天寧寺 (彦根市)
天寧寺(てんねいじ)は、滋賀県彦根市にある曹洞宗の寺院。山号は萬年山。本尊は聖観音。別名として萩の寺とも呼ばれる。
天寧寺 | |
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天寧寺の布袋尊 | |
所在地 | 滋賀県彦根市里根町232 |
位置 | 北緯35度16分2.5秒 東経136度16分12.6秒 / 北緯35.267361度 東経136.270167度 |
山号 | 萬年山(まんねんざん) |
宗派 | 曹洞宗 |
本尊 | 聖観音 |
創建年 | 文政2年(1819年) |
開山 | 寂室堅光 |
開基 | 井伊直中 |
別称 | 萩の寺 |
札所等 | 近江七福神(布袋尊) |
文化財 | 木造釈迦・十大弟子像ならびに十六羅漢・五百羅漢像(市指定有形文化財) |
法人番号 | 4160005005396 |
歴史
編集寺伝によると、彦根藩主井伊直中は自身に使える腰元・若竹が不義の子を妊娠したとの風評を耳にし、藩の法度に違反したとして死罪に処した。しかし、若竹の不義の相手は実は長子の直清であったことが判明した。直中は自分の過失を認めると、若竹と初孫の菩提を弔うために寂室堅光に相談し、初代彦根藩主井伊直政が実母の供養のために建てた宗徳寺を文政2年(1819年)に現在地に移転させ、文政5年(1822年)頃に寺号を天寧寺に改め、当寺は創建された。そして、文政11年(1828年)に羅漢堂(仏堂)を建立し、五百羅漢を安置したという[1]。
境内
編集- 本堂 - 文化8年(1811年)に宗徳寺の本堂として建てられたもの。
- 庭園「羅漢石庭」 - 中根金作による作庭。釈迦如来と十六羅漢になぞらえた石が配置されている。
- 羅漢堂(仏堂) - 文政11年(1828年)建立。安置されている木造五百羅漢像(彦根市指定有形文化財)は京都の名工駒井朝運(こまいちょううん)に刻ませたもので、「亡き親、子供、いとしい人に会いたくば、五百羅漢にこもれ」といわれるほど必ず自分の探し求める人の顔があるという[2]。
- 庫裏
- 庭園 - 石州流庭園。十六体の羅漢像は、16ケ国の大名から贈られたものという[2]。
- 行者堂
- 井伊直弼供養塔
- 長野主膳の墓 - 直弼の側近。
- 大東義徹の墓
文化財
編集彦根市指定有形文化財
編集- 木造釈迦・十大弟子像ならびに十六羅漢・五百羅漢像
前後の札所
編集所在地
編集- 滋賀県彦根市里根町232
アクセス
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 五百羅漢のお寺, p. 21-23.
- ^ a b 滋賀・びわ湖 観光情報 天寧寺
参考文献
編集- Parsons, Alfred, Notes in Japan, New York: Harper & brothers, 1896.
- 金子孝吉「アルフレッド・パーソンズと彦根天寧寺(1)」『彦根論叢』第367号、滋賀大学経済学会、2007年7月、137-153頁、ISSN 03875989、NAID 110006325907。
- 金子孝吉「アルフレッド・パーソンズと彦根天寧寺(2)」『彦根論叢』第368号、滋賀大学経済学会、2007年9月、65-80頁、ISSN 0387-5989、NAID 120001414401。
- 彦根城博物館『井伊家歴代の肖像』彦根城博物館、2003年。 NCID BA63853781 。
- 彦根城博物館『五百羅漢のお寺 : 天寧寺の歴史と美術』彦根城博物館、2010年。 NCID BB04556419 。
- 諸田玲子『奸婦にあらず』日本経済新聞社、2011年。
関連項目
編集外部リンク
編集- 彦根市:天寧寺 観光施設(文化財・社寺) - ウェイバックマシン(2017年11月10日アーカイブ分)
- 民話でたどる滋賀の風景/天寧寺 - ウェイバックマシン(2015年9月24日アーカイブ分)
- 滋賀・びわ湖観光情報:天寧寺(五百羅漢)
- 滋賀ガイド:天寧寺 - ウェイバックマシン(2015年5月18日アーカイブ分)
- 滋賀ガイド:彦根を見つめる羅漢さま 天寧寺五百羅漢まつり10/28(滋賀・彦根市) - ウェイバックマシン(2015年5月18日アーカイブ分)