リオンディーズ
リオンディーズ(英: Leontes)は、日本の競走馬、種牡馬。通算戦績5戦2勝、2015年の朝日杯フューチュリティステークスの勝ち馬である。2015年度JRA賞最優秀2歳牡馬[4]。
リオンディーズ | ||||||
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2015年朝日杯フューチュリティステークス | ||||||
欧字表記 | Leontes[1] | |||||
品種 | サラブレッド | |||||
性別 | 牡 | |||||
毛色 | 黒鹿毛 | |||||
生誕 | 2013年1月29日(11歳)[2] | |||||
抹消日 | 2016年10月13日 | |||||
父 | キングカメハメハ[2] | |||||
母 | シーザリオ[2] | |||||
母の父 | スペシャルウィーク[2] | |||||
生国 | 日本(北海道安平町) | |||||
生産者 | ノーザンファーム[2] | |||||
馬主 | キャロットファーム[2] | |||||
調教師 | 角居勝彦(栗東)[2] | |||||
調教助手 | 鈴木裕幸[3] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 5戦2勝[2] | |||||
獲得賞金 | 1億3040万6000円[2] | |||||
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馬名はウィリアム・シェイクスピアの喜劇「冬物語」に登場するシチリア王の名前が由来で、父馬と母馬のそれぞれの名前から連想されたもの[1]。
競走馬時代
編集2歳(2015年)
編集11月22日の京都競馬場芝2000m新馬戦で鞍上岩田康誠でデビュー、終始かかり気味ながらも4コーナーから抜群の伸びを見せ見事デビュー戦を勝利で飾った[5]。
続く2戦目はデビュー戦の2000mから距離を一気に1600mに短縮し、鞍上はミルコ・デムーロでGIの朝日杯フューチュリティステークスに出走。前走GIIを圧勝し、武豊の平地GI完全制覇と共に注目されていたエアスピネルに続く2番人気に推される中、直線では先に抜けだしたエアスピネルを4コーナー最後方から追い込んで優勝[6][7]。奇しくもお互いの母シーザリオとエアメサイアが戦った10年前の優駿牝馬(オークス)と同じ結果となった[8][9]。
キャリア2戦目での同レース制覇はグレード制が導入された1984年以降で初の快挙、デビューから29日目のGI制覇は1998年の阪神3歳牝馬ステークスを優勝したスティンガーと並び最短タイ記録だった[10][11]。
3歳(2016年)
編集初戦は皐月賞の前哨戦となる3月6日に中山競馬場で行われた弥生賞から始動。前年に続く対戦となった朝日杯2着のエアスピネル、自身と同じく2戦2勝で重賞初挑戦のマカヒキとともに3強の構図となったが単勝1.9倍の1番人気に支持された。レースは、4コーナーで先頭に立ち押し切りを狙うが、上がり3ハロンが34秒4のリオンディーズに対して上がり3ハロン33.6秒と自身を上回る末脚を繰り出した2番人気マカヒキに差され、2着となった[12][13]。
続いて4月17日のクラシック三冠第一戦、中山競馬場で行われた皐月賞に出走。同日9Rの同条件のレースでは完全に前残りの決着であったこともあり8枠16番からスタートを決めるとそのまま先行、逃げるリスペクトアースの直後につけた。しかし向正面で強い向かい風の中1000m通過58.4、最終的には皐月賞レコードとなる速いペースでも抑えきれず先頭に立つ展開となり、直線粘るもののディーマジェスティの4位入線、さらに最後の直線で馬体を併せに行った際にエアスピネルの走行を妨害したことで5着に降着となった[14][15]。
次走には5月29日のクラシック三冠第二戦、東京競馬場で行われた東京優駿を選択。ディーマジェスティ、サトノダイヤモンド、マカヒキと共に4強を形成し4番人気に支持された。レースはスタート後後方に下げるもやや折り合いを欠く展開となり、直線は後方からメンバー最速の上がりで追い込むも届かずマカヒキの5着。春は無冠で終え、秋に向け課題を残す結果となった[16]。
秋は神戸新聞杯に向けて調整が進められていたものの、浅屈腱炎を発症し休養で3歳シーズンを終えることとなった[17]。さらにその後、前浅屈腱繋部の不全断裂を確認。復帰は極めて困難と判断され、10月13日付で競走馬登録を抹消された[18][19][20]。引退後はブリーダーズスタリオンステーションで種牡馬として供用されている[21]。
競走成績
編集以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[2]。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上がり3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
備考 |
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2015.11.22 | 京都 | 2歳新馬 | 芝2000m(良) | 15 | 8 | 15 | 2.2 (1人) | 1着 | 2:02.2(33.4) | -0.2 | 岩田康誠 | 55 | (ピースマインド) | 500 | ||
12.20 | 阪神 | 朝日杯FS | GI | 芝1600m(良) | 16 | 8 | 15 | 5.9 (2人) | 1着 | 1:34.4(33.3) | -0.1 | M.デムーロ | 55 | (エアスピネル) | 496 | |
2016. 3. 6 | 中山 | 弥生賞 | GII | 芝2000m(良) | 12 | 7 | 10 | 1.9 (1人) | 2着 | 1:59.9(34.4) | 0.0 | M.デムーロ | 56 | マカヒキ | 500 | |
4.17 | 中山 | 皐月賞 | GI | 芝2000m(良) | 18 | 8 | 16 | 2.8 (2人) | 5着 | 1:58.4(36.1) | 0.5 | M.デムーロ | 57 | ディーマジェスティ | 500 | [注 1] |
5.29 | 東京 | 東京優駿 | GI | 芝2400m(良) | 18 | 6 | 12 | 5.5 (4人) | 5着 | 2:24.5(33.2) | 0.5 | M.デムーロ | 57 | マカヒキ | 496 |
- ^ 4位入線5着降着
種牡馬時代
編集引退後は種牡馬となり、ブリーダーズ・スタリオン・ステーションで繋養される[22]。初年度の種付け料は100万円、種付け頭数は191頭だった[23]。
2020年に初年度産駒がデビュー。7月5日、福島競馬場の2歳新馬戦でマルスがデビュー勝ちを収め、これが産駒の初勝利となった[24]。翌2021年には明け3歳となった初年度産駒から、国内外のダート競走で重賞勝ち馬を輩出した。
2024年の天皇賞(春)で初年度産駒のテーオーロイヤルが優勝し、産駒の初G1競走制覇となった。
主な産駒
編集グレード制重賞勝利馬
編集太字はGI級競走
- 2018年産
- リプレーザ(2021年兵庫チャンピオンシップ)
- テーオーロイヤル(2022年・2024年ダイヤモンドステークス、2024年阪神大賞典、天皇賞(春))
- アナザーリリック(2022年福島牝馬ステークス)
- 2019年産
- ジャスティンロック(2021年京都2歳ステークス)
- インダストリア(2023年ダービー卿チャレンジトロフィー)[25]
- サンライズホーク(2023年サマーチャンピオン、兵庫ゴールドトロフィー、2024年かきつばた記念)[26]
地方重賞勝利馬
編集その他
編集血統表
編集リオンディーズの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ミスタープロスペクター系 |
[§ 2] | ||
父 キングカメハメハ 2001 鹿毛 |
父の父 Kingmambo1990 鹿毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native | |
Gold Digger | ||||
Miesque | Nureyev | |||
Pasadoble | ||||
父の母 *マンファスManfath 1991 黒鹿毛 |
*ラストタイクーン | *トライマイベスト | ||
Mill Princess | ||||
Pilot Bird | Blakeney | |||
The Dancer | ||||
母 シーザリオ 2002 青毛 |
スペシャルウィーク 1995 黒鹿毛 |
* サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | ||||
キャンペンガール | マルゼンスキー | |||
レディーシラオキ | ||||
母の母 * キロフプリミエールKirov Premiere 1990 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer | ||
Fairy Bridge | ||||
Querida | Habitat | |||
Principia | ||||
母系(F-No.) | (FN:F16-a) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 5×5×4、Special 5×5 | [§ 4] | ||
出典 |
脚注
編集- ^ a b “リオンディーズ”. キャロットクラブ. 2015年12月29日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k “リオンディーズ”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2019年11月27日閲覧。
- ^ “ベストターンドアウト賞~受賞者の発表および受賞者のコメント”. 日経ラジオ社 (2015年12月20日). 2016年4月17日閲覧。
- ^ 「2015年度JRA賞」が決定。年度代表馬はモーリス!netkeiba.com(2016.1.6)、2020年10月8日閲覧。
- ^ 【2歳新馬】エピファ弟リオンディーズが大楽勝!SANSPO.COM(2015.11.22)、2020年10月7日閲覧。
- ^ 第67回 朝日杯フューチュリティSJRA公式サイト、2020年10月7日閲覧。
- ^ “【朝日杯FS】(阪神)〜リオンディーズが直線一気でV[News]”. ラジオNIKKEI (2015年12月20日). 2015年12月29日閲覧。
- ^ 2005年のオークスでは先に抜け出したエアスピネルの母エアメサイアをリオンディーズの母シーザリオがゴール前で差し切った。因みにリオンディーズとエアスピネルは同じ父(キングカメハメハ)を持つ。
- ^ 【思い出の平成G1 平成27(2015)年12月20日朝日杯FS】武豊騎手のG1完全V砕いたリオンディーズスポーツ報知(2018.12.12)、2020年10月7日閲覧。
- ^ 武豊の悲願砕く!リオンディーズ驚愕の脚 ミルコ「ユタカさん、ゴメンナサイ」スポーツナビ(2015.12.20)、2020年10月7日閲覧。
- ^ リオンディーズ最短最速2戦で2歳王/朝日杯FS日刊スポーツ(2015.12.21)、2020年10月7日閲覧。
- ^ スポニチ - 【弥生賞】リオンディーズ2着 ミルコ無念「久しぶりで掛かった」2016年3月7日配信/閲覧
- ^ 日刊スポーツ・マカヒキ無敗1冠王手、末脚ラスト33秒6/弥生賞2016年3月7日配信/閲覧
- ^ スポーツ報知 - 【皐月賞】5着リオンディーズ「後ろからでは捕らえきれないと思った」とMデムーロ2016年4月22日配信/閲覧
- ^ netkeiba - 【鹿野山特別】(中山)〜サクラアンプルールが2番手から抜ける 2016年4月22日配信/閲覧
- ^ スポーツニッポン - 【日本ダービー】リオンディーズ強烈末脚も5着…序盤折り合い苦戦2016年5月30日配信/閲覧
- ^ netkeiba.com - リオンディーズが浅屈腱炎 9カ月以上の休養を要する見込み2016年9月16日配信/閲覧
- ^ 昨年の2歳王者リオンディーズが引退SANSPO.COM(2016.10.12)、2020年10月8日閲覧。
- ^ リオンディーズの引退が決定 ブリーダーズSSで種牡馬入りデイリースポーツ(2020.10.12)、2020年10月8日閲覧。
- ^ リオンディーズ引退 15年2歳王者早すぎる幕引き日刊スポーツ(2016.10.13)、2020年10月8日閲覧。
- ^ netkeiba.com - リオンディーズの引退が決定 ブリーダーズSSで種牡馬入り (netkeiba.com 2016年10月12日 19時40分配信)
- ^ リオンディーズを訪ねて~ブリーダーズ・スタリオン・ステーション競走馬のふるさと案内所、2020年10月7日閲覧。
- ^ リオンディーズ産駒が誕生 17年種牡馬供用、191頭種付けスポニチアネックス(2018.1.20)、2020年10月8日閲覧。
- ^ 【福島6R・2歳新馬】新種牡馬リオンディーズ産駒のマルスが逃げ切り 木幡巧「初戦としては理想的」スポーツ報知(2020.7.5)、2020年10月7日閲覧。
- ^ “インダストリア”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年4月1日閲覧。
- ^ “サンライズホーク”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年8月31日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|リオンディーズ”. JBISサーチ. 2021年5月11日閲覧。
- ^ “リオンディーズの血統表”. netkeiba.com. 2021年5月11日閲覧。