小川虎之助
日本の俳優(1897−1967)
おがわ とらのすけ 小川 虎之助 | |
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本名 | 小川 寅次 |
生年月日 | 1897年12月1日 |
没年月日 | 1967年12月29日(70歳没) |
出生地 | 日本・東京府東京市浅草区蔵前(現在の東京都台東区) |
死没地 | 日本・埼玉県浦和市 |
職業 | 俳優 |
ジャンル | 新派、劇映画(時代劇・現代劇、トーキー)、テレビ映画 |
活動期間 | 1902年 - 1964年 |
主な作品 | |
来歴・人物
編集1897年(明治30年)12月1日、東京市[3]浅草区蔵前に生まれる[6][1]。5歳のときに新派の舞台で初舞台を踏み、弟の小太郎と共に新派の名子役といわれる[6][1][3][7]。のちに新国劇に入団。沢田正二郎に芸の細かさを認められ、『三等水兵の日記』『髪』などでのコミックな役や、『国定忠次』などの老爺役を得意として大幹部俳優となる[6]。戦後の1946年(昭和21年)に退団して新国民座を主宰するが、経済的事情から解散する[6]。
1951年(昭和26年)、映画俳優に転向し、大映の『万華地獄』に出演して以来、各社の作品に出演[3]。溝口健二や黒澤明作品の脇を固めるなどベテランぶりを発揮し[1]、小太りで白髪頭の老け役として知られた[6]。
出演作品
編集映画
編集- 万花地獄(1951年、大映) - 田丸主膳
- ホープさん サラリーマン虎の巻(1951年、東宝) - 吉川前社長
- 完結 佐々木小次郎(1951年、東宝) - 長岡佐渡
- 荒木又右衛門 決闘鍵屋の辻(1952年、東宝) - 川合武右衛門
- 慶安秘帖(1952年、東宝) - 牧野兵庫
- 西鶴一代女(1952年、新東宝) - 磯野弥太衛門
- ラッキーさん(1952年、東宝) - 奈良庄右衛門
- 三等重役(1952年、東宝) - 奈良前社長
- 生きる(1952年、東宝)- 公園課長[1][3]
- 四十八人目の男(1952年、東宝) - 大野九郎兵衛
- 喧嘩安兵衛(1952年、東宝) - 菅野六左衛門
- 続三等重役(1952年、東宝) - 奈良前社長
- 恐妻時代(1952年、東宝) - 社長
- 明日は日曜日(1952年、大映) - 石坂社長
- サラリーマン喧嘩三代記(1952年、新東宝) - 立石老人
- 次郎長三国志シリーズ(東宝) - 和田島の太左衛門
- 第一部 次郎長売出す(1952年)
- 第二部 次郎長初旅(1953年)
- 第四部 勢揃い清水港(1953年)
- 第八部 海道一の暴れん坊(1954年)
- 風雲千両船(1952年、東宝) - 江川太郎左衛門
- 吹けよ春風(1953年、東宝) - 老人
- 新婚のろけ節(1953年、大映) - 社長
- 憲兵(1953年、新東宝) - 重慶軍諜報将校沈悌霞
- 戦艦大和(1953年、新東宝) - 草鹿連合艦隊参謀長
- 金さん捕物帖 謎の人形師(1953年、東宝) - 鬼太郎
- 天晴れ一番手柄 青春銭形平次(1953年、東宝) - 水野越前守
- 太平洋の鷲(1953年、東宝) - 関根[9]
- 夜の終り(1953年、東宝) - 老刑事大久保
- すっ飛び千両旅(1953年、新東宝) - 秀五郎親分
- 一等女房と三等亭主(1953年、新東宝) - 馬並社長
- 初笑い寛永御前試合(1953年、新東宝) - 父三十郎
- 夕立勘五郎(1953年、東宝) - 花屋金兵衛
- 鯉名の銀平(1954年、東宝) - 同心蒲田三十郎
- 花の白虎隊(1954年、大映)
- 一等マダムと三等旦那(1954年、新東宝) - 押野社長
- 七人の侍(1954年、東宝) - 豪農家の祖父[1]
- かくて自由の鐘は鳴る(1954年、東宝) - 叔父
- 水着の花嫁(1954年、東宝) - 岩村総左衛門
- 潜水艦ろ号 未だ浮上せず(1954年、新東宝) - 荒川基地隊司令
- 花の白虎隊(1954年、大映) - 小林九十九
- たん子たん吉珍道中(1954年、新東宝) - 夜目鳥三太夫
- 大阪の宿(1954年、新東宝) - 大河原
- 日本敗れず(1954年、新東宝) - 豊島軍令部総長
- 泥だらけの青春(1954年、日活)
- ゴジラ(1954年、東宝) - 南海汽船社長[1][2][4]
- 慈悲心鳥(1954年、新東宝) - 篠原早人
- 黒い潮(1954年、日活) - 山田老巡査
- 血槍富士(1955年、東映) - あんま
- 愛のお荷物(1955年、日活) - 佐久間代議士
- 森繁の新入社員(1955年、新東宝) - 郡司社長
- 猿飛佐助(1955年、日活) - 戸沢白雲斎
- サラリーマン目白三平(1955年、東映) - マツオカ洋品店主
- 藤十郎の恋(1955年、大映) - 金子吉左衛門
- 幻の馬(1955年、大映) - 西山
- 美女決闘(1955年、新東宝) - 本多佐渡守
- 沙羅の花の峠(1955年、日活) - 庄衛門
- 青い果実(1955年、東宝) - 室井運平
- 生きものの記録(1955年、東宝) - 堀
- お嬢さん女中(1955年、新東宝) - 東都の社長
- 善太と三平(1955年、教育映画) - 田中の伯父
- 三人娘シリーズ(東宝)
- 新・平家物語 義仲をめぐる三人の女(1956年、大映) - 老公家
- まらそん侍(1956年、大映) - 宇佐美監物
- 泉(1956年、松竹) - 大沼博士
- 赤線地帯(1956年、大映) - ミッキーの父親
- 浅太郎鴉(1956年、大映) - 御室の勘助
- 人妻椿(1956年、松竹) - 円海和尚
- てんてん娘(1956年、東宝) - 虎之助
- 現代の欲望(1956年、東宝) - 頭取
- 夜の蝶(1957年、大映) - フランソワの客
- 刀傷未遂(1957年、大映) - 左右田孫兵衛
- 伴淳・森繁の糞尿譚(1957年、松竹) - 皆田老人
- 大忠臣蔵(1957年、松竹) - 与市兵衛
- 二宮尊徳の少年時代(1957年、東映教育) - 万兵衛
- 爆音と大地(1957年、東映) - 高崎町長
- 気違い部落(1957年、松竹) - 甚助伯父
- 暖流(1957年、大映) - 志摩泰英
- すっ飛び五十三次(1958年、松竹) - 津の国屋与左衛門
- フランキー・ブーチャンの殴り込み落下傘部隊(1958年、日活) - 基地司令長官
- 月給13,000円(1958年、松竹) - 下田張吉
- 銭形平次捕物控 鬼火燈籠(1958年、大映) - 善兵衛
- 人肌孔雀(1958年、大映) - 跡部源左衛門
- 七人若衆誕生(1958年、松竹) - 美濃屋作右衛門
- 夜の素顔(1958年、大映) - 高梨
- 濡れ髪剣法(1958年、大映) - 小田切但馬守
- 娘の中の娘(1958年、東映) - 長谷社長
- おトラさん大繁盛(1958年、東京映画) - 庄左衛門
- 水戸黄門漫遊記(1958年、大映) - 松原市郎右衛門
- 隠し砦の三悪人(1958年、東宝) - 橋の関所奉行
- 都会という港(1958年、大映) - 沢田安之助
- 続・社長太平記(1959年、東宝) - 白坪
- おヤエのあんま天国(1959年、日活) - 森園
- 疑惑の夜(1959年、東映) - 尾崎社長
- いつか来た道(1959年、大映) - 池田源太郎
- 電話は夕方に鳴る(1959年、大映) - 保守党幹部A
- 濡れ髪三度笠(1959年、大映) - 久保寺平左衛門
- 鳴門の花嫁(1959年、大映) - 阿部伊勢守
- 青春蛮歌(1959年、日活) - 加納前校長
- 暁の地平線(1959年、松竹) - 花火問屋の隠居
- 忠臣蔵 櫻花の巻・菊花の巻(1959年、東映) - 四方庵宗遍
- 天下の大泥棒 白浪五人男(1960年、東宝) - 茶店の老人
- セクシー・サイン 好き好き好き(1960年、大映) - 花島社長
- 太郎シリーズ(東映)
- 天下の快男児 万年太郎(1960年) - 社長
- 天下の快男児 旋風太郎(1961年) - 加納信五郎
- 非情都市(1960年、東宝) - 久我重役
- 次郎物語(1960年、松竹) - 正木の祖父
- 白い崖(1960年、東映) - 石山重役
- 番頭はんと丁稚どん(1960年、松竹) - 岩田老人
- 暴れん坊シリーズ(日活) - 一本槍鬼左衛門
- 東京の暴れん坊(1960年)
- でかんしょ風来坊(1961年)
- 夢がいっぱい暴れん坊(1962年)
- 銀座の次郎長(1963年)
- 銀座の次郎長 天下の一大事(1963年)
- 大いなる驀進(1960年、東映) - 炭坑主吉田
- わんぱく公子(1960年、大映) - 森尾孫太夫
- かげろう侍(1961年、大映) - 弥兵衛
- 好人好日(1961年、松竹) - 作平
- B・G物語 二十才の設計(1961年、東宝) - 大道老人
- 黒い画集 寒流(1961年、東宝) - 安井銀行頭取
- 椿三十郎(1962年、東宝) - 里藤家三太夫
- 青年の椅子(1962年、日活) - 矢部社長
- 二人で歩いた幾春秋(1962年、松竹) - 義男の父
- サラリーマン物語 大器晩成(1963年、日活) - 星社長
- 武士道残酷物語(1963年、東映) - 木原重役
- 真田風雲録(1963年、東映) - 大野道犬
- がらくた(1964年、東宝) - 黄旗屋庄左衛門
- にっぽんぱらだいす(1964年、松竹) - 酒屋の隠居
テレビドラマ
編集- ナショナル ゴールデン・アワー / てんてん娘(1956年 - 1957年、KRT)
- 山一名作劇場 / 息子の縁談(1957年、NTV)
- 源氏鶏太シリーズ / 随行さん(1958年、KR)
- お好み日曜座 / 華やかな夜景(1958年、NHK)
- ヤシカゴールデン劇場(NTV)
- 釣忍(1959年)
- 花嫁の日(1959年)
- のり平ジョークボックス 第11話「葡萄畑の侵入者」(1959年、CX)
- 私だけが知っている(NHK)
- 二つの真相(1959年)
- 脱走者 探偵局初之黒星(1960年)
- 人生うらおもて 第1回「臨時昇給」(1960年、NTV)
- 夫婦百景(NTV)
- 第124回「夫婦絶景」(1960年)
- 第224回「女房怪談」(1962年)
- プリンス劇場・愛のシグナル / 大臣の洋傘(1960年、CX)
- 日立劇場 / 哀れな兎たち(1960年、TBS)
- ゴールデン劇場 / 竹之丞しぐれ(1960年、NTV)
- テレビ指定席(NHK)
- 帽子(1961年)
- 星に行った女(1962年)
- 人生の四季(NTV)
- 第32回「あべこべ」(1962年)
- 第45回「大財閥」(1962年)
- テレビ劇場 / 二度目の青春(1962年、NHK)
- お気に召すまま 第10話「セールスの秘訣」(1962年、NET)
- 東芝日曜劇場 第308回「煙の王様」(1962年、TBS)
- 夫の居ぬ間 第15回「妻の戦略」(1962年、CX)
- 浪曲ドラマ / 盤嶽の一生(1963年、NHK)
- コメディフランキーズ 第12回「ギャング王カポネ」(1963年、TBS)
- 判決 第61話「赤い実」(1963年、NET)
- 日産スター劇場(NTV)
- ツキが変わった(1964年)
- きつね馬(1964年)
- 幕末笑談 文明爆裂弾(1964年)
脚注
編集- ^ a b c d e f g h i 東宝特撮映画全史 1983, p. 528, 「怪獣・SF映画俳優名鑑」
- ^ a b ゴジラ大百科 1993, p. 116, 構成・文 岩田雅幸「決定保存版 怪獣映画の名優名鑑」
- ^ a b c d e 初代ゴジラ研究読本 2014, p. 107, 「オール初代ゴジラ俳優大図鑑」
- ^ a b
- 初代ゴジラ研究読本 2014, p. 107, 「オール初代ゴジラ俳優大図鑑」
- ゴジラ365日 2016, p. 346, 「12月1日」
- ^ ゴジラ365日 2016, p. 346, 「12月1日」
- ^ a b c d e 『日本映画俳優全集・男優編』、キネマ旬報社、1979年、p.121
- ^ 「小川 虎之助」『新撰 芸能人物事典 明治〜平成』 。コトバンクより2022年2月7日閲覧。
- ^ 『演劇年鑑』、二松堂書店、1968年、p.159
- ^ 東宝特撮映画全史 1983, p. 535, 「主要特撮作品配役リスト」
参考文献
編集- 『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸、東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。
- 『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』監修 田中友幸、責任編集 川北紘一、Gakken〈Gakken MOOK〉、1993年12月10日。
- 『別冊映画秘宝 初代ゴジラ研究読本』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2014年8月24日。ISBN 978-4-8003-0452-0。
- 野村宏平、冬門稔弐『ゴジラ365日』洋泉社〈映画秘宝COLLECTION〉、2016年11月23日。ISBN 978-4-8003-1074-3。