四元康祐
日本の詩人
四元 康祐(よつもと やすひろ、1959年8月21日[1] - )は、日本の詩人、作家。長年米国およびドイツに在み日本語の詩を発表していたが、2020年から日本に拠点を移している。
経歴
編集大阪府寝屋川市生まれ。中学・高校を広島学院の寮で過ごす。1982年上智大学文学部英文学科卒業。1983年結婚。1986年、製薬会社の駐在員としてアメリカに移住。1990年ペンシルベニア大学ウォートン・スクール経営学修士号取得。1991年第1詩集『笑うバグ』を刊行。1994年ドイツ移住。ミュンヘン郊外在住。
ビジネスマンとして長く欧米暮らしを経験し、日本語を話す機会の限られた生活を送った。経済・会計用語を駆使する斬新な作風であるが、ユーモアも発揮されている点が特徴。2004年に谷川俊太郎の名代でストルガ国際詩祭に参加した[2][3]。
2015年には初の小説『偽詩人の世にも奇妙な栄光』を刊行し、第37回野間文芸新人賞候補。2019年『前立腺歌日記』で第41回野間文芸新人賞候補。
2020年3月、34年ぶりに生活の拠点を日本に戻す[4]。
2022年4月から日本経済新聞にコラム「詩探しの旅」を連載し、セルビアの山崎佳代子[5]、フィンランドのニルス=アスラク・ヴァルケアパー[6]、アメリカのセス・マイケルソン[7]など各国の詩人や詩祭を紹介している。
受賞歴
編集著書
編集- 『笑うバグ 詩集』(花神社) 1991
- 『世界中年会議』(思潮社) 2002
- 『噤みの午後』(思潮社) 2003
- 『ゴールデンアワー』(新潮社) 2004
- 『四元康祐詩集』(思潮社、現代詩文庫) 2005 - 解説:穂村弘
- 『妻の右舷』(集英社) 2006
- 『言語ジャック』(思潮社) 2010
- 『谷川俊太郎学 言葉VS沈黙』(思潮社) 2011
- 『日本語の虜囚』(思潮社) 2012
- 『偽詩人の世にも奇妙な栄光』(講談社) 2015
- 『現代ニッポン詩日記』(澪標) 2015
- 『詩人たちよ!』(思潮社) 2015
- 『小説』(思潮社) 2017
- 『単調にぼたぼたと、がさつで粗暴に』(思潮社) 2017
- 『前立腺歌日記』(講談社) 2018
- 『ホモサピエンス詩集 四元康祐翻訳集現代詩篇』(澪標) 2020
- 『ダンテ、李白に会う 四元康祐翻訳集古典詩篇』(思想社)2023
- 『ソングレイン』(左右社)2023
共編著等
編集- 『詩と生活 対詩』(小池昌代、思潮社) 2005
- 『泥の暦 対詩』(田口犬男、思潮社) 2008
- 『地球にステイ! : 多国籍アンソロジー詩集』(クオン)2020 ISBN 978-4-910214-13-9
- 『月の光がクジラの背中を洗うとき = AIRBORNE PARTICLES : 48カ国108名の詩人によるパンデミック時代の連歌』(クオン)2022 ISBN 978-4-910214-31-3
翻訳
編集派生作品
編集脚注
編集- ^ 『文藝年鑑』2016
- ^ 四元康祐「詩探しの旅」 谷川俊太郎さんの名代|日本経済新聞2022年4月3日 2022年4月10日閲覧。
- ^ 四元康祐「詩探しの旅」 絶滅危惧種たちの美酒|日本経済新聞2022年4月10日 2022年4月10日閲覧。
- ^ 『地球にステイ! : 多国籍アンソロジー詩集』クオン、2020年9月、182頁。ISBN 978-4-910214-13-9。
- ^ “四元康祐「詩探しの旅」 こんにちは、隣人”. 日本経済新聞 (2022年5月15日). 2022年12月7日閲覧。
- ^ “四元康祐「詩探しの旅」 深い眠りのうちに”. 日本経済新聞 (2022年7月17日). 2022年12月7日閲覧。
- ^ “四元康祐「詩探しの旅」悲しいと苦しいは違うんだ”. 日本経済新聞 (2022年12月4日). 2022年12月7日閲覧。
- ^ 山本健吉文学賞 詩・詩集|e-hon 2022年5月10日閲覧。
- ^ 梅花文学賞|大中寺 2022年5月10日閲覧。
- ^ 受賞者一覧|前橋文学館 2022年5月10日閲覧。
- ^ 鮎川信夫賞 第1回~第10回|文学賞の世界 2022年5月10日閲覧。
- ^ 合唱曲作品公募(朝日作曲賞)過去の記録|全日本合唱連盟 2022年5月10日閲覧。
- ^ さよなら、ロレンス[オンデマンド版|音楽之友社] 2022年5月10日閲覧。