呉市議会
呉市議会(くれしぎかい)は、広島県呉市に設置されている地方議会である。
呉市議会 | |
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種類 | |
種類 | |
役職 | |
議長 | 中田光政(誠志会) |
副議長 | 井手畑 隆政(創友会) |
構成 | |
定数 | 32 |
院内勢力 | 2023年5月16日現在
誠志会 (9)
同志会 (7)
創友会 (5)
公明党呉市議会議員団 (4)
市民フォーラム (3)
日本共産党呉市議会議員団 (2)
社民党呉市議団 (1)
新しい風 (1) |
選挙 | |
大選挙区制 | |
前回選挙 | 2023年4月23日 |
次回選挙 | 2027年4月 |
議事堂 | |
日本、広島県呉市中央4丁目1番6号 呉市役所 議会棟4階[1] | |
ウェブサイト | |
呉市議会 |
概要
編集会派
編集2023年5月16日更新[8]
会派名 | 議員数 |
---|---|
誠志会 | 9 |
同志会 | 7 |
創友会 | 5 |
公明党呉市議会議員団 | 4 |
市民フォーラム | 3 |
日本共産党呉市議会議員団 | 2 |
社民党呉市議団 | 1 |
新しい風 | 1 |
計 | 32 |
常任委員会
編集2023年6月19日更新[9]
- 総務委員会(8人)
- 民生委員会(8人)
- 文教企業委員会(8人)
- 産業建設委員会(8人)
議員報酬
編集- 月額
- 議長:月額 660,000円
- 副議長:月額 600,000円
- 議員:月額 550,000円
- 期末手当:6月および12月
- 政務活動費[12]
- 交付対象:条例に規定する会派(所属議員が1人の場合を含む。)
- 交付金額:会派の所属議員1人当たり月額5万円
議会だより
編集- 呉市議会だより「チーム議会くれ」(発行:呉市議会 / 編集:広報委員会):年4回(5月、8月、11月、2月)10日発行[13]
議事堂探訪ツアー
編集- 2018年4月29日(日曜)第3回議事堂探訪ツアー 193人参加
- 2024年4月29日(祝日)11時00分[15]-12時00分 無料
議員定数
編集投開票日 | 定数 | 立候補者 |
---|---|---|
2007年4月22日 | 38 | 43 |
2011年4月24日 | 34 | 40 |
2015年4月26日 | 32 | 35 |
2019年4月21日 | 34 | |
2023年4月23日 | 40 |
歴代議長
編集- 平本和夫
- 中島 確
- 渡辺 隆
- 増本勝己
- 浜下 積
- 岩原 椋
- 中田清和
- 竹川和登
- 小泉曙臣
- 神田隆彦
- 石崎元成
- 加藤忠二
- 森本茂樹
- 第66代議長:北川一清(仁友会)
- 中田光政(現職)
沿革
編集- 1902年 - 安芸郡の2町2村(和庄町、宮原村、荘山田村、二川町)が対等合併し市制施行し呉市となる。呉市議会、発足。
- 2016年、新庁舎に移転。
- 2024年2月2日、市議会は議会運営委員会を開き、次回市議選に向けた定数の在り方について協議した。8会派のうち4会派が削減の方向性を示し、3会派は現状維持を主張、1会派は態度を明らかにしなかった。定数削減の主張派と容認派が大勢を占めた[16]。
- 2024年2月19日 - 市議会は議会運営委員会を開き、次回の市議選から定数を2減の30とする案を決めた[17]。今後はパブリックコメント(意見公募)を経て、議会運営委員会として定数についての最終的な結論を出す[17]。
不祥事・事件
編集河井夫妻事件
編集- 2020年
- 6月26日 - 土井正純市議(弘治会)が、2019年7月の参院選広島県選挙区を巡る河井夫妻選挙違反事件で、前法務大臣の河井克行から同月後半に現金30万円を受け取っていたことが明らかとなった[18]。土井は現金の授受を当初は否定していたが、名前が公表されると一転して認めた。
- 7月10日 - 市議会は、虚偽の説明をし市民を欺いたとして、土井に対する辞職勧告決議案を全会一致で可決した[19]。土井は「これまで以上に市民のため仕事をしてまいります」として、議員継続の意思を表明した[20]。
- 2022年
- 1月28日 - 河井夫妻選挙違反事件をめぐり、公職選挙法違反(被買収)の容疑で告発され東京地検が不起訴にした地元議員ら100人について、東京第六検察審査会が、このうち地元政治家30人、選挙スタッフと元国会議員秘書ら5人の計35人を「起訴相当」と議決したことが公表された。議決の日付は2021年12月23日[21][22]。
- 2月1日 - 土井は検察審査会の議決を受け、辞職願を議長に提出し、許可された[23][24]。
- 3月14日 - 広島地検は、起訴相当と議決された35人のうち、9人を在宅起訴、25人を略式起訴した。前市議の土井は略式起訴された[25]。
谷本誠一市議
編集谷本誠一市議がマスク着用を拒否し飛行機から降ろされたため、全国で報じられた[26][27]。呉市議会は、全会一致で辞職勧告決議案を可決したが、辞職せず「コロナは闇の組織が利益を得るために仕掛けた陰謀だ」として、マスクやワクチンの危険性を訴え続けている[26][28]。谷本1人の会派「自然共生党」に所属[26][29]。2023年4月の呉市議会選挙で落選した[30][31][32]。
- 2018 - 2021年
- 2018年6月15日、市議会に提出した「研修報告書」では、「携帯電話が普及しているのは、全人類を監視するのが真の目的」「地上デジタル放送は、その電波が人体に悪影響を及ぼし、東京タワー周辺住民には鬱病や心筋梗塞になる確率が高いといいます」などと主張していた[33][34]。
- 2021年6月24日 - 「新型コロナワクチンに警鐘を鳴らす医師と議員の会」(医師390人、地方議員60人)が「接種中止を求める嘆願書」を厚生労働省に提出。団体に所属する谷本誠一(自然共生党)は提出後の記者会見で、「厚労省がコロナ死の水増しを公文書で支持した」「厚労省は答えようがない。はっきり答えたら矛盾が暴露され、政権が吹っ飛んでしまうから」と持論を展開した[35]。
- 2022年
- 2月6日 - 谷本誠一(自然共生党)ら男性2人は、北海道の釧路空港から羽田空港に向かうAIRDO機内でマスク着用を求められた際、これを拒否し、機内から降ろされた。飛行機は定刻より1時間14分遅れて出発した。飛行機には乗客が44人いた[26]。谷本は取材に「マスク着用の強制は明らかな憲法違反」と答えた[36][37]。また、旅客機の離着陸が遅延したことに対しては、「機長を責めて」と述べた[38]。
- 2月9日 - 市議会は、それぞれの会派の代表者による臨時の代表者会議を非公開で開き、約30分の協議を行った結果、全会一致で谷本に対する政治倫理審査会の設置を決定した[39][40]。政治倫理審査会では、谷本市議の行動について市議9人が審査して、辞職勧告決議案の提出や政治倫理条例を遵守させる警告などの措置を決定する[39]。呉市で政治倫理審査会が設置されるのは、2006年に条例ができて以降、呉市政史上初のこととなる[39]。
- 2月10日 - 谷本へのインタビュー記事がニュースサイトで配信される。谷本は「コロナはそもそもが陰謀。世界を牛耳っている闇の組織が世界に向けて仕掛けたものである」「亡くなった方はコロナではなく、別の病気で亡くなっている」と見解を述べた[26]。
- 2月17日 - 市議会は政治倫理審査会を開催し、谷本の責任を追及[41]。谷本は、新型コロナウイルス禍を「作られた茶番のパンデミック」と否定した[41]。
- 3月1日 - 市議会は谷本に対する辞職勧告決議案を全会一致で可決した[27]。谷本は「議員という立場で公人としてワクチン・コロナ・マスクの間違いを発信していくという使命があるのでやめるつもりはない」と取材で述べた[28]。また、谷本は、今後、旅客機から降ろされた同乗者とともに航空会社などを相手取った提訴を検討していると明らかにした[42]。
- 3月4日 - 市議会本会議に、ロシアのウクライナ侵攻を「暴挙」と非難し、平和的解決を求める決議案が提出された[43]。採決前の反対討論で谷本は「現地の人々はロシア軍により解放されたと喜んでいるとの情報も届いている」などと主張。決議案は可決されたが、谷本が唯一反対票を投じたため、全会一致とはならなかった[43]。
- 4月28日 - 谷本は、AIRDOと北海道警釧路署に対し、降機命令の取り消しやマスク不着用で搭乗する権利の確認を求めて提訴した[44]。谷本は記者会見を開き、「大きな力が働いてコロナ禍が作り出されている」「感染まん延を見せかけるためにマスクが推奨されている」などの陰謀論を主張した[44]。
- 11月11日 - 広島地裁で第1回口頭弁論が行われ、谷本は、AIRDOと降機に協力した釧路署に対し、損害賠償計1円を請求した[45]。AIRDOは、「(搭乗拒否について)マスク着用の拒否と、客室乗務員たちに対する罵声や威嚇、撮影などの行為が約款に該当したため」と反論した[45]。この日、谷本はノーマスクで法廷に入り、裁判長のマスク着用のお願いに応じなかった[45]。また、傍聴席にはノーマスクの支援者が詰めかけた[45]。
- 2023年
吉浦の未来を考える会
編集- 2021年
- 12月18日 - 藤本哲智(仁友会)の後援会が地元の吉浦地区を中心に参加者を募り、「吉浦の未来を考える会」を開催した。このときに藤本は、広島県内で宿泊や旅行をした場合の代金を最大半額にする広島県の「やっぱ広島じゃ割」[46]を利用した。「吉浦の未来を考える会」には住民や後援会関係者、新原芳明市長ら約30人が出席。宿泊は伴わず約2時間、飲食やビンゴゲームなどをして1人3千円の参加費を徴収し、残りを広島県の割引制度で補った[47]。
- 12月29日 - 中国新聞が上記の会合について報道。広島修道大学の伊藤敏安教授(公共政策)は、公金を使う制度によって特定の政治家の後援会が開いた会合の費用が安く抑えられたことについて、「補助金は(元をたどれば)誰かが払った税金。市民感情としては『そんなことに利用して』という思いを抱く人はいるだろう」と記事の中で述べた。藤本は取材に対し「制度に沿っていたので悪いとは思わず疑問も抱かなかった」と答えた[47]。
脚注
編集- ^ “広島県 呉市役所様 新庁舎 - 事例 - パナソニック コネクト”. パナソニック コネクト株式会社. 2024年5月2日閲覧。
- ^ “市議会の構成”. 呉市. 2019年5月6日閲覧。
- ^ “会派別名簿”. 呉市. 2019年5月17日閲覧。
- ^ “市長・市議会議員の任期満了日など”. 呉市ホームページ (2023年5月1日). 2023年10月29日閲覧。
- ^ a b “議長・副議長 - 呉市議会”. 呉市ホームページ (2023年5月15日). 2024年2月8日閲覧。
- ^ a b c “議長に市長派の中田氏 広島県呉市議会”. 中国新聞デジタル (2023年5月15日). 2024年2月8日閲覧。
- ^ “議会事務局 - 呉市ホームページ”. 呉市役所. 2024年3月20日閲覧。
- ^ “会派別名簿 - 呉市議会”. 呉市ホームページ (2023年5月16日). 2024年2月8日閲覧。
- ^ “委員会別名簿 - 呉市議会”. 呉市 (2023年6月19日). 2024年2月8日閲覧。
- ^ “全国市議会議長会 市議会議員定数・報酬に関する調査結果:令和4年12月31日現在”. 全国市議会議長会 (2022年12月31日). 2024年2月27日閲覧。
- ^ “議員報酬について - 呉市” (PDF). 呉市 (2023年7月3日). 2024年2月27日閲覧。
- ^ “政務活動費 - 呉市ホームページ”. 呉市. 2024年3月25日閲覧。
- ^ “呉市議会だより "チーム議会くれ"”. 呉市議会 (2023年11月10日). 2024年2月8日閲覧。
- ^ “議事堂探訪ツアー - 呉市議会 - 呉市ホームページ”. 呉市議会 議事課 (2024年4月11日). 2024年4月24日閲覧。
- ^ “呉市議会が29日に議事堂探訪ツアー”. 中国新聞デジタル (2024年4月20日). 2024年4月24日閲覧。
- ^ “呉市議会の議会運営委、定数削減が大勢 次回市議選に向け焦点は削減数へ”. 中国新聞デジタル (2024年2月2日). 2024年2月28日閲覧。
- ^ a b “呉市議会の定数2減案、議運委が決定 パブコメ経て最終結論”. 中国新聞デジタル (2024年2月19日). 2024年2月20日閲覧。
- ^ “「議員の人気見て…」 河井夫妻、証言から浮かぶ戦略”. 朝日新聞. (2020年7月8日) 2020年7月9日閲覧。
- ^ “受領議員の辞職勧告決議案を可決 河井夫妻事件で呉市議会”. 中國新聞 2020/7/10. 2020年9月4日閲覧。
- ^ “現金授受の広島・呉市議に辞職勧告 「市民のため仕事」議員活動続ける意向”. 毎日新聞. 2021年11月25日閲覧。
- ^ 比嘉展玖 (2022年1月28日). “河井事件で35人が「起訴相当」 申し立て人「市民感覚で妥当」”. 朝日新聞 2022年2月1日閲覧。
- ^ 原田悠自 (2022年1月28日). “地元議員ら35人「起訴相当」河井元法相らの買収事件で、検察審査会”. 朝日新聞 2022年2月1日閲覧。
- ^ 能登智彦 (2022年2月1日). “河井夫妻事件で現金受け取った市議が辞職 「起訴相当」議決後初か”. 朝日新聞 2022年2月1日閲覧。
- ^ “トップ当選の2人は買収事件で去った 宙に浮いた地盤、選挙乱れ模様”. 朝日新聞 (2023年3月17日). 2023年5月8日閲覧。
- ^ “河井事件 地方議員ら34人を「起訴」捜査終結 広島地検”. FNNプライムオンライン. (2022年3月14日) 2022年3月15日閲覧。
- ^ a b c d e “【機内でマスク拒否】広島呉市議が“しない理由”を独占告白「コロナは茶番劇。闇の組織が仕掛けたもの」”. 週刊女性PRIME. (2022年2月10日) 2022年2月17日閲覧。
- ^ a b “機内でマスク拒否の市議 辞職勧告決議案を全会一致で可決 呉市議会”. 毎日新聞. (2022年3月1日) 2022年3月1日閲覧。
- ^ a b “辞職勧告の「マスク拒否」谷本呉市議 「やめるつもりない」本会議で持論を展開│FNNプライムオンライン(テレビ新広島)”. Fuji News Network (2022年3月1日). 2022年3月4日閲覧。
- ^ “平成22年12月定例会(第1日12月6日)から令和 5年総務委員会(1月25日)までの中で谷本誠一 の発言 を含む映像は76件ありました。”. 会議録検索システム - 呉市. 2023年2月4日閲覧。
- ^ a b “呉市議会議員選挙 “マスク拒否”で飛行機おろされ裁判起こした谷本誠一氏は落選 統一地方選挙(広島)”. RCCニュース (2023年4月24日). 2023年5月8日閲覧。
- ^ a b “呉市議会議員選挙 投開票結果及び選挙公報”. 呉市 (2023年4月25日). 2023年5月8日閲覧。
- ^ a b “呉市議会議員選挙(2019年4月21日投票)”. 政治山. 2023年5月8日閲覧。
- ^ “「人類救済に対して、私は活動を取っている……」機内でマスク拒否の呉市議が4年前に提出した“ヤバい研修報告書””. デイリー新潮 (2022年2月22日). 2023年5月8日閲覧。
- ^ “研修報告書” (PDF). 呉市 (2018年6月15日). 2023年5月8日閲覧。
- ^ “ワクチンは人体実験、皆殺し作戦…永田町「反ワクチン集会」彼らの主張とは”. 日刊SPA!. (2021年6月29日) 2022年2月8日閲覧。
- ^ “マスク拒否の呉市議降ろす AIRDO機内、北海道”. 東京新聞. (2022年2月8日) 2022年2月8日閲覧。
- ^ “マスク着用応じず エア・ドゥが広島県呉市議ら旅客機から降ろす”. 朝日新聞DIGITAL. (2022年2月8日) 2022年2月8日閲覧。
- ^ “ノーマスク市議「風邪ひいたらマスク着けます。迷惑をかけちゃいかんから」 航空会社の対応には「ルールが統一されていない」反論も”. AbemaTV (2022年2月12日). 2023年2月4日閲覧。
- ^ a b c “機内でマスク拒否の市議 呉市議会が政治倫理審査会の設置決める 広島│RCC NEWS”. 中国放送 (2022年2月9日). 2022年2月9日閲覧。
- ^ “機内でマスク拒否の市議 審査会の設置決まる 広島│HTV NEWS”. 広島テレビ (2022年2月9日). 2022年2月9日閲覧。
- ^ a b “マスク拒否の呉市議を追及”. ロイター. (2022年2月17日) 2022年2月17日閲覧。
- ^ ““マスク拒否” 広島・呉市議会が辞職勧告 谷本市議は航空会社など提訴検討│RCCニュース”. 中国放送 (2022年3月1日). 2022年3月4日閲覧。
- ^ a b 上木崇達 (2022年3月5日). “呉市議会が露非難決議 1人反対票”. 中国新聞 2022年3月15日閲覧。
- ^ a b “ノーマスクの呉市議が提訴 「大きな力」と陰謀主張”. 共同通信 (2022年4月28日). 2023年2月4日閲覧。
- ^ a b c d “ノーマスクで降機命令の呉市議、法廷内でも着用に応じず 取り消し求めた訴訟の第1回口頭弁論 ”. 中国新聞 (2022年11月11日). 2023年2月4日閲覧。
- ^ やっぱ広島じゃ割「広島県観光連盟」県内旅行は最大50%割引
- ^ a b 杉原和磨、上木崇達 (2021年12月29日). “呉市議、「広島割」で後援会会合 市民感情とずれ、指摘も”. 中国新聞 2022年2月1日閲覧。