東村
東村(ひがしそん)は、沖縄県の沖縄本島北部の東海岸に位置し、太平洋に面する村[1]。村名は旧久志村の東側の集落が分村し、太平洋に面して朝日が昇ることから「日の出るところ東なり」と命名された[1]。
ひがしそん 東村 | |||||
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慶佐次湾のヒルギ林 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 九州地方 | ||||
都道府県 | 沖縄県 | ||||
郡 | 国頭郡 | ||||
市町村コード | 47303-1 | ||||
法人番号 | 4000020473031 | ||||
面積 |
81.75km2 | ||||
総人口 |
1,574人 [編集] (推計人口、2024年12月1日) | ||||
人口密度 | 19.3人/km2 | ||||
隣接自治体 | 名護市、国頭郡国頭村、大宜味村 | ||||
村の木 | ヒルギ | ||||
村の花 | ツツジ | ||||
村の鳥 | ノグチゲラ | ||||
東村役場 | |||||
村長 | 當山全伸 | ||||
所在地 |
〒905-1204 沖縄県国頭郡東村字平良804番地 北緯26度38分00秒 東経128度09分25秒 / 北緯26.63339度 東経128.15681度座標: 北緯26度38分00秒 東経128度09分25秒 / 北緯26.63339度 東経128.15681度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
ツツジが村の花とされており、1976年(昭和51年)には村民の森「つつじ園」が整備された[1]。沖縄県内におけるエコツーリズムやブルーツーリズムといった自然体験型観光の草分け的な地域である[1]。2021年7月に国頭村、大宜味村と共に国内5か所目の世界自然遺産に登録された。
地理
編集沖縄本島北部、国頭郡の東部に位置する。大小14の河川が流れ、河口の海岸沿いに高江、宮城、川田、平良、慶佐次、有銘の6集落がある[1]。このうち役場をはじめとした村の施設は平良に集中している。
北東部には沖縄県最大のダムである福地ダムがある。北部から国頭村南東部にかけては在日米軍の北部訓練場である。
地区
編集村内の字は以下のとおり。元は村制前の5村を引き継いだ5字を置いていたが、のちに1字新設され、現在は6字を数える。
- 高江(たかえ)
- 村の北部に位置。高江小学校、新川ダム、米軍北部訓練場があり、国頭村に接している。1924年に字宮城より独立した。
- 宮城(みやぎ)
- 高江の西隣に位置。ながはま海岸がある。
- 川田(かわた)
- 村立博物館、東小中学校、東漁港、福地ダムがある。
- 平良(たいら)
- 村の中心地。つつじエコパーク、役場がある。大宜味村に接している。
- 慶佐次(げさし)
- 有銘(あるめ)
- 村の南部に位置。有銘小学校があり、名護市に接している。
隣接している自治体
編集人口
編集沖縄本島で最も人口が少ない自治体である[2]。
東村と全国の年齢別人口分布(2005年) | 東村の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 東村
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
東村(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
気候
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東 (標高24m)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
降水量 mm (inch) | 104.4 (4.11) |
123.5 (4.862) |
154.9 (6.098) |
173.0 (6.811) |
253.9 (9.996) |
318.2 (12.528) |
165.1 (6.5) |
243.5 (9.587) |
232.6 (9.157) |
191.5 (7.539) |
135.8 (5.346) |
112.5 (4.429) |
2,208.8 (86.961) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 12.1 | 11.7 | 12.3 | 11.8 | 12.8 | 13.7 | 10.0 | 12.6 | 13.5 | 10.6 | 9.6 | 11.5 | 142.2 |
出典1:理科年表 | |||||||||||||
出典2:気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1981年-現在)[3][4] |
歴史
編集- 1923年4月1日 - 当時の久志村(現在の名護市の一部)から有銘以東の5集落(有銘・慶佐次・平良・川田・宮城)が分村し、東村となる[1]。
- 1924年 - 宮城集落の一部が高江集落となり6字となる[1]。
- 1974年 - 福地ダムが完成[1]。
- 1981年 - 未開通だった主要地方道名護国頭線(県道70号線・現在の国頭東線)の東村高江 - 国頭村安波間が開通し、沖縄本島一周道路が完成。
- 1993年 - 名護国頭線(県道70号線)の名護市二見 - 東村平良間と東大宜味線(県道80号線)全線が国道331号に昇格。
- 2016年 - 9月15日、国頭村、大宜味村の一部と共に村域の一部が国内33箇所目の国立公園としてやんばる国立公園に指定。
- 2016年 -12月22日、米軍北部訓練場の一部が返還される。
- 2024年 - 11月8日から10日にかけて集中豪雨。床上浸水17件、床下浸水8件[5]。10日午前11時までの48時間雨量が観測史上最多の637.5ミリに上った[6]。
行政
編集村長部局に総務財政課、企画観光課、住民課、福祉保健課、建設環境課、農林水産課の6課を置く。また、村長部局の他に議会事務局、教育委員会、選挙管理委員会、農業委員会、監査委員事務局
政府所管法人
編集国立研究開発法人
編集- 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)管理本部(藤本・大わし管理部沖縄農場事業場)[7]
- 農研機構種苗管理センター沖縄農場
軍事施設
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米軍専用施設
編集産業
編集平成24年度「沖縄県市町村民所得統計」の純生産額と就業者数構成比によると、純生産額は第三次産業58.6%、第二次産業22.5%、第一次産業18.9%であり、就業者総数では第一次産業43.4%、第二次産業16.2%、第三次産業39.4%となっている[1]。農業ではパイナップルのブランド化、カボチャ栽培の拠点産地認定に取り組んでいる[1]。
教育
編集全て公立(村立)である。
交通
編集路線バス
編集コミュニティバスの運行に伴い、2018年10月1日に村内を運行していた73番全線と78番の村内区間が廃止されたために、沖縄本島内の市町村で唯一民間の路線バスが運行されていない。
- コミュニティバス - 2017年10月に運行開始。東村内でかつて運行されていた路線バスと類似したルートを平日・土休日別にそれぞれ2路線運行している。運賃無料。いずれも67番(辺土名線:名護バスターミナル - 辺土名間)に接続する。
- 平日
- 平良・源河線:名護市源河入口 - 有銘 - 慶佐次 - 平良 - 東村役場( - 川田 - 宮城 - 高江売店前)※1往復のみ高江売店前まで運行
- 高江・大宜味線:道の駅おおぎみビジターセンター(大宜味村津波) - 白浜入口 - 平良 - 東村役場 - 川田 - 宮城 - 高江売店前
- 土休日
- 高江・源河線:名護市源河入口 - 有銘 - 慶佐次 - 平良 - 東村役場 - 川田 - 宮城 - 高江売店前
- 平良・大宜味線:道の駅おおぎみビジターセンター - 白浜入口 - 平良 - 東村役場
- 平日
- 名護バスターミナル(名護市)より村の中心部の「平良」バス停まで2系統の路線バスが運行していたが、運行本数は限られていた[8]。なお、いずれの系統も琉球バス交通と沖縄バスとの共同運行であった。
- 73番(川田線、名護市 - 大宜味村 - 東村)塩屋経由
- 名護バスターミナル - 名護十字路 - 伊差川 - 真喜屋 - 源河 - 塩屋入口 - 平良 - 川田 - 魚泊 - 高江
- 78番(名護東部線、名護市 - 東村)二見経由
- 名護バスターミナル - 名護十字路 - 世富慶 - 二見入口 - 瀬嵩 - 三原 - 嘉陽 - 天仁屋入口 - 慶佐次 - 平良 - 東村役場前
- 73番(川田線、名護市 - 大宜味村 - 東村)塩屋経由
- かつて、78番は東村役場前終点ではなく塩屋経由で名護に戻る循環路線(名護東部(二見)線)となっていたほか、逆周りの路線(74番、名護東部(平良)線)も運行していた。また、73番は魚泊が終点であったが、2003年3月29日から運行区間が延長された。
- 両系統とも2018年10月1日に廃止(73番は系統廃止、78番は東村内が廃止され区間短縮)された。[9]
主な道路
編集医療
編集- 村立診療所
- 東村歯科診療所
祭事・催事
編集- 東村祭り(毎年8月)
- つつじ祭り(毎年3月)
名所・観光スポット
編集- 村民の森つつじエコパーク
- 慶佐次湾のヒルギ林(マングローブ)(日本の重要湿地500)
- 福地川海浜公園
- ながはま海岸
- 道の駅サンライズひがし
- 東村文化・スポーツ記念館
- 東村立 山と水の生活博物館
- 福地ダム(ふくじだむ)
- 慶佐次ウッパマビーチ
出身有名人
編集脚注・出典
編集- ^ a b c d e f g h i j “第5次総合計画・基本構想 第1章 東村の概要”. 東村. 2024年9月4日閲覧。
- ^ “東村への移住・定住について|東村 花と水とパインの村”. 東村. 2020年9月12日閲覧。
- ^ “平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2023年9月17日閲覧。
- ^ “観測史上1~10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2023年9月17日閲覧。
- ^ “沖縄本島北部豪雨 浸水100件超 20人が避難 断水、停電続く”. 琉球新報 (2024年11月12日). 2024年11月12日閲覧。
- ^ “沖縄本島や沖永良部島で大雨 土砂災害に警戒―気象庁”. 時事ドットコム (2024年11月10日). 2024年12月3日閲覧。
- ^ “農研機構について/組織概要”. 農研機構. 2020年2月3日閲覧。
- ^ 塩屋経由(73番)と、二見経由(78番)とを合わせて1日6便、往復計12本。
- ^ 【お知らせ】平成30年10月1日新那覇バスターミナル開業に伴うダイヤ改正について(北部) 沖縄バスホームページ - 2018年10月8日閲覧
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- 東村に関連する地理データ - オープンストリートマップ
- 地図 - Google マップ