動物園前駅
動物園前駅(どうぶつえんまええき)は、大阪府大阪市西成区太子一丁目にある、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)の駅である。御堂筋線と堺筋線の2路線が乗り入れる。駅番号は御堂筋線がM22、堺筋線がK19。
動物園前駅 | |
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1号出入口付近 | |
どうぶつえんまえ(しんせかい) Dobutsuen-mae (新世界 Shinsekai) | |
左から新今宮駅、新今宮駅前停留場、動物園前駅 | |
所在地 | 大阪市西成区太子一丁目6-12 |
所属事業者 | 大阪市高速電気軌道 (Osaka Metro) |
駅構造 | 地下駅 |
ホーム |
|
乗車人員 -統計年度- |
17,177人/日(降車客含まず) -2023年- |
乗降人員 -統計年度- |
33,837人/日 -2023年- |
開業年月日 | 1938年(昭和13年)4月21日 |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ●御堂筋線 |
駅番号 | M22 |
キロ程 |
12.9 km(江坂起点) 箕面萱野から21.3 km |
◄M21 大国町 (1.2 km) (1.0 km) 天王寺 M23► | |
所属路線 | ●堺筋線 |
駅番号 | K19 |
キロ程 | 7.0 km(天神橋筋六丁目起点) |
◄K18 恵美須町 (0.7 km) (1.5 km) 天下茶屋 K20► | |
乗換 |
概要
編集駅名は天王寺動物園の最寄駅であることに由来しており、御堂筋線ホームの壁面には多くの動物のイラストが描かれている。ただし動物園へ来園する客の大半は、大阪有数のターミナル駅の一つである隣駅・天王寺駅の北西にある入口より入園することが一般的であり[注 1]、当駅は御堂筋線・堺筋線の乗換駅としての役割が大きい。新世界の最寄駅でもあり、駅名標にも(新世界)と併記されているが、副駅名としての扱いではないため、案内放送などではこの呼称は使用されていない。西成区に所在するが、駅出口の一部は浪速区にもある。
当駅からの接続路線
編集隣接する下記の路線と乗り換えが可能である(南海の新今宮駅は近接しているが公式には乗換駅の扱いではない)。なお南海本線・高野線への乗り換えにはあいりん地区を250 mほど歩くため、降雨の心配のない難波駅(地下街で徒歩連絡)や天下茶屋駅(地下鉄・南海両路線の改札口が共同施設内で相対する構造になっている)を利用する例が多い。近年の放送では、南海電車への乗り換え案内は行っていない。また、堺筋線からの乗換案内でも阪堺線への乗換は行っていない。阪堺線は北隣の恵美須町駅が至便。
歴史
編集開業前の予定駅名は「南霞町停車場」であった。その後一旦は「天王寺公園停車場」へと改称することとなるが、駅竣工直前の昭和13年3月22日認可で現在の「動物園前停車場」に三たび改称されることとなった[2]。
年表
編集- 1938年(昭和13年)4月21日:1号線(現・御堂筋線)の難波駅 - 天王寺駅間延伸時に開業。
- 1969年(昭和44年)12月6日:堺筋線が開業、乗換駅となる。当初は同線の終着駅であった。
- 1990年(平成2年)3月:御堂筋線ホームの有効長を天王寺方面に20 m延長し、10両編成対応ホームとなる。
- 1993年(平成5年)3月4日:堺筋線が当駅 - 天下茶屋駅間延伸、途中駅となる。
- 堺筋線の天下茶屋延伸以前は、当駅から少し伸びていた線路が昼間・夜間の車両留置線として使われていた。
- 2012年(平成24年)6月1日:7号出入口を閉鎖[3]。
- 2018年(平成30年)4月1日:大阪市交通局の民営化により、所属事業者・管轄が大阪市高速電気軌道 (Osaka Metro) に変更。
- 2022年(令和4年)
駅構造
編集御堂筋線は相対式ホーム2面2線、堺筋線は島式ホーム1面2線をそれぞれ有する地下駅。改札口は合計4か所あり、御堂筋線ホームの中央付近と東端(天王寺側)、および堺筋線ホームの両端付近にそれぞれ位置する。堺筋線ホーム恵美須町寄り(8号車付近)に御堂筋線なかもず方面ホーム、堺筋線ホーム中間辺り(6号車付近)に御堂筋線千里中央方面ホームへの連絡通路があり、それぞれホームの大国町寄り(10号車付近)に通じている。堺筋線ホームの北側には保線用側線が一本あり、天下茶屋方面ホームから視認することができる。
車内放送においては阪堺線への乗り換え案内は御堂筋線のみで行われている。また、徒歩圏内で南海線ヘの乗り換えは可能であるが、両路線とも乗り換え案内は行われていない。
当駅は、堺筋本町管区駅に所属しており、堺筋本町副管区駅長が管理している。
のりば
編集ホーム | 路線 | 行先 |
---|---|---|
御堂筋線ホーム | ||
1 | 御堂筋線 | 天王寺・長居・あびこ・なかもず方面[6] |
2 | なんば・梅田・新大阪・箕面萱野方面[6] | |
堺筋線ホーム | ||
1 | 堺筋線 | 天下茶屋方面[7] |
2 | 日本橋・天神橋筋六丁目・北千里・高槻市方面[7] |
-
御堂筋線ホーム
-
堺筋線ホーム
利用状況
編集2023年11月7日の乗降人員は33,837人(乗車人員:17,177人、降車人員:16,660人)である。両線とも乗換駅としては乗降人員が少ない。特に御堂筋線の増発区間(新大阪駅 - 天王寺駅間)では最下位であるが、近年は大幅に増加している。
各年度の特定日利用状況は下表の通り。なお1969・1995年度の記録については、それぞれ1970・1996年に行われた調査である(会計年度上、表中に記載の年度となる)。
1968年度までのデータは御堂筋線のみ。
年度 | 調査日 | 乗車人員 | 降車人員 | 乗降人員 | 出典 | |
---|---|---|---|---|---|---|
大阪府 | メトロ | |||||
1966年(昭和41年) | 11月 | 8日16,915 | 16,708 | 33,623 | [大阪府 1] | |
1967年(昭和42年) | 11月14日 | 14,347 | 14,573 | 28,920 | [大阪府 2] | |
1968年(昭和43年) | 11月12日 | 14,831 | 14,319 | 29,150 | [大阪府 3] | |
1969年(昭和44年) | 1月27日 | 19,211 | 17,733 | 36,944 | [大阪府 4] | |
1970年(昭和45年) | 11月 | 6日22,049 | 20,789 | 42,838 | [大阪府 5] | |
1972年(昭和47年) | 11月14日 | 19,956 | 18,874 | 38,830 | [大阪府 6] | |
1975年(昭和50年) | 11月 | 7日21,131 | 18,068 | 39,199 | [大阪府 7] | |
1977年(昭和52年) | 11月18日 | 19,807 | 16,947 | 36,754 | [大阪府 8] | |
1981年(昭和56年) | 11月10日 | 19,188 | 15,075 | 34,263 | [大阪府 9] | |
1985年(昭和60年) | 11月12日 | 17,482 | 13,394 | 30,876 | [大阪府 10] | |
1987年(昭和62年) | 11月10日 | 18,623 | 15,012 | 33,635 | [大阪府 11] | |
1990年(平成 | 2年)11月 | 6日16,557 | 13,421 | 29,978 | [大阪府 12] | |
1995年(平成 | 7年)2月15日 | 15,680 | 13,314 | 28,994 | [大阪府 13] | |
1998年(平成10年) | 11月10日 | 14,591 | 12,176 | 26,767 | [大阪府 14] | |
2007年(平成19年) | 11月13日 | 12,851 | 11,856 | 24,707 | [大阪府 15] | |
2008年(平成20年) | 11月11日 | 12,665 | 11,502 | 24,167 | [大阪府 16] | |
2009年(平成21年) | 11月10日 | 11,851 | 10,813 | 22,664 | [大阪府 17] | |
2010年(平成22年) | 11月 | 9日11,503 | 10,539 | 22,042 | [大阪府 18] | |
2011年(平成23年) | 11月 | 8日11,566 | 10,934 | 22,500 | [大阪府 19] | |
2012年(平成24年) | 11月13日 | 11,537 | 10,900 | 22,437 | [大阪府 20] | |
2013年(平成25年) | 11月19日 | 11,848 | 11,277 | 23,125 | [大阪府 21] | [メトロ 1] |
2014年(平成26年) | 11月11日 | 12,536 | 12,115 | 24,651 | [大阪府 22] | [メトロ 2] |
2015年(平成27年) | 11月17日 | 13,711 | 13,257 | 26,968 | [大阪府 23] | [メトロ 3] |
2016年(平成28年) | 11月 | 8日13,326 | 12,781 | 26,107 | [大阪府 24] | [メトロ 4] |
2017年(平成29年) | 11月14日 | 14,916 | 14,366 | 29,282 | [大阪府 25] | [メトロ 5] |
2018年(平成30年) | 11月13日 | 15,423 | 14,702 | 30,125 | [大阪府 26] | [メトロ 6] |
2019年(令和元年) | 11月12日 | 15,736 | 15,555 | 31,291 | [大阪府 27] | [メトロ 7] |
2020年(令和 | 2年)11月10日 | 10,697 | 10,389 | 21,086 | [大阪府 28] | [メトロ 8] |
2021年(令和 | 3年)11月16日 | 11,232 | 10,857 | 22,089 | [大阪府 29] | [メトロ 9] |
2022年(令和 | 4年)11月15日 | 14,031 | 13,777 | 27,808 | [大阪府 30] | [メトロ 10] |
2023年(令和 | 5年)11月 | 7日17,177 | 16,660 | 33,837 | [メトロ 11] |
1998年度までの路線別データ
編集1998年調査までの路線別データによると御堂筋線と地下鉄他路線の連絡駅としては唯一、御堂筋線側に利用が偏っておらず、またわずかながら堺筋線側の方が利用が多くなっている。
当駅で接続する他社局線は、他に難波駅や天王寺駅、天下茶屋駅など近隣の駅で乗り換えられるということもあって御堂筋線側・堺筋線側ともにそれぞれの線内で最少となっている。
堺筋線側は長らく始発駅であったことから、一貫して乗車人員が降車人員を大きく上回っている傾向にある。
なお現在は天下茶屋駅の乗降人員が大幅に増加していることや、当駅がインバウンドの影響を強く受けていることもあり、当時とは状況が異なっている可能性が高い。
年度 | 調査日 | 路線 | 乗車人員 | 降車人員 | 乗降人員 | 出典 |
---|---|---|---|---|---|---|
1969年(昭和44年) | 1月27日 | 御堂筋線 | 14,053 | 13,685 | 27,738 | [大阪府 4] |
堺筋線 | 5,158 | 4,048 | 9,206 | |||
1970年(昭和45年) | 11月 | 6日御堂筋線 | 13,981 | 14,382 | 28,363 | [大阪府 5] |
堺筋線 | 8,068 | 6,407 | 14,475 | |||
1972年(昭和47年) | 11月14日 | 御堂筋線 | 12,421 | 13,243 | 25,664 | [大阪府 6] |
堺筋線 | 7,535 | 5,631 | 13,166 | |||
1975年(昭和50年) | 11月 | 7日御堂筋線 | 10,991 | 11,108 | 22,099 | [大阪府 7] |
堺筋線 | 10,140 | 6,960 | 17,100 | |||
1977年(昭和52年) | 11月18日 | 御堂筋線 | 9,236 | 9,487 | 18,723 | [大阪府 8] |
堺筋線 | 10,571 | 7,460 | 18,031 | |||
1981年(昭和56年) | 11月10日 | 御堂筋線 | 8,440 | 7,760 | 16,200 | [大阪府 9] |
堺筋線 | 10,748 | 7,315 | 18,063 | |||
1985年(昭和60年) | 11月12日 | 御堂筋線 | 6,942 | 6,110 | 13,052 | [大阪府 10] |
堺筋線 | 10,540 | 7,284 | 17,824 | |||
1987年(昭和62年) | 11月10日 | 御堂筋線 | 6,887 | 6,647 | 13,534 | [大阪府 11] |
堺筋線 | 11,736 | 8,365 | 20,101 | |||
1990年(平成 | 2年)11月 | 6日御堂筋線 | 6,535 | 5,651 | 12,186 | [大阪府 12] |
堺筋線 | 10,022 | 7,770 | 17,792 | |||
1995年(平成 | 7年)2月15日 | 御堂筋線 | 6,429 | 6,051 | 12,480 | [大阪府 13] |
堺筋線 | 9,251 | 7,263 | 16,514 | |||
1998年(平成10年) | 11月10日 | 御堂筋線 | 6,602 | 6,331 | 12,933 | [大阪府 14] |
堺筋線 | 7,989 | 5,845 | 13,834 |
駅周辺
編集- 天王寺公園
- 新世界
- 山王
- あいりん地区
- あいりん労働福祉センター
- 大阪社会医療センター付属病院
- 大阪府西成警察署
- 大阪救霊会館
- その他
- 松乃木大明神
- 大阪公立大学医学部附属病院
- 大阪市立新今宮小学校・今宮中学校(いまみや小中一貫校)
- 動楽亭
- スパワールド
- MEGAドン・キホーテ新世界店
バス路線
編集最寄停留所は「地下鉄動物園前」となる。以下の路線が乗り入れ、大阪シティバスにより運行されている。
隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 恵美須町駅からも徒歩で動物園へのアクセスは可能。
出典
編集- ^ オフィスJ.B、旭和則『都市鉄道完全ガイド 関西私鉄・地下鉄 2022-2023年版』双葉社、2022年8月31日、7・119頁。
- ^ 大阪市高速鐡道建設沿革誌概要 - 大阪市電気局高速鉄道部 著,昭和18年2月
- ^ “高速電気軌道第6号線動物園前停留場7号出入口閉鎖工事” (PDF). 大阪市交通局. 2013年10月27日閲覧。
- ^ “御堂筋線動物園前駅の可動式ホーム柵の運用開始について”. 大阪市高速電気軌道. 2022年1月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月8日閲覧。
- ^ “堺筋線動物園前駅の可動式ホーム柵の運用開始について”. 大阪市高速電気軌道. 2022年8月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。大阪市高速電気軌道閲覧。
- ^ a b “Osaka Metro|動物園前”. 大阪市高速電気軌道. 2024年3月23日閲覧。
- ^ a b “Osaka Metro|動物園前”. 大阪市高速電気軌道. 2024年10月15日閲覧。
利用状況の出典
編集大阪府統計年鑑
編集- ^ 大阪府統計年鑑(昭和42年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和43年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(昭和44年) (PDF)
- ^ a b 大阪府統計年鑑(昭和45年) (PDF)
- ^ a b 大阪府統計年鑑(昭和46年) (PDF)
- ^ a b 大阪府統計年鑑(昭和48年) (PDF)
- ^ a b 大阪府統計年鑑(昭和51年) (PDF)
- ^ a b 大阪府統計年鑑(昭和53年) (PDF)
- ^ a b 大阪府統計年鑑(昭和57年) (PDF)
- ^ a b 大阪府統計年鑑(昭和61年) (PDF)
- ^ a b 大阪府統計年鑑(昭和63年) (PDF)
- ^ a b 大阪府統計年鑑(平成3年) (PDF)
- ^ a b 大阪府統計年鑑(平成8年) (PDF)
- ^ a b 大阪府統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成20年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成21年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成22年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成23年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成24年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成25年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成26年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成27年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成28年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成29年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(平成30年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和元年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和2年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和3年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和4年) (PDF)
- ^ 大阪府統計年鑑(令和5年) (PDF)
大阪市高速電気軌道
編集- ^ 路線別乗降人員 (2013年11月19日(火)交通調査) (PDF)
- ^ 路線別乗降人員 (2014年11月11日(火)交通調査) (PDF)
- ^ 路線別乗降人員 (2015年11月17日(火)交通調査) (PDF)
- ^ 路線別乗降人員 (2016年11月8日(火)交通調査) (PDF)
- ^ 路線別乗降人員 (2017年11月14日(火)交通調査) (PDF)
- ^ 路線別乗降人員 (2018年11月13日(火)交通調査) (PDF)
- ^ 路線別乗降人員 (2019年11月12日(火)交通調査) (PDF)
- ^ 路線別乗降人員 (2020年11月10日(火)交通調査) (PDF)
- ^ 路線別乗降人員 (2021年11月16日(火)交通調査) (PDF)
- ^ 路線別乗降人員 (2022年11月15日(火)交通調査) (PDF)
- ^ 路線別乗降人員 (2023年11月7日(火)交通調査) (PDF)
関連項目
編集外部リンク
編集- 動物園前駅(御堂筋線) - Osaka Metro
- 動物園前駅(堺筋線) - Osaka Metro