は、横浜市を構成する18行政区のうちの一つである。

にしく ウィキデータを編集
西区
横浜みなとみらい21 区庁舎位置
日本の旗 日本
地方 関東地方
都道府県 神奈川県
横浜市
市町村コード 14103-8
面積 7.03km2
総人口 107,365[編集]
推計人口、2024年11月1日)
人口密度 15,272人/km2
隣接自治体
隣接行政区
横浜市神奈川区中区南区保土ケ谷区
区の木 もくせい
区の花 すいせん
西区役所
所在地 220-0051
神奈川県横浜市西区中央一丁目5番10号
北緯35度27分13.1秒 東経139度37分0.9秒 / 北緯35.453639度 東経139.616917度 / 35.453639; 139.616917座標: 北緯35度27分13.1秒 東経139度37分0.9秒 / 北緯35.453639度 東経139.616917度 / 35.453639; 139.616917
西区役所
外部リンク 横浜市西区
横浜市西区位置図西区 (横浜市)位置図
ウィキプロジェクト

西区の中核駅である横浜駅およびみなとみらい駅周辺地区は、中区関内地区とともに横浜市における都心(ツインコア)である「横浜都心」に指定されている[1]

概要

編集

1944年中区より分区して誕生した[2]。市内では東側に位置するが、中区から分離した際に中区の西側にあることから「西区」と命名された。区の東部は東京湾に面している。

臨海部の横浜みなとみらい21地区の埋め立てにより面積は拡大したが、横浜市18区の中で最も小さく、人口も最少であるが、人口密度は南区に次いで2番目に高い。中心部から海側にかけては商業地だが、その他の地域の大半は住宅地である。中央部を流れる帷子川流域近辺は平地で、近辺をJR東海道線国道1号なども通過しているが、最北部と最南部の内陸側は高台となっている。住宅地である境之谷の一部と西戸部町1丁目の一部がであるため、大雨による土砂崩れの危険性が高く、即時避難指示対象区域に指定されている[3]

区の東側には日本有数の巨大ターミナル駅である横浜駅が所在しており、駅周辺は市内最大の繁華街を形成している。駅周辺には百貨店や専門店などの大型商業施設が集積し、横浜駅西口一帯は雑多な飲食店街が広がっている。横浜駅みなみ西口方面の南幸には横浜家系ラーメンの元祖である吉村家をはじめとして家系ラーメン店が多数存在し、ラーメン激戦区でもある。みなとみらい21地区は高層オフィスビルやホテル、複合商業施設などが建ち並び、関内を擁する中区とともに横浜市の中心的な行政区として機能している。

隣接している行政区

編集

歴史

編集

年表

編集
  • 西区の区域は元来東海道神奈川宿および保土ヶ谷宿(いずれも橘樹郡)、橘樹郡の芝生村、岡野新田および藤江新田、久良岐郡の戸部村、平沼新田、尾張屋新田及び太田村から構成されていた。
  • 1873年(明治6年)5月1日、区番組制により、戸部町・伊勢町・久良岐郡戸部村・平沼新田・尾張屋新田は第1区2番組に、桜木町(4丁目以降)・福島町・高島町・内田町は第1区3番組に、久良岐郡太田村は第1区4番組に、神奈川宿・橘樹郡芝生村は第3区1番組に、保土ヶ谷宿・橘樹郡藤江新田は第3区2番組にそれぞれ編入される。
  • 1874年(明治7年)6月14日、大区小区制により、桜木町・高島町・内田町・橘町・緑町・福永町・福島町・長住町は第1大区2小区に、戸部町・花咲町・伊勢町・宮崎町・老松町・平沼町・藤江町・岡野町・尾張屋町・橘樹郡芝生村・久良岐郡戸部村は第1大区3小区にそれぞれ編入される。
  • 1878年(明治11年)12月1日、郡区町村編制法により、大区小区を廃して橘樹郡、久良岐郡ならびに町村を復活。
  • 1889年明治22年)4月1日 市制町村制施行に伴い、同区域は橘樹郡神奈川町(神奈川宿と芝生村)、保土ケ谷町(保土ヶ谷宿と岡野新田)、久良岐郡戸太村(戸部村、平沼新田、尾張屋新田、太田村と吉田新田)ならびに横浜市となる。(横浜市編入部分は鉄道建設のために海面を埋め立てた高島町・花咲町と旧戸部村と平沼新田の内、既に町屋が形成されていた戸部町、平沼町からなる。)
  • 1895年(明治28年)7月1日 久良岐郡戸太村が町制を施行し、戸太町となる。
  • 1901年(明治34年)4月1日 橘樹郡保土ケ谷町の一部(岡野新田と岩間字久保山・大谷・林越・大丸)、および神奈川町と久良岐郡戸太町の全域が横浜市に編入される。
  • 1911年(明治44年)4月1日 橘樹郡保土ケ谷町の一部(岩間字池上・東台・外荒具・道上・塩田・反町および字宮下・殿田・関面・久保山下)が横浜市に編入される。
  • 1927年昭和2年)10月1日 区制が施行され、神奈川区(平沼町・西平沼町・高島通・表高島町・浅間町・南浅間町・浅間台・宮ヶ谷・南軽井沢・北軽井沢・岡野町・楠町・南幸町・北幸町)および中区(久保町・戸部町・西戸部町・伊勢町・宮崎町・老松町・南太田町・花咲町・桜木町・内田町・緑町・長住町・橘町)に編入される。
  • 1943年(昭和18年)12月1日 神奈川区の内、戸部警察所管内の地域(上記括弧内の地域)を中区に編入。戦時下の戦時配給制度の手続の軽減を図るのがその理由。西区分区への前段階として実施された。
  • 1944年(昭和19年)4月1日 中区より分区して誕生。

区名の由来

編集

市内では東に位置するが、中区から分離した際に中区の西にあることから「西区」と命名された[注 1][4]

人口

編集
  • 1940年  43,367
  • 1945年  66,442
  • 1947年  85,292
  • 1950年 100,446
  • 1955年 105,925
  • 1960年 104,173
  • 1965年 104,255
  • 1970年  97,906
  • 1975年  89,015
  • 1980年  80,539
  • 1985年  78,858
  • 1990年  76,978
  • 1995年  75,758
  • 2000年  78,320
  • 2005年  84,944
  • 2010年  94,867
  • 2015年  98,532

町名

編集

西区内では、一部の区域で住居表示に関する法律に基づく住居表示が実施されている。

西区役所管内(40町丁)
町名 町名の読み 設置年月日 住居表示実施年月日 住居表示実施直前の町名 備考
桜木町 さくらぎちょう 1889年4月1日 未実施 1 - 3丁目は中区に属す
花咲町 はなさきちょう 1889年4月1日 未実施 1 - 3丁目は中区に属す
紅葉ケ丘 もみじがおか 1928年9月1日 未実施
宮崎町 みやざきちょう 1889年4月1日 未実施
老松町 おいまつちょう 1889年4月1日 未実施
東ケ丘 あずまがおか 1935年7月1日 未実施
赤門町 あかもんちょう 1935年7月1日 未実施 1丁目は中区に属す
霞ケ丘 かすみがおか 1935年7月1日 未実施
西戸部町 にしとべちょう 1901年4月1日 未実施
伊勢町 いせちょう 1889年4月1日 未実施
御所山町 ごしょやまちょう 1928年9月1日 未実施
戸部本町 とべほんちょう 1966年5月1日 1966年5月1日 戸部町、江梅町、天神町、石崎町、桜木町、御所山町の各一部
中央 ちゅうおう 1966年5月1日 1966年5月1日 扇田町、伊勢町、石崎町、西前町、杉山町、天神町、江梅町、西戸部町、藤棚町の各一部
戸部町 とべちょう 1889年4月1日 未実施
高島 たかしま 1966年5月1日 1966年5月1日 表高島町、高島通、内田町、桜木町、西平沼町、平沼町の各一部
平沼 ひらぬま 1966年5月1日 1966年5月1日 平沼町、高島通、桜木町、西平沼町、扇田町、浜松町、石崎町の各一部
西前町 にしまえちょう 1928年9月1日 未実施 字1丁目は1966年に廃止。
藤棚町 ふじだなちょう 1928年9月1日 未実施
境之谷 さかいのたに 1935年7月1日 未実施
元久保町 もとくぼちょう 1935年7月1日 1977年8月1日 元久保町、境之谷、東久保町、南区庚台、南区清水ケ丘、南区伏見町、保土ケ谷区岩井町の各一部
東久保町 ひがしくぼちょう 1935年7月1日 1977年8月1日 東久保町、久保町、元久保町、保土ケ谷区西久保町の各一部
久保町 くぼちょう 1901年4月1日 1977年8月1日 久保町、境之谷、東久保町、藤棚町の各一部
浜松町 はままつちょう 1928年9月1日 1966年5月1日 浜松町、藤棚町、扇田町、杉山町の各一部
西平沼町 にしひらぬまちょう 1901年4月1日 1966年5月1日 西平沼町の一部
岡野 おかの 1965年7月1日 1965年7月1日 岡野町、平沼町、西平沼町の各一部
南幸 みなみさいわい 1965年7月1日 1965年7月1日 南幸町、岡野町、北幸町、平沼町の各一部
北幸 きたさいわい 1965年7月1日 1965年7月1日 北幸町、南幸町の各一部
楠町 くすのきちょう 1932年1月1日 未実施
浅間町 せんげんちょう 1901年4月1日 未実施
南浅間町 みなみせんげんちょう 1936年11月1日 未実施
浅間台 せんげんだい 1936年11月1日 未実施
宮ケ谷 みやがや 1932年1月1日 未実施
南軽井沢 みなみかるいざわ 1932年1月1日 未実施
北軽井沢 きたかるいざわ 1932年1月1日 未実施
みなとみらい一丁目 みなとみらい 1989年10月2日 1989年10月2日
みなとみらい二丁目 1989年10月2日 1989年10月2日
みなとみらい三丁目 1989年10月2日 1989年10月2日
みなとみらい四丁目 1989年10月2日 1989年10月2日
みなとみらい五丁目 1989年10月2日 1989年10月2日
みなとみらい六丁目 2005年10月31日 2005年10月31日

行政

編集
区長
菊地健次(2022年4月1日 - )
歴代区長
大場茂美(2003年4月1日 - 2006年3月31日)
二木健夫(2006年4月1日 - 2008年3月31日)
浜野四郎(2008年4月1日 - 2009年12月31日)
芳賀宏江(2010年1月1日 - 2012年3月31日)
大久保智子(2012年4月1日 - 2016年3月31日)
吉泉英紀(2016年4月1日 - 2018年3月31日)
寺岡洋志(2018年4月1日 - 2022年3月31日)

警察

編集

消防

編集
  • 横浜市西消防署が担当する。

その他

編集
  • 税務署:東京国税局横浜中税務署が管轄する。
  • 年金事務所:横浜中年金事務所が管轄する。

経済

編集

巨大繁華街横浜駅みなとみらい地区を有することから横浜市の商業中心地となっており、大規模店舗などが多数所在する。

横浜市18区中、小売業売上は1位、卸売業売上は2位と、商業では市内トップであるが、工業は事業所数・従業員数ともに17位と少ない。農業は皆無である。

本社・本店を置く主な企業

編集

生活

編集

その他

健康

  • 平均年齢:43.6歳(2010年1月1日)

教育

編集

大学

編集

専門学校

編集

高等学校

編集

中学校

編集

小学校

編集

交通

編集
 
横浜駅

鉄道路線

編集
東日本旅客鉄道(JR東日本)
  東海道線上野東京ライン  湘南新宿ライン  横須賀線
  京浜東北線根岸線(   横浜線)
  • - 横浜駅 -
京浜急行電鉄(京急)
  本線
東急電鉄
  東横線
横浜高速鉄道
  みなとみらい線
相模鉄道(相鉄)
  相鉄本線
横浜市営地下鉄
  ブルーライン

路線バス

編集

バス・タクシーターミナル

編集

道路

編集

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

編集
日本丸メモリアルパーク
野毛山動物園
横浜美術館
伊勢山皇大神宮
横浜駅周辺

名所・公園

編集

文化施設

編集

文化財

編集

旧跡・宗教施設

編集

祭事・催事

編集

商業・レジャー施設

編集

横浜駅周辺

編集

みなとみらい地区

編集

戸部駅・西横浜駅周辺

編集

出身有名人

編集

住民票を持つ有名な生物・名誉区民

編集

脚注

編集

注釈

編集
  1. ^ 先に分区した南区も同様の理由で命名されている。
  2. ^ 2012年7月鶴見区より本社移転[5]

出典

編集
  1. ^ 横浜市都市計画マスタープラン(全体構想)”. 横浜市都市整備局 (2013年3月). 2024年12月9日閲覧。
  2. ^ 区の変遷(区制開始から現在まで)”. 横浜市市民局. 2022年6月2日閲覧。
  3. ^ 即時避難指示対象区域一覧”. 横浜市総務局. 2021年7月2日閲覧。
  4. ^ 横浜市内18区の区名の由来II【戦前・戦後編】”. はまれぽ.com (2012年6月27日). 2024年12月9日閲覧。
  5. ^ 千代田化工建設 グループCSR報告書2012”. 千代田化工建設. 2024年12月9日閲覧。

関連項目

編集

外部リンク

編集