国道471号
国道471号(こくどう471ごう)は、石川県羽咋市から岐阜県高山市に至る一般国道である。
一般国道 | |
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国道471号 | |
地図 | |
総延長 | 182.9 km |
実延長 | 146.4 km |
現道 | 143.5 km |
制定年 | 1993年(平成5年) |
起点 | 石川県羽咋市 中央町南交差点(北緯36度53分38.05秒 東経136度46分38.58秒 / 北緯36.8939028度 東経136.7773833度) |
主な 経由都市 |
石川県羽咋郡宝達志水町 富山県小矢部市、砺波市 富山市 岐阜県飛騨市 |
終点 | 岐阜県高山市 平湯I.C口交差点(北緯36度11分10.27秒 東経137度33分5.64秒 / 北緯36.1861861度 東経137.5515667度) |
接続する 主な道路 (記法) |
国道249号 国道159号 国道8号 国道156号 国道41号 国道158号 |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
概要
編集石川県と岐阜県北部を結ぶ一般国道で、石川県羽咋市の中央町南交差点から富山県西部を横断し、富山・岐阜県境付近の楢峠(標高1220 m)を越えて、高山市奥飛騨温泉郷平湯の国道158号に達する。
岐阜・富山県境付近の楢峠を含む区間は、全国屈指のいわゆる「酷道」になっていて、豪雪地帯の山越えであるため11月中旬から6月初旬まで冬期閉鎖が実施される[1]。自然災害による被害を受けやすい奥飛騨の山岳地域を通過する富山市南部の八尾町地区から岐阜県飛騨市の河合町地区までの区間は、冬季閉鎖期間後も補修工事のため「通行止」という規制標識が建つ日が圧倒的に多く、1年の大半は通行できない日が続くことから「開かずの国道」といわれることがある[2][注釈 1]。
路線データ
編集一般国道の路線を指定する政令[3][注釈 2]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
- 起点:羽咋市(中央町南交差点 = 国道249号上)
- 終点:岐阜県吉城郡上宝村[注釈 3](平湯I.C口交差点 = 国道158号交点)
- 重要な経過地:石川県羽咋郡押水町[注釈 4]、小矢部市、富山県東礪波郡庄川町[注釈 5]、同県婦負郡八尾町[注釈 6]、岐阜県吉城郡河合村[注釈 7]、同郡古川町[注釈 7]、同郡神岡町[注釈 7]
- 総延長 : 182.9 km(富山県 80.7 km、石川県 23.3 km、岐阜県 79.0 km)重用延長を含む[4][注釈 8]
- 重用延長 : 36.0 km(富山県 2.2 km、石川県 10.4 km、岐阜県 23.3 km)[4][注釈 8]
- 未供用延長 : なし[4][注釈 8]
- 実延長 : 146.9 km(富山県 78.4 km、石川県 12.9 km、岐阜県 55.7 km)[4][注釈 8]
- 指定区間:国道159号、国道156号、国道41号と重複する区間(石川県羽咋郡宝達志水町南吉田 - 宝達山東間口交差点、富山県砺波市・金屋交差点 - 砺波市庄川町小牧、岐阜県飛騨市古川町野口 - 飛騨市神岡町船津)[5]
歴史
編集路線状況
編集富山 - 飛騨間のアクセスルートは国道471号に平行する国道41号がメインであることから、この国道471号を利用して富山・飛騨間を往復するドライバーはほとんどおらず、交通量は極端に少ない[2]。
飛騨市の国道360号以北、国道472号と重複する楢峠越えの道は、普通車1台分の道幅しかなく、路面に落石が転がり、アスファルト舗装から雑草が生えている[1]。場所により、アスファルト舗装はされているが、ダートと見分けがつかないようなところもある[1]。豪雪地のため、雪の重みで道路標識が変形していたり、支柱から落ちてしまったものも多く見かける[1]。川沿いのところも、川床と高低差があってもガードレールの設置がない狭隘道路が続く[1]。楢峠の前後してヘアピンカーブがある[1]。
標高1220 mの楢峠は、富山・岐阜県境より4 kmほど南側にある。楢峠付近の線形は、険しいつづら折れが続く山岳道路である[2]。
別名
編集- 円空カツラ街道(飛騨市)
- 越中西街道(飛騨市)
- 越中東街道(飛騨市)
- 奥飛騨湯ノ花街道(飛騨市、高山市)
バイパス・改良事業など
編集- 八野バイパス(石川県かほく市八野 - 黒川、延長1.0km)
- 島バイパス(富山県小矢部市島地内、延長1.5km)
- 利賀バイパス(富山県南砺市利賀村栃原 - 利賀村地内、延長9.3km)
- 菅沼栃折道路(富山県南砺市利賀村百瀬 - 富山市八尾町栃折、延長5.6km)
- 栃折バイパス(富山県富山市八尾町栃折地内、延長1.5km)
- 東町バイパス(岐阜県飛騨市神岡町東町 - 同市神岡町殿(坂巻交差点)、1990年12月6日開通[8])
重複区間
編集- 国道249号(石川県羽咋市(起点) - 羽咋郡宝達志水町宿)
- 国道159号(石川県羽咋郡宝達志水町南吉田 - 羽咋郡宝達志水町正友・宝達山東間口交差点)
- 国道156号(富山県砺波市・金屋交差点 - 砺波市庄川町小牧)
- 国道472号(富山県富山市八尾町栃折 - 岐阜県飛騨市古川町野口)
- 国道360号(岐阜県飛騨市河合町角川 - 飛騨市宮川町大無雁)
- 国道41号(岐阜県飛騨市古川町野口 - 飛騨市神岡町船津)
道路施設
編集トンネル
編集橋梁
編集道の駅
編集地理
編集通過する自治体
編集交差する道路
編集- 国道249号(石川県羽咋市、宝達志水町)
- 国道415号(石川県羽咋市)
- 国道159号(石川県宝達志水町)
- 国道8号(富山県小矢部市)
- 国道359号(富山県小矢部市)
- 国道156号(富山県砺波市)
- 国道472号(富山県富山市、岐阜県飛騨市)
- 国道360号(岐阜県飛騨市)
- 国道41号(岐阜県飛騨市)
- 国道158号(岐阜県高山市)
- 中部縦貫自動車道〔安房峠道路〕 - 平湯インターチェンジ(岐阜県高山市)
沿線
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 「開かずの国道」とよばれる酷道は、国道471号以外にも全国に多数存在している[1]。
- ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
- ^ 2005年2月1日に高山市ほか2町7村が合併して高山市発足。
- ^ 2005年3月1日に志雄町と合併し宝達志水町になった。
- ^ 2004年11月1日、砺波市と合併する。
- ^ 2005年4月1日 - 富山市・婦負郡婦中町・細入村・山田村・上新川郡大沢野町・大山町と新設合併し、富山市となる。
- ^ a b c 2004年2月1日に吉城郡古川町、神岡町、宮川村、河合村と合併して飛騨市となった。
- ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在
出典
編集- ^ a b c d e f g 鹿取茂雄 2018, pp. 38–39.
- ^ a b c 松波成行 2008, p. 70.
- ^ “一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2019年10月6日閲覧。
- ^ a b c d e f g “表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2023. 国土交通省道路局. 2024年4月20日閲覧。
- ^ “一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月26日閲覧。
- ^ 『利賀村史 3 近・現代』(2004年10月31日、利賀村発行)622 - 623ページ。
- ^ 『利賀村史 3 近・現代』(2004年10月31日、利賀村発行)623ページ。
- ^ 『神岡ニュース』第1602号(1990年12月6日、神岡ニュース社発行)3頁『神岡の大動脈に 東町バイパスが完成』より。
- ^ 『神岡ニュース』第1586号(1990年8月9日、神岡ニュース社発行)1頁『涼を求めて(3) 今年限りの新涼場"かみおかトンネル"』より。
参考文献
編集- 鹿取茂雄(著)、磯部祥行(編)「国道471号〈楢峠〉」『酷道大百科』〈ブルーガイド・グラフィック〉、実業之日本社、2018年12月28日、38 - 39頁、ISBN 978-4-408-06392-8。
- 松波成行「国道471号」『酷道をゆく』、イカロス出版、2008年3月20日、70頁、ISBN 978-4-86320-025-8。
関連項目
編集外部リンク
編集- 国土交通省北陸地方整備局
- 国土交通省中部地方整備局
- 高山国道事務所:飛騨市(国道41号重用区間)の指定区間を管理
- 石川県
- 中能登土木総合事務所:羽咋市 - 羽咋郡宝達志水町の指定区間外を管理
- 県央土木総合事務所:かほく市 - 河北郡津幡町の区間を管理
- 富山県
- 高岡土木センター小矢部土木事務所:小矢部市の区間を管理
- 砺波土木センター:南砺市 - 砺波市 - 南砺市の指定区間外を管理
- 富山土木センター:富山市の区間を管理
- 岐阜県
- 古川土木事務所:飛騨市 - 高山市の指定区間外を管理