東丹沢(ひがしたんざわ)は、神奈川県北西部に広がる丹沢山地の東側地域の通称である。西側地域の西丹沢ニシタンの愛称で親しまれているが、東丹沢においてはそのような愛称は存在しない。

東丹沢
仏果山より見た東丹沢の山々(2009年11月)
所在地 神奈川県
位置
東丹沢の位置(日本内)
東丹沢
北緯35度29分03秒 東経139度12分45秒 / 北緯35.48417度 東経139.21250度 / 35.48417; 139.21250座標: 北緯35度29分03秒 東経139度12分45秒 / 北緯35.48417度 東経139.21250度 / 35.48417; 139.21250
上位山系 丹沢山地
プロジェクト 山
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概要

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丹沢山地の主稜線部にあたる塔ノ岳 - 丹沢山 - 蛭ヶ岳を中心として、東側を東丹沢、西側を西丹沢、南側を表丹沢(南丹沢)、北側を北丹沢(裏丹沢)と山地を4地域に分けて呼ぶ際の1地域である[1]

範囲については明確な定義はなく特に稜線部では地域が重複する場合が多いが、4地域に分ける際は、相模川水系の中津川流域(支流の早戸川流域を除く)、小鮎川流域、およびその周辺地域を東丹沢と呼ぶことが多い。早戸川流域は東丹沢地域とされる事もあるが、北丹沢地域として扱われることが多い。

下の図は4地域に分けた際の一例であるが、東丹沢と西丹沢の2地域に大きく分ける場合もあり、その場合は蛭ヶ岳 - 檜洞丸周辺が東西の境界となることが多い。

 道志山地(どうしさんち)菰釣山(こもつるしやま)三国山(みくにやま)不老山(ふろうざん)大野山(おおのやま)西丹沢(にしたんざわ)大室山(おおむろやま)北丹沢(きたたんざわ)檜洞丸(ひのきぼらまる)蛭ヶ岳(ひるがたけ)丹沢山(たんざわさん)塔ノ岳(とうのだけ)鍋割山(なべわりやま)檜岳(ひのきだっか)三ノ塔(さんのとう)表丹沢(おもてたんざわ)大山(おおやま)東丹沢(ひがしたんざわ)仏果山(ぶっかさん)
東丹沢の区域図(緑の領域)。中央の白い領域は他地域との重複エリア。

地理

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主な山稜

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中津山地・仏果山と宮ヶ瀬湖
天王寺尾根から見た長尾尾根
三峰尾根・丹沢三峰
宮ヶ瀬湖の東側に位置する山塊。丹沢山地の前衛であり、経ヶ岳仏果山(ぶっかさん)、高取山などの山が連なる。
雨降山の別名を持つ大山から北側へ伸び、中津川沿いの札掛集落付近へ下る尾根[2]西沢ノ頭ミズヒノ頭などの山が連なる。
ヤビツ峠から北西へ二ノ塔三ノ塔烏尾山新大日と連なり塔ノ岳へ至る尾根[2]。丹沢登山のメインルートの一つであり、一年を通して多くの登山者が訪れる。この尾根より南側は表丹沢地域にあたる。
表尾根の三ノ塔より北側へ伸び、札掛へ下る尾根。
表尾根の新大日から北東へ伸び、札掛へ下る尾根。長尾根と称されることもある。
塔ノ岳より北へ丹沢山不動ノ峰蛭ヶ岳姫次焼山と連なり、道志川沿いの西野々へ下る稜線で、丹沢山地の脊梁部にあたる稜線である。単に主脈とも呼ばれる。この稜線より東側が東丹沢地域、稜線北部周辺が北丹沢地域にあたる。
丹沢山から東へ伸びる尾根。丹沢山への最短登山路の一つとして知られている。
丹沢山より北東へ瀬戸沢ノ頭太礼ノ頭円山木ノ頭本間ノ頭と連なり、宮ヶ瀬湖畔に下る尾根。太礼ノ頭、円山木ノ頭、本間ノ頭の3山は丹沢三峰と呼ばれる。

主な川

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宮ヶ瀬湖より上流の中津川
宮ヶ瀬湖
中津山地の麓を流れる中津川
小鮎川と中津川が相模川に合流する地点
  • 中津川 (東丹沢地域一帯を流域とする相模川の支流の一つ。ヤビツ峠付近を水源とする。)
    • 藤熊川
      • 水沢 (三ノ塔北東を水源とする川。三ノ塔の別名、「水沢ノ頭」の由来。)
      • ミズヒ沢 (大山北尾根のミズヒノ頭を水源とする川。)
    • タライゴヤ沢
    • 布川
    • 本谷川 (天王寺尾根の南側を流れる川。川沿いに本谷林道が建設されている[2]。)
      • オバケ沢
      • キュウハ沢
    • 塩水川 (天王寺尾根の北側を流れる川。川沿いに塩水林道が建設されている[2]。)
    • 金山沢
    • 唐沢川 (大山、大山三峰山鍋嵐などを水源とする川。川沿いに唐沢林道が建設されている[2]。)
      • 物見沢
    • ハタチガ沢
    • 川弟川 (辺室山を水源とし、土山峠の横を流れ、やまびこ大橋付近で中津川と合流していた川。現在は土山峠付近で宮ヶ瀬湖に流入する形となっており、中 - 下流は湖に水没している。)
      • 堤川 (辺室山を水源とする川。川弟川源流部の呼称。)
      • 仏果沢(ぼっかざわ。仏果山を水源とする川弟川の支流であるが、現在は宮ヶ瀬湖に流入している。)
    • 宮ヶ瀬湖
    • 早戸川 (丹沢山北面を水源とし、虹の大橋の南西で宮ヶ瀬湖に流入する川。宮ヶ瀬湖が誕生する前は、虹の大橋の東側で中津川と合流していた[3]。この川の流域は北丹沢地域とされることが多い。)
    • 松葉沢
    • 深沢
    • 滝沢 (中津山地の半原越付近から北流する沢。下流に塩川滝がある[2]。)
    • 栗沢
  • 小鮎川 (東丹沢地域の東部を流域とする相模川の支流の一つ。小田急線本厚木駅付近で中津川と一緒に相模川と合流する。)
    • 柿ノ木平沢
    • 法論堂川(おろんどがわ。半原越付近から南流する川。)
    • 辺室沢
    • 谷太郎川 (大山三峰山や鐘ヶ嶽を水源とする川[2]。)
      • 大小屋ノ沢
      • 不動沢
    • 荻野川 (別名、子合川。中津山地の経ヶ岳を水源とし、厚木市北部を曲流して小鮎川と合流する。)
      • 岩倉沢
      • 真弓沢

登山

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観光

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東丹沢の風景

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 辺室山(へんむろやま)大山三峰山(おおやまみつみねやま)大山(おおやま)西沢ノ頭(にしざわのあたま)鍋嵐(なべわらし)三ノ塔(さんのとう)新大日(しんだいにち)塔ノ岳(とうのだけ)丹沢山(たんざわさん)高畑山(たかはたやま)御殿森ノ頭(ごてんもりのあたま)本間ノ頭(ほんまのあたま)蛭ヶ岳(ひるがたけ)姫次(ひめつぎ)黍殻山(きびからやま)焼山(やけやま)滝子山(たきごやま)黒岳(くろだけ)大菩薩嶺(だいぼさつれい)高取山(たかとりやま)大菩薩連嶺(だいぼさつれんれい)丹沢主脈(たんざわしゅみゃく)表尾根(おもておね)天王寺尾根(てんのうじおね)大山北尾根(おおやまきたおね)宮ヶ瀬湖(みやがせこ)大棚沢橋(おおたなさわばし)中津山地(なかつさんち)
中津山地・仏果山山頂の展望台から見た東丹沢の山々。左の大山や鍋嵐がある山塊と中央の表尾根がある山塊の間に中津川が流れ、手前の宮ヶ瀬湖(宮ヶ瀬ダムダム湖)に注ぐ。表尾根は大山と三ノ塔と鞍部にあるヤビツ峠から塔ノ岳までの稜線で、この尾根より反対側(南側)は表丹沢地域にあたる。中央の塔ノ岳から丹沢山、蛭ヶ岳、姫次、焼山へと伸びる稜線が丹沢山地の脊梁部にあたる丹沢主脈で、この稜線より反対側は西丹沢地域(稜線北部は北丹沢地域)にあたる。右奥の大菩薩連嶺は、遠く秩父山地南部の山塊である。(2009年11月撮影)

脚注

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  1. ^ 登山道のエリア分け - 神奈川県公式ウェブサイト
  2. ^ a b c d e f g 『丹沢 2011年版 (山と高原地図 28)』 昭文社ISBN 978-4398757685
  3. ^ 『登山・ハイキング(5) 丹沢山塊』 日地出版、1972年

関連項目

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外部リンク

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