労働省

かつて存在した日本の行政機関の一つ

労働省(ろうどうしょう、英:Ministry of Labour)は、1947年(昭和22年)9月1日から2001年(平成13年)1月6日まで存在した日本の行政機関の一つ。「労働者福祉職業の確保とを図り、もって経済の興隆と国民生活の安定とに寄与すること」を任務としていた。2001年(平成13年)の中央省庁再編に伴い、厚生省と統合し「厚生労働省」となった。長は労働大臣

沿革

編集

所在地の変遷

編集

労働省の本省所在地は次のとおり変遷した。

  • 第1期
内務省社会局庁舎(現、東京消防庁所在地)と旧陸軍東部軍管区司令部庁舎(現、国立近代美術館所在地)とに分散入居。
  • 第2期
1962年(昭和37年)5月31日竣工、6月2日落成の大手町合同庁舎第1号館に移転統合。
  • 第3期
1983年(昭和58年)秋落成した、霞が関中央合同庁舎第5号館に移転。

組織

編集

内部部局

編集
  • 大臣官房
    • 秘書課
    • 総務課
    • 会計課
    • 地方課
    • 国際労働課
    • 労働保険徴収課
    • 政策調査部
      • 管理課
      • 総合政策課
      • 労働経済課
      • 産業労働調査課
      • 統計調査第一課
      • 統計調査第二課
  • 労政局
    • 労働課
    • 労働組合課
    • 勤労者福祉部
      • 企画課
      • 福祉課
  • 労働基準局
    • 庶務課
    • 監督課
    • 労災管理課
    • 労災保険業務室
    • 安全衛生部
      • 計画課
      • 安全課
      • 労働衛生課
      • 化学物質調査課
    • 賃金時間部
      • 労働時間課
      • 資金課
  • 女性局
    • 庶務課
    • 女性政策課
    • 女性労働課
    • 女性福祉課
  • 職業安定局
    • 庶務課
    • 雇用政策課
    • 雇用保険課
    • 業務調整課
    • 地域雇用対策課
    • 外国人雇用対策課
    • 労働市場センター業務室
    • 高齢障害者対策部
      • 企画課
      • 高齢者雇用対策課
      • 障害者雇用対策課
  • 職業能力開発局
    • 管理課
    • 能力開発課
    • 技能振興課
    • 海外協力課

地方支分部局

編集

外局

編集

歴代の労働大臣等

編集
  日本
労働大臣
Minister of Labour
 
内閣の紋
所属機関内閣
担当機関労働省
任命内閣総理大臣
根拠法令日本国憲法
前身厚生大臣
創設1947年9月1日
初代米窪満亮
最後坂口力
廃止2001年1月6日
継承厚生労働大臣

労働大臣(ろうどうだいじん)は、日本の廃止された国務大臣労働行政を所管していた。労働省の

  • 辞令のある再任は代として数え、辞令のない留任は数えない。
  • 臨時代理は空位の場合のみ記載し、海外出張等の一時不在代理は記載しない。
氏名 内閣 在任期間 兼務等
労働省設置準備委員会会長(内閣)
- 米窪滿亮 片山内閣 1947年(昭和22年)6月10日 - 1947年(昭和22年)8月31日
労働大臣(労働省設置法(昭和22年法律第97号)
1 米窪滿亮 片山内閣 1947年(昭和22年)9月1日 - 1948年(昭和23年)3月10日
2 加藤勘十 芦田内閣 1948年(昭和23年)3月10日 - 1948年(昭和23年)7月9日
- 吉田茂 第2次吉田内閣 1948年(昭和23年)10月15日 - 1948年(昭和23年)10月19日 内閣総理大臣による臨時代理
3 増田甲子七 1948年(昭和23年)10月19日 - 1949年(昭和24年)2月16日
4 鈴木正文 第3次吉田内閣 1949年(昭和24年)2月16日 - 1950年(昭和25年)5月6日
5 保利茂 1950年(昭和25年)5月6日 - 1951年(昭和26年)12月26日
6 吉武恵市 1951年(昭和26年)12月26日 - 1952年(昭和27年)10月30日
7 戸塚九一郎 第4次吉田内閣 1952年(昭和27年)10月30日 - 1953年(昭和28年)5月21日 建設大臣北海道開発庁長官(1953年(昭和28年)2月10日以降)
8 小坂善太郎 第5次吉田内閣 1953年(昭和28年)5月21日 - 1954年(昭和29年)6月16日 国家公安委員会委員長
9 千葉三郎 第1次鳩山内閣 1954年(昭和29年)12月10日 - 1955年(昭和30年)(昭和30年)3月19日
10 西田隆男 第2次鳩山内閣 1955年(昭和30年)3月19日 - 1955年(昭和30年)11月22日
11 倉石忠雄 第3次鳩山内閣 1955年(昭和30年)11月22日 - 1956年(昭和31年)12月23日
- 石橋湛山 石橋内閣 1956年(昭和31年)12月23日 内閣総理大臣による臨時代理
12 松浦周太郎 1956年(昭和31年)12月23日 - 1957年(昭和32年)2月25日
13 第1次岸内閣 1957年(昭和32年)2月25日 - 1957年(昭和32年)7月10日
14 石田博英 1957年(昭和32年)7月10日 - 1958年(昭和33年)6月12日
15 倉石忠雄 第2次岸内閣 1958年(昭和33年)6月12日 - 1959年(昭和34年)6月18日
16 松野頼三 1959年(昭和34年)6月18日 - 1960年(昭和35年)7月19日
17 石田博英 第1次池田内閣 1960年(昭和35年)7月19日 - 1960年(昭和35年)12月8日
18 第2次池田内閣 1960年(昭和35年)12月8日 - 1961年(昭和36年)7月18日
19 福永健司 1961年(昭和36年)7月8日 - 1962年(昭和37年)7月18日
20 大橋武夫 1962年(昭和37年)7月18日 - 1963年(昭和38年)12月9日
21 第3次池田内閣 1963年(昭和38年)12月9日 - 1964年(昭和39年)7月18日
22 石田博英 1964年(昭和39年)7月18日 - 1964年(昭和39年)11月9日
23 第1次佐藤内閣 1964年(昭和39年)11月9日 - 1965年(昭和40年)6月3日
24 小平久雄 1965年(昭和40年)6月3日 - 1966年(昭和41年)8月1日
25 山手満男 1966年(昭和41年)8月1日 - 1966年(昭和41年)12月3日
26 早川崇 1966年(昭和41年)12月3日 - 1967年(昭和42年)2月17日
27 第2次佐藤内閣 1967年(昭和42年)2月17日 - 1967年(昭和42年)11月25日
28 小川平二 1967年(昭和42年)11月25日 - 1968年(昭和43年)11月30日
29 原健三郎 1968年(昭和43年)11月30日 - 1970年(昭和45年)1月14日
30 野原正勝 第3次佐藤内閣 1970年(昭和45年)1月14日 - 1971年(昭和46年)7月5日
31 原健三郎 1971年(昭和46年)7月5日 - 1972年(昭和47年)1月28日
32 塚原俊郎 1972年(昭和47年)1月28日 - 1972年(昭和47年)7月7日
33 田村元 第1次田中角榮内閣 1972年(昭和47年)7月7日 - 1972年(昭和47年)12月22日
34 加藤常太郎 第2次田中角榮内閣 1972年(昭和47年)12月22日 - 1973年(昭和48年)11月25日
35 長谷川峻 1973年(昭和48年)11月25日 - 1974年(昭和49年)11月11日
36 大久保武雄 1974年(昭和49年)11月11日 - 1974年(昭和49年)12月9日
37 長谷川峻 三木内閣 1974年(昭和49年)12月9日 - 1976年(昭和51年)9月15日
38 浦野幸男 1976年(昭和51年)9月15日 - 1976年(昭和51年)12月14日
39 石田博英 福田赳夫内閣 1976年(昭和51年)12月14日 - 1977年(昭和52年)11月28日
40 藤井勝志 1977年(昭和52年)11月28日 - 1978年(昭和53年)12月7日
41 栗原祐幸 第1次大平内閣 1978年(昭和53年)12月7日 - 1979年(昭和54年)11月9日
42 藤波孝生 第2次大平内閣 1979年(昭和54年)11月9日 - 1980年(昭和55年)7月17日
43 藤尾正行 鈴木善幸内閣 1980年(昭和55年)7月17日 - 1981年(昭和56年)11月30日
44 初村滝一郎 1981年(昭和56年)11月30日 - 1982年(昭和57年)11月27日
45 大野明 第1次中曽根内閣 1982年(昭和57年)11月27日 - 1983年(昭和58年)12月27日
46 坂本三十次 第2次中曽根内閣 1983年(昭和58年)12月27日 - 1984年(昭和59年)11月1日
47 山口敏夫 1984年(昭和59年)11月1日 - 1985年(昭和60年)12月28日
48 林迶 1985年(昭和60年)12月28日 - 1986年(昭和61年)7月22日
49 平井卓志 第3次中曽根内閣 1986年(昭和61年)7月22日 - 1987年(昭和62年)11月6日
50 中村太郎 竹下内閣 1987年(昭和62年)11月6日 - 1988年(昭和63年)12月27日
51 丹羽兵助 1988年(昭和63年)12月27日 - 1989年(平成元年)6月3日
52 堀内光雄 宇野内閣 1989年(平成元年)6月3日 - 1989年(平成元年)8月10日
53 福島譲二 第1次海部内閣 1989年(平成元年)8月10日 - 1990年(平成2年)2月28日
54 塚原俊平 第2次海部内閣 1990年(平成2年)2月28日 - 1990年(平成2年)12月29日
55 小里貞利 1990年(平成2年)12月29日 - 1991年(平成3年)11月5日
56 近藤鉄雄 宮澤内閣 1991年(平成3年)11月5日 - 1992年(平成4年)12月12日
57 村上正邦 1992年(平成4年)12月12日 - 1993年(平成5年)8月9日
58 坂口力 細川内閣 1993年(平成5年)8月9日 - 1994年(平成6年)4月28日
- 羽田孜 羽田内閣 1994年(平成6年)4月28日 内閣総理大臣による臨時代理
59 鳩山邦夫 1994年(平成6年)4月28日 - 1994年(平成6年)6月30日
60 浜本万三 村山内閣 1994年(平成6年)6月30日 - 1995年(平成7年)8月8日
61 青木薪次 1995年(平成7年)8月8日 - 1996年(平成8年)1月11日
62 永井孝信 第1次橋本内閣 1996年(平成8年)1月11日 - 1996年(平成8年)11月7日
63 岡野裕 第2次橋本内閣 1996年(平成8年)11月7日 - 1997年(平成9年)9月11日
64 伊吹文明 1997年(平成9年)9月11日 - 1998年(平成10年)7月30日
65 甘利明 小渕内閣 1998年(平成10年)7月29日 - 1999年(平成11年)10月5日
66 牧野隆守 1999年(平成11年)10月5日 - 2000年(平成12年)4月5日
67 第1次森内閣 2000年(平成12年)4月5日 - 2000年(平成12年)7月4日
68 吉川芳男 第2次森内閣 2000年(平成12年)7月4日 - 2000年(平成12年)12月5日
69 坂口力 2000年(平成12年)12月5日 - 2001年(平成13年)1月6日 厚生大臣

太文字はのちに内閣総理大臣となった者

労働事務次官

編集

1949年(昭和24年)6月1日に労働次官から労働事務次官に改称。

氏名 在任期間 前職 退任後の役職
吉武惠市 1947(S22).9.1 - 1948(S23).7.16 衆議院議員、参議院議員
労働大臣、厚生大臣、自治大臣
江口見登留 1948(S23).7.16 - 1950(S25).8.1 労働基準局長 警察予備隊本部次長、保安研修所長
内閣官房副長官、警視総監
寺本広作 - 1953(S28).3.7 労働基準局長 参議院議員、熊本県知事
齋藤邦吉 1953(S28).3.7 - 1957(S32).7.6 労政局長 衆議院議員、厚生大臣
行政管理庁長官
中西実 1957(S32).7.6 - 1957(S32).7.13 (労政局長が労働事務次官事務代理)
1957(S32).7.13 - 1960(S35).10.12 労政局長 労働福祉事業団理事長
公共企業体等労働委員会会長
全国社会保険労務士会連合会会長
亀井光 1960(S35).10.12 – 1962(S37).1.30 労政局長 参議院議員、福岡県知事
富樫総一 1962(S37).1.30 – 1963(S38).7.9 労政局長 中小企業退職金共済事業団理事長
堀秀夫 1963(S38).7.9 - 1966(S41).11.24 労政局長 総理府総務副長官、雇用促進事業団理事長
身体障害者雇用促進協会会長
国営企業労働委員会会長
東京労働金庫理事長
三治重信 1966(S41).11.25 - 1968(S43).11.1 労政局長 参議院議員
有馬元治 1968(S43).11.1 - 1969(S44).4.1 職業安定局長 衆議院議員
村上茂利 1969(S44).4.1 - 1970(S45).10.6 職業安定局長 衆議院議員
松永正男 1970(S45).10.6 - 1973(S48).5.22 労政局長 建設業・清酒製造業・林業退職金共済組合理事長
石黒拓爾 1973(S48).5.22 - 1974(S49).6.4 労政局長
渡邊健二 1974(S49).6.4 - 1975(S50).7.7 労働基準局長 中小企業退職金共済事業団理事長
道正邦彦 1975(S50).7.7 - 1976(S51).12.24 労政局長 内閣官房副長官
藤縄正勝 1977(S52).1.1 - 1978(S53).6.24 労働基準局長 労働福祉事業団理事長
北川俊夫 1978(S53).6.24 - 1979(S54).6.20 労政局長 中央労働災害防止協会理事長
東京労働金庫理事長
桑原敬一 1979(S54).6.20 - 1981(S56).7.7 労政局長 福岡市長
細野正 1981(S56).7.7 - 1982(S57).7.2 労政局長 建設業・清酒製造業・林業退職金共済組合理事長
吉本実 1982(S57).7.2 - 1983(S58).7.8 労政局長 中小企業退職金共済事業団理事長
関英夫 1983(S58).7.8 - 1985(S60).6.26 労政局長 雇用促進事業団理事長
谷口隆志 1985(S60).6.26 - 1986(S61).6.16 労政局長 労働福祉事業団理事長
加藤孝 1986(S61).6.16 - 1987(S62).9.29 労政局長
小粥義朗 1987(S62).9.29 - 1989(H1).2.1 労政局長 中小企業退職金共済事業団理事長
白井晋太郎 1989(H1).2.1 - 1990(H2).7.6 労政局長 日本労働研究機構理事長
岡部晃三 1990(H2).7.6 - 1992(H4).6.30 労政局長 日本障害者雇用促進協会会長
中央労働金庫理事長
清水傳雄 1992(H4).6.30 - 1993(H5).6.25 労政局長 雇用促進事業団理事長
若林之矩 1993(H5).6.25 - 1994(H6).7.2 労政局長 労働福祉事業団理事長
中央職業能力開発協会会長
齋藤邦彦 1994(H6).7.2 - 1996(H8).7.12 労政局長 労働省顧問、日本労働研究機構理事長
七瀬時雄 1996(H8).7.12 - 1997(H9).7.1 労政局長 労働省顧問、雇用・能力開発機構理事長
松原亘子 1997(H9).7.1 - 1998(H10).10.20 労政局長 日本障害者雇用促進協会会長
イタリア特命全権大使
征矢紀臣 1998(H10).10.20 – 1999(H11).7.23 職業安定局長 高齢・障害者雇用支援機構理事長
伊藤庄平 1999(H11).7.23 - 2001(H13).1.5 労働基準局長 労働者健康福祉機構理事長

外部リンク

編集